ヒロアカ 個性『トール』雷神の名を冠する者   作:皐月の王

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節目の20話が……二年後って……

大変おまたせしました!!!


最終種目 準決勝

準決勝の第一試合は飯田と轟の勝負となった。

 

 

勝負は轟も氷の攻撃を躱して接近し、騎馬戦で見せたレシプロバーストの加速を活かした高速の蹴りで轟の頭部を蹴りつけ、そのまま場外に運ぼうとするが、エンジンノズルの所をピンポイントで凍らされ、動きが鈍る。

 

「なっ……!いつの間に!!!」

 

「蹴りん時……!」

 

そのまま轟が飯田を凍らせて試合終了。少し危ない場面が見られたが、終わってみれば早期決着の試合だった。範囲攻撃ばかり見せていた轟が一枚上手だった試合だ。

 

そして……。A組、B組……いや、この会場の全てが次の試合カードに息を飲んでいた。

 

『さぁーー準決勝第2戦!始まるぜぇぇぇ!!!A組トップの好戦的な二人の決戦だぜぇぇぇ!!!強力な個性で並み居る相手を爆破!!!爆豪勝己!!対、体育祭全ての競技をトップで通過し、立ちはだかる相手を雷で粉砕!!!豊穣頼光!!!』

 

二人の少年がステージに上がる。小学校からの付き合い、少しいがみ合う事もある二人、互いにライバルで対等だとみとめているもの同士……そして、互いに手加減なんて許さない者同士。

 

「よう、ビリビリ……覚悟はできてんだろうなぁ?」

 

「はっ!それはこっちのセリフだぜ爆豪ちゃん。全力で取りに来いよ?じゃねぇと、勝負は一瞬だぜ?」

 

そう言葉を交わしたあとは互いに臨戦態勢を取る。爆豪は手をパチパチと小さな爆発を生み出し、豊穣は電気を纏う。

 

「ねぇ、デクくん、この勝負どうなると思うん?」

 

「正直に言うと分からないかな。かっちゃんの個性は長期戦になればなるほど強力になるし、かっちゃん本人もタフだからそれが強力な武器になる。一方の豊穣くんは雷を纏った高速移動、剛力と雷のブレードがある。けど、本人曰く体力の消費が大きいらしいから、長期戦は得意じゃないと推察できる……でも」

 

「でも?」

 

緑谷の発言に皆が注目する。緑谷はステージに立つ二人を見て

 

「互いに最初からぶつかり合うと思う。だって、あの二人はライバルだから……」

 

その言葉で締めくくられた。

 

「分かってんだろうな?」

 

「そっちこそ……」

 

再びステージの二人は喋り始める。

 

「加減なんてしねぇ」

 

「当たり前だろ?」

 

言葉を交わす度に爆破と雷な荒々しくなる。

 

「全力で」

 

「加減なく……」

 

会場は静まり変える。試合が始まっても居ないのに空気が貼り詰められていく。

 

『ぶっ飛ばす!!!』

 

《START!!!》

 

マイクの号令と共に両者が飛び出す。爆豪は爆破で加速し、頼光は雷を纏い加速し、距離を詰め互いの個性を一撃を……

 

「死ねぇ!」

 

「オラァ!」

 

ぶつける。爆破と雷が互いに衝突し土煙が舞い上がる。

 

「ぬあああ!!いきなりかよぉおお!」

 

「豊穣と爆豪なんて派手な!」

 

その衝撃は観客席まで届いていた。そしてステージの真ん中では

 

「死ねぇ!!!」

 

爆豪が爆破で頼光を仕留めるため攻撃するが、

 

「おっと!」

 

それを蹴りで対処しブレードで爆豪を切り払おうする。そしてそのブレードに対して、瞬時に反応し、爆破の勢いを使い後ろに大きく距離を置く。次に頼光を視界に捉える時にはブレードを噴射させて眼前まで接近する。そして、そのままの勢いを利用し、爆豪にかかと落としをする。

 

(速ぇ、だが、舐めんなよビリビリィ!)

 

空いていた手をそのまま爆破の個性を使い避ける。咄嗟の判断ゆえに乱雑な爆破による勢いは受身を取るのに困難するが、

 

凄まじい轟音と共に入るステージの亀裂に比べれば安い話である。爆豪はすぐさま体勢を立て直し

 

「爆速ターボ!!!」

 

りょうの手のひらを爆破させて接近しその勢いのまま膝蹴りを頼光に叩き込む。深々と右横腹に突き刺さり、メキメキと嫌な音が耳に入る。

 

「うっ……ぐぅ!」

 

 

思わず息が詰まるが、蹴りが当たる距離という事はそこは頼光の距離でもある。爆豪がその事に気づいた瞬間、

 

「お返しだ、オラァ!」

 

頼光の雷を纏った拳が右横腹に命中する。

 

「がはっ!?」

 

互いに息が詰まりそうになるのを堪え、1歩下がり再び雷と爆破をぶつけて距離を開け、土煙から出てくる。

 

『す、スッゲエエエエゼェェェ!!!音だけでしか認識できなかった!中々にクレイジーな攻防が繰り広げてられていた見たいだぜぇぇ!!!』

 

そのマイクの実況に観客は大盛り上がり。

 

「すげぇ、すげぇよ!緑谷!爆豪と豊穣の戦い!」

 

切島が緑谷に言う。細かい攻防は爆煙で見えていないが、互いに挨拶程度の攻防は済ました感じに見えた。

 

「うん、あの二人はライバル同士だからね」

 

どこか寂しそうに言う緑谷。

 

「小さい時から競ってたの?」

 

「ウチも気になる聞かせてよ」

 

麗日と耳郎も緑谷に話を聞く。緑谷は少しぼかしながらも話し始めた

 

「小学生の時に豊穣君と会ったのかな。それで、かっちゃんと上手くいっていない時があったんだよね」

 

「え?」

 

「今もそうなんじゃないの?」

 

「ううん!そんな事ないよ!そりゃ、傍から見たらそうかもしれないけどさ!それで、小学生の頃の二人が個性を使って喧嘩したんだよ」

 

緑谷は苦笑いしながらに言う。勝己は自分を虐め、それを頼光が割って入る。そこから始まった奇妙な縁。

 

「その喧嘩はどうなったんだ?」

 

「うん、豊穣君が勝ったよ。でも、豊穣君の骨が折れたり、爆破の裂傷とか、かっちゃんも身体が痺れて数日動けなかったとか……色々あったね」

 

「凄すぎだろ……。でも、アイツら今、そんなに仲悪くねぇよな?」

 

切島が再度、緑谷に聞く。緑谷は苦笑いしながら

 

「豊穣君がさっぱりしてると言うのもあるし、何より、互いに互いを認めてるし、互いに競え合うことができいるからかな、それ故に、豊穣君の勉強をかっちゃんが見たりとか」

 

「え!?」

 

「はぁ!?」

 

その事実に皆が驚く。

 

「あの爆豪が!?豊穣に勉強を教える!?」

 

「そんな一面があるんやぁ……」

 

「話もいいが、二人が動き始めたぞ」

 

常闇が皆に言う。それと同時にステージでは殆どゼロ距離の攻防が繰り広げられていた。爆破する手を弾く頼光と迫り来る電撃の手を爆破で迎え撃つ爆豪。当たればダメージ必定の攻撃を放つ。

 

「いいね!いいね!ギアが上がってきてんじゃねえの爆豪ちゃん!ようやっと本領発揮か!」

 

「余裕ぶっこいてんじゃねぇよ!」

 

「余裕?そんなのこいてねぇぜ?」

 

そう言うと頼光は爆豪に指先を向ける。バチバチと音を立てて、溶断ブレードが五指から伸びる。それも牽制で使っていた規模ではなく、一気に二十メートル以上に伸長させて空気を膨張させ烈風を撒き散らす。

 

「クソが!」

 

爆豪は瞬時の判断と烈風を利用して距離を置く。

 

『バカ長ぇブレードが爆豪から距離を置かせるぅぅ!!!つうか!何メートルあんだよ!!!』

 

「これは!USJで見せた!」

 

「ウチも、入試で見た大規模ブレード……!」

 

頼光はそれを更に両手で展開し徹底的に距離を取らせた。

 

「さぁ、互いに準備体操は出来たろ?爆豪ちゃん。余裕って言ったけどさぁ。そりゃ、爆豪ちゃんも同じだろ?麗日戦で見せた大規模爆破を使わずに俺に勝てると思ってる?」

 

「……はっ、そんな訳ねぇだろビリビリ野郎!オレはお前も超えて、デクよりも上に行かねぇと行けねぇんだ!!!そんぐらい分かってんだろ!!!」

 

「だからこそだろ?全力じゃないと楽しめない。本気じゃないと意味が無い……!俺達の共通点だろ!なら、何も変わんねぇだろ、いつも通りだ」

 

頼光はブレードを消して構える。右手を後ろに引き、その拳を左手で覆う。貯めの体勢をとる。拳には電気が集約されていく。緑谷や脳無との戦いを見ていたクラスメイトは瞬時にわかる。最初に脳無に叩き込んだ技だと

 

「いいぜ!それを待ってたんだよぉ!!!正面から……ぶち抜いてやる!!!」

 

爆豪は爆破の個性を使い走り出し、跳躍し両手を左右逆方向に向けて爆発を連続発生させ、その反動で錐揉み回転しながら頼光に迫る。

 

「衝撃くるぞ!」

 

「伏せろ!」

 

プロヒーローやA組、B組、ほかのクラスの生徒たちが衝撃に備える。それは

 

榴弾砲(ハウザー)……!!」

 

雷神の(ミョル)……!!」

 

好戦的な二人が互いに必殺技とも言える技をぶつけ合う。そんな瞬間が来るのだから

 

着弾(インパクト)!!!」

 

(ニル)!!!」

 

それは、誰もが予想していた衝撃を生み出すが、予想外なのはその規模だった。緑谷、轟戦の最後の攻防よりの凄まじい衝撃が会場を走る。

 

「何これぇぇぇ!!!」

 

峰田は再び飛ばされそうになるのをキャッチしてもらい、その他のメンバーも直視は叶わない。そんな中

 

「豊穣……!」

 

耳郎は豊穣の心配をしていた。だが、当の本人達は

 

(ここだ!奴を潰すにはここしかねぇ!!!)

 

(必ず来るよな!だったら迎え撃つ!)

 

この姿勢の差が次の命運を分けることになる。頼光はブレードを出し待ち構える。爆豪は突っ込んでくる。それを迎え撃とうと手先を向ける。が、爆豪は急ブレーキをかけて両手を頼光に向ける。

 

(にゃろう!)

 

「らしくないなビリビリ!何時もならてめぇから来るのに待ちやがったな?閃光弾(スタングレネード)!!!」

 

至近距離の爆破の閃光。衝撃の煙の中でもその閃光は大きく見える。

 

(くっ!目が!)

 

視界を奪われた頼光は動きが鈍る。爆豪は頼光の両手首を掴む。

 

「てめぇのウザってぇブレードは此処でへし折らせてもらうぜ!!!」

 

「させると……!」

 

「遅せぇよ!!!」

 

直後二度爆破し、頼光は凄まじい激痛に襲われる。思わず叫びを挙げそうになるが、舌を噛み、その衝動を抑え、

 

「っ!その距離なら避けれねぇな!」

 

出力をあげた蹴りで爆豪の腹部を捉える。

 

「がはっ!?」

 

爆豪は凄まじい勢いでステージを転がりあわや場外になるというところで爆破の個性使い勢いを殺して場外を免れる。

 

「爆豪がぶっ飛んできた!」

 

「て言うことはあの中で豊穣がぶっ飛ばしたという事だよな!」

 

徐々に煙がはれ頼光の姿が顕になる。その姿に驚愕する。そして爆豪はニヤリと笑う。

 

頼光の両腕、手首の辺りが爆破の攻撃を受けたのか火傷のような怪我をし、血を流していた。

 

頼光の額には嫌な汗をかいていた。血がポタリ、ポタリと落ちている。

 

『煙の中での攻防で無敵と思われた豊穣が手痛い傷を受けるぅぅぅ!!!つうか大丈夫かあの傷!』

 

『爆破の傷……動かしば激痛を伴うだろうな。爆豪の意地があのダメージに繋がったんだろう。だが、爆豪も手痛い反撃を貰っているな。その証拠に、膝を着いて攻め立てようとしていない』

 

相澤の推察通りであった。爆豪は頼光の蹴りを腹部にまともに貰い、足に来ていた。

 

(野郎……相変わらずどんな一撃だよ……!足が上手く動かねぇえ!あと少しなのに!!!)

 

「はははは。はははははは」

 

頼光は笑っていた。笑い声が響いていた。

 

「……やりやがったな」

 

「ああ……。宣言通りだろビリビリ野郎……!」

 

「ああ、ほんとにヤダね。てっきりこれでチェックメイトだと思ったんだが、らしくない事したら痛い目にあうわけだ。まぁ、それがこれならいい経験になるわけだ」

 

頼光は両手を広げる。翼のように大きく広げたそれは折れていた。電灯が寿命を迎えたように、頼光の指を彩るブレードは何度か瞬くと同時に空中に溶けて消える。

 

互いに継続は厳しい筈だが

 

「続行だよな?」

 

「あたりめぇだろ……!」

 

爆豪は足に力を入れて立ち上がる。そして歯を食いしばり、ゆっくり歩きはじめる。

 

「俺が欲しいのは完膚無きまでの勝利だ!」

 

歩みは走りになり、更には爆速ターボを使って距離を詰める。爆豪は頼光の懐へ飛び込む。トドメを指すために。

 

「……悪い、爆豪ちゃん」

 

その時、ぽつりと、頼光が呟く。しかし、爆豪は、頼光の懐に踏み込んでいる。いくら頼光でも迎撃が間に合う筈のない距離だ。例えどんな攻撃を爆豪が放っても頼光を倒せる。だから

 

「トールってのはさ、たかだか雷神如きで収まる器じゃねえんだわ」

 

鈍い音が炸裂する。誰もが驚愕する。なぜなら、宙に浮いた爆豪の体が、勢いよく場外の地面に叩きつけられたのだから。

 

(何……が……?何を……しやがった……?)

 

意識が朦朧とする。ぼんやりと揺らぐ景色が青空の青に埋まっていた。それで、自分が仰向けに倒れてたのだと気づくまでに時間がかかる爆豪。自分がどうなって、何を受けたか考えるが思考がまとまらない。

 

「俺にここまで出させたのは……お前が初めてだぜ爆豪ちゃん。誇っていい、爆豪ちゃんは今まで戦ってきたやつの中で最もいい経験ができたぜ」

 

「ビ……リ……ビリ……!」

 

何かを言おうとした爆豪はそこで意識を失う。

 

「爆豪くん場外!豊穣君!決勝進出!!!」

 

ここに決勝のカードが決まる。そのカードは奇しくも、最初の訓練のリベンジマッチとなる。

 




遅ればせながら頼光のステータスです!
名前:豊穣 頼光
TYPE 近接/遠距離 個性:トール
パワーS(全開時S+) 誕生日:11月11日
スピードS(全開時S+ ) 身長:170cm
テクニックA 血液型O型
知力B- 性格:バトルマニア
戦闘意欲A+

と、思っています。

この作品の爆豪はワンチャンダイブをしてませんし、ノートも爆破はしてないとしていますw
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