呪われた少年の暗殺ライフ   作:楓/雪那

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本編と全く関係ない作者の言いたいこと。


英雄伝説の結社ものでなんか書きたいなあって思ってるけど、閃の軌跡IIIとⅣがvitaに無いため迂闊に書けない。

ファルコム絶対許さねぇかんなぁ‼︎

誰か私にPS4を下さい。


第18話:まさかの時間

6月15日

 

本日も雨。梅雨だから仕方がない事だが。

しかし雨にも関わらずみんな少しそわそわしている。

その理由は…

 

「おはようございます。烏間先生から転校生が来ると聞いていますね?」

「あーうん、まぁぶっちゃけ殺し屋だろうね。」

「律さんの時は少し甘く見て、痛い目を見ましたからね、先生も今回は油断しませんよ。いずれにせよ皆さんに暗殺者(なかま)が増えるのは嬉しい事です。」

 

という訳だ。前原の言う通り、律の後なんだし今回も暗殺者でほぼ確定だな。殺せんせー含め俺ら全員やはり転校生の詳細については教えられてないが、律なら少し知ってるのか?聞いてみるか。

 

「律、よかったらその転校生のことについて何か教えてくれないか?」

「そうですね…では少しだけ。初期命令では私と『彼』の同時投入の予定でした。私が遠距離射撃で彼が肉薄攻撃、連携して殺せんせーを追いつめると。ですが…2つの理由でその命令はキャンセルされました。」

「へぇ…なんで?」

「1つは彼の調整に予定より時間がかかったから。もう1つは私が彼より暗殺者として圧倒的に劣っていたから。私の性能では…彼のサポートを務めるには力不足だと。そこで各自単独で暗殺を開始することになり、重要度の下がった私から送りこまれたと聞いています。」

 

少し悲しそうに律は語り終え、全員が息をのむ。殺せんせーの指を弾き飛ばし、卒業までの成功確率90%を予測していた律が力不足との判断をされている。それは今からくるやつがとんでもない怪物だということを暗示している。

 

さてと…今の律のセリフから俺なりに情報をまとめてみるか。

1:『彼』ってことは男子。律みたいに設定上男って可能性もあるが。

2:近接アタッカー

3:調整が必要ってことは2つほど考えられるパターンがある。1つ目は特殊な武器を扱う場合。律にもその程度の情報しか行ってないってことは国家機密レベルの武器だろうが。2つ目は改造人間、或いはサイボーグか人工生命体のような場合。どれにせよ暗殺業を生業としている人間ではなく、暗殺のためだけに作られたやつだな。

 

『地球を救う救世主となるつもりが、世界を滅ぼす巨悪と成り果ててしまうとは。』

 

以前理事長が言った言葉を思い出す。

もし2つ目だった場合…そいつは殺せんせーと何かしら関係がある可能性が高い。いったいどうなるのかねぇ…俺と関係があるパターンとか無いよね?それは極めて困るんだが。

 

突然黒板側の扉が開く。すると白い煙のようなものを纏った白装束の人が入ってきた。顔まで白い布で覆っているため性別は分からないが、体格から判断して恐らく男だろう。その人はクラスを見渡すと手を前に出し、どこからともなく鳩を取り出した。…何故いきなり手品をした?

 

「ごめんごめん、驚かせたね。転校生は私じゃないよ。私は保護者。…まぁ白いし、シロとでも呼んでくれ。」

 

シロとやらはにこやかに言う。声色からして男で確定だろうな。さっきの手品は転校生が入ってきやすくする為の場を和ませるユーモアのつもりなのだろう。とはいえその格好で急な手品は流石に俺ですら心臓に悪い。殺せんせーや烏間先生くらいならビビらないのだろうが…ん?なんで殺せんせーははぐれスライムみたいな姿で天井に貼り付いているのかな?

 

「ビビってんじゃねーよ、殺せんせー‼︎」

「奥の手の液状化まで使ってよ‼︎」

「い、いや…律さんがおっかない話するもので…」

 

なるほど、つまりあれが渚のメモにあった液状化か。シロに気を取られていたとはいえ、無音で気づかないうちにあの姿になるとは、厄介だな。時間制限があるだけまだマシか?

 

「初めましてシロさん。それで肝心の転校生は?」

「初めまして殺せんせー。ちょっと性格とかが色々と特殊な子でね、私が直で紹介させてもらおうと思いまして。」

 

にしてもコイツ…いったい何なんだ?只者じゃないってのは誰でも分かる。けど…なんて言えばいいか…薄っぺらいというか、腹黒いというか、そんな感じがする。転校生ももちろんだが、コイツも警戒が必要か。

 

シロは殺せんせーに羊羹を手渡し、再び教室を眺める。その視線は渚の方を見て止まり、次に俺の方を見て止まる。その時身震いがした。シロの視線にではなく俺の後ろ、教室の壁の向こうからだ。

 

「いや、みんないい子そうですなぁ。これならあの子も馴染みやすそうだ。席はあそこでいいのですよね、殺せんせー。」

「ええ、そうですが。」

「では紹介します。おーいイトナ‼︎入っておいで‼︎」

 

シロが転校生の名前を呼ぶとみんなが入口に注目する。しかし俺は教室の裏から接近してくる何かに警戒する。それは壁にぶつかりそうな距離に近づいても止まらないようだ。それが壁にぶつかるであろう寸前に俺は席を立ち、右のカルマの席の後ろに移動する。それと同時に1人の少年が壁をぶち破って登場したら、彼はそのまま何事もなかったかのように席に着く。

 

「俺は…勝った。この教室の壁よりも強い事が証明された。それだけでいい…それだけでいい…。」

 

えええ、何なんコイツ?律以上に面倒くさそうなんだけど。登場の仕方もそうだけど何よりその瞳、明らかにメンタルがぶっ壊れてそうな感じがするんだけど。

殺せんせーは…なんか今までで一番よく分からない、笑顔とも真顔とも言えないボールペンで雑に描いたような中途半端な顔してる。

 

「堀部イトナだ。名前で呼んであげて下さい。ああそれと私も少々過保護でね。しばらくの間、彼のことを見守らせてもらいますよ。」

 

シロは平然とそう語る。まさかとは思うが親子協力プレイなんてしないよね?

 

「漣、俺の事盾にしようとしてなかった?」

「マッサカー、カナデクンソンナヒドイコトシナイヨー。」

「まぁいいや。それより、ねぇイトナ君。ちょっと気になったんだけど、今外から手ぶらで入って来たよね。外土砂降りの雨なのに…なんでイトナ君、一滴たりとも濡れてないの?」

 

カルマと同じ事を俺も思っていた。しかしイトナはその質問には答えず、周りを見渡した後カルマの頭を撫でだした。

 

「……おまえは、多分このクラスで二番目に強い。けど安心しろ。俺より弱いから…俺はお前を殺さない。」

「…‼︎」

 

イトナはカルマの頭から手を離すと、次は俺と向かい合う。

 

「おまえは…このクラスで一番強い。俺よりも強いはずだ。なのにお前は何故か弱くあろうとする。強くあろうとしないヤツを殺すつもりはない。」

「えぇ…俺、カルマより弱いはずだと思うんだけど。」

「お、じゃあ一度やってみる?」

「今は遠慮しとく。」

 

俺たちの会話を気にも止めず、イトナは殺せんせーの方に向かう。

 

「俺が殺したいと思うのは俺より強いかもしれないヤツだけ。この教室では殺せんせー、まずはアンタだ。」

「強い弱いとはケンカの事ですか。イトナ君?力比べでは先生と同じ次元に立てませんよ?」

「後さりげなく俺を数に加えてない?勘弁して、弱いからさ?」

「立てるさ(あっ無視かい)だって俺達、血を分けた兄弟なんだから。」

 

 

「「「「「兄弟ィ⁉︎」」」」

「負けた方が死亡な、兄さん。」

 

は?何言ってんだ?イトナ(この人)と?殺せんせー(このタコ)が?もうすでに頭が逝ってるのかコイツ。

 

「兄弟同士小細工は要らない。兄さん、お前を殺して俺の強さを証明する。時は放課後、この教室で勝負だ。今日がアンタの最後の授業だ。こいつらにお別れでも言っとけ。」

 

そう言うとイトナは壊した後ろの壁から出て行く。直後殺せんせーに質問の嵐が襲いかかる。

 

「ちょっと殺せんせー、兄弟ってどういうこと⁉︎」

「そもそも人とタコで全然違うじゃん‼︎」

「いっ、いやいやいやいや‼︎全く心当たりありません!先生生まれも育ちも一人っ子です‼︎両親に「弟が欲しい」ってねだったら…家庭内が気不味くなりました‼︎」

 

アンタそもそも親とかいるのか?アンタの種族?に親とかいう概念があるのか?

 

その後教室に戻って来たイトナの行動は殺せんせーと兄弟であることを示すようなものばかりだった。

まず甘党。昼休み、机の上一杯にお菓子を広げ食っている。

2つ目に趣味。殺せんせーと全く同じタイミングで週刊誌を読み始め、同じグラビアページ?というものを眺めている。

 

不破さんは生き別れの兄弟説を推しているが、流石に何故タコと人の兄弟なのかという点が説明不足だったため挫傷。

 

だがアイツが本当に殺せんせーの兄弟であるのなら、殺せんせーの過去について知ることができるかもしれない。たとえそうでなかったとしても、殺せんせーの兄弟を名乗れる何かが殺せんせーの秘密に繋がるのは確かだ。

 

そして放課後、教室の中央を囲むように机のリングが作られる。イトナと殺せんせーはその中で対峙している。これでは暗殺ではなく試合だな。

 

「ただの暗殺は飽きているでしょ、殺せんせー。ここは1つルールを決めないかい?リングの外に足が着いたらその場で死刑‼︎どうかな?」

 

「…なんだそりゃ、負けたって誰が守るんだ、そんなルール。」

「…いや、みんなの前で決めたルールは…破れば先生としての信用が落ちる。殺せんせーには意外と効くんだ、あの手の縛り。」

「まるで試したことがあるみたいな言い方だね。」

「…まぁ、ちょっとね。」

 

「…いいでしょう、受けましょう。ただしイトナ君、観客に被害を与えた場合も負けですよ。」

 

殺せんせーの提案にイトナは頷く。両者の準備が整ったのを見て、シロが開始の合図を出そうとする。

 

「暗殺…開始‼︎」

 

 

直後、殺せんせーの触手が一本切り落とされる。

 

 

皆が驚愕する。

 

 

殺せんせーの触手が切り落とさせたのもそうだが、律が圧倒的に劣ると判断されてる以上、それに関してはそこまでではない。

 

 

全員が注目したのは

 

 

 

イトナの頭でうねる

 

 

 

「…まさか…触手⁉︎」

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