二日間のテストが終わり、三日後に学年内順位と共に答案が返って来た。
テストの行方は一目瞭然か。
「では発表します。まずは英語から…E組の1位…そして学年でも1位‼︎中村莉緒‼︎漣奏‼︎」
「ふふーん♪」
「よしっと…まずは1教科ゲット。」
「2人とも完璧です。特に中村さん、君のやる気はムラっ気があるので心配でしたが。」
「当然でしょ?なんせ賞金百億かかってっから。触手一本忘れないでよ、殺せんせー?」
「まぁ前回トップとしてはこれくらいやらないとね〜。」
「渚君も健闘ですが、肝心な所でスペルミスを犯す癖が直ってませんね。」
「…うーん…」
英語
漣奏 100点 学年1位(タイ)
中村莉緒 100点 学年1位(タイ)
潮田渚 91点 学年7位
浅野学秀 99点 学年3位
瀬尾智也 95点 学年4位
触手二本ゲットでA組との対決も2点リードか。滑り出しとしては充分だな。殺せんせーは1教科につき一本とかだと思ってたんだろうけど、タイならまだまだいけるんだよねぇ。
「続いて国語…E組1位は…泡沫小夜に漣奏‼︎さらに二人とも!学年でも1位です‼︎」
再び歓声が上がる。俺も小夜さんがここまで出来るとは思っていなかった。
「驚きましたよ、小夜さん。転向直後で学年トップを取るとは。」
「いややわぁ、殺せんせーの教えが上手いからどす〜。」
「それに神崎さんも大躍進です。充分ですよ。」
国語
漣奏 100点 学年1位(タイ)
泡沫小夜 100点 学年1位(タイ)
神崎有希子 96点 学年4位
浅野学秀 100点 学年1位(タイ)
榊原蓮 94点 学年5位
にしても浅野もやるな。国語で満点、英語も1点差か。五英傑数学担当とか言われてるらしいけど、全教科変わらず隙がないな。だけど逆に言えば浅野以外はそこまで強くないって事だな。
「…では続けて返します。社会‼︎E組1位は磯貝悠馬と漣奏‼︎そして学年では…おめでとう‼︎浅野君を抑えて1位です‼︎」
「「よっしゃあ‼︎」」
「マニアックな問題が多かった社会でよくぞ満点を取りました‼︎」
社会
漣奏 100点 学年1位(タイ)
磯貝悠馬 100点 学年1位(タイ)
浅野学秀 95点 学年3位
荒木哲平 93点 学年4位
「そしてこの時点で5教科対決をE組が勝ち越しました‼︎」
「…そっか‼︎」
「すでに6対2…‼︎」
「よくやった、奏‼︎」
「いや〜、社会はちょっとキツいんじゃないかって思ってたけどな…それでも磯貝ならやってくれるって思ってわ。まぁ俺も取れたけど。」
「「「スカしたんじゃねーよ、この天然ボケリア充‼︎」」」
「あ″ぁ″⁉︎」
「続いて理科、満点はA組からは0、対してE組からは…なんと3人‼︎」
「「「「「3人⁉︎」」」」」
「奥田愛美‼︎倉橋陽菜乃‼︎漣奏‼︎揃って学年1位です‼︎」
理科
漣奏 100点 学年1位(タイ)
倉橋陽菜乃 100点 学年1位(タイ)
奥田愛美 100点 学年1位(タイ)
浅野学秀 97点 学年4位
小山夏彦 95点 学年5位
「よくやった、奥田!倉橋!」
「今のところ全勝じゃん‼︎」
「ここまできたらもちろん奏は…」
「ええ、その通りです。最後の数学…クラス・学年共に1位!漣奏‼︎」
数学
漣奏 100点 学年1位(タイ)
浅野学秀 100点 学年1位(タイ)
…カルマのやつ。やっぱりか。
「…?どうしました、奏君?」
「いや、ちょっと感慨にふけってただけ。…それよりさ、俺全部満点でしょ?ってことはさ…」
「その通りですよ。総合1位も君のものです。」
総合
漣奏 500点 学年1位
浅野学秀 491点 学年2位
殺せんせーがそう言うとクラス全員が歓声を上げる。
俺も結構嬉しい。負ける気はしなかったけど、それでも中間より難しかったから満点は厳しいかなって思ってたからな。
===============
第3者視点
校庭の端の木にもたれかかりながら、カルマは悔しそうにテストを握りしめていた。それもそのはず、今回のテストでカルマは総合14位、数学11位と大幅に順位が落ちたからだ。
そこに殺せんせーがやって来た。
「さすがにA組は強い。5教科総合は奏君が1位を取ったものの、時点の竹林君と片岡さんの同率8位まで独占しました。当然の結果です。A組の皆も負けず劣らず勉強をした。テストの難易度も上がっていた。怠け者がついていけるわけがない。」
「……何が言いたいの?」
「恥ずかしいですねぇ〜。『余裕で勝つ俺カッコいい』とか思ってたでしょ。」
奏が推測していた通り、カルマは今回真面目に取り組んでいなかった。殺せんせーが警告していたにもかかわらず、だ。顔を縞模様にし触手でカルマの頭を弄りながら、殺せんせーは続けて話す。
「触手を破壊する権利を得たのは…中村さん、磯貝君、倉橋さん、奥田さん、小夜さんが1本ずつ、奏君が6本。暗殺においても賭けにおいても君は今回何の戦力にもなれなかった。分かりましたか?殺るべき時に殺るべき事を殺れない者は…
カルマを触手を払いのけ、教室に戻って行った。
入れ代わりに連絡の為教室を出ていた烏間が来た。
「おい、いいのか?あそこまで言って。」
「ご心配なく。立ち直りが早い方向に挫折させました。彼は多くの才能に恵まれている。だが力ある者は得てして未熟者です。本気で無くとも勝ち続けてしまうために本当の勝負を知らずに育つ危険がある。大きな才能は…負ける悔しさを早めに知れば大きく伸びます。テストとは勝敗の意味を、強弱の意味を正しく教えるチャンスなのです。」
(成功と挫折を今一杯に吸い込みなさい、生徒達よ‼︎勝つとは何か、負けるとは何か、力の意味を、今‼︎私が最後まで気づけなかった…とても大事な事だから。)
===============
奏視点
一度殺せんせーが教室から出て行くと、先程いなかったカルマが戻って来た。その後殺せんせーも戻って来て話を始める。
「さて、皆さん素晴らしい成績でした。5教科プラス総合点の6つ中、皆さんが取れたのは…11本です。」
あーあ、だいぶ焦ってるなぁ。どうせ各教科1つずつしか取れないとか思ってたんでしょ。
すると寺坂組が立ち上がった。
「待てよタコ。5教科のトップはアイツらだけじゃねーぞ。」
「?合っていますよ、寺坂君。国・英・社・理・数、全て合わせて…」
「はぁ?アホ抜かせ。5教科っつったら国・英・社・理…あと家だろ。」
は?
家庭科
寺坂竜馬 村松拓哉 吉田大成 狭間綺羅々 100点 学年1位(タイ)
えぇ…そんな手があったの?
殺せんせーも焦って反論している。
「ちょ待って‼︎家庭科のテストなんて
「だーれも
「クックック、クラス全員でやりゃ良かった、この作戦。」
いや確かに間違っちゃないけどさぁ…うん。
すると千葉がカルマに何か促した。
「…
「そーだぜ先生!約束守れよ‼︎」
「一番重要な家庭科さんで4人がトップ‼︎」
「合計触手14本‼︎」
カルマに続いて皆が流れに乗る。俺も乗ろ。
「いや、家庭科さんの頂点は4人じゃないよ。」
「…何?」
「ってことは…」
「うん、俺も♪合計15本ね、殺せんせー?」
(15本⁉︎ひぃぃぃぃ‼︎)
あはは、殺せんせーの心の声がよく聞こえるわ。
そんな中、磯貝が挙手をして皆で考えた案を言う。
「それと殺せんせー、これは皆で相談したんですが…この暗殺に今回の賭けの戦利品も使わせてもらいます。」
「What?」
陽菜乃対小夜の結果は次回に。