呪われた少年の暗殺ライフ   作:楓/雪那

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今週のジャンプを読んで(遅い)

ようやく花御回かー

文面からするとほのぼの回みたいだなー(棒)


第5話:プロの時間

E組に転校してから早2週間。

クラスの皆とは馴染めていると思う。最初の数日間は質問攻めを受けていたがなんとか乗り切れた。

そしてまだ数日しか経ってないがこのクラスの人達は皆優しい、俺は率直にそう感じた。俺は今までの活動ゆえに他人の偽りの感情には鋭くなっている。だからこそコイツらは裏表がない、みんな素なんだとわかった。

 

 

一方で殺せんせー暗殺は通常の方法では成功の糸口が見つからない。渚ー名字ではなく名前で呼んでくれと頼まれた。赤羽…カルマもだーから独自にまとめた弱点メモを見せてもらったが、脱皮と表情の意味以外はなんというか微妙…「カッコつけるとボロが出る」とか「器が小さい」とか弱点っていうか欠点だろ、と思うようなものだった。…ただ「テンパるのが意外と早い」は使える気がするな。

 

 

呪術を使った場合はどうなるか分からない。けど今の俺はできればあまり使いたくないと思ってしまっている。

前までは手の内を早々に明かしたくないからだったが、今は皆から嫌われたくないなんて考えてる。昔の俺だったら信じられないくらいアイツらを信用しているってことなんだろうな。

 

 

そして本日も…

 

 

「うーむ、どうやったら殺せんせーを仕留められるか…」

「漣はなんかいい案ないか?」

「おいおい、新入りの俺なんかよりお前らの方がよく知ってるだろ?」

「それはそうだけど…」

「まぁ俺としては数秒だけでも殺せんせーの動きを止められるような隙を作りたいね。マッハ20の状態でやるのは無理でしょ?」

「やっぱそうだよなぁ…」

「けど少しくらいの足止めだと避けられるんじゃない?」

「確かに。この前試しに教卓にケーキ置いたら食べながら避けるどころか、レビューまで書いてきたもん。」

「行儀悪りぃな。」

「「「突っ込むところそこ!?」」」

「食事中は落ち着いて食えって教わらなかったのかよ。」

「…食事中を狙って暗殺してる俺らの方が悪いのか?」

 

 

みんなと楽しく暗殺計画建ててます。

うーん、字面がやっぱりシュール。

 

 

 

そんな感じで話しながら朝のHRを迎えるが…

 

 

「…今日から来た外国語の臨時講師を紹介する。」

「イリーナ・イェラビッチと申します。皆さんよろしく‼︎」

 

金髪の女性が外国語教師として来た。…何故かべったり殺せんせーに引っ付いて。

 

「…そいつは若干特殊な体つきだが気にしないでやってくれ。」

「ヅラです。」

「構いません‼︎」

 

烏間先生、面倒なのは分かりますけど「特殊な体つき」で済むレベルじゃないと思います。

後イリーナ先生もヅラ以上に気にするところがあるでしょうが。

 

「本格的な外国語に触れさせたいとの学校の(・・・)意向だ。英語の半分は彼女の受け持ちで文句は無いな?」

「…仕方ありませんねぇ」

 

「…なんかすごい先生来たね。しかも殺せんせーにすごく好意あるっぽいし。」

「…うん、でもこれは暗殺のヒントになるかもよ。タコ型生物の殺せんせーが…人間の女の人にベタベタされても戸惑うだけだ。いつも独特の顔色を見せる殺せんせーが…戸惑う時はどんな顔か?」

 

渚を始めみんなが殺せんせーを観察する。

そして殺せんせーは烏間先生からイリーナ先生の方を向き、胸元を注視すると…

 

 

なんともまぁ、だらしないデレ顔になった。

 

 

 

「ああ…見れば見るほど素敵ですわぁ。その正露丸みたいなつぶらな瞳、曖昧な関節、私とりこになってしまいそう…」

「いやぁ、お恥ずかしい。」

 

 

いやいや待て待て、色々おかしい!褒めるポイントが雑すぎないか!?そんなの当てはまるの殺せんせーくらいだぞ!?

それに何より…

 

「あはは、やったじゃん漣。もう殺せんせーに隙を作れるものが見つかったよ?」

「え、どういうことだカルマ?」

「は?いや、見て分かるでしょ?」

「いや確かに今の殺せんせーは隙があるけど、何に気をとられてるんだ?」

「」

 

カルマが何で分かんないのコイツ、みたいな顔して絶句してるが意味がわからないのはこっちだ。

だがこれに反応したのはカルマではなく、岡島だ

 

「漣…お前今何つった?」

「え?いや、殺せんせーは何に気をとられてるのかって。」

「お前…気は確かか!?」

 

…何でだろうね、コイツ(岡島)と同類には見なされたくないわ。

 

「あんなキレイで、かつおっぱいのデカイ女の人に抱きつかれてるからに決まってるだろ!?」

「???」

「嘘だろコイツ…」

 

…いや心底理解できない。ただ女性に抱きつかれただけで何でああなるん?おっぱいがどうこうとかも意味わからん。カルマと岡島はあの胸が殺せんせーの隙を作ってるって言ってるが、俺らの暗殺には使わないでしょう?

それにあれは明らかに演技だ。あの人はもっと高慢で高飛車な性格、隠そうとしても俺には分かってしまう。

本性まで気づいてるのはせいぜいカルマくらいだろうけど、皆も流石に「この時期にこのクラスにやって来る先生」が只者じゃないってことくらいは分かってるだろう。

 

 

昼休み

 

 

殺せんせーが皆と暗殺サッカーをしてる時、イリーナ先生がまた近寄ってきた。

 

「殺せんせー!烏間先生から聞きましたわ。すっごく足がお速いんですって?」

「いやぁ、それほどでもないですけどねぇ。」

「お願いがあるの。一度本場のベトナムコーヒーを飲んでみたくて。私が英語を教えてる間に買って来て下さらない?」

「お安いご用です。ベトナムに良い店を知っていますから。」

 

そう言って殺せんせーは飛んで行った。アンタはちょっとコンビニ行って来る感覚でベトナム行くな。

 

しかし殺せんせーが行ったのを確認すると、イリーナ先生は豹変…いや、本性を表した。

 

「授業は各自適当に自習でもしてなさい。それと、ファーストネームで気安く呼ぶのやめてくれる?『イェラビッチお姉様』と呼びなさい。」

 

 

 

 

「…でどーすんの?ビッチねえさん。」

「略すな‼︎」

 

流石カルマ、適応が速い。すぐにイジりにもっていくスタイル、渚から聞いていた通りだ。

 

「あんた殺し屋なんでしょ?クラス総がかりで殺せないモンスター、ビッチねえさん1人で殺れんの?」

「…ガキが。大人にはね、大人の殺り方があるのよ。」

 

イリーナ…いや、ビッチねえさんは渚の方を向き、いきなりキスをした。キス攻撃を受け気絶した渚は、情報を教えろと言われる。

さらにそっちの界隈の三人の男ーどう見ても纏めたところで烏間先生どころか、高専の皆以下ーを引き連れ、情報提供を要求、邪魔をしたら殺すと脅してきた。

 

 

だがコイツは気がついてない。

 

 

あのタコとの戦略差と

 

 

自分がこのクラスの生徒たちから嫌われてることを。

 

 

 

5時間目

 

 

「なービッチねえさん、授業してくれよー。」

 

前原のその言葉を皮切りに皆がビッチねえさんコールを始めるが…

 

「まず正確な発音が違う‼︎あんたら日本人はBとVの区別もつかないのね‼︎正しいVの発音を教えたげるわ、まず歯で下唇を軽く噛む‼︎そのまま1時間過ごしてれば静かでいいわ。」

 

 

あっ、やっぱ駄目だ、すっげぇムカつく。

 

 

 

 

 

翌日

 

 

 

「…おいおいマジか。2人で倉庫にしけこんでくぜ。」

「…なーんかガッカリだな、殺せんせー。あんな見え見えの女に引っかかって。」

「…烏間先生、私達…あの(ひと)の事、好きになれません。」

「…すまない。プロの彼女に一任しろとの国の指示でな。だが僅か一日で全ての準備を整える手際、殺し屋としては一流なのは確かだろう。」

 

片岡さんからの苦情に対する烏間先生の返事を聞き、俺は疑問に思っていたことを尋ねる。

 

「…烏間先生、それ本気で言ってます?」

「どういうことだ?」

「殺し屋のことはよく分かりませんけど、喧嘩慣れしてる身から言わせてもらうと、あの人は三流です。」

「…ナミ君は何でそう思うの?」

「理由は二つ。一つは自分の実力を過信し過ぎ。もう一つは自分の置かれている状況をわかっていない。」

「⁇それって…」

 

倉橋さんからの疑問…多分皆も気になってる…に答える。それに多分殺しに使うのは…

 

 

そこまで考えたとき、倉庫から銃声が聞こえてくる。音からしてやはり実弾、あらかじめ情報があったはずなのに効かないことを知らなかったのかね…それなら暗殺者としては三流以下だ。

 

 

銃声が止むと今度は鋭く悲鳴とヌルヌル音が聞こえてきた…十中八九殺せんせーの反撃だろう。

 

流石にヌルヌルがしつこいので倉庫に行ってみると、中からツギハギの服装の殺せんせーが出てきた。

 

「殺せんせー‼︎」

「おっぱいは!?」

「「「死ねクソ島」」」

 

岡島が女子から制裁を受けていたが、俗に言うセクハラ行為?なるものをしたのだから当然だろう。

 

「いやぁ…もう少し楽しみたかったですが、皆さんとの授業の方が楽しみですから。六時間目の小テストは厳しいですよぉ」

「はは、まあ頑張りますよ。ところでビッチねえさんは…」

 

 

その時、倉庫からビッチねえさんが出てきた…どういうわけか体操服にブルマで。

 

 

「まさか…僅か1分であんな事されるなんて…肩と腰のコリほぐされて、オイルと小顔のリンパのマッサージされて…早着替えさせられて…その上まさか…触手とヌルヌルであんな事を…」

 

そこまで言うと、ビッチねえさんは力尽きた。一体何をされた。

 

 

「殺せんせー、何したの?」

「さぁねぇ、大人には大人の手入れがありますから。」

「悪い大人の顔だ‼︎」

「つまりこういう結末になるってこと…こんなになるのは予想外だったけどね。」

「…なるほど。」

 

倉橋さんが若干複雑そうな顔で納得する。

皆が教室に戻っていく中、横目でビッチねえさんを見るが、ああいうプライドが高いタイプのやつは多分無理だ。ムキになってもっと酷い状態になる。

 

 

 

また翌日

 

 

 

予想は的中した。

 

 

プライドをズタボロにさせられて苛立っていたビッチねえさんに磯貝が「一応受験を控えているから授業をしてくれないなら殺せんせーと代わってくれ」と要求した。

しかしビッチねえさんは鼻で笑い、お気楽、落ちこぼれ、勉強しても意味ないだろうと言い、さらに自分が成功したら1人500万渡すから自分に従えと要求する…が当然従うはずがなく、ボイコットが始まる。やっぱりアイツは自分の現在の立ち位置を理解してなかったみたいだ。

 

 

…ちなみにボイコットに混じって、茅野が「巨乳なんていらない‼︎」なんて言っていたがどういうことなんでしょうか?

 

 

 

昼休み

 

 

 

暗殺バレーボールをしてる時、烏間先生とビッチねえさんがこっちを見て話をしていた。少し気になり烏間先生に聞いてみる。

 

 

「烏間先生、あの人になに言ったんです?」

「…ここに留まりたいなら、見下した目で君らを見るな、生徒としても殺し屋としても対等に接しろ、と言った。彼女がこれからどうするか分からないがな。」

「…やっぱりあなたも優れた腕利きの教師ですね。」

「…素直な褒め言葉として受け取っておこう。」

「こちらこそ、上から目線ですいません。」

 

けど多分あの人もどうすべきかわかったはずだ。

 

 

そして次の授業、教室に入ってきたビッチねえさんが黒板に英文を書き込む。

 

「You're incredible in bed!言って(リピート)‼︎」

「」

「ホラ!」

「…ユーアー インクレディブル イン ベッド」

「アメリカでとあるVIPを暗殺したとき、先ずそいつのボディーガードに色仕掛けで接近したわ。その時彼が私に言った言葉よ。」

 

…へぇ、体験談ね。外国語に限らず教わる側を最も飽きさせない教え方だね。

 

「意味は『ベッドでの君はスゴイよ…』」

「…ねぇカルマ、ベッドでスゴイって寝相かいびきのこと?」

「うん、悪いけど漣は少し黙ってよっか。」

 

ほとんどみんながなぜか顔真っ赤にしてる。

訳の意味含めてよく分からなかったからカルマに聞いたら、スルーに近い対応されたんだけど…解せぬ。

 

「外国語を短い時間で習得するには、その国の恋人を作るのが手っ取り早いとよく言われるわ。相手の気持ちをよく知りたいから、必死で言葉を理解しようとするのよね。」

 

なかなか説得力があるな。俺も初め棘とコミュニケーションとろうとした時は苦労したわ、おにぎりの具だけで話してくるんだもん。

 

「私は仕事上、必要な時…その方法(ヤリかた)で新たな言語を身につけてきた。…だから私の授業では…外人の口説き方を教えてあげる。」

 

…どういうことだってばよ?

 

「プロの暗殺者直伝の仲良くなる会話のコツ、身につければ実際に外人と会った時に必ず役立つわ。受験に必要な勉強なんてあのタコに教わりなさい。私が教えられるのはあくまで実践的な会話術だけ。」

 

正直俺としてはそっちの方が有難い。社会に出たらコミュニケーションスキルの方が圧倒的に役立つはずだからな。

 

 

「もし…それでもあんた達が私を先生だと思えなかったら、その時は暗殺を諦めて出て行くわ。…そ、それなら文句ないでしょ?…後色々悪かったわよ。」

 

…ホントにプライド高くて不器用な人だな。

その言葉にみんな思わず笑い出す。

 

「何ビクビクしてんだよ、さっきまで殺すとか言ってたくせに。」

「なんか普通に先生になっちゃったな。」

「もうビッチねえさんなんて呼べないね。」

「あんた達…わかってくれたのね‼︎」

 

前原と岡野の言葉に目をウルウルさせるイリーナ先生だったが

 

「考えてみりゃ先生に向かって失礼な呼び方だったよね。」

「うん、呼び方変えないとね。」

 

そう簡単には終わらなかった…

 

 

 

「じゃあビッチ先生で」

 

 

 

カルマからの提案にイリーナ先生の表情が固まる。

 

「えっ…と ねぇ君達、せっかくだからビッチから離れてみない?ホラ、気安くファーストネームで呼んでくれて構わないのよ?」

「でもなぁ、もうすっかりビッチで固定されちゃったし」

「イリーナ先生よりビッチ先生の方がしっくりくるよ。」

 

「そんなわけでよろしく ビッチ先生‼︎」

「授業始めようぜ ビッチ先生‼︎」

「キーーー‼︎やっぱりキライよ あんた達‼︎」

 

「そのヒス抑えた方がイイっすよ、ビッチ先生」

「余計なお世話よ‼︎」

 

 

こうしてE組に新しい教師(ビッチ)が増えた。

 

 




3話を作者が1話でまとめても、文字数が三倍になるだけだった事実。
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