ぶく茶がエンリ?   作:嵐山

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3話

 

村の方からまだ悲鳴が聞こえるが。これは、兵士があげてる悲鳴だ。

しばらくすると、悲鳴も聞こえなくなってきている。

 

あれからすでに1時間は過ぎたはず。

(モモンガさんはなにしているんだろう?)

 

噂をすれば。二人がこちらに向かって来ていた。

 

 

「待たせたようだな」

「こんな下等生物のために、アインズ様が出向くなどあってはならない事です」

「まぁ~話もあったしいいじゃないか、アルベド下がっていろ」

「畏まりました。下等生物失礼が無いようにしなさい」

 

 

アルベドはこんなにきつい性格だった?あの時は各々自分の制作に忙しく

ほかのNPCまではわからなかった。

 

 

「アインズさん。二人だけでお話しできませんか?」

「こちらも話したいことがある」

 

 

二人は少し離れた場所に向かった。それを見ていたアルベドは睨んでいた。

 

 

「アインズさん出来れば、周りを遮断出来る結界をお願いしたいのです」

「ハァ~~なぜだ!お前の言う事を聞くつもりはないぞ!調子に乗るなよ人間!」

「では、別な方向から話しますね。『モモンガさん』」

「何!!お前は誰だ!!」

「その為に、結界をお願いしたいな~アルベドにも聞かれないようにお願いね」

 

 

しぶしぶ警戒しながら結界を張ってくれた。

 

 

「嫉妬マスクは取ってもいいよ、気にならないからね、でもネムの前では慣れるまで

嫉妬マスクしてもらえたらうれしいかな」

 

 

モモンガはマスクを取り、警戒しながら慎重に話しかけてきた。

 

 

「お前は我々の事を、どこで知った?なぜモモンガと呼ぶ?名乗った覚えはないぞ」

「私にとってのアインズ・ウール・ゴウンはギルド名で、そのギルド長が

モモンガさんだと記憶してますよ」

「何だと!!貴様は何者だ!!」

「そんなに興奮しないでください。モモンガさん私は‥‥」

 

 

『フハハハハ!我が名を知るが良い。我こそがかぜっちよ♪』

 

 

モモンガが名乗った時と同じ、アクション付きで真似してみた。

(私は声優、成りきるのは負けないよ!でもダメージが帰ってきた)

 

 

「はあ~ん?!!えー!!‥‥ぶくぶく茶釜さん??」

 

 

驚きの後は、うろたえている。カッコイイと思っていたアレを真似されたんだ。

ダメージも受けるだろう。骸骨の表情と結界に助けられたようだ。

 

 

「うん、そうだよ。ユグドラシルの最終日、円卓の間に行ったんだけど誰も居なくてさ

移動したのかなと思って、王座の間を目指していたらPCが落ちた。急いで入りなおしたら、なぜかわからないけど、この子になっていたのよ」

 

 

この後、今までの事、今の状況でわかっている事をお互いに話し合った。

他のメンバーは今の所誰もいない。NPCは個々に自我が芽生え、考えて行動出来る事

一番大事な、NPCはギルメン41人に今も絶対忠誠である事。

 

アルベドに聞かれたくなかったのは、NPCがどうなっているか分からない、

短気すぎ用心で結界を張ってもらっていた。

 

問題ない事がわかりモモンガは結界を解いた。

モモンガはアルベドに向かいこちらに来るように合図をしている。

 

 

「アルベド、お前にとって至高の41人はどんな存在だ?」

「至高の御方は、ナザリックの者達が使える最高の方々達です。41人の中でも

アインズ様は特に‥‥その私の愛するたった一人の方です!!」

「アインズさん‥‥これは何ですか??そんな設定あった?」

「う・うん・・アルベドお前の忠義はよくわかった。だがナザリック外部でそのような事は言ってはならんぞ!」

「ほ~ほ~あとで詳しくおしえてくださいね」

 

 

(これは何かしたね、さすが我が弟の親友)

 

 

「この下等生物が!!アインズ様に対してなんて口の利き方を!!殺す!!」

 

 

アルベドは武器を振りかぶった。

 

 

「アルベド!!待て!待て!武器をおろせ!!」

「畏まりました」

 

 

軽いデジャブ、自我を持つと怖いアルベド。

 

 

「アルベド、よく聞け、この人は至高の41人ぶくぶく茶釜さんだぞ!!」

「!!お隠れになる前と、お姿が全然違いますけど??」

「ま~我々は種族や姿などどうにでも変えられる。お前たちを作ったのが

誰か忘れたわけでもあるまい」

 

 

(モモンガさん、言い訳がうまいよ)

アルベドは片膝をつき、エンリに向かい非礼を詫びる。

 

 

「ぶくぶく茶釜様、今までの数々のご無礼お許しください。首を撥ねてお詫びいたします」

「な!何言ってるのよ!そんなことしなくても許すって」

「私になんと慈悲深いお言葉ありがとうございます。これからも誠心誠意尽力して参ります」

 

(なによこれ?やっぱりモモンガさんが何かしたね?)

モモンガを『じぃーと』見ると目線を外された。

 

 

「アルベド至急、アウラとマーレに連絡を取り、ここに来るように伝えるのだ」

「畏まりました」

 

 

アウラとマーレに会える。どんな感じかな楽しみ。

 

 

「モモンガさん、ネムは私の妹一緒に暮らします、ナザリックNPCからの安全確保を

約束してもらえませんか?」

「もちろんかまわないですよ。約束しようギルド長として責任は持ちます。

それに茶釜さんが言うだけでも、問題はないと思いますけど?」

「モモンガさん、ありがとう。でもすぐにNPCに会おうとか、ナザリックに行こうとか思ってないの、数年も行っていない場所なのだし、少し怖いの‥‥今はまだ知らせないでほしい」

「わかりました。でも安全のためアウラとマーレは茶釜さんの護衛につけます・・・アルベド聞いたな?他言無用だいいな」

 

 

アルベドは何も言わず、一礼をした。

 

 

4人で村に戻る。途中村人や兵士の血塗れの屍が、所々にある。

血の匂いやリアルにグロい屍、吐ける物がないほど吐いていた。ネムも同じ。

これに気が付いたアルベド、デスナイトを使い見えない所、そう町の外の一ヶ所に集めて見えないようにしてくれていた 血の匂いはきつい。

 

人の死とはすぐ隣にあるもの。人の運命は最後には絶対の死がある。

遅いか早いかのささやかな差しかない。それを必死に抗うのが人間の性だ。

 

今回の報酬を村長と相談、と言う事にしてモモンガは近辺の情報取集をする。

初めの接触者としてエンリ姉妹も参加することになった。

 


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