ぶく茶がエンリ?   作:嵐山

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4話

 

村長との会談。

ここはリ・エスティーゼ王国のカルネ村

近くには歩いて1日程度で着く城塞都市エ・ランテルがある。

周囲の国、バハルス帝国、スレイン法国があるとの事。

通貨が白金貨、金貨、銀貨、銅貨が使われている。このくらいが国外れの村長の情報。

またこれが限界らしいと、銅貨ばかりが詰まった袋が礼金だった。

 

ネムは村長にあずかってもらい、村長宅を出る。

 

 

「モモンガさん、ここはどこなんでしょう?」

「それがわからないんですよ、魔法は使えるんですがコンソールは使えない、

ナザリックの周りは森林や草原で、ここカルネ村が初めて、この世界の人と接点を持ちました。」

「そうですか‥‥新たなゲームの世界のバグとかは、考えられませんか?」

「それも考えたんですけど、こんな長い時間バグは考えられない。それにですよ

ナザリックのNPCごと他のゲーム!って事ですよ。どう考えても矛盾が多すぎます」

 

 

モモンガとエンリが並んで話している数歩後ろにアルベドはついて来る。

エンリの住んでいる家に向かう。

 

村人たちは家族、身寄りのない人、今回の襲撃で亡くなった人の供養、お墓などを作っていた。

エンリはそんなに悲しんではいない両親の事、今回死んでしまった両親の事だ。

本当の世界に本当の両親がいる弟もいる。しかし、ネムにとってはまぎれもない両親。

 

 

「モモンガさん、私はそうでもないけど、ネムにとっては最愛の両親だと思うの?

復活魔法が使えるよね、生き返らせたいと思うの、いいかな?」

「いいですよ。町民が寝静まった深夜にでもおこないましょう」

 

 

夜を待つだけになった。言い方は悪いがネムの面倒を見られないかもしれない。両親がいた方が

ネムにはいいと思ったからの提案だった。

 

 

「アインズ様、ぶくぶく茶釜様、マーレはすぐにでも来られますが、アウラは周辺調査のため

外に出ており、もうしばらく時間がかかるとの事です。マーレだけでも来るように伝えますか」

「いえ、二人そろってからでいいです。あと時間があるようなら一般メイドのレイリンも

呼ぶ事は出来るかな?」

「畏まりました」

 

 

モモンガは不思議そうに話しかけた。

 

 

「ん?茶釜さん、一般メイドのレイリンとは?」

「はい、ヘロヘロさんに言って私が作ったメイドよ‥‥ホムンクルスじゃなくエルフ

隠れ設定でアウラ達の姉なのよ‥‥この3名は知っているはず」

 

 

モモンガはギルド長として、ナザリックNPCを把握していない事に焦ったようだ。

 

 

「ヘ!!エッ!!ま・まぁ~メイド達の設定はヘロヘロさん、ク・ドゥ・グラースさん、

ホワイトブリムさん達に丸投げしていたかな‥‥詳細までは把握していなかった。

メイドの名前すらわかっていない」

 

 

本来なら、41人それぞれが自分のメイドとして作る事になっていた。

しかし階層守護者、プレアデスをはじめ重要なNPC作成だけで手が回らなくなった。

その他の理由もある、設定そのものを考えたりするのが苦手、大半がこれ。

 

 

「モモンガさん違うでしょう??」

「‥‥他のNPC作成で手が回らなかった‥‥はい」

 

 

 

 

しばらくしてまた何か問題が起きたようだ。住民が怯えだし、慌てはじめている。

 

騎士のような集団がこのカルネ村に近づいて来ているらしい。

数時間前に起こった出来事が、より恐怖感を煽る。

モモンガもエンリがいるため無下にも出来ないのだ。

 

生き残った村人を村長の家に集めるように指示を出し、村長とエンリのみ残り

ここに来るであろう集団を待つ事となった。

 

姿が見えはじめ、観察する。

先ほどのような鎧などは統一はされていない、装備も心もとないのが見てわかる。

威圧的でもない、すぐに目の前までせまってきた。

(なんだろう?風格があるのはわかるのだけど、怖さはないわね)

 

 

「私はリ・エスティーゼ王国、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ、この近隣を荒らし回っている帝国の騎士を討伐するために、王のご命令を受け村々を回っている者である」

「お、王国戦士長?」

「この村の村長だな?横に居るのはいったい誰なんだ?教えてもらいたい」

「この方は」

「それには及びません。はじめまして王国戦士長殿、私はアインズ・ウール・ゴウン。この村が襲われておりましたので、助けに来たマジックキャスターです」

(モモンガさん‥‥もう改名してアインズ・ウール・ゴウン確定なんだ!)

 

 

王国戦士長は馬に乗っていたが、馬から降り、さらにアインズに近づいていった。

 

 

「この村を救っていただき、感謝の言葉も無い」

 

 

王国戦士長が言い終わると同時に、部下の兵の報告が来た。

 

 

「戦士長‥‥周囲に複数の人影、村を囲むような形で接近しつつあります」

「・・・・・」

 

 

村の空き家に潜み、周囲を見渡し警戒していく。

(‥‥また同じ光景になるのはイヤだな、グロは嫌いよ‥‥)

人影がある、それも複数のマジックキャスター。

 

王国戦士長からの情報、スレイン法国の六色聖典のいずれかだろうと。

アインズもエンリもそれを聞いても何かわかるはずもない。この世界に来てまだ数日。

 

さらに、初めに襲ってきた者は、バハルス帝国を装ったスレイン法国の偽装だろうと

カルネ村にも価値などない、ましてエンリたちは来たばかり、残る目的は戦士長。

 

 

「ゴウン殿、よければ雇われないか?報酬は望まれる額を約束しよう」

「お断りさせていただきます」

「そうか、ではゴウン殿お元気で。この村を救ってくれたことを感謝する‥…本当に感謝する。我儘を言うようだがもう一度村の者達を守ってほしい。今差し出せる者は無いが、なにとぞ‥‥」

 

 

アインズはこの先の言葉や行動を、さえぎるように肩に手を置いた。

 

 

「そこまでされる必要はありません。了解した。村人は必ず守りましょう。このアインズ・ウール・ゴウンの名に懸けて‥‥」

(モモンガさん・・・成りきっていますね~自分に酔っているよね?すごく笑いたい!!!でもここで笑ったらシリアスが壊れる我慢我慢よ!口元を隠すので精一杯よ)

「ならば後顧の憂いなし、前のみを見て進ませていただこう」

「では、こちらをお持ちください」

「君からの品だ、ありがたく頂戴しよう‥‥‥‥では」

「ご武運を」

(また!ガチャの外れアイテムじゃない‥‥使ったことないけど転移系だった気がする)

 

 

王国戦士長ガゼフは、部下を引き連れ草原に向かい疾走した。

 

 

「モモンガさんは、外れアイテムを偉そうに上げるよね~!それと名前はアインズに改名確定?さっきのやり取りシリアスで場を壊したらと思っていたけど、いい見世物だったね『アインズ・ウール・ゴウンの名に懸けて』って弟にも見せてあげたかったよ」

「あ・あ~!‥‥‥茶釜さんがいたんだ‥…」

「ぶくぶく茶釜様、お戯れはほどほどにお願いします」

「アルベド‥‥なぜそんなにモモンガさんの肩を持つのよ??」

「そそれは…私の『アルベド!!アウラ達はどうなった』確認いたします」

「モモンガさん、今の何??」

「・・・・・」

 

 

アインズは開き直った、村長にある程度戦士長の事情を伝えた。

(絶対私に隠していることがある!!アルベドの態度が私とちがうよね!!)

 

 

「アインズ様、ぶくぶく茶釜様、アウラ、マーレ、レイリンの用意が整いました」

「了解した」

 

 

人目につかない空き家まで移動して、アインズが『ゲート』で3人を招き入れた。

 

 





至高の41人、メイドも41人なので
こんな感じかなと捏造してしまいました。orz

アインズ様も一般メイドまでは、そんなに覚えていないと思い
新キャラ設定のメイド、ホムンクルスではないエルフのレイリンです。


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