ぶく茶がエンリ? 作:嵐山
「モモンガ様、遅れてしまい申し訳ありませんでした」
「モ、モンガ様‥遅れてしまってすいません…」
「モモンガ様、お待たせしました」
アインズに対して、3名とも片膝をつき挨拶をした。
見たことも無いエンリの事はいない者として、気にもかけない3名。
「アウラ、マーレ、レイリン良く来た。さてお前たち3姉弟には、内密で最重要事項の任についてもらう。この人の護衛をしてもらう、必ずお前たちの命に代えても守るんだぞ!ナザリックの事はその次でよい」
「「「!!!」」」
「アウラとマーレがいない時の第六階層守護者、アルベド、お前の判断に任せる、補佐にプレアデスを使え」
「畏まりました‥…あなた達はアインズ様の勅命により、必ず遂行しなさい」
3姉弟は戸惑う。
エンリは、ワクワク、ドキドキで飛び掛かりそうな感じ。
「モモンガ様、なぜアタシ達がこんな人間を?それも命を懸けてまで守るのでしょうか?」
「あ・あの~僕もわかりません‥‥」
「私は至高の41人のメイドです‥‥このような人に使えるのは‥‥」
「あなた達!!アインズ様に意見をするなんて不敬よ!!」
「それにアルベド…さっきから言ってるアインズ様って誰なの??」
アウラが不思議に思うのは当然だ。この3人には伝えていない、
モモンガが改名してアインズ・ウール・ゴウンになった事。
ナザリック全体にも伝えていない事だった。
「それはね~『我が名を知るが良い。我こそがアインズ・ウール・ゴウン!!』ってモモンガさんがカッコよく宣言し、改名したんだよ」
「「・・・・・」」
アインズは地味にダメージをうけたようで、手で顔を隠すように蹲っている。
アルベドはなんとも顔が強張っている・・・今にも怒りだしそうな雰囲気を醸し出している。
他3人はポカ~ン・・・
これには、状況把握が出来ていない3名にも不愉快な事だった。
アウラは即座に鞭を出し、エンリめがけて斬りつけてきた。
エンリにはアウラの動きが全く見えていない。出来たことと言えば、事が終わった後冷や汗を流すだけ。状況がわかったのは、アルベドが中に割って入り鞭をいなしていた後だ。
「アウラ!何をしているかわかっているの!アインズ様は、エンリ様を守るように言ったのよ」
「こいつがモモ‥‥いえ、アインズ様を見下した発言を‥‥」
「お・お姉ちゃん…」
エンリの恐怖からの立ち直りは早かった、ドスを利かせた低音で開口一番。
「アウラー!!テメー何てことをしてくれるのよ!!死ぬところだったじゃない!!いくらモモンガさんに忠実だからっていきなりだぞ!!ゴラァーーー!!」
「フン!!人間が何言ってるんだか」
アインズは仲介にも会話にも入ってこない。地味にダメージが抜けていない
「レイリンこっちに来なさい」
「・・・・・」
「いいから来なさい!!」
「レイリン、エンリ様の言う通りになさい。アウラは何かしらの罰則は覚悟しておくことね」
「・・・・・」
「アルベドありがとう」
マジで怖かったよー!!それよりもアウラに攻撃された…早く正体を伝えないと、何かのきっかけですぐに死んでしまう‥‥
私はすぐ近くまで来たレイリンの、向かって右の胸に右手を置き、左手を抱きかかえるように腰に伸ばし、エルフ特有の耳にキスを・・・・
「偽装解放」
「・・ん・・あっ!!!」
ユグドラシルでは、特に男性には解除できないはず。女性なら解放できたかもしれないお遊び?
男性プレイヤーが、これをしたら18禁に引っかかる。
女性なら解除できたとしても、やり方を知らなければ無理なお話。
不安はあった。解除方法を知っている、餡ころもっちもちさん、やまいこさんがもしかしたら、
ふざけて解除していた場合よ。同じことをした人には、嫌悪感が生まれるようにしていたんだ。
「レイリン、これで誰かわかったわね?」
「‥‥はい!!」
返事と同時に思いっきり抱き着かれた‥‥‥
「‥レ‥イ‥リン‥し‥死ぬ~~~…」
「ハッ!」
エンリの状況に気が付いたレイリンは、素早く目の前で片膝をつく。
「お帰りなさいませ。41人の至高のお方、我が創造主ぶくぶく茶釜様」
「「!!!」」
「アウラ、マーレ何をしているのです!私達の創造主ぶくぶく茶釜様ですよ」
「お前達、私は言ったぞ。最重要事項だと、必ずお前たちの命に代えても守れと‥‥それにだなぜお前達3人なのかも考えたらわかるだろ?」
アインズの言葉を聞き、エンリに抱き着こうと走ってきた。
フフフフ、私はさっきの事をまだはっきり覚えているわよ。マーレとレイリンは抱き寄せ、
アウラには鉄拳パーンチ!!本当に怖かったんだから!!でもすっきりした。
正体を隠していた負い目もあるので、これ以上は言わない。
3人に会うのも話すのも楽しみにしていたんだしさ。
その後は4人で楽しく話していた。
「そろそろ、先ほどの戦士長がマズイ状況になっている。茶釜さんはどうしますか?」
「少しでも情報が欲しいし行きますよ…‥‥あなた達私を守ってよね」
「「「はい!!!」」」
「レイリンは一般メイドでしょう?ここで待機させた方がいいのではないですか?」
「多分大丈夫よ。解除したのでプレアデスと同等のレベルのはずよ」
「はいー!!何処にそんなポイントが??」
「課金アイテムと、皆のあまったポイントを集めたのよ」
いくら課金したかあまり考えたくない。アウラとマーレを作るにもポイントが足りない。
他の階層守護者がレベル100なのに、50レベル二人だと見劣りがする。
二人作るからポイント200ください!とは言えなかった。
言ったら一人でいいじゃないかと言われたと思う、でも私のこだわり、そこで課金だった。
あの頃は‥‥狂っていたんだよ‥‥二人作るにも大変だったのにレイリンも作ってしまった。
貯金も0になり生活費も無くなり、弟に借金していた。
一時期弟に逆らえなかった。いい思い出。
「では、行こうじゃないか!」