ぶく茶がエンリ?   作:嵐山

5 / 8
5話

 

 

「モモンガ様、遅れてしまい申し訳ありませんでした」

「モ、モンガ様‥遅れてしまってすいません…」

「モモンガ様、お待たせしました」

 

 

アインズに対して、3名とも片膝をつき挨拶をした。

見たことも無いエンリの事はいない者として、気にもかけない3名。

 

 

「アウラ、マーレ、レイリン良く来た。さてお前たち3姉弟には、内密で最重要事項の任についてもらう。この人の護衛をしてもらう、必ずお前たちの命に代えても守るんだぞ!ナザリックの事はその次でよい」

「「「!!!」」」

「アウラとマーレがいない時の第六階層守護者、アルベド、お前の判断に任せる、補佐にプレアデスを使え」

「畏まりました‥…あなた達はアインズ様の勅命により、必ず遂行しなさい」

 

 

3姉弟は戸惑う。

エンリは、ワクワク、ドキドキで飛び掛かりそうな感じ。

 

 

「モモンガ様、なぜアタシ達がこんな人間を?それも命を懸けてまで守るのでしょうか?」

「あ・あの~僕もわかりません‥‥」

「私は至高の41人のメイドです‥‥このような人に使えるのは‥‥」

「あなた達!!アインズ様に意見をするなんて不敬よ!!」

「それにアルベド…さっきから言ってるアインズ様って誰なの??」

 

 

アウラが不思議に思うのは当然だ。この3人には伝えていない、

モモンガが改名してアインズ・ウール・ゴウンになった事。

ナザリック全体にも伝えていない事だった。

 

 

「それはね~『我が名を知るが良い。我こそがアインズ・ウール・ゴウン!!』ってモモンガさんがカッコよく宣言し、改名したんだよ」

「「・・・・・」」

 

 

アインズは地味にダメージをうけたようで、手で顔を隠すように蹲っている。

アルベドはなんとも顔が強張っている・・・今にも怒りだしそうな雰囲気を醸し出している。

他3人はポカ~ン・・・

 

これには、状況把握が出来ていない3名にも不愉快な事だった。

アウラは即座に鞭を出し、エンリめがけて斬りつけてきた。

 

エンリにはアウラの動きが全く見えていない。出来たことと言えば、事が終わった後冷や汗を流すだけ。状況がわかったのは、アルベドが中に割って入り鞭をいなしていた後だ。

 

 

「アウラ!何をしているかわかっているの!アインズ様は、エンリ様を守るように言ったのよ」

「こいつがモモ‥‥いえ、アインズ様を見下した発言を‥‥」

「お・お姉ちゃん…」

 

 

エンリの恐怖からの立ち直りは早かった、ドスを利かせた低音で開口一番。

 

 

「アウラー!!テメー何てことをしてくれるのよ!!死ぬところだったじゃない!!いくらモモンガさんに忠実だからっていきなりだぞ!!ゴラァーーー!!」

「フン!!人間が何言ってるんだか」

 

 

アインズは仲介にも会話にも入ってこない。地味にダメージが抜けていない

 

 

「レイリンこっちに来なさい」

「・・・・・」

「いいから来なさい!!」

「レイリン、エンリ様の言う通りになさい。アウラは何かしらの罰則は覚悟しておくことね」

「・・・・・」

「アルベドありがとう」

 

 

マジで怖かったよー!!それよりもアウラに攻撃された…早く正体を伝えないと、何かのきっかけですぐに死んでしまう‥‥

 

私はすぐ近くまで来たレイリンの、向かって右の胸に右手を置き、左手を抱きかかえるように腰に伸ばし、エルフ特有の耳にキスを・・・・

 

 

「偽装解放」

「・・ん・・あっ!!!」

 

 

ユグドラシルでは、特に男性には解除できないはず。女性なら解放できたかもしれないお遊び?

男性プレイヤーが、これをしたら18禁に引っかかる。

女性なら解除できたとしても、やり方を知らなければ無理なお話。

 

不安はあった。解除方法を知っている、餡ころもっちもちさん、やまいこさんがもしかしたら、

ふざけて解除していた場合よ。同じことをした人には、嫌悪感が生まれるようにしていたんだ。

 

 

「レイリン、これで誰かわかったわね?」

「‥‥はい!!」

 

 

返事と同時に思いっきり抱き着かれた‥‥‥

 

 

「‥レ‥イ‥リン‥し‥死ぬ~~~…」

「ハッ!」

 

 

エンリの状況に気が付いたレイリンは、素早く目の前で片膝をつく。

 

 

「お帰りなさいませ。41人の至高のお方、我が創造主ぶくぶく茶釜様」

「「!!!」」

「アウラ、マーレ何をしているのです!私達の創造主ぶくぶく茶釜様ですよ」

「お前達、私は言ったぞ。最重要事項だと、必ずお前たちの命に代えても守れと‥‥それにだなぜお前達3人なのかも考えたらわかるだろ?」

 

 

アインズの言葉を聞き、エンリに抱き着こうと走ってきた。

 

フフフフ、私はさっきの事をまだはっきり覚えているわよ。マーレとレイリンは抱き寄せ、

アウラには鉄拳パーンチ!!本当に怖かったんだから!!でもすっきりした。

 

正体を隠していた負い目もあるので、これ以上は言わない。

3人に会うのも話すのも楽しみにしていたんだしさ。

その後は4人で楽しく話していた。

 

 

「そろそろ、先ほどの戦士長がマズイ状況になっている。茶釜さんはどうしますか?」

「少しでも情報が欲しいし行きますよ…‥‥あなた達私を守ってよね」

「「「はい!!!」」」

「レイリンは一般メイドでしょう?ここで待機させた方がいいのではないですか?」

「多分大丈夫よ。解除したのでプレアデスと同等のレベルのはずよ」

「はいー!!何処にそんなポイントが??」

「課金アイテムと、皆のあまったポイントを集めたのよ」

 

 

いくら課金したかあまり考えたくない。アウラとマーレを作るにもポイントが足りない。

他の階層守護者がレベル100なのに、50レベル二人だと見劣りがする。

二人作るからポイント200ください!とは言えなかった。

言ったら一人でいいじゃないかと言われたと思う、でも私のこだわり、そこで課金だった。

あの頃は‥‥狂っていたんだよ‥‥二人作るにも大変だったのにレイリンも作ってしまった。

貯金も0になり生活費も無くなり、弟に借金していた。

一時期弟に逆らえなかった。いい思い出。

 

 

「では、行こうじゃないか!」

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。