異世界の狐獣人は、鎮守府で提督になるそうです。 作:亜種原木切り
どうも、亜種原木切りです。
投稿ペースは大分大きな変動がありますが、気長に待っていただければ嬉しいです。
尚、主人公は戦闘指揮はポンコツです。
色々あって、私はこの世界で『提督』とやらの仕事につくことになった。
前の世界では、冒険者として腰に差している太刀でもって魔物共を両断していったけども…。
今回そういうのはあまりよろしくはないそうだ。
まあ、腰の太刀も私の大事な大事な物なので持ち込み許可を得て、初期艦…これであってるのか?
…あってるのか…で、えっと名前は叢雲だったな。
と共に二人で小笠原諸島に置かれた鎮守府に派遣されることになった。
「…艦娘の私とかならわかるけど、私と一緒に海を走るのは人としてどうなの?」
「そういうものだよ、異世界の住人っていうのは、ね。」
まあ、嘘だけど、嘘だと理解する人はいないだろう。
もし新たにやって来たら、丸投げしよう、うん。
小笠原諸島鎮守府に二人で到着した私達二人は、早速前任者が残した艦娘三人と会うことにした。
尚、小笠原諸島鎮守府にすぐに行かされる事になった理由として、丁度できた『穴』だからだそう。
理由を聞いて、私は前任者を血祭りに上げてやろうと太刀を抜き放ちそうになってしまった。
あの時は、叢雲が全力で止めてくれなければ危なかった。
艦娘を、自らの私腹にしたに留まらず、自らの性欲の捌け口にして…いかん、思い出すだけでも腹が立ってくる。
「…殺気を押さえなさいよ。こっちまできて怖いんですけど。」
「失礼。前任者の顔を思い浮かべてしまってな。」
最初にあうことにしたのは、夕立という子だ。
鎮守府には秘密にしていたが、私は魔法を扱える。
そうそうみだらに使えば、バランスが壊れることは想像しやすいが、これから部下にあたるものの状態を治すなら、いつでも使ってやろう。
「…いいの?」
「ああ。こちらこそ、頼んだこと、頼むぞ?」
「わかったわ。気を付けて。」
さて、先程溢した訳を話すとなると、夕立はどうやら薬、特に精神に異常をきたすレベルの非常に副作用が酷いものを何度も使用されたそうだ。
地下室に監禁されている理由が、薬の結果によって体内に働く安全装置が壊れてしまい、力の制御ができなくなってしまった為、破壊を防ぐ処置として仕方なく、だそう。
…精神が壊れてしまえば、普通ならどうしようもないが、魔法の力は偉大だ。
精神状態を正常に戻し、安全装置、つまりリミッターをかけ直し、鎮痛効果に注射痕を通常の皮膚に戻す。
それを、叢雲が去っ…ていないのは知っているが、わざわざいうこともない。
なに、私の体重の何万倍の巨大百足野郎の押し潰しを耐え抜いてやったからな。
人ごときの力など、どうということはない。
そう思い、私は扉をあけ、中に入った。
…あれ?
あのあとの記憶がない。
たしか、起動した魔法術式は…一部が歪んでしまったか…。
しかし、しっかり発動している。
ということは、どうなったのか、なあ、叢雲よ。
「もし私が見てなかったら、普通に死んでいたわよ?」
「なんかそんな気がする。叢雲からみた風景を、説明してくれ。」
──
ええ、わかったわ。
そうね、司令官は普通に部屋に入ったわ。
その後、部屋を入ってきた司令官を夕立が飛び込んで全力でだきしめたのよ。
メキッメキメキッて骨が折れで、痛みで悲鳴にならない声を微かに上げていたのよ。
折れている右腕を震わせながらも、司令官は夕立の頭を静かに撫でていたわ。
優しい光が右手から夕立の頭を包むと、夕立の力が緩んで、司令官がその場で倒れてしまったのよ。
──
「…軍艦の力って、どうなっているんだ?」
艦娘だから、人の力程度だろうと見釘っていたが、どうやら誤りの用だ。
正直に、叢雲に聞いてみた。
「そうね、夕立は艦本式蒸気過給機を二基積んでいるから…。」
「…遮って悪いが、戦艦って、駆逐艦の二人分以上なんだろ?」
「まあ、大体わね。」
「…聞くだけでも恐ろしいが…頼む。」
「そうね…。」
「42028馬力※かしらね。」
「ふぁっ!?」
「馬四万頭の力で潰されそうになったの!?」
「ま、まあ、そうなるわね。」
……そりゃ、骨が簡単にいくわけだ。
「…骨折が治ってる貴女にも驚きだけどね。」
「そういうのが、魔法、というやつさ。」
「そんな非科学的な…。」
「そしたら艦娘ってどうなっているの?」
「それもそうね。」
その後、夕立が目を覚ますまで、二人は黙って艦娘の不思議について考えていたそうな。
気長に、お待ちして頂けると幸いです!
※1hp(英馬力)を736kw、馬力を735.5wとして計算している為、本来の数値とはあわない可能性があります。※