side うずまきナルト
エロ蝦蟇仙人はやっぱり死んだそうだ。人間ってのは結構頑丈だが、ふとした時にあっさりと死んでしまう。頑丈なのかそれとも脆いのかがわからないのが人間の不思議な所だ。
殺された場所は雨隠れの里。殺した相手はペインと呼ばれる六人組。俺の知っていた通りの情報が語られる。だが問題は俺にはイチャイチャタクティクスは渡されていないと言う事だ。残された暗号は恐らく原作の通り。そしてイチャイチャタクティクスを渡されているのは……サルケだ。実は結構前からサルケではなくサスケと呼べたりするが気にせず俺はサルケと呼ぶ。少なくとも内心では。
まあそれはそれとしてイチャイチャタクティクスを即座に作り出して引っ張り出して蛙の爺さんの背中の暗号と示し合わせてやると、やっぱり思った通りの結果になった。『本物はいない』だそうだ。
……うん、知ってる。俺だけだろうが知ってた。すまんな。
空気が重くなるが、俺だけはそうでもない。そうなるという予想はできていたし、覚悟も準備もしていた。悲しくは無いし涙も出ない。
「……お前は、平気そうだな」
「悲しみを感じるための心なんてのは木の葉で暮らして二年もしないうちに擦り切れたよ。お陰で三代目の爺さんの時も今回も、涙一つ流せやしない。あるのはただ、俺の中にあった物がすっぽりと抜けてくような感覚だけだ」
……ああ、そうか。これが置いて行かれた奴の想いか。俺は自分とある程度以上仲のいい存在が俺を置いて行っちまうなんて体験は殆どしたことが無かった。気に入った相手が死んだらその魂を連れて英霊の座に帰っていたしな。だから、こうやって置いて行かれるってのはほぼ初めてに近いわけだ。三代目の爺さんの時にはこれがそういう奴だって全く気付かなかった。何しろ完全に初めてだったから、似たような感情で代用していたんだな。今は代用することもなくちゃんと理解できる。感情が一部死んでなければもう少しちゃんとわかったのかもしれないけどな。
「……生き返らせることはできないのか」
「できるが無理だ。死んだら生き返らせてほしいかと聞いたら否と答えられたからな。生き返る側に俺の呼び声に応える気が無いならいくら呼んでも生き返らねえよ。無理矢理蘇らせたいなら穢土転生でも使うんだな」
「お前はできるか?」
「合法的な方法で生贄を用意できるならやってやるが? 直接術式も見た。戦闘までできるかどうかは知らんが一時的に起こして情報を聞くくらいはできると思うぞ」
「…………そこらへん走ってるトカゲじゃ無理か?」
「…………やったこと無いな。試してみるか?」
「ちょっと捕まえてくる」
「最悪虫でもやってみるか。成功した時に何とも言えない気持ちになりそうな気もするが。……あ、そう言う訳で失礼する」
「おい待てナルト。それは禁術だろうが」
「え? 禁術ってあれだろ? 使っても命の保証はしないから自己責任でって術の総称だろ? ダイジョブダイジョブ行ける行ける」
「駄目だ。やるな」
「……まあ俺は構わないけど、結果どうなっても俺は知らんよ?」
「解っている。その上で言おう。自来也を穢土転生することは禁ずる。これは五代目火影としての命令だ」
まあ、そう言うんだったら従わせてもらおうか。原作でもエロ蝦蟇仙人は死んだって描写はされてない。もしかしたら普通に生きている可能性だって十分ある。そのあたりは俺にとってどうでもいいことだがな。生きていようが死んでいようが俺の人生に一切干渉しないなら存在していないのと変わらない。世界の流れという物を相手に一体どこまでできるかは俺の知ったことではないが、精々足搔いてみせることだ。
しかし、サルケを説得するのが面倒だな。適当にそこらにいるトカゲを捕まえに行ってからまだ帰ってこない。説明するときには五代目火影が強権を発揮してエロ蝦蟇仙人の蘇生を禁じたとでも言っておくことにしよう。まあ生贄にそこらのトカゲって時点で失敗するイメージしか湧かないが。
……ん? ……ああ、そう言えばそんな設定だったっけか。
Q.穢土転生するの?
A.必要な時までにBORUTOで出てくるアレが自来也じゃないという確証ができたら可能性があります(ない)。
Q.聞き方を変える。トカゲやら虫やらでできんの?
A.チャクラを持っていればできる設定。そして大抵の動物はチャクラを持っている(原作でチャクラを流れを操る幻術である無限月読に動物もかかっている描写があったため)ので可能と言えば可能。