NARUTO〜ほんとはただ寝たいだけ〜   作:真暇 日間

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NARUTO~142

 

 side 日向ヒナタ

 

 ナルト君は何でも知っているわけではないらしいけれど、大体の事は知っている。チャクラを使って空を踏む方法や、空を飛ぶ方法、更にチャクラを使った術に対して術の中心部分を糸で貫くことで術を崩壊させる方法。本当に色々なことを教えてくれた。

 あれから二分弱。私はマダラの心臓を貫いた右腕をそのままに人柱力たちの猛攻を凌ぎ続けていた。

 外道魔像の攻撃は空掌で弾き返し、人柱力たちは一部を他の人たちに任せ、一部を私が相手の体内に仕込んだチャクラ糸を通して操ったり術に送られるチャクラの流れを阻害したりすることで攻撃を不発させる。死体を操る欠点だ。もしも生きている人間ならば私がやっているようなことをすれば激痛によって何かが起きていると言う事がわかるのだろうが、死体に痛覚は存在しない。つまり私に内側から経絡や身体を操られてもなぜそうなっているのかがわからない。もしもちゃんとしたペインならば私が使っているチャクラ糸を吸収できたかもしれないけれど、どうやら術をチャクラに分解して吸収する能力はこのペイン達にはついていないらしい。そのお陰で私のチャクラ糸は相手の経絡系を蹂躙し、さっきから送っているだろう尾獣化の命令の実行を阻止し続けることもできている。

 

「馬鹿な……何をした!?」

「敵に教える馬鹿がいる訳ないでしょう? 馬鹿なんですか? 教えたとしてそれが本当でも嘘でもこっちの策の通りになると思いますが? それに、あと二分は無いですけど大丈夫ですか? 死に(殺し)ますよ?」

 

 私が腕を貫通させている以上体術は使えない。そして転生眼を開眼した私に放出系の忍術はほぼ効果が無い。尾獣たちは抑えているし、人柱力もチャクラの流れを妨害されて殆ど無力化されている。一番の問題は外道魔像が全体重をかけて踏みつけてきたり、あるいはマダラが地面をすり抜けて消えてしまうことだけれど、外道魔像に対してはチャクラ糸を使った反射攻撃が、地面に逃げようとした場合は土遁で追いかけられるから問題ない。それに……。

 

「遅くなった!状況は!」

「見ての通り!このまま時間が来れば心臓を貫ける!サスケ君は人柱力の方をお願い!」

「任せろ!」

 

 援軍も到着した。まあ援軍と言っても完成体須佐能乎で飛んでこれたサスケ君一人だけなんだけれど、サスケ君なら一人だけだったとしても十分頼りになる。絶望してもいいんだよ?

 

 そんなことを考えていたら、突然マダラの胴体が吹き飛ばされた。物理的に。何が起きたのかわからないけれど今までの分が無駄になってしまった……とは考えない。多分、やったのはナルト君だ。結構前にカカシ先生に頼んで影分身一体を神威で飛ばしてもらっていたのが功を奏したんだろう。今まで身体を貫いて向こうの世界に飛ばしておいた甲斐があった。

 ここからは適当に殴ればいい。そうすればナルト君が追いついて飛んだ場所を殴り飛ばしてくれる。

 ちなみにどうして向こう側の世界について知っているかと言うと、ナルト君の影分身があっちの世界で影分身して消えた結果、神威で飛ばされた先には世界が一つあるということがわかり、それを教えてもらったからだ。

 そしてここからは単純。ナルト君曰くあのマダラはカカシ先生の同輩のオビトと言う人で、カカシ先生の写輪眼はオビトと言う人から貰ったものだと言う事を聞いた。だったらカカシ先生の神威の先とオビトの術の先は繋がっていても何もおかしくはない。そう言う話だ。

 そして「多分繋がってるから行ける行ける。食料とかは仙豆一杯あるし行ける行ける」と言ってさっさと行ってしまったナルト君の影分身だったが、今こうして役に立っていると言う事は本当に消えずに残っていたんだろう。ナルト君って凄い。

 一旦すり抜けの時間切れは狙えなくなってしまったけれど、次の手としてあちら側にいるナルト君の元に行かせないように接近戦。近くでは完成体須佐能乎を纏うサスケ君が外道魔像を抑え、連合軍の皆が人柱力たちを抑えている。これで私はオビト改め自称マダラだけに集中できる。

 

 自称マダラの攻撃を回避するためには、態々避けるより相手より早く攻撃する方が効率的だ。私の攻撃をすり抜けている間は自称マダラの攻撃も私の身体をすり抜ける。そしてすり抜けた先にいるナルト君の影分身によってダメージを受ける。カカシ先生がいなかったらこんな手段は絶対に取れなかっただろうけど、居るからね。写輪眼のカカシが。

 自分の視界を潰さないように攻撃を続ける。瞳術によって幻術を掛けようともしているみたいだけれど、あの万華鏡写輪眼はあまり幻術には向いていないらしい。それに私の眼も特別品で、この目を使っている間は敵の術からチャクラを吸収できる上に攻撃も通らない。なお体術や純粋に物理的な攻撃は通る。ちょっと調子に乗ってナルト君の影分身に挑んでみたら拾った石ころを大気摩擦で沸騰する勢いで投げつけてきたものを受けて粉々になったことがある。あの時は影分身だったのに死んだと思った。絶対死んだと思った。生きてたけど。

 

 うん、結構余裕が出てきたかな?

 




Q.なんか吹っ飛んでったんだけど何があったの?
A.以前カカシに神威で飛ばされてた影分身がヒナちゃんの身体と重なって異空間に来ていた身体の一部を殴り飛ばした結果です。

Q.ヒナちゃん強くね……?
A.まあ相手も使い慣れてない能力を持ってましたから、そのあたりの迷いに付け込むことができたんでしょう。本来なら神羅天征で弾けば結構簡単に引きはがせますからね。
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