side うずまきナルト
とっとこ走るはナル太郎。大好きなのは睡眠時間。あともふもふも嫌いじゃないよ。ヒマワリの種は……炒めてポリポリ食べるのが好きだ。結構おいしい。
さてそんなわけで影分身がカラシから鈴を奪って数分。気配を探って見つけたサルケに背後から近寄って肩を叩いた。
「おっす元気かー?」
「!?」
凄まじい勢いでこっちに振り向きながら手裏剣を投げつけようとしてくるが、それを全部受け止めて返還。まったく危ない奴だ。
「で、見てただろ? 俺と組まないか?」
「……チッ。余裕かよ」
「まあ初見殺しではあるがね? 影分身が手に入れたってのが本当に手に入れることになるわけじゃなし。まさか取れるとは思ってなかったからやってみたら本当に取れちゃってびっくりしてんだわ」
「で、俺に何を望む? お前だけでも取れるだろう?」
「やろうとすればまあいくらでも。でもそれ班としての動き方じゃないんだよ。班の任務として演習してるんだから班として動かないと多分合格貰えないんだよね。あの人『目的は鈴をとること』と言ってはいるけど『鈴を取ったら合格』とは言ってないし」
「ハァ?」
「いやほら、『鈴を取ったら弁当を食っていい』とは言ってたけど『鈴を取ったら合格』とは言ってないだろ?」
もっと正確に言えば『鈴をとれなかったら昼飯抜き』であって『鈴を取ったら弁当食っていい』じゃないんだが、説明面倒だしいいや。おそらく同じような意味で言ってるだろうし。俺は料理とかいくらでも出せるから困らないし。
ついでに取れるとは思ってなかったってのも嘘だ。取れるとは思ってたが取ったところで意味がないとわかってたから気にしない、って感じだな。
そんな俺の本音には気付いているのかいないのか、サルケは舌打ちしつつ俺の手を取った。
「で、策はあるのか?」
「その前に全員集まってからだな。一応チームなわけだし」
「……サクラは役に立つのか?」
「少なくともチャクラコントロールに関してはお前より上だと思うがね」
ちなみに俺はチャクラコントロールとかあまりよくわからなかったから精神世界内で馬鹿みたいな量の影分身を出してコントロール特化で修業した結果三日で螺旋丸ができる程度まで成長した。原作でも出てたが影分身ってほんとチートだわ。あるのと無いのとでは成長効率が違いすぎて草生える。
ちなみに精神世界内で九喇嘛の目の前でクソほど影分身を出したら九喇嘛のやつ顎が外れそうなほど驚いていた。まあ、そりゃ尾獣である自分よりチャクラの量が多い人間とか普通いないしわからなくもないが、だからってそこまで驚くか?
まあともかくバクラを探して作戦会議だ。鈴は……まあ、最悪一回奪ってから返却してもう一度奪い直せば行ける行ける。あとチームワーク重点な。俺が前に出ると間違いなく警戒されるだろうから基本は引いておくとして、サルケ中心バクラサポート俺援護って所か。で、ちょこちょこ姿をさらして俺に注意を引きつけながらミスのカバー。この時間だと多分バクラはカラシの奴に気絶させられてる頃だし、悲鳴を聞いてから向かえばいいかな?
「と、まあ大体こんな感じの作戦を立ててる」
「……なるほど。だが、お前が主体でなくていいのか?」
「鈴を取った実績がある俺が主体じゃないからこそ、チームワークを重視してるってのが見せられると思ってね。だからお前さんは全力で狙っていくといい。サポートはしてやる」
「わかった」
サルケは少なくとも実力のある奴の言葉には大分素直なんだよな。少なくとも何か一点であっても自分より優れたところのある相手の言葉しか聞かないってのは欠点でもあるが、まあそのあたりは仕方ない。まだまだ二十も生きてない子供だし、そういうもんだ。
「ギャアァァァァァァ!!!」
……声からして察することはできたけど、女の子が上げちゃいけない悲鳴が聞こえた。サルケも頭を抱えているが、まあそのあたりは授業料とでも思ってもらうか。