「割と本気で雌落ちしかけている自覚があるのにそれがまんざらでもないと思ってしまう件について」
「サクラ、出番だぞ。頭の治療だ」
「悪いけど私外科が本領で脳の方までは守備範囲じゃないのよ」
「仕方ない、斜め45°から叩いて直すか」
「加減はしてくれ。頼む」
「いいよ」
斜め四十五度から叩かれて白目剥いたサスケがいたとかいなかったとか。
side うずまきナルト
毎日誰かを相手にしていると本当に疲れるが、子育ての手伝いをしている間は大抵空気を読んでくれるのでありがたい。と言うか子育てが必要な時期にもう一人仕込んでほしいとかいったい何を言っているんだという話だよな。ただでさえうちの場合は子育ての経験者が少ないってのに……そんなわけで日向の分家の誰かさん所にお邪魔してちょっと口を塞がせてもらった。具体的には網膜をぺりっと剥がしておいた。死にはしないが白眼使いとしては死んだも同然だな。
ヒナちゃんは確かに日向の家の出だが、もううちの子です。うちの子は日向の子ではなくうちの子です。ヒナちゃんが実家に顔を出したりする分には止めはしないが、あっちの方がこっちの意思を無視して何かを強制しようと言うなら容赦はしない。必要なら殺す。誰にもばれないように誰にもばれない方法で殺す。脳の中心に突如よくわからない金属塊を出現させて即座に消し去ることで脳に損傷を与えて殺す。今回は生きててよかったな!
しかし面倒だ。子供が可愛くないのかと聞かれれば……正直わからんとしか。俺の子供って色々と問題を起こすことも多かったし、織斑一夏として作った子供は世界中に様々な問題を振り撒いて行ったからな。まあそれを解決した数の数十倍以上を子供たちに押し付けてやったからお互いにもう少し自重しようかと協定も作ったりしたな。まあ守らなかった奴も結構いるけど。束姉さんとか。
ちなみに一番やらかしたのも束姉さんだが、一番問題が大きくなった時の中心人物は俺だった。女にしか動かせないパワードスーツがどうこうという話だったのだが、余りに鬱陶しかったので男でも動かせる奴を作っちゃったのな。理屈はわからんけど普通に男でも動かせたからまあ大騒ぎになったよな。多少反省している。後悔はしてない。なんかそれで神格化されたし神格が便利だったりするしで後悔は全くしていない。
ともかく今は精神的に追い詰めるようなことはしないようにして、ちょっとした運動と美味い飯で楽しく子育てしていった方がいい。少なくとも子供が自分で立って歩き回れるくらいになるまでは。
まあ立ったら立ったで色々準備はしないといけないけどな。家の角の部分に保護テープ張るとか。何かをしたら痛いとか、そう言う失敗はさせないと覚えないから取り返しがつかなかったりよっぽどヤバいものでない限りは一回目は放置。俺の考えるやばいものと他の奴が考えるやばいものの間に日本海溝より深い溝が横たわっていることもそれなりにあるからそのあたりも注意していった方がいいだろう。ある程度までならストレスは成長に必要な物だが、ある程度を越えると途端に害にしかならなくなるからな。気を付けなければ。
……なんでハーレムになってんだろうな、ほんと。
『強い雄ってのは雌を引き寄せるものだ。ただし、自分にとって大きすぎるような怪物と呼ばれるような同族だと身体が耐え切れないというのを本能で理解して拒絶することもあるが』
つまり九喇嘛は俺の事が好きでたまらないと言う事か?
『うるせえ爆発しろ』
『おめーがばくはつしろばかぎつね。のろけとかいらねえから』
『俺はナルトのこと好きだぞ。この場所は居心地がいいしな』
はいはいそいつはどうも。
まあチャクラに満ちた俺の世界は尾獣にとっては極楽浄土みたいなもんだろうしな。大分広いし。恐らく本物の外の世界と言う物を知ることがなければ俺の中で永遠に暮らし続けていたとしても自由だと感じていたに違いない。あくまでも仮定の話であって実際には起きる事のない夢想の話ではあるが。
なお、実際にそう言う尾獣を作ることは今の俺にだったらできると思うが、そんなことをやる気は欠片もない。なぜなら新しく十尾を分解して尾獣を作ると言う事はつまり子供が増えるようなもの。三人である今でさえ中々にやることが多くて困ることが多いと言うのに、さらに増やす気など欠片もない。面倒臭さで爆発するぞ? いや実際にすることは恐らくない。やった方が面白そうだと思わなければ。
……ああ、代わり映えのしない日々と言うのは中々悪くない。つまらないと思えばいくらでも壊せる日常だからこそ、大切にしておきたくなる。大切にしすぎると腐り堕ちたりもするから注意が必要だがな。
Q.なんでハーレムっぽくなってるの?
A.話の流れを加速させて勢い付けたらなんかこんな感じに暴走した。
Q.直す気は?
A.現状なし。このまま突っ走る予定。