side うずまきナルト
結局、親父とかーちゃんは俺と一緒に住むことになった。しかし親父は火影に戻らず、そして死人が蘇ったとなると色々問題が出てくるからと姿を変えている。それはかーちゃんも同じだが、二人はとても仲睦まじい。あと、俺に対して非常に甘い。さっさと死んでしまって十年以上もほったらかしにして、さらには人柱力として様々な差別と言うべきものを受けてきたと知ってしまったからだろうが、まあそれは今更だ。俺の木の葉に対しての認識が変わるわけじゃないし、これまでが無くなるわけでもない。
結局のところ全ては遅いんだ。まあ、どうでもいいが。
そんなわけで本日は俺の作った異界で育つ様々な生物たちから取れた食材で料理をしていこうと思う。ちなみにトリコ世界の猛獣たちではなく、モンハン世界の獣たちだ。ただし、モンハン世界でも食い合わせによって悪い効果が出るものがあるバージョンもあるが、今回はそう言った効果は出ない。猫飯ではなく俺飯だからな。
肉に野菜に果物、酒と穀物と乳製品。組み合わせでマイナス効果が出るようなものもあったはずだが、少なくとも食材だけで味が決まるわけでもなければ体調が悪くなるわけでもないことを確認している。新鮮な物を使っているから大丈夫。
さて調理開始。まずは適当にくず肉を―――
「待つってばね」
「? どしたいかーちゃん」
「それ、何?」
「くず肉」
「くずっ……!?」
「くず肉。安いし血抜きが完全じゃないからやや栄養価が高い。ただし臭いから香草なんかを使ってごまかし必須」
「……食べられるものなんだってばね?」
「人肉でも食えない事は無いからいけるいける。人のじゃないから安心していいよ」
まあ人のじゃないとは言ったものの『じゃあなんの肉だ』って聞かれたら答えに窮するんだが。だって知らんし。くず肉はくず肉だもの。
ともかくくず肉を叩いてミンチにしたら適当に取ってきたオニキスペッパーと上質ハーブで臭み取りと風味付け。不思議と塩なんかはそのままなので普通の岩塩を使っている。完全に肉なハンバーグも悪くないよな。かーちゃんは塩ラーメンが好きだそうだが、それはまた今度。良い小麦と昆布と塩と海苔が手に入ったらな。
ご飯は千年米をやや軟らかめに。普通は量が取れないそうだがまあ知ったことじゃないよな。出せるし。野菜には生のシモフリトマトとミリオンキャベツ、マカセロリに茹でた堅牢モロコシを適当に使ったサラダ。ちなみに食材を出すたびにストップがかかったが説明を受けるとすぐに下がってくれる。まあ美味しいからね。安心してくれ。
米と野菜と肉、正直これで俺は十分だが一応汁物も作っておく。大ドンドル豆を発酵させて作った味噌とシナトビウオの枯節から取った出汁を使った味噌汁に糸豆腐と五香セロリを入れたもの。まあそこそこ上手くできたと思うんだよな。
最後に肉から出た油を使って作ったグレービーソースをハンバーグにかければ出来上がり。くず肉でもそこそこ食える味になるからいいよな。
……ちなみにだがトリコ世界では旨味を増幅させる細胞が旨味以外の強さとかも増幅させるため、強ければ強いほど美味かったりするもんだが……モンハンじゃそんなことも無い。そもそもモンハンの世界の食材でトリコ世界の食材と味で張り合えるようなものはあまり存在しないと言ってもいいだろう。勿論トリコ世界の食材にも不味い物はあるし、モンハン世界の食材にも美味い物はあるが、アベレージで完全にトリコ世界が突き放している。仕方ないね、仮にもグルメを全面に押し出した世界だからね。
さて、気になるお味の方は?
「ん!なかなか美味しいね!」
「……なんか負けた気がするってばね」
「男の一人料理は滅茶苦茶凝るか滅茶苦茶手を抜くかのどっちかで、俺はどちらかと言うと前者なんだよね。勿論手を抜く時は抜くけど」
「でも、自分のためじゃない味付けってのをちゃんと考えられてるってことは……ナルト!さては誰かによくごちそうしてるってばね!」
なんでわかるし。あれか? 母親の勘ってやつか? こわ……。
「まあ、少なくとも俺一人で食う時よりは気合入れて作る相手が一人……あ」
忘れてた。三代目の爺さんにラーメン作らねえと。俺から言い出した話だし。
「悪いかーちゃん、ちょっとこれから三代目の爺さんと約束してたラーメン作るから味見に付き合って」
「任せるってばね!」
「親父もいいか」
「ん!もちろんいいよ!」
よしそれじゃあ作るか。動物性蛋白質を一切使わないさっぱりとしたこってりラーメンを。
Q.この作品のメインヒロインは?
A.ヒナタ。でもあと一月知るのが早かったらフウになってた可能性も。
Q.モンハン世界持ってんの?
A.モンハンの獣だけいる世界です。祖龍は流石にいません。