NARUTO〜ほんとはただ寝たいだけ〜   作:真暇 日間

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二章・青年編開始
NARUTO~84 第二部開始


 

 side うずまきナルト

 

 大したこともなく時は過ぎ、暁と呼ばれる組織が派手に動き出したと聞いた。ついにその時が来た、と思いつつも俺はそれまでと大した違いもなく普通に生活を続けている。

 だが、大きく変わったことが一つ。木の葉の里で俺を直接傷つけようとする者はいなくなったし、不安げな目を向けてきたとしてもそれを隠そうとする努力もまた見えるようになった。そして里の中でも普通に買い物ができるようになった。原作で言えば『ナルトが認められ始めた』とでも言うんだろうが、ひねくれた俺の場合は『今まで八つ当たりをしていた相手が強くなって仕返しされないか不安なんだろう』としか思えない。安心していい、俺は木の葉を直接潰そうとか考えてないからな。

 元第七班は全員が中忍になったため解散。バクラは医療忍者として活躍しているし、サルケは火影直属の暗部に就任して頭角を現した。そして俺と入れ替わるようにエロ蝦蟇仙人に弟子入りしている。螺旋丸は教えられていないようで、しかしその代わりに千鳥に磨きをかけているようだ。

 ……そう言えばあの千鳥、カラシの場合は雷切と呼ばれるあの術だが、あんな派手に光と音をまき散らしておいてなんと暗殺用の術だと言う。意味が解らない……あれか? 周囲の被害が小さければ暗殺だとでも? そんな訳が無い事はわかれ? いや本当に。

 ちなみにその話を直接聞いた時カラシについ『あんな馬鹿みたいに音と光ぶちまけて暗殺用の術とか暗殺舐めんな』的なことを十数分ほどぶちまけてしまった。ちなみに螺旋丸もチャクラの光が圧縮して見えてしまうので暗殺には向かない。暗殺向きの能力と言ったらやっぱり時間を止めて殴って逃げて時間を動かす、これが最強。ただし相手が止まった時の世界に入門していない場合に限る。チャクラも感知されないしな。そもそも使ってないし。

 俺は俺で普通に中忍やってる。適当に仕事して適当に稼いで適当に修行して……まあ周囲から見た時に修行においての俺の適当はどう見てもオーバーワークだったらしいが、知ったこっちゃないな。

 それと俺の両親だが、サルケの両親たちと合わせて仲睦まじくやっている。仕事に関しては……まあ、忍者だと思われないように変化ではなく変装を駆使してちょっとした店を出した。三代目の爺さんがまだ生きていた頃に何とか戸籍だけは用意してもらっていたからそれを使ったらしいが、まあ暗部からは疑われて色々と聞かれたりもしたらしい。知らんが。

 サルケの両親だが、刑務部隊が無くなってから現金収入がサルケの任務に頼り切りな状態だったので、遺産の管理をやっているらしい。少しずつ増やしているようだが、そのあたりは流石名家と言うべきだろうか。

 そしてヒナタは……そう、ヒナタだ。ちゃんと覚えた。まだ一度も呼んでないが、とにかく覚えられはした。ヒナタは順調に実力を伸ばし、しかし日向としては異端も異端と言うことで当主として立つ事は無くなった。分家になって婿を取るか自由にやるかと言うことで自由にやることになったらしいが、できればこれからもたくさん食べて蕩けた顔を見せてもらいたい。可愛いしな。

 

 それはそうとさっき話に出した暁だが、基本的にオカマ丸が相手をしてくれるらしい。実験体が欲しいのと、身体の調子を確かめたいのと、二つの目的があるそうだ。本当なら俺自身も欲しいらしいが丁重にお断りしておいた。と言うか影分身出して『そいつに勝てたらまともに相手してやる』と言って相手して、結局傷一つつけられずに終わったからな。まだまだ甘い。しかもその原因が単純に俺の身体が頑丈すぎるからと言うオチだったのには絶句すら超えて笑いしか出ない様子だった。このオカマ、付き合い長くなると結構面白いわ。オカマだけど。変態だけど。ショタコンだけど。

 それに、そこそこに気に入られて弟子入り……のようなことをしている。俺が戦場で拾ってきた様々な忍達の体組織や血継限界の血を渡し、オカマ丸は俺に様々な情報や新しい力を渡す。と言っても力に関しては困っていないが、唯一面白そうだと思ったのは口寄せだ。はい、顔と身体と態度のでかいあの蛇ぶん殴りました。食い殺すとか言われたので逆に食ってやった。圧縮して重さを増し、1×1×1cmの立方体で200ktと言う超重量の結晶体をマグネシアとして操って全身を拘束し、尻尾の方から斬り落として食ってやった。俺を龍地洞に連れて行ったオカマ丸でさえ冷や汗流していたが気にしない。あと体液が毒だったが気にしない。岩が溶けるくらいの毒だったが気にしない。鱗は揚げて煎餅代わりにパリパリ食ってる。美味い。そう言ったらそこに居た全員からドン引きされた。

 ちなみにそのマグネシア、重量を増やすのに圧縮が必要で、まだあまり量が用意できていない。ちょっとした島国を覆いつくすのがやっとの量しか持っていない。増やそう。せめて星を覆いつくして『俺に従う国にのみ太陽の光を与えよう』とか言えるくらいに。まあそんなことを言う予定もする予定も無いけども。

 




Q.何喰ってんの?
A.マンダ。……そういう意味じゃない? 鬱陶しかったからつい。

Q.ちゃんと名前覚えたのね。
A.覚えました。でもまだ一度も呼んでいない模様。

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