side 春野サクラ
ナルトはキチガイ。そして自由人。今も砂のチヨ様がサソリと三代目風影の話を聞こうと話しかけているのに突然眠り始めたし、起こそうとしても全然起きない。疲れてるのはわかるけど、明日になったら話してもらわないと困るのよね。でもナルトって基本的に眠り浅いし、誰かが近づくと大抵即座に起きるんだけど……。
「そう言えば昔両親を任務で亡くした少年が自分の両親にそっくりな傀儡を作って自分を慰めていたことがあったらしいですね。一番誰かが傍にいて欲しい時期に一人きりにされて歪んだ成長をしないわけがなく……誰か近くにいてやれなかったんですかね」
「ゴパッ!」
「姉ちゃん!おい姉ちゃん!?」
「ご、ごほっ、な、なーんちゃって……吐血したふ……ゲホッガホッ!」
「明らかにフリじゃねえだろ何強がってんだ姉ちゃん!」
「あと一人で自室で下半身を晒して何かをしていた時に突然姉が部屋に入ってきて大事故起こした少年が昔この里にいたとか何とか」
「 」
「……エビゾウ様? エビゾウ様! 大変だ!エビゾウ様が息をしておられない!」
おっとまたナルトが何かやらかしたみたいね。こういうことがあるから寝ているナルトにはあんまり近づきたくないんだけど……普通に近付けるのってヒナタとサスケ君くらいなのよね。サスケ君は時々被害出してるみたいだけど。
そして私は時々出されるサスケ君の昔の恥ずかしい話を聞いて楽しむ、と……フヒヒヒヒ
「おいサクラ。なんて顔してるんだお前は……」
「へっ!? ど、どんな顔してた!?」
「多分お前が首括りたくなるような顔だな。女が人前でしていい顔じゃなかった」
……さて、縄ってどこにあったかしら。
「本当に首括ったら即座に助け出すから死ねないぞ。それに首吊って死んだら体内に溜まった老廃物が重力にひかれて出てきてすげー汚いそうだ。やめとけ」
……あ、ちょうどこんなところに毒があるわ。
「お前が解毒薬作ったばっかりだろうが。無駄にするな」
……カンクロウさんの傀儡の刃って鋭いわね。
「なんでお前はそんな死にたがるんだ医療忍者。最後まで生きていなくちゃだめだろお前は」
「あそこに私より腕のいいマジキチ忍者がいるわよ……」
「細かいことを力業で解決する癖があるから薬物に関してはお前の方が適任だろう? それにあいつはひねくれ者だ。必要な時に当然のように前に出ている可能性もあるし、むしろ戦闘でこそ本領を発揮するタイプだ。医療忍者と言うより全てにおいて高適性のオールラウンダー型だしな」
「……ちなみに私は?」
「医療忍術を修められる程度にチャクラコントロールに長けた、多少なら肉弾戦もできるが裏方で医療と対幻術に努めてもらった方が効率がいいと思われる一般的には十分を越して十二分に優秀な忍、だな」
ぐうの音も出ない程度に正論。とても正しい推測だと私自身でも思う。そして同時にそれは今の私はサスケ君たちの隣に立つことはできないという予想にもなる。今の私では思兼を使ったとしても増えたチャクラを使いこなすことができないだろう。そして増やしたとしても、そこそこ筋力を割り増す程度で限界になる。それが今の私の限界だ。
けれど、あくまでも今の私の限界であって未来まで含めた私の限界ではない。百豪の術と創造再生、それを修めれば私はもっと強くなれる。きっとサスケ君の隣に立てる。ナルトは……うん、ごめん、ナルトは無理。いや本当に無理。医療忍術をある程度使えるようになってから気付いたけど、今のナルトって身体にチャクラが一切存在していない、つまり忍じゃない一般人と同じような身体なのに当たり前のように私達の動きについてこれてるし、サスケ君のチャクラ刀を爪で弾いてた。意味が解らない。悪いけどあれはほんと無理。
あと、チャクラなしで巻物から物を取り出していたししまってもいた。本当に意味が解らない。どうなっているのかもわからない。ナルト自身に聞いてもみたけれど、特殊な道具を使っているんだとか。チャクラなしで使える便利な道具らしいけれど、ナルト以外には使えないみたいなのよね……と言うか使えたとしても理屈がわからないものに自分の大切な物を預けるって言うのは正直どうかと思うしね。
だからまあ、ナルトに並ぶのは正直諦めているけれど……サスケ君の隣には立ちたいと思っている。
Q.被害者がまた増える……。
A.予定は未定ですが各里一人は被害者を出したいと考えております。
Q.鈍に雷遁チャクラを纏わせても爪切れないのか……。
A.しかもナルトはチャクラ無し。まあナルトだからね。