side うずまきナルト
なんか重要参考人として砂の首脳会談的な場所に呼び出されたんだが影分身に任せておいた。面倒だし是非も無いよな。実際俺が知っていることは影分身だって知ってるんだし、あっちが殴ったり拷問したり幻術掛けたりしなければいいだけの話だ。一応形だけでも同盟国と言うことになっているんだし、流石に呼びつけて即尋問は無いと思うが……まあそこそこ長く拘束されるだろうな。面倒だが。
「そう言う訳で出発しねえ? 今ならまだ追いつけるって。元々予定より大分早く着いたんだし、その分を余裕として扱うんじゃなく予定の繰り上げでやった方がいいって」
「……あんた確か砂の上層部に呼ばれてなかった?」
「欲しいのが情報だけなら影分身で十分だろ? まさか拷問したいから本体よこせとか言ってくるはずも無いし、風影奪還に本体を使う必要があるからって言えば何も言えんだろうよ。実際何も言えないみたいだし」
「なに? もしかして本当に影分身を送ったわけ?」
「おう。……で、砂からは誰が来るのかなっと」
「儂じゃ。すまんの、砂隠れは三代目様が突然いなくなってしまった時に色々あってな。こういう時には即座に国の守りに動くようにしておるのじゃよ。代わりに儂が行くから安心してよいぞ? ひゃひゃひゃ……」
「ああチヨバアさん、だっけ? 確か、昔初恋の相手に正面から告白できなくて自分と同じ姿の傀儡を作って後ろから操り告白して成功を収めたと言う……」
「何で知っとる!?」
「弟さんに伝えておいた方がいい。酒は飲んでも飲まれるな」
「エビゾォォォオオオオォォォォ!!!!ゲホッゲホッゲホ!」
まあ実際にはちょいと『チヨバアの忘れたい、あるいは忘れてしまった黒歴史が文章化されて書かれた紙』を出して覚えただけなんだが。これ本当に使い勝手が良すぎてやばい。万能であれと思って要求したが思った以上に万能すぎて草しか生えない。木遁かな? 紙出てるし木遁だろう。すげえや木遁忍術は紙まで作れるんだな。いや木遁じゃないのは知ってるけども。
さて、チヨバアを連れて走り出す。ここに来る時に使ってたあれは残念ながらまだ防塵加工が済んでないしレストアもされてないので走っていく。仕方ないね。それにあれ現状使える奴が俺しかいないから俺に負担がかかりまくるしね。
走っている間になんかカラシやサルケが色々と話をしているようだが、やっぱり到着が原作に比べて凄まじく早かったせいかまだがらがらどんのチャクラを感じることができるうちに到着してしまった。結界で塞がれているようだが……毎回意味が解らないんだよな。なんでわざわざ結界のある所から行こうとするのか。
「上ぶち抜いたら駄目なのか?」
「ごめん待ってどういうこと?」
「結界はこの岩を覆うように張られている。つまりここは入り口で中に空洞があるのはまず間違いない。じゃあ天井をぶち抜いて上から空洞に入るのは駄目なのかと聞いている」
「落ちてる時が隙になるでしょ? 聞いた話だと遠距離型が二人もいるんだよ? 爆弾とかつけられたらどうすんの」
「ああ、あいつの起爆粘土は雷遁叩き込めば不発するから雷遁螺旋丸を降らせて防ぐ。ヒルコの尻尾もチャクラで操っている以上こっちのチャクラで動きを妨害できる」
「瓦礫が我愛羅に当たる可能性があるがそのあたりは?」
「そんなもん今この結界を力任せにぶち抜いたところで同じだろうが。真面目に答えるなら外道魔像のチャクラの繭に包まれてるから平気だと思うぞ。今まさに抜いてるところだろうからな」
「……ん? 待てナルト。結界破れるのか?」
「多分な」プスプスプスプス
「指でつつくだけで破んな」
「わかった」スパスパスパ
「チャクラを纏わせてもいない手刀で斬るな」
「OK」ドスドスドスドス
「おいおい結界に穴とか切れ目とか開いてる状態で蹴って穴空けてるよなんだこいつ」
「ナルトだから仕方ないわ」
「ああなんだナルトか。驚くところだったぜ」
「お前らその受け入れ様は一体何なんだ……? 見てみろチヨ様なんて白目剥いて口から魂らしきものが出てr……チヨ様アァァァァァァ!!?」
「 」
「大丈夫よカカシ先生。適当に魂捕まえて口から戻せば……」
「……( ゚д゚)ハッ!」
「はいこの通り」
「サクラは本当に手際がいいな。いつも助かっている」
「なお俺との修行の時には命すら助かっていない模様」
「 」(魂フワーン)
「……」(魂掴んでサルケに突っ込む)
「( ゚д゚)ハッ!」
「なんだこれ……なにこの……何?」
何ともカオスな状況になってきてしまったが、まあよくあることだ。少なくとも俺の周りでは。
さて、結界ぶち抜いて岩盤割るか。
Q.エビゾウ爺さんとばっちり凄くね?
A.とばっちり一位の特別上忍さんには及びませんが。
Q.サクラさん慣れてますね……
A.なおサクラは自力で自分の魂も戻せる模様。