ロナルド・ウィーズリーは天使達を助けたい   作:ドゥナシオン

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シリアス時々ギャグです。



傷だらけの赤ん坊

一体ここはどこなんだ?何で-俺-はここに居る。

柔らかい感触はベッドってやつか?くそったれのダーズリーの家では物置の部屋に毛布一枚で硬い床でしか寝た事無いのに。ここって天国ってやつか?俺は死んだ・・わりには体中が痛いし腹は酷く減って喉はカラカラで、目も開けられないほど乾いてる。辛くて死んじまったほうがましだ。

 

少女は現状が全くつかめずに慣れない考え事をする。物心ついた時からダーズリー家ではどうやって夫妻とその息子の機嫌を取って生きてくしか考えたことがない。

 

 

日々-あまり殴られずにひどい目にあう回数を減らし、ご飯が貰えるか―以外に深く考えたことが無かった。

生きていくことが精いっぱいだったから、余計な事は考えずにひたすらに生きる事のみを。

 

「・・が・・・いた・・・」なんか知らねえ男の声が聞こえる。

バーノンのだみ声じゃねえ、ダドリーの豚声でもない沁みるような深い声「・・だ・・れ・・」

 

薄目を開けら目の前に青白い顔の油ギッシュな髪の男・・知らない顔で-ローブ-とかいうバカげた服着てるって事は-魔法使い-か。ダーズリー達に負けず劣らずの-クソッタレ―どもの一人か。-トントン-「あの子の目は覚めた・・起きたか!!」

 

 

・・なんかうるさい子供の声だ・・赤毛?なんか覚えが「何はともあれ飯だ飯!かぼちゃジュース持ってきた。ちょっと待ってろ。」

 

飯!食える!!寄越せ!!!「た・・る」ちぃ!!喉がかすれて声も出ねえ。

あの家でもそこそこ飯はまともにもらえてた。俺が死んじまったらまともな家じゃなくなるからの理由で、俺の心配は一ミリも無くても別によかった。そんな期待はごみ箱の底にもない、考えるだけでも無駄だ。そんなことで腹は膨れねえ。

 

俺が飯を食えなくなったのは全部-クソッタレの魔法使いども-のせいだ!!

フクロウが手紙届けて来て、あの馬鹿どもを苛つかせた挙句ハグリットって奴がやらかしてくれたせいだ!!!あれさえなければ俺はイートン校で今までの生活ができたのにぶっ壊しやがった!

 

お陰で一月前からパン一個に水のみの生活が始まって、ここに来る二日前からは水のみになっちまった。

駅に送り届けたバーノンの面には「野たれ死ね」って書いてあったな。魔法界で死んだらあいつらの責任はないからなって・・-ギシリ-赤毛の野郎が俺の側に来やがった!!

 

「俺の名前ロナルド・ウィーズリー、今は名前よりもかぼちゃジュースの方が先だ。ゆっくり飲んでくれ。」

 

そうだ飯だめしって・・「ゆ・・・び・・」こいつ手前の指にかぼちゃジュースってやつつけて俺の口に持ってきやがった!!!きしょい!!!!

 

「お前乾きすぎて普通に飲もうとしても飲めないぞ。死にたくなかったらこれで飲め。」

 

・・偉そうに!!人の事を赤ん坊みたいに横抱きにしやがって!!!・・でも欲しい・・

 

-チュ-ゆっくりと、ハリエットはロンの人差し指を口の中にくわえてかぼちゃジュースを嘗めた。(うめえ!!なんだこりゃ!!!)これに比べれば今までの飯が豚の餌だ!!

 

チュウチュウと、ロンが少しずつ与えてくれるかぼちゃジュースをハリエットは夢中で舐め尽くす。

母乳を貰う赤子の様に無心になって。

 

 

(これがハリエット・ポッター・・あの憎いジェームスにも愛しいリリーにも似ていない。)

 

ロンがハリエットの面倒を見ているのをセブルスはじっと黙って見守る。少女は部屋に来てからはピクリと動かず、呼吸音から目が覚めたのが分かったが暫くは眼が開けられないようでじっとしていたが、開いた眼の色は綺麗なエメラルドグリーン・・リリーと同じもの。

だが似ていたのはそれだけで、後は何もかもが両親とは違う憐れな少女だった。

声は喉がかすれてひび割れた声、弱々しい様は傲慢で憎らしいジェームスの面影は無論のこと、快活で明るいリリーの姿も彷彿させるものはない・・本当に憐れな少女だ。

 

「・・すう~・・く~・・」

「・・ねむったか。」

「ああ、かぼちゃジュース半分で満腹ってなんだよそれ・・・」

 

静かに怒るか、ロナルド・ウィーズリーは。「・・その子供の寮はいつ決まる?」

明日帽子をダンブルドアかミネルバが持ってきて決めるのだろう。

 

「あんたの寮だよ教授。」

「・この子供は被ってはいないぞ。何故決まった。」

 

「俺が帽子に頼み込んだら聞いてくれた。-あいつ等-はいい奴等だった。どうしようもねえのはダンブルドアっていうくそ爺だ。あいつは本当に嫌いだ。」

「・・お前が・・分かったこの子供の面倒は-私-が見よう。」

「助かる、こいつ・・ハリエットには蛇の愛情が必要だ。とことん皆で甘やかしてくれ。」

 

ロンがそうしたというのならばすべて本当だ。この少年には世の常識なぞ通じない。

持ち前の地頭と強運が合致をして常識をぶち破ってきた。

 

それはルシウス・マルフォイから全て聞いて知っている。

 

以来この少年の動向を観察している。見ていて飽きが来ないがぶっ飛ぶ事ばかり。

今回もその内の一つだと早々に割り切って受け入れる。

 

「皆という事はドラコ達も承知か。」

「ああ、子供の家の奴等は全員がハリエットの味方になるって言ってくれたよ。」

 

俺の寮が決まったら兄貴達がすっ飛んできてハグされて歓迎受けたが「俺行くところあるから。」大広間を去ろうとしたら「ハリエット・ポッターの所に行くのかロン。」

 

ドラコとセオ、グレゴリーとビンセントがきた。

「えっと・・お前達は・・」

「僕等はスリザリンだ。ダフネもアルミナも。他はレイブンクローとハッフルパフでグリフィンドールは今のところ君だけだロン。」

「そっか、まあいいや、たかだか寮が違うだけ。ハリエットの所に行くけどそっち行ったらよろしく頼むわ。」

「・・君もスリザリンに来てしまえば守るのは楽だったろうに・・君らしいからまあ良しとしよう。」

「サンキュードラコ、頼むぞ皆~。」

 

いつものダチとの何気ない会話は心底今の俺の心を救ってくれる。もう俺の心の中は嵐でボロボロ・・死んじまいたいのを天使達が癒してくれる。

 

「その子を僕も守るよロン、マルフォイ家の次期当主として。」

「・・ガキに・・しかも女に手をあげる奴なんてマジで死ね。」

「俺のお菓子分けてやる・・」

「俺の非常食も・・」

「女子寮は私達がいるから。」

「任せなさいよロン。」

 

スリザリンだけじゃねえ、

「私はレイブンクローだけど任せなさいよ!可愛いクマのぬいぐるみ作ってあげる。」

金の髪を三つ編みに結ったフローラが、「俺はハッフルパフだけど可愛い装飾品を一生その子に贈ってやる。」

ブルネットを短く刈った将来ナイスガイ決定のバート二ーが、

「よく眠れるポプリはいるかいロン?」ネビルが、

「僕にできることは何かあるかロン。」「「頼ってくれよロニー坊や」」

兄貴達もハリエット・ポッターを守ると言ってくれている。

 

本当にこいつ等は天使達だ、こいつ等の優しい思いがハリエット・ポッターを癒してくれる、そう断言できる!!俺の天使たちは無敵だ!!!どんな事もお悩み解決だ!!!!

 

          「愛してるぞお前達!!!!!!」

 

もうホグワーツの大広間の中心で天使達への愛を叫ぶ!!!!

 

「僕もだ!!」

「・・知ってる・・」

「「分かってる」」

「私達も」「愛してるわよロン」

「早く行ってあげて。」

「ポプリ持ってって。」

「行ってらしゃい。」

 

天使達に送られてかぼちゃジュース持ってきたら目が覚めてたので-あの手-で飲ませようとしたら嫌がった・・そりゃそうだ、今のこいつは現状が分かったいない、弱った子供で警戒心むき出しの野生児・・というよりは捨てられた子猫ぐらいの人間不信持ってて当然のやつだ。

 

説明したら理解力はきちんとしているようで飲んでくれて、半分で眠っちまった。

「少しずつゆっくりとな・・」

 

こいつを狙ってるヴォルデモートは俺が何とかする。お人好しの神様から貰った道具を使って。

 

後はあのくそ爺だ!!いけすかねえ!!!ハリエット・ポッターの現状を聞いても顔色を変えててなかった、ミネルバ副校長は受けていたのに・・つまり大体知っていて放っておいた?何のためにかは知んねえけどどうせ碌な事じゃねえ。あいつの発してた雰囲気は邪神野郎に似ていた。

 

俺の喧嘩師としての嗅覚は間違った事がない。あいつは手前が正しいと思ったこと以外は悪だと決めつける野郎で、-正義-の為なら何をしてもいいと思う輩だ。

ヴォルデモートとあいつがハリエット・ポッターの敵と決めておこう。

 

「そんじゃ教授、明日の朝一番にまた来るよ。」

「・・寮に入るには合言葉がいるが聞いたのかね?」

「・・教授は知ってるか?」

「・・私の部屋この部屋にハリエット・ポッター共々泊まりたまえ、うっかり屋のロナルド・ウィーズリー。」

「面目ねえ。先生ここに泊まんだろ?」

「一応君とハリエット・ポッター・・」

「長えからハリエットでいいじゃん。」

「・・ポッターは異性だから監督役が必須だ。」

「正直じゃねえな~、まあいいや。お休み教授。」

「ポッターを潰すなよ、ロン。」

「はいはい・・ふぁ~・・ん~ん・・」

 

眠ったか、11歳離れしたロンとても疲れるだろう。

大蝙蝠はその姿に似合わず、優しい手つきでベットに眠る二人の子供に毛布を掛けて蝋燭の灯りを消し去る。夜の優しい闇が・・誰にでも平等に訪れる静寂が、苦難待ち受ける子供達を癒すのを願って。

 

 

 

・・ここは一体なんなんだ・・この赤毛は何で俺の世話をしてくれる。

 

朝起きたら目の前に赤毛のやつが一緒に寝てた・・そんでまたかぼちゃジュース持ってきてくれて同じ飲み方でくれた。今度は全部飲めたけど眠い。

「寝ちまえ、」偉そうに・・でも・・寝る・・のもいいか。

 

 

 

「俺は大広間行くよ教授。」

「私もこの子の面倒を見てくれる屋敷しもべを見つけたら授業に行く。」

 

 

ぐっすりと眠ったハリエットを置いていくのは気が引けるが「おはようございます!!」

 

ホグワーツの大広間へ朝の挨拶乗り込みだ。

あちこちからおはようの合唱あ~あ気持ちいい朝だな~。

 

空いてる席発見!!しかもそこは「空けておいたぞロン。」

プラチナブロンドのマイ天使ドラコ―!!「君の好きな物も揃えておいた。」

ポークドチョップにポテトサラダにカリカリのベーコン!!「いただきます!!!」

昨夜の分も食ってやる!!!

 

昨日のあの騎士道精神に溢れていた奴はどこいた⁉兄達やドラコ達以外の全ホグワーツの教職員及び生徒たちは本気でぶっ飛んだ!!

これぞロナルド・ウィーズリーだと受け入れるのには多大な時間を要する羽目になる。

あの偉大なる魔法使いとても例外にはなれない程にロンはぶっ飛んだ奴なのだ。

 

 

 

ロンの-被害者第一号-は本気で首を捻って頭を痛める。

「なんで-針-がかぎ針になっているの!貴方は私の事をからかってるの⁉マグル生まれなの馬鹿にして!!」

「違う!!マジで違う!!!だからさっき言ったろう、俺は敵吹っ飛ばすか守るかの呪文は得意でも繊細系はからっきしだって!!見捨てないでくれハーマイオニー!!!」

・・ほんと何なのこの子?

ハーマイオニー・グレンジャーは心の中と現実世界でそっとため息を吐く。

まさか自分が「ニ十世紀の魔術師」トップに乗っているアルバス・ダンブルドアに喧嘩を売った男の子と関わるとは思っていなかった。

 

昨日はこの少年のせいで組み分けが終わった後の新入生歓迎会は葬式の通夜と言っても過言ではなかった。

けれどもロナルド・ウィーズリーという子は正しい、言葉遣いこそ悪かったが少なくとも言い分も思いも正しいと自分は感じた。

偉大なるダンブルドアならば生き残った女の子、ハリエット・ポッターを助けることなぞ造作も無かったろうに、放置していたのはおかしいと。

 

でも一夜明けた少年は、正義に燃える子ではなく、その辺にいるごく普通の男の子であった。友人達と話して朝食をがっついていた辺りまでは・・

 

    -バッガーン!!-「ロンー!!!ハリー・・ハリエットのー!!!」

 

「プロテゴ(守れ)!!・・シリウスてんめえ!!」-ドゴン!!!!-

「呪文で扉吹っ飛ばす馬鹿どこにいる!!間違って俺の天使達に当たったらどう落とし前付ける気だこの駄犬!!あの世行って詫びるかこのボケ!!!!」

 

シリウスって・・今世紀最大の魔法使いどころか現魔法界の王様を呪文で吹っ飛ばした!!

プロテゴと上級生の最難易度の盾呪文まで使って、吹き飛んだ大広間の扉から生徒を守り、デパルソで駄犬を壁に叩きつけたロンは相当おこだった。

ロンの激おこ初体験の者達はありあとらゆる意味で氷漬けになった。氷河期の到来もかくやだ。

 

 

「だって・・ハリエットが・・俺の名付け子が・・」

「気持ちは分かる、俺だって俺の天使たち傷つけた奴は地獄に落とす。だから分かってるよな、あやうくフローラにかすりかけたぞ。」

「・・マジご免なさい。」

 

「ロン、私は平気。おはようございますシリウス小父さん。」

「朝っぱらからやらかしたなシリウスさん。」

「許してやれよロン、ヤッホーシリウスさん。」

「ロンやりすぎ、おはようございますシリウスさん。朝ごはんご一緒に・・」

 

「お前等マジで神様かなんかか⁉愛してるぞお前達!!!」

「「俺達・私達もですよ~」」

 

朝からホグワーツの大広間は子供の家関係者一同にジャックされた。

寮の関係性だの、魔法界の王との対面などという世間一般の考えは最早彼等の脳内には一ミリたりとも存在しない。

何故ならみんなロナルド・ウィーズリーに右に倣えだから。

 

その後シリウスはアルバス・ダンブルドアにハリエットの事で猛抗議しに校長室に突っ込んだが深い謝罪と例の説明でいなされ玉砕をし、ハリエットの状態が落ち着かないといわれて、迎えに来てくれたルシウスとすごすごと帰った。

 

「・・ドラコ・・ルシウスさんに・・」

「当然父上にはハリエットの全てを伝えた。彼女の立場もそうだし、未成年の魔女が死ぬ程の目にあっても保護されなかったのは大問題だろう?」

「・・お前この頃腹黒くなってね?」

「失望したかいロナルド・ウィーズリー。」

「まさか!その狡猾さで皆を守ってくれ。お前の事は俺が守るよドラコ・マルフォイ、マイ天使。」

 

 

 

 

 

 

そんな凄い少年が、なんで自分に教えを乞うているのか理解不能な変身授業の時間だった。

このクラスで成功者は自分一人と、ミネルバ・マクゴナガル先生から点を貰って喜んでいた時に、「お前凄いな!!」褒めてくれた子がいると気をよくして声の方を見れば・・赤毛の少年!!

「悪い驚かせた。俺は・・・・」

「知ってる、ロナルド・ウィーズリーでしょう?昨日広間でみたわ。」

知っているといえば、何故かムッとした顔をされた。

「・・どうかしたの?」

時折どうしてか自分は話している相手を怒らせてしまう。原因が全く分からないがなにが彼を。

 

「俺はまだ名乗っていない、挨拶の途中を遮るのは礼儀違反だろお嬢ちゃん。」

ロンははっきりと少女を叱ることにした。どう見てもコミュ障の女の子を。

「お互いにきちんと名乗りあって挨拶をし合ってから初めて-知っている者-になるんじゃないのか?それとも君の家では君の態度が普通なのか?それで親に怒られないのか?」

 

 

ロンの説教を受けたハーマイオニーは頬が赤くなるのが分かった。

恥ずかしい・・自分の行いをきちんと客観的に言われて自分でも振り返ったらこの男の子の言う通り礼儀知らずのお嬢ちゃんだ・・

 

「分かってくれたらそれでいい、やり直させてもらっていいか?」

「・・どうぞ・・」

「俺はロナルド・ウィーズリー、家族と親しい奴等はロンって呼ぶ。よろしくな。」

「私はハーマイオニー・グレンジャー、ロンて呼んでも?」

「構わないよ。」

「貴方って優しいのねロン。」

「・・そうか?」

 

ロンの昨日からの一連の行動からハーマイオニーが陥落した。

 

そんなハーマイオニーにロンは頼みごとをした。

将来はアニメ―ガスで大きなフワモフの動物になってハリエットを包んでやりたいので変身呪文は必須だが、苦手だから教えてくれと。

 

その日はどんなにハーマイオニーが教えても針にはならなかった。辛うじて一番極細のかぎ針にはなれた・・なんでだろ?

 

 

 

ハリエットが大広間の朝食に来るのに入学から五日を要した。

その間に彼女は大体の事が分かった、毎日世話をしてくれる屋敷しもべや同級生という女子達が教えてくれた。

自分はロナルド・ウィーズリーという奴の望みでスリザリンに入った事も-誰―が偉く、自分にとって最良になる相手かを。

 

たしかスリザリンは屑の闇な奴等の行くところって粗野なハグリッドがしたり顔で言っていた。

でもロナルド・ウィーズリーという奴は別の考えで選んだらしいがどうでもいい。

お人好しのようだからせいぜい良い子のふりして利用してやる。

 

そんな考えでふろに入れてくれたダフネや同室のアミルと接した。

 

ダフネはいいとこのお嬢様のようで、アミルは半純血という奴らしい。俺と同じだって言いやがったが違う・・アミルって奴は愛されて生きてきた・・俺とは違う!!!

 

 

 

二日目でスリザリンの女子寮に入ったハリエットは、誰につけばいいのかずっと考えた。幸い覚えはないが自分は魔法界の英雄らしい。それに今の境遇に同情されているようだ。

利用しない手はない、俺の心は真っ黒だ!!ロナルド・ウィーズリーという奴のいう愛情が必要じゃなくて、クソッタレのハグリッドの言った闇の心でスリザリンがふさわしい!!

 

かつて世を呪い愛を知らずに育ち、遂には闇の帝王となった者と同じ考えをハリエットは持ち始める。

 

 

 

そしてハリエットは大広間での初デビューとなった。

 

入った途端に一斉に大広間の目がハリエットに降り注ぐ。

スリザリンン女子に守られるように入ってきたのだから嫌でも目立つ。

 

「ようやく大広間に来られたようだね、初めましてミスポッター。僕はドラコ・マルフォイ。

君とは同僚だが女子達が君が大広間に来れるまでは男子に会わせないって言っていたからずっと待っていたよ。」

 

なんだ⁉この王子さまは!!・・魔法界ってパねえ・・

でも負けるか!!

 

「・・初めまして・・ハリエット・ポッターと言います・・どうぞハリエットと・・」

 

どうよ!この健気な俺!!皆これにコロッと行く!!さあ!おまえもって・・

「・・君は・・」

 

なんかかわいそうなやつ見る目で見られた!!なんでだ?

 

 

「ハリエットー!!!!」-ガシ-

「だから突撃するな駄犬!!!!!」

「ぐえ!!くび・・しま・・」

 

今度はあの赤毛と無駄に元気な超イケメンが来た・・まあいい!!

 

「えっと・・今までありがとう・・ロナルド・ウィーズリーさん・・あのロンて呼んでも」

 

今度は潤めはにかみ笑いだ!!これで・・

 

          「何だその顔、気持ち悪いぞへたくそ」

 

・・・・・・・・今なんつったこの赤毛野郎!!!!!⁉

 

気持ち悪い?へたくそって言ったか、この野郎は!!俺のとっておきのスマイルを!!

 

「薄気味悪い、変だ、甘ったるい頭の悪い奴の顔してる。」・・こいつ・・

「薄っぺらい考えのバカのすることだ」・・この野郎・・

「なんで・・そんな・・」

「猿芝居見飽きたぞ、薄っぺらい顔でへらへらしてるなんて馬鹿のすることだ。」・・この・・野郎・・何を知った風な・・

「本当に分からないのか?お前のしてる事がいかに馬鹿げた・・」

 

 

        「バカバカうるせえぞこのくそ野郎!!!!!!」

 

こんなにガタイのいい、育ちのよさそうな餓鬼が!!

「手前が-俺-の何を知ってやがる!!育ちのいいおぼっちゃん風情が!!!」

「・・・・」

「お前に分かるか?すきっ腹の辛さを!!飢えない為にはいけすかねえ奴にぺこぺこして、適当に殴られたら飽きて放っておいてもらう時が、幸せだって思うのを!!!

近所の奴等にばれたら捨てるって言われたから痛くてもへらへらしてなきゃいけねんだよ

俺にとっては生きてくってのはそういうもんだ!!文句あるのか馬鹿野郎が!!!!」

 

「・・それが-今の本当のお前-か。」

「ああ・そうだよ・・失望したか?捨てるか?正義面した偽善野郎!!」

 

 

 

 

「いいや、ようやく本当のお前を知れて嬉しいぞ俺は。」

 

 

あらゆる意味で静寂をした大広間に、穏やかながらもはっきりとしたロンの声が響いた。

 

「・・お前何言って・・」

「そうか、そうだよ、じゃないとおかしいんだよ。」

「や・・くんな・・くんな!!気持ち悪いくんな!!!」

 

ロンは何が嬉しいのか微笑んで独り言を言いながらハリエットに近づき、そんなロンをハリエットは本気で拒絶する。

ロンの事が全く分からなくて・・

 

-グッ―「本当のお前に会えてよかったよ。改めて初めましてだ、俺はロナルド・ウィーズリー。家族と親しい奴は俺の事をロンと呼んでる。君の名前は?」

 

大柄なロンは同い年の小柄なハリエットをすっぽりと覆いかぶさるように包み込む。

 

 

「はなせ・・俺の事知ってるだろう!!」「・・知らない。」

「離せよ!!おかしいぞ!!お前狂ってんのか⁉おれは生き残った女の子だろ!!有名なんだろう!!!魔法界の英雄なんだろう!!」

「俺はお前を知らない、あの列車で助けたやせっぽっちの女の子の名前なんて知らない。

-お前-からお前の名前を聞いていない・・だから知らない。君の名前は?」

「・・はなせよちきしょうー!!」-ガブ!!-

 

「・・ロ・・」(止めんなドラコ!!!)

 

ロンの腕から抜け出そうとハリエットは暴れた。爪で引っ掛き、足で蹴飛ばし胸をどんどん叩きながら罵倒してもてこでも動かないロンに本気でブチ切れ、かがんでいるロンの首筋に噛みつき、さしもの事態にドラコ達が止めに入ろうとした。

 

ロンの意図はドラコのも分かる。ドラコもハリエットには違和感のオンパレードだった。

それを暴いて素の彼女を面に出させるつもりだろうが・・しかしロンに止めるなと目で言われてはどうしようもない。

ロンの兄達も見守る姿勢を崩さない、あのシリウスとても静観しているのだから他の友人達に目配せをして見守ることにした。

 

 

 

「・・じゃない・・」

「うん・・」

「ふぇいゆう・・なんかじゃ・・ない・・」

「ほれは・・そんなんしらねえ!!英雄なんていう奴なんてみんなくたばればいいんだ!!」

 

ロンに噛みついていたハリエットはロンとの我慢比べに耐えきれなくなり遂に心の闇をぶちまけた。

 

「あいつ等おかしい!!俺の事何にも知らねえくせによってたかって人の名前連呼して馬鹿みてえにお礼言って!!そのくせ―今の俺-がどうなっているかなんて聞いてきた奴は一人もいなかった!!痩せてる俺を見て、ボサガミの俺を見てもだぞ!!!!ふざけんな

ふざけんな!!!あいつ等は俺の今までの時間をぜんぶ無視して否定しやがったんだ!!!!」

 

 

ダーズリー達にされたよりもなお酷い、悪意のない無知どもの所業は、今現在のハリエット・ポッターを殺したのだ!

お前の価値は過去にしかなく、お前の未来なぞどうでもいいと・・言われたようで・・

 

「おれは・・知らねえ・・生き残った女の子じゃねえ。」

 

いつしか床に座っていた。赤毛の野郎にしがみつきながら。

「俺は英雄なんて名前じゃねえ。」自分を見て。

「ジェームスとリリーの子って名前でもねえ。」今生きている自分を・・

 

「俺は・・ハリエット・ポッターなんだよ、ロナルド・ウィーズリー」憐れみでもいいから

 

「そうか、なら俺はお前をハリエットと呼ぶ。お前も俺をロンと呼べ。

お前の事は俺が守る。ようこそ魔法界へ、歓迎するぞハリエット・ポッター。」

 

俺が守る?こいつが・・こんな汚い俺を・・撫ぜてくれてる・・包んでくれて・・

 

「うう・・う・・あああああ!!うわあああああ!!!!!!」

 

ハリエット・ポッターは泣いた。同情を誘うではなく、悲しいわけでなく、言葉にならない混ざった思いを出すように力強く・・この世に生まれた赤子が産声を上げるように。

 

 

ロナルド・ウィーズリーによって、ハリエット・ポッターはまさに生まれ直したのかもしれない。

呪い続けた自分の闇の人生から、温かい日の当たる道を歩める世界へと。

 

傷だらけの赤ん坊を守るように、ロンはしっかりとハリエットを包み込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺様はあの小娘をどうするべきだ?」




ギャグ時々と書きましたがシリアスばかりで辛いです。
長文で誤字脱字には気を付けましたが、見つけたらご報告をくだされば幸いです。
すぐに直すのでお力お貸しください。

原作ぶっ壊したので次回からはギャク度を増したいと思います。・・書けなくて作者が辛いのです・・
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