ロナルド・ウィーズリーは天使達を助けたい   作:ドゥナシオン

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やっと天使達が書けました。


地図作りの道は一歩から

「昨日のロンがマジ怖かった・・」

「ハリエット、あれもロンの一部だ。僕らにあの怒りが向くことはない。

外敵駆除用だ。」

「貴方が一番ロンと付き合いが長いのよねドラコ。」

「お兄ちゃんと付き合いが長いのは私よ!ハーマイオニー!!」

「あいつ遅いな、飯食っちまうか。」

「もうちょっと待とうよ~。」

 

朝の大広間ではロンの天使達が会合を開いている。

四つの寮に分かれた友人達一同が、同じテーブルについて昨日のロンの事で話し合っている。

ハリエットとネビルにとっては昨日のロンはショックだった。いつだって優しく、怒る時も熱を発するロンの、氷の如くの怒りが。

「あいつは俺達の為ならばいざって時人殺しもためらわないぞ。」

ロンの心の在り様を正しく理解しているセオドールははっきりとハリエット達に告げた。

ロンは甘いだけではない、いざとなれば天使達の為ならば血にまみれる事も厭わないものだと。

それは自分も同じだからだ。色んな意味で綺麗なドラコと、大切な友人達を守るためならばどんな汚い手段も厭わない。

死喰い人のあの屑父親がとち狂って、帝王の仇とかハリエットに手を出して来たら躊躇わずにぶっ殺す。

「それであいつが嫌ならさっさと離れろ、あいつとお前達の為にもな。」

相変わらずドラコにくっつきつつ、セオドールは冷たく言い放つ。

自分にはロンほどの優しさや寛容さはない。それでも手段問わずなところは一緒だと自負している。

ロンが怖いならばさっさと去れと、天使達に言い放つ。中途半端にロンをしたって、無自覚にロンの心を傷つけられたらたまらない。

 

 

「お前達が離れたら俺泣いちゃうぞ?」

「「「ロン!」」」

「先走るなよセオ、でもありがとな。」

「・・・・うっせえ・・」

 

話に夢中になり過ぎて、ロンの接近に全く気が付かなかった。

 

「ロン!!俺はお前の事大好きだぞ!中身本当は真っ黒野郎でも俺は大好きなんだぞ!!」

真っ先にハリエットがロンにしがみつくように抱き着き、妹のジニーもすり寄り、朝からイチャコラなスタートを切ったのだった。

 

「ホグワーツの見取り図か。」

「今までなかったのが不思議だよな。」

「ってかここを作った奴等の神経疑う。動く階段だの消える扉だの馬鹿じゃね?」

「趣味性を疑うね。」

「秘密の部屋なんて超あぶねえじゃん。」

「ハリエット、バジどうした?」

「あいつも疲れたって、元の姿のまま部屋でグースか寝っぱなし。もう2・3日はねてたいって。」

「サラさんのもろ趣味部屋でか。」

 

 

もう子供達はホグワーツの創始者たちをくそみそに言っている。

我が子こんなんだったかと、聞いていたルシウスのこめかみが引くりとひきつる。

ロンの影響だよな~と、見ていたシリウスは思ったが言わんでおいた。

ちなみに聞いていた四大創設者達が、穴があったら入りたいと心底思う程にけっちょんけっちょんに言われまくった。

 

一通り言い終えた後にシリウスが突然立ち上がった。

今回の見取り図政策には秘策あり!!俺の株がハリエットを筆頭に天使達のお株は急上昇間違いなし!!

ロンだって俺の事を尊敬のまなざしで見る事うけおいだ!

「みんな、聞いてくれ。」

はやる思いを抑え込みえ、冷静に話し出す。ここではしゃいではカッコいい大人のイメージ台無しだ。

子供達はシリウスが何を言うのか注目をする。普段はハリエットにデレデレで、ロンに怒られては子供達に慰められている愉快なおじさんが何を言うのかと。

その後ロン達とどのようなドタバタ喜劇を繰り広げてくれるのかと、超失礼なことを期待して。

それ程までにシリウス劇場はホグワーツの日常化をしているのだ。

そんな残念な思いで見られているとはつゆ知らず、シリウスは注目に気を気をよくして胸をそらし、

重大発表をする。すなわち、

「俺とハリエットの親父を中心に、ホグワーツの見取り図を学生時代に作ってある!

忍びの地図と言って、この城の隠し部屋・抜け道はもちろん、登録していたホグワーツの関係者がどこにいるのか一目でわかる代物だ!!」

 

無論子供のする事だから全ての隠し部屋・抜け道・行った事のないスリザリン寮は無理だったが、

作業効率はグッと上がり、なにより学生がそんな凄いものを作ったと尊敬の念がバンバン来るだろう!

カモーン褒め言葉の嵐よ!!!

「「ご免なさい!!!!」」・・・なぜに謝罪の言葉来た⁉

「あの凄いものはシリウスさん達が作ったんですね!」

「代々のグリフィンドール生の元気者達が愛用していました!!」

「「無論僕たちもです」」

「そうか、今代はお前達が使ってくれたのかフレッド・ジョージ。」

「そうなんですが・・」

「ある日紛失してしまったんです!!!」

「・・・・なんだと――――!!・・アクシオ!忍びの地図!!!」

呪文唱えて待ってみたが、10分経っても来やがらねぇ~・・もうないという事になる。

仮にあっても呪文の通じない秘密部屋を探すのも困難だ。

「「本当にご免なさい!!!」」

・・・なんてこったい・・ヒーローになれるチャンスが・・ロン達に尊敬される機会がフイになっちまった・・・・・チクショウ―――!!!!!

あまりのガッカリ具合のシリウスを、ハリエットを筆頭に子供達が慰めまくり、ネビルたちによしよしをされるのだった。

 

 

 

悪いなシリウス、忍びの地図は俺が燃やした。

あれがあるとスキャバーズが困るから、今年の学年末試験のてんやわんや時に兄貴達のお部屋にお邪魔してちょろまかして燃やしました。

これで-ピーター・ペティグリュー-がホグワーツにいるって知られる心配は減った。

ハリエットには親の仇を取らせられないが、ネズミとして飼い殺しにするから許してほしい。

人間の幸せはもう味わえないのだから。

今もタンスでシリウス達が帰るのを待っているはずだ。最近はポケットにあいつがいないと落ちつかない。

早く帰って仕事しろやと少々邪険になっちまう。

 

結局地図作成配は一から作る事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ君達こんにちは!!!!」

 

 

 

スキャバーズを脅かす、俺が珍しく苦手になる奴も交じって。




シリウスおつの回でした。

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