その夜速攻で教授に泣きついた。
「頼むよ教授!守護霊呪文教えてくれ!!」
「・・何故私に?」
「使えるってドラコが教えてくれた。」
「あの子は・・よろしい、吸魂鬼対策に教えておこう。」
やった!これで大丈夫!!あれは確か幸せいっぱいを思い浮かべればいいんだよな。
「落ち着いた気持ちで幸福を思い浮かべながら呪文を唱える。」
「おう・・エクスペクト・パトローナム!!」なんか杖の先から銀色の光が力強く出てきた。
「驚いたな、後は自分で修練すればものになるだろう。」一発合格が貰えたぜ。
「俺は教授も含めて、皆に会えて幸せだからな。」幸福の思いは底なしだ。
「シリウスはまた毎日様子を見に来るって言ってたな。」
「・・・あの駄犬か・・リーマス・ルーピンとはどうした?」
「・・・・今のところ大丈夫だよ・・」
あいつとシリウスが親友なのがちょっと辛い。でもあいつの本質が変態だって分かればもういいや。
そういう奴もいるの括りで後はその時ごとに対処しよう。
出来れば引っ掻き回してほしくない。
ホグワーツのマップが出来上がってあいつは一旦本来の仕事に帰って、なんとハグリッドはそのままホグワーツに居残りとなった。
本人も心底反省をしており、なによりも魔法省が定期的に監査するという事で、あのアクロマンチュラ騒動は決着を見た。
一応はホグワーツの自治権は認められても、今までの様に全部学校にお任せではなくなった。
何か異変があればすぐに魔法省への通報の義務が生じたのはいい事だ。
今までが秘密すぎるんだよこの学校は!
とはいえ抜け道は全部は見つかっていいないので、闇の帝王を信望しているものがホグワーツに
忍び込まないとも限らない。
人だけでは手が足りないので吸魂鬼に頼らざるを得なくなったのが痛いようで、校長も軽いノリで言ったつもりのようでも、忸怩たる思いがちらりと覗いていたのは気の毒だった。
魔法省の奴等マジ呪われろ、これを決定した奴はボコりたいぞ、うん。
占い学で紅茶のカップを見ながらつらつら思う。
カップの底の図柄でうんちゃらかんチャラって言われても訳わからん。
ハーマイオニーにストップ掛けておいてよかったよ、こういう非論理的な事嫌いそうだし。
「数占いにしておけよ、あとマグル育ちの君が今更マグル学で何を教わるんだ?」
そう言ったらほっとされた。どうやらストップがかからなければ全部取るつもりだったて
正気の沙汰じゃない。
何の為に学ぶのか、学ぶことの意義を考えようよハーマイオニー、頭の良い馬鹿になってはいかんぞ、うん。
シビル・トレロニー先生が他の生徒を脅かしてるけど、とうとう俺のところに来やがった。
基本悪い人じゃないんだろうけど、自分を認めてほしいオーラが半端じゃない。
「あら・・あらあら!!Mr.ウィーズリー!貴方は今年大切な、最も身近な身内を失くしますよ!!!」はぁ⁉
言われるとものすごく不愉快だな、そうならない様に色々とこっちはしてんのに。
「気を付けるよ、忠告どうも。」外れる占い聞いて損した。
俺は-天使達-守るのに忙しいんだよ。だから可哀そうな者を見る目を向けないでほしい、鬱陶しい。
「さあ!やってまいりました!!今年も波瀾万丈なホグワーツの幕開けですが、それにもめげずにクィディッチの開催です!!!今年はどうなるでしょうねマクゴナガル女史。」
「きっとグリフィンドールが優勝をします!!」実況者があれ言っていいのかね?
「来年こそは入りなさい!ロナルド・ウィーズリー!!!」実況者がそれ言ったらアウトだろ!!
誰かレッドカード出してあのクィディッチ狂を退場にしてくれ、マジ勘弁してほしい。
「マクゴナガル先生は諦めていないのねロン。」
「いい加減に諦めてほしいぞ、来年入るかハーマイオニー。」
「あら、それって私の飛行技術に喧嘩を売ったのかしら?」
「・・マジすんません・・頑張れハリエット!!!」
今日の相手はスリザリン対ハッフルパフ、相手のシーカはあのハッフルパフの王子様・セドリック・ディゴリーだ!
「クィディッチでは手加減しないよハリエット。」
「こっちこそ容赦なくやるぞセドリック!」
ピッチ上でもうバチバチに火花散らしてる。でも二人共瞳を煌めかせて楽しんでいる。
ハッフルパフは守りを固めつつも確実な点を、スリザリンは動き回ってブラッジャーも駆使して点を入れて行く。
曇り空が雨に変わったころ、「シーカー二人が一目散に上空を目指して飛び始めた!!どうやら
揃ってスニッチを見つけたか!!!」
セドリックもハリエットも箒を直角にして空高く飛んでいく。
「頑張れ!!ハリ・・」何だ・・急に寒く・・・嫌な気持ちになってきた!!
「・・い・や・・やあ!!」
「ハーマイオニー!!」まさか!!
周りを見れば大半の生徒が蹲って泣いたり呻いたりしている!上空には・・あいつ等か!!
大量の黒い布の群れが、クィディッチのピッチ上に集まってきやがった・・上空にはハリエットが
いるんだぞ!!!
「エクスペクト・パトローナム!!!」
ロナルド・ウィーズリーの杖からは、煌々と銀色に輝く―ネズミ-が飛び出て、ものすごい勢いで吸魂鬼を蹴散らしていく。
のみならず、ロンの守護霊に触れた吸魂鬼達は塵の様に霧散をした!
俺の天使達に手を出すんじゃねえ!!薄汚い布切れどもが!!!!
ロンの怒りはすさまじく、守護霊はその意を受け取ったように通常の魔法使いの倍以上の能力を発揮したのだ!
「ハリエット!!・・アクシオ!箒!!」間に合ってくれ!!
落下してきたハリエットをセドリックが一人で支えようとしているが、そのセドリックも
吸魂鬼の影響で持ちそうにない、ピッチにあった箒にのったロンは素早く飛んでハリエットを掴み、箒から手を離した。
「何をしているんだ!ロ・・」
「ウィンガーディアム・レビオ―サー!!」
セドリックが驚くのを尻目に、左手の空いた方の手で杖を持ちながら浮遊呪文を力の限り自分とハリエットとに掛けて、浮びこそしないがフルブレーキを掛けている。
察したセドリックも二人に浮遊呪文を掛けてブレーキの助けをし、ピッチ上で受けた影響が軽かったドラコ達も回復もそこそこにロンとハリエットを支えて事なきを得た。
上空にはもう吸魂鬼の群れは去ったようで、晴れ間がのぞいている。
「ハリエット。」
ロンがそっと呼ぶが返事がない、体も冷たく早く温かい格好に着替えさせないといけない。
「マダム・ポンフリーのところに連れて行く。リジー!」-バチン-
「お任せください、ロン様!!」
「マダム・ポンフリーにハリエットが吸魂鬼の影響を強く受けたと伝えてくれ。
その後あそこにいるダフネをハリエットの服を取りに行かせてマダム・ポンフリーのところに飛んでほしい。」
「かしこまりました、お先にハリエット様を!」-バチン- -バチン-
「さあ、グリーングランス様。」
「ええ、ハリエットの事は任せて頂戴!!」 -バチン-
行ったか。
「さて、どうなっているのか説明してくれるんだろうなくそじじい!!!」
「すまぬ・・明らかに儂の過失じゃよ・・吸魂鬼達はこの場の良きエネルギーに抗う事が出来なかったようじゃ。」
「要はあいつ等は好き勝手にホグワーツの敷地内に入ってこられるのか。人間の言う事なんて丸無視をして。」
「魔法省に送り返す!!」じじいの奴目が据わってる。てことは本気か。
明日にはいなくなっていてほしいもんだ。
じじいの言質を取ってさっさとハリエットのお見舞いに行った。両シーカー共スニッチは取っていないが当然試合は流れた。
ベットで眠っているハリエットはすやすと眠っている、うなされた様子は微塵もなく。
良かった、夢までうなされたら可哀そうだ、服も取り換えられている。
「サンキューなダフネ。」
「いいのよロン、ハリエットの為だもの・・吸魂鬼は・・」
「校長が魔法省に送り返すって。」
「そう、さっさとしてほしいはね。明日もいたら、父さんに手紙を書くわ。」
「いや、今頃ドラコがルシウスさんに連絡を取っているんじゃね?」
「・・・あり得るわね・・」
俺の予想通りにその日のうちにドラコから連絡を貰ったルシウスさんが、単身鬼の形相で魔法省に殴り込みをかけ、ファッジ大臣に氷の如く脅しをかけて、その日のうちに吸魂鬼達はアズカバンに戻された。
それを知ったダンブルドアは肩透かしを食った気分だが、元々吸魂鬼達をホグワーツ守護に入れるのは業腹だったので清々とした。
その代わりに魔法省のオーラや闇払いが増えたが、吸魂鬼に比べればましである。
「そうか、あの御方は今はホグワーツか!!」
ルーマニアの森に潜伏をし、その後ホグワーツの教師が来て以来目撃証言はふっつりと糸が切れた。
ならばその教師にとりつかれたか、さぞ弱っているだろうに。
俺の手でお救いし、共に闇の時代を再び!!
ロンの守護霊はネズミに決まりました。
吸魂鬼は早々にいなくなりましたが、悪意は確実にホグワーツに向かっています。