ロナルド・ウィーズリーは天使達を助けたい   作:ドゥナシオン

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これぞロナルド・ウィーズリーです!!


死さえ蹴り飛ばし・・

瀕死のネズミはうっすらと周りの音を聞く。

「・・や・・だ・・!死ぬなよスキャバース!!」俺の為に、ハリエット・ポッターが泣いている。

俺のせいで両親が死んだのを知らないから「お前が死んだらロンが!!」あいつは泣いてくれるか・・・

 

・・スキャバース!!死なないいでくれよ!!

俺達を庇って、こんなに小さな身で敵に立ち向かった勇敢なネズミを!

グレイバックに吹き飛ばされたスキャバースをハリエットが地面に激突をする前に受け止めた。

スニッチよりも大切なスキャバースを落とすはずはない。-今のロン-には受け止められないから、俺が受け止めないと!!

「スキャバース・・」心臓は動いて、でもひくひくと痙攣をしている!

「ハリエット、ネズミを見せなさい。」優しい声・・でも!!

「あんたは敵なんだろ!闇の魔術が分かる!!ヴォルデモートの・・」

「そのネズミが死んだら彼は悲しみに堕ちてしまう。」敵なのに・・なんで・・

「私はフェンリール・グレイバックに与しない。寧ろ捕えたい。」

「じゃあ・・先生は・・」

「今はそれよりもこの子を助けよう。両手でそっと持ってあげて、そうエピスキー!」

優しい緑の光がスキャバースを包み込む。触れた自分も温かくしてくれる。

スキャバースの息遣いが少しだけ落ち着いた。

「今は何とも言えない、助かるのは五分と五分だ。」とても真剣な様子でスキャバースを見てくれる。

そうか「先生はあいつを騙したんだ!味方のふりをして油断をさせて!!」

「ハリエット・・」

そうだよ!優しいクィリ先生が酷い事をするはずがない!!スキャバースも助かるはずだ!!

だから「そんなやつぶっ倒しちまえロン!!!」-獅獅子-になったロンを精一杯応援をするのが今の俺の出来る事だ!

 

スキャバースが血を撒きながら宙を舞った瞬間に、ハリエットの横を深紅の鬣の獅子が、

フェンリール・グレイバックに襲いかかった。

-ロンだ-あの獅子はロンだ、ロンが怒ってあいつをやつけてくれる。だったら俺がスキャバースを受け止める!!

何の疑いもなく獅子をロンと認識をし、己のやるべきことを果たして力の限りロンに声を掛け続ける。

「スキャバースはクィリ先生が助けてくれた!!やっちまえロン!!!」

 

こいつはハリエットを襲った!!ザビニを殺そうとした、しかもスキャを傷つけやがった!!!

宙を舞うスキャを見た瞬間頭が真っ白になって、気が付いたらこいつに襲いかかっていた。

全身から力がみなぎり、頭の中ではずっと声が響く、噛み殺してしまえと!!!!

 

ロンは一年生の頃からずっとマクゴナガルに師事をして訓練をしていた。

柔らかい毛でハリエットをモフモフと甘やかすべく、アニメ―ガスを目指して。

だがなかなか成れなかった。うまく何になるのかのイメージが付かないのが要因で、そもそも低学年には難しいものだとマクゴナガルが慰めてくれた。

しかし今その努力は実った。甘やかす優しいものではなく、群れの敵を噛み殺す強き獅子となり、

ロンは存分に力を振るった!

鉤爪でスキャバースが付けたグレイバックの右目の傷をさらに抉り出しながら胸部も引き裂き、振り下ろされる爪を避けつつ後ろに回り込み右足のふくらはぎに喰らいついた!!

「ギー・・ヤァアアアア!!!」

 

なんだこいつは・・さっきまではとぼけたところのある単なる餓鬼が!!-グゥルルー-

倒れた自分の背中に、自分以上の力を感じる獣の声が耳元でする・・

「こんな・・クソガキが!!!」

完全なる人狼と化し、背筋に力を入れて両手で力の限り地面を押し、上体を起こして背に乗った獅子を振り落とし、素早く態勢を整え対峙する!

-グゥルル――ッ―深紅の鬣の獅子はいつでも飛び掛かる態勢で自分を油断なく見つめている。

その眼光は鋭く、殺気に満ちている!

こんな・・たかだかホグワーツの餓鬼に!!俺はあの方と共に歩むものだ!!!

人狼の自分の強さを何の含みもなく受け入れてくれたのはあの御方だけ。

ヴォルデモート卿は強いから、自分を利用しようとしなかった。だから反対に力を貸した。

ヴォルデモート卿の邪魔になる者全て消す為に!

なのにあの御方は消えてしまった!ただの赤ん坊に倒されたと・・ふざけるな!!

そんな事は無い!いつかあの御方は復活をする、そう信じて・・そして夢を見た。

赤ん坊に不可思議な力で吹き飛ばされ、弱ってしまったあの御方がルーマニアの森に居た事を。

そして男に助けられて、今はその男にとりついて生きながらえている事を。

助ける!その為にヴォルデモート卿を迎えに来たのに!!「虫けら如きが!!!」邪魔をするな!

 

 

 

 

虫けら・・こいつはスキャの事をそう呼びやがった!!虫けらは手前の事だ!!!!

 

           

          -グウォ――――――――――――!!!!!-

 

 

 

マフリートの中の空気を震わせる程の雄叫びを上げながら獅子は突進をする、獲物を殺す為に!!

「死ね―――!」グレイバックも右手を地面すれすれにしながら疾走をし、獅子を迎え撃つが、

-ヴォオオオ―――!!!!-獅子の咆哮に怯んだ。その一瞬の隙を獅子見逃すはずもなく、

            

               -グシャリ!!-

 

フェンリール・グレイバックの喉笛をかみちぎり、-ドシャ-叫びの屋敷の屋敷の壁に叩きつける。

生きているのか死んだのかなぞ最早興味はなく、口から血を滴らせながらゆっくりとハリエットとクィリナス・クィレルの元へと歩いていく。

「ロ・・」

「止まりたまえ。」

出迎えようとしたハリエットをクィレルは背に庇い、杖をロンに向ける。

「今の君に、ロナルド・ウィーズリーの心はあるか?」

いきなりのアニメ―ガスの変身は、下手をしたら心までその動物と同じになってしまう。

たとえ変身をしたきっかけがハリエットとスキャバースを救いたいと願い敵を倒すためのものであっても、今もその心が残っているかは定かではない!

じっと獅子の目を見つめる。その瞳は・・「君か・・」いつもの温かいロナルド・ウィーズリーのものだった。

確認をし、ロンである獅子をハリエットとスキャバースに引き合わせる。

もしかしたらスキャバースはもう・・-グゥオオオオ――――――――――――!!!-

なんだ⁉先程よりも凄い咆哮をスキャバースに向かって!!まさか死・・「チュウ!!!」

って死んでない⁉スキャバースが跳ね起きた!!!・・さっきまで確かに瀕死の重傷だったのに!

「スキャバース!!・・生きてる・・ロン!生きてる!!!」

ハリエットは単純に喜んで、獅子は血塗れの下でスキャバースを慈しむように舐めている・・

死にそうっだったのに・・ロナルド・ウィーズリーが生きろと励ましたのか?

 

 

 

 

実際にスキャバースことピーター・ペティグリューは死にかけて、死のベールを半分くぐりかけた。

ロナルド・ウィーズリーとハリエット・ポッターを助けられた。後は獅子になったあいつが、

人狼を倒す。

ぼんやりとした目でかすみながらも見えていた。ロンの雄姿を。自分と違い、真に勇気のあるグリフィンドール生の姿を見ながら死ねる。

ネズミに堕ちた自分には勿体ない冥途の土産を貰ったと満足をしながら、ひらひらと見える輝くベールが死のベールだと本能で分かった。

くぐれば地獄に落ちるだろう、その前にジェームズとリリーに詫びたいな。

そう思いつつベールを半分行ったところで

 

 

 

     

     「今死んだら地獄の底まで食い殺しに行くぞスキャバース!!!!」

 

 

 

 

なんかとんでもなく怖くて物騒な事を言われた!!死んだら許さないだとか、逝かないでくれとかの優しさや労わりは微塵もなく!食い殺しに行くってどういう事⁉

しかもあいつなら本当に来そうで怖えよ!!

嫌だ、死んでまであいつに食い殺されるのは「チュウ!!!!-嫌だ―――!!!!-」

思わず跳ね起きれた!・・死にたくない、死んだらこいつが怖えよ!!その一心で起きたのだ。

 

-もしもし・・- なんか黒いぼろきれのフワフワした奴が鎌を持って俺の横に浮いてる。

-わたくしは死神です-さいですか。

-今は貴方にしか見えません-そうか、ハリエットもロンもこいつが横に居ても慌てない訳だ。

-死のベールをくぐりかけた貴方にだけ見えます-それで?

-それでって・・貴方確かに死にましたよ⁉心臓も止まって魂も出かけて!!-それで?

-だからきちんと死んでくださらないと困ります!!-知らん

-知らんって・・-いいか死神、この世には手を出したらいけない奴がいる!!

-はぁ⁉それとあなたの死とどのような関係が・・-俺が死んだらこの獅子になっている奴が間違いなく俺を食い殺そうと冥界にまで押しかけてきて地獄をしっちゃかめっちゃかにするぞ!!

-地獄って・・この獅子は人間でしょうが・・-ふん、甘いな

この死神は死神の癖に甘すぎる!何にも分かってはいない!!

ロナルド・ウィーズリーに不可能はない!!やると言ったら、絶対に無茶な事でも人知を超えた事でもやってしまう怖ろしい奴だ!!!

-・・・マジですか・・-

まだ死神になりたての若き死神は本気でネズミの言い分に悩んでしまった。

確かに時たま死さえ蹴とばすおっかないのがいるって先輩死神が言ってた・・触らぬ神に祟りなし。潔く撤退する!!

-また死にかけたら今度は見逃しません!!-スキャバースのロナルド・ウィーズリーへ怖れと、それを真に受けた未熟死神の恐怖が化学反応を引き起こし、絶対である-死-が敗北を喫した歴史的瞬間であった!惜しむらくはその事実は死神が見えているスキャバースと、引き上げた死神しか知らない事である。

行ったか、死神の癖に捨て台詞を吐きやがる。この事は墓まで俺の胸の中にしまっておこう。

 

 

スキャバースの中のロナルド・ウィーズリーの認識は本気でそうなっている。

誰が相手でも意外な方法で逃れつつ勝ち、出来ない事は-今-できなくとも-いつか-必ず実現させてしまう怖ろしくも頼もしい奴。

故にロンが地獄まで追っかけてくると言えば来てしまう、方法は分からないが必ずに。

死んでまで食い殺されるのは嫌だし、それに・・ロンのような天国が似合う奴が自分のせいで地獄に来てしまうのは嫌だ。ロンの魂が穢れてしまう。

スキャバースの中のロナルド・ウィーズリーは死神さえも蹴とばす凄い奴であった。

かくして死の定めにあったネズミは、辛くも生き永らえる事が出来たのであった。




はあ・・スキャバースは最後まで生かすか殺すかでとんでもなく悩みました。
筆者の中では八割がたはロン達を庇い、ネズミからピーターに戻り罪を懺悔しつつ死なせるつもりでしたが、それではこの物語の何かが損なわれてしまう気がしたので生きてもらいました。
レッドアイズさんもピーターの事を悲しんでくださり心配をおかけしましたが、スキャバースは死のベールを引き返しました。
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