ロナルド・ウィーズリーは天使達を助けたい   作:ドゥナシオン

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大お茶会を成功させた全ての人達に捧げる


ホグワーツ城のお茶会にご招待の舞台裏①

いかん、時間がない!しかしそれは言い訳だ、この程度の煩雑さを知ったうえでこの仕事をやり遂げると誓ったではないか!

 

「ボス!ホグワーツからの要請です!!」

「今このタイミングでか⁉予想よりも人が多く来そうなのか、また何か事件が起こったのかどれだ!」

自分の入学時にはなかった事件や怪奇やとんでも事が、自分の末の弟とハリエット・ポッターが

入学してから起こり過ぎだろうという程に、次から次へと飽きもせずに起こるのは何故だろうか?

その-事件-のせいで、今魔法省はてんてこ舞いをしている、もっと言えば過労死寸前の者が続出をしている!

あるものはへらへらと笑いながらも警備システムのリストを作り、ある者は三十分ごとに様々な事にブチ切れながらも、魔法運輸部と煙突ネットワーク庁を駆けずり回り、ある者は魔法探知のグッズを検品しながらもブツブツと言っている者など、働いている奴等のキャパ超えてんだろう者ばかりだ。

 

 

今年はそうでなくとも8月のクィディッチ・ワールドカップで魔法省は人手を割かれているというのに、その上で上司達のトップ魔法大臣から、去年の12月にとんだ無茶ぶりを言われた!

 

「来年の新学期の一週間後に、ホグワーツ在校生及び新入生達の家族を招待をしたお茶会をするそうだ。

魔法界の安全と信頼を鉄壁とするためにも諸君、我等魔法省の出番である。」

 

それはハリエット・ポッターとロナルド・ウィーズリーが、フェンリール・グレイバックに埒られながらも、自分達で解決をしたというあのアクロマンチュラ騒動にも匹敵をする大事件の報告会議でファッジ大臣がとんでもない事をぶち上げてきた!!

「お言葉ですが大臣!!我等は魔法省であって断じてホグワーツの仕事引受人ではありません!

かの学校は今まで不可侵・自治権を盾に、様々な事が起きても介入を拒んできた学校が!お茶会したいからと手を貸せとはどういう事ですか!!」

 

「仕方がない・・この件はブラック家とマルフォイ家の肝いりだ。」

ファッジ大臣の疲れたその表情とため息混じりの言葉で分かってしまった、拒否権は自分達に無いと。

あの魔法界のツートップに家を敵に回したくはない!言っては何だが彼らの尽力のお陰で今日の魔法界は事件が少ない。

何故なら闇陣営が動こうものならば、彼等の密偵が魔法省にではなく両家に伝えて速攻で潰しにかかる。

潰された者達は毎回悲惨な目にあって、捕縛をしに来た魔法省の闇払いたちにしがみつくという。

「なんで最初からあんたたちが来てくれなかったんだよ~!!!」と泣かれながら。

いつも毎回シリウスとルシウスが最前線に立ち、シリウスとルシウスの暴虐コンボに犯行を企てた者達は精神的に殺されては、まっとうな役人たちに泣きつくのがお約束。

そのお陰かどうか分らんが、二人の活躍?が口の端に上れば上るほどに犯罪が激減の一途をたどった。

-自分達の愛しい子達の将来の邪魔になりそうな奴等は芽のうちにさっさと踏みつける-が合言葉。

そんな二人に魔法省のお偉方は複雑だ。片や本物の死喰い人なのに証拠不十分で起訴できず、片や魔法省の不祥事ともいえる案件で無罪の者を8年間もアズカバンにぶち込んでしまったこちらとしては罪悪感を持っている者達が、勝手に自警団紛いをしている。

それも自分達よりも検挙率が良いてどういう事⁉

魔法省としてはその二人にはしぶしぶながらも恩は感じている。

 

「・・・・あの腹黒狸に貸しを言い渡そう。」

「手を貸す代わりにこれでまた自治権の部分を削ると要求しよう。」

様々な見返り案をどんどこ出しながら「あの狸の頸の要求を!!!」暴走紛いまで出て会議は終わった。

 

 

「そんな訳で君はそちらの方に回ってくれたまえ-ウェザービー-君。」

どんな訳だこの上司は?今自分は入省当時から、来年のクィディッチ・ワールドカップの為の仕事を任されたはずなのだが。

「それは他の者に回すことにする、君はお茶会の準備をしてくれればいい。」

「お言葉ですが規模は?」魔法省が関わらないといけないお茶会とはなんだ?

「在校生徒と来学期の新入生達の家族を招くらしい。」・・・・は?

「魔法族どころかマグルの家族も全てだそうだ。」。・・・・・・はあ?

「それも日曜日にするらしく、両親どころか兄妹達も参加を許可するそうだ。」はい⁉

「だが我等にもクィディッチ・ワールドカップが控えている。あれにはイギリス魔法界と我が魔法省の威信がかかっているのだ、分かるねウェザービー君!!」

「ちょっとお待ちください!クラウチさん!!!」

確かにクィディッチ・ワールドカップにはクラウチの言う通りで、内外の観客及び迎えいれる選手団を含めて10万単位の規模を恙なく滞りなく不祥事なくせねばならずに、今期のワールドカップがイギリスに決まった時から動き出しているプロジェクトではあるが、ホグワーツの新入生を含めた全生徒及部その家族たちのお茶会の規模だとて、少なく見積もっても5千人規模は下らない!その上出席者がマグルも含まれているという事は、移動手段はどうするのだ!

魔法族と違って彼等にポードキーだの煙突ネットワークだのありはしない!

つまるところ必然ホグワーツ汽車しかないではないか!・・・車内に拡大魔法をかければギリ行けるか?

何だかんだと三分の二は両親が魔法族か、片親がマグルの半純血が多く、汽車を使う者達は2千人と見積もって、生徒汽車+あまり知られていない教師用を運用して、拡大魔法を使うか。

 

物凄い葛藤がせめぎ合ったが、何だかんだと自分もあのお茶会は気に入って居る。弟が考え出した素晴らしいあのお茶会を。

自分の名前も碌に覚える気のない上司の下よりも、弟・妹たちが喜ぶことをしよう。

弟の一人は友人と過ごす為にクィディッチ・ワールドカップにトンと興味がないと知って少しがっかりとした。

自分の携わっている仕事で家族全員で楽しんでほしかったから。

しかしこの仕事ならば、お茶会に父も母も出席をしよう!「引き受けさせてただきます。」

 

そう応えて自分はホグワーツの大規模お茶会のリーダーに任命をされた。

本当に魔法省は人手不足だ。ほとんどが若手か退職間近の職員達で揃えられたうえに、なんか

神秘部門にひっそりと生息をしていそうな怪しげな奴等もる!!げふん!いかん・いかん、彼等はこの無茶ぶりをされた被害者一同だ。

「このチームのリーダーは私です。なので言いたい事、やりたい事、改善するべきことから、

不平不満は全部私に言ってく下さい。」そうでないと不満が溜まって全員爆死しそうな予感しかしない。言われるだけタダだ!どんとこい!!

「何故お前さんのようなヒヨコがピーチク・パーチクと偉そうを言っておる⁉」・・まずそこからですか老魔法使いよ⁉

「・・今のホグワーツは貴方方が通っていた頃から全く違うのです。

スリザリンとグリフィンドールの溝は埋まり、自寮だ他寮だという者達は化石扱いをされて、それが原因で諍いを起こせば大量減点をされる時代になりました。」

つまるところ現状のホグワーツを知るものは今年卒業した者しか知らない。

弟とハリエット・ポッターが入学をしてすぐに卒業をした者達は無論のこと、去年の者達もリアルタイムの情報はほとんどない。

だが自分は弟と-その周りの者達-のお陰で現状のホグワーツを把握している。

何故こんなに唐突にもホグワーツが大規模なお茶会をしようとしたのかを。

悲惨な事件が2年も続き、今年はお茶会もできなかったことを。そんな在校生徒達を元気づけたいのだと、教職員達と理事会が手を携えてあのシリウス・ブラックも同意をした事を、この仕事を引き受けた事を言った時に全て聞かされた。

つまり全ての情報をリアルタイムでもらえる位置に自分はおり、かつ入省試験も満点で入ったという実力もしっかりと売り込んでリーダーにしてもらった。

「その様な訳でご不満はもっともながらこの度このチームのリーダーを任されました。

そうは言っても私はどう見ても若輩者です、皆様のお力が必要なのです。

ご存知でしょうが今季もホグワーツはまたもや悲惨な事件が起きてしまいました。

大事にこそなりませんでしたが確実に子供達の心は傷ついてしまったはずです!

その子供達を癒し、未来の魔法界を背負って立つ子等の安全を守る事も私達魔法省の仕事と言ってもいいはずです。」

今まで魔法省は全て後手に回っていた。本来ならば事件や事故が起きない様に未然に防ぐのが自分達の仕事だったはずが、不介入を盾のとられていたとはいえだ。

「ここに集った方達は-各部署-の方達です。

やる事は山済みですが、皆様のご尽力があれば省内で解決できない事は無いと考えています。」

 

必要な手続きはその部署から来た者達がやれば効率はいいし、ある意味では各部署からの少人数のチームだからこそ、面倒な縦の関係でギクシャクせずに、先輩は自然に敬えばいいし、同僚は励まし合えばいいし、纏まったいいチームにしたい。

 

「このチームの名前を一応付けました、名前はティー・パーティーでどうでしょう?」

お茶会とパーティー(一行)を引っ掛けててみたのだがどうだろう?

「良いお名前ですね。貴方が考えられたのです?」やった!褒められた!!ッと・・いけない。

「はい、僕の案ですがどうでしょう?」こんなヒヨコが付けた名は嫌だろうか?

「ふん!ヒヨコは儂らが助けてやるとしてやるか、名前なぞ便宜的にあればどうでもいい。

サッサと仕事の話をしろ!」

「そこの癇癪おじいちゃんに一票、この人はルード・バクマンとやって、ここに飛ばされたって聞いたよ。

僕は運輸部のラトビア・マイヤネス。両親ともマグルだから、魔法界に来る大変さは知ってるつもり、よろしくね。」

「お喋り小僧が!儂はあのいい加減な男が嫌いなだけじゃ!!儂はミレス・アンダーソンじゃ。

キリキリと働けよヒヨコ。」

「俺は煙突ネットワーク庁から来たモリソン・レンドだ。忙しくなりそうだからさっさと本題に入ろう。」

陽気なラトビアのお陰で話はサクサクと進み、自己紹介後にはすぐに仕事の話になれた。

 

「まず僕等の仕事はホグワーツに来場される方達の移動手段と、その安全性を完璧なものとするためですが、これは・・・」

「・・なっとらんの・・いいかヒヨコ!そんなまどろっこしい言い方をするな!!

やる事は一つ!要はクィディッチ・ワールドカップの規模を縮小した物じゃ。

中身は海外から来るか、マグル界から来るかの差でしかありゃせん。」

もっと細かく厳密な差異はあれど、大まかな所はそれと同じだ。ならばクィディッチ・ワールドカップの移動手段時の警備のやり方を、規模縮小と運用の当て羽目をすればいい。

「さて、他に議題はないのかヒヨコ!」さっさと次に進め。

「あ・・あります!マグルの方達の移動手段は・・」

ミレス老のお陰で移動場所と警備の仕方の目処が瞬時に立った・・そうだ、このチ-ムで何が何でも新しく考えなければいけない訳ではない!参考になりそうなものがクィディッチ・ワールドカップには多々あるではないか!

ミレスをはじめとした退職間近な先輩達のお陰で、本当に大まかな道筋が1週間で見え始めている!!

 

 

 

 

 

 

 

僕はやり抜くぞ!!そう決意をしたパーシー・ウィーズリーであったが、「ボス!!」

そう呼ばれる度に泣きたくなる。

あの呼ばれ方はトラブルの時だけで碌な事がないと相場は決まった。

汽車の人数が間に合いそうだとホッとすれば、魔法族の人達も懐かしさを偲んでとかの理由で申し込みが殺到したが、一人一人に丁寧なおわび状を出して諦めてもらった。

警備の人数はブラック家とマルフォイ家が民間委託(両家の子飼い)から出すと言ってくてたので一息付けそうだが、その両家に対抗意識を燃やした灰色の獅子こと、ルーファス・スクリムジョールが両家に-お前達はいらない-とか打診してしまったそうで火消しに苦労をした。

幸いにも二人は苦笑して許してくれたから助かった。

警備プランは幾重も作られ、マグルが迷子や魔法事故に巻き込まれた時の為のプランも立てられた。

7月の半ばごろには大まかな来客人数が分かり、当日の城のイベント形態と、城のどこまでを開放するのか、警備はどう配置し、どこからが教職員達と両家の子飼いが、どこからが魔法省でするかをミレスに付き添ってもらって1日に少なくとも5往復はした。

 

家に帰れば食べた記憶はなくてベッドに倒れこむように眠り、朝日が出る前に出掛けては夜中に帰り、後半は魔法省に泊まり込み、父さんが心配をして母さんの手作りお弁当を届けてくれた、それも三食も。

他のチームメイトにも差し入れがあり、励ましの声もちらほらと出てきてくれた。それだけ僕等の仕事は鬼気迫るものがあるようだ。-恋人-に逢えないのは辛いが、梟便はどんなになっても欠かさずに出して、返信を励みに頑張れる。

ちなみにミネルバ先生にも毎日弟妹の近況を聞いている、彼等を喜ばせるお茶会を成功させたい。

 

 

そんな中でまたもやボスと言われた、今度はなんだ?

「その・・ルビウス・ハグリッドからです!!」・・森番の?弟達が仲良くしてる?

「彼は確かマグルの人達にヒッポグリフを見せる予定だったな。」

「その通りですが・・あのですね、怒らないでくださいね?」

「いいから言ってくれたまえ。」話が進まない、要望窓口をしてくれている神秘部から来てくれたジェイク・マーリーは本当にオロオロとしている。

普段から気弱気な者が、もっとオロオロしているのを見ていると嫌な予感しかしない。

 

 

 

 

 

「その・・・ニュート・スキャマンダー氏のお力を借りて、バジリスクを一般公開してはどうかとの事です!!!!!」-カラン・・カラン-

 

ジェイクの報に、部屋は静まり誰かが落とした羽ペンが落ちる音が嫌に響く。

 

 

 

 

「・・・・・・・・・却下に決まっているだろうがそんな事!!!!!!」

 

 

 

とうとうパーシー・ウィーズリーがぶちぎれた!!

悪戯な双子の弟と、無茶をしながらぶっ飛んだことをしでかす弟を持った兄として、人の100倍は持っていると自負をしていた忍耐がとうとう切れた。

 

「常識的にバジリスクを一般公開するバカはいないだろう!!アクロマンチュラ騒動で少しは懲りないのかあの森番は!!!」

「そうじゃな、次にこの類を言ってきた時にはアズカバンに放り込むと言っておいた。」

「生温いです!!一生涯生物育成禁止令を!!」その方がよく効くはずだ!

 

仕事を引き受けてから早8か月が過ぎた夏の夜に、パーシー・ウィーズリーはミレスに慰められながら、初めてやけ酒を飲んだ残念な記念すべき日となってしまったのであった。




あの大規模なお茶会は沢山の人達の善意と苦労の上で成り立ちましたので、その功績を書かせていただきました。
次回は当日の様々な大人達のお話です。
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