ロナルド・ウィーズリーは天使達を助けたい   作:ドゥナシオン

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憂鬱な朝の一幕

心配だ・・ああこれほどまでに心が重い日が続くのはいつ以来か・・

闇の帝王が存命で、イギリス全土を闇で席巻していたあの頃が懐かしい。

別に他の者たちと違ってヴォルデモート卿に心酔していたわけでは無い。

あの者の思想などよりも、闇の魔術の虜になってデスイーターになって思う存分に力を奮ったあの頃が懐かしい。

 

予言などというくだらないもののために人生のすべてを棒に振った愚か者などどうでもいいがのだが、まかり間違って復活謎されるのが恐ろし。

-アレ-はどのような外法を使ってでも、己の命を繋ぎとめようとするような執着心を時折見せていたのには背筋が凍る気がした。

己がダンブルドアを下し、己の思想を蔓延させる事こそが、すべての魔法族をやがては幸福に導くなどと‥‥馬鹿馬鹿しい。闇の魔法にどっぷりとつかり、大勢のマグルどころか同族達を蟻のように踏みつけて殺したものが考える事ではないだろうに。

そんな気狂いに付き合わされて自滅するのはごめんなので、アレが消えると同時にすぐにデスイーターたちに見切りをつけたのは賢い選択だった。

 

少なくともあと二十年・・三十年もすれば帝王の復活や生存説も消え果てる。

その時にこそイギリスの土をもう一度踏もうと思っていたのを、アルバス・ダンブルドアめ、余計なイベントをもち掛けてきたものだ。

未だにイギリスのどこかであれが生きているという噂が絶えない・・・・いやもうぶっちゃけると、闇の帝王生存説はそこまで自分にとってはどうでもはよくないがイギリス表敬に際しての憂鬱の種ではない・・・・・-噂-のホグワーツに、行かなければならないのが本当に嫌だ・・・・あの噂通りならば、おぞましい事件の数々を引き起こす場所などに連れて行って、うちの生徒達は無事に帰れるのだろうか?

誰一人かけることなく、心身ともに無事に帰れる保証はあるのだろうか・・・それを考えると・・・・・「今から断ったら駄目だろうか?」

 

北欧の魔法学校、ダームストラング専門学校の校長イゴール・カルカロフは、朝っぱらから暗い顔して溜息をつく。

闇の力の虜にとなり、ヴォルデモート勢力にどっぷりはまりながらも、闇の勢力にとっての力の根源ともいえるヴォルデモートが消えると同時に保身に奔り、バーテイ・クラウチ・ジュニアらを始めとした知られざるデスイーターの仲間を売って司法取引をし、結果今の地位にいる男の顔は翳が差していた。

アルバス・ダンブルドアが、ホグワーツ・ボーバトン、そして自分のダームストラングの三校でクィディッチで交流を図ろうと提案してきた時から拭えない翳が。

 

 

イギリスに行くのは別にいい。ヴォルデモートが消えて以来、自分の腕にある闇の印が一度としてして疼くことはなく、であれば北欧にまで届いてくる闇の帝王生存説は薄いのではないだろうか推察ができる。

あの御仁であれば、復活をするのならばそろそろしている頃合いだろうし、勢力を取り戻す為に秘っして復活したとしても、この印が反応しないわけがない。

しかしそれはこの十数年間一度としてそれはなかった。

この夏にイギリスで行われたクィディッチ・ワールドカップで起きた馬鹿な騒ぎの時でもだ。

闇の印が打ち上げられこそすれ集まるように指示されるあの印が腕を焦げる事は終ぞなかった。

であるならば、やはりアレは消えたのだろう。

ならば意気揚々とはいかないだろうが、堂々とホグワーツに行けばいいだろうと思えばいいのだろうがそうもいかない!

今イギリスの魔法省に忍び込ませている自分の手の者達から、あの学校は本当にやっばいところだととの報告がこの三年間に何度入ったか知れない。

ヴォルデモートがいつ復活しても分かるように、イギリス魔法省に手の者を潜り込ませるのは当然のこと・・・・なのに何故ヴォルデモートではなく、ホグワーツ恐ろしいの報告を受けねばならないんだ。

 

始まりはヴォルデモートを消し去った、-生き残った女の子-ハリエット・ポッターの入学をつかんだがその年は別段何事もなかった。

問題は次の年からだ!ホグワーツ城が丸ごと魔法生物アクロマンチュラにの群れに襲われましたとはなんだそれは?

その少し前にはあの学校の創設者の一人であるサラザール・スリザリンのペット(?)のバジリスクが見つかりましたの報告でもひっくり返りそうになったというのに、そんな大ごとが平時に起きるなんて信じられん!あそこの学校管理は一体どうなっているんだダンブルドア!!

そんな危険生物、見かけたら即排除だろう・・・・・それを禁じられた森番の男が万人の役割せずに自ら飼っていたなどと・・・眩暈しかしない。

その後の続報では、あの城の危険性に気が付いた魔法省・闇払い部門が率先して白の見取り図を作り、どうにかまともに管理できるようになったそうだが・・・生徒を連れていくには矢張り不安だ。

ホグワーツの内部事情を知る為に、手の者に闇払い局で誼を通じている者に話を聞くように指示だしすれば・・・出てくるのはぞっとしない話ばかり。

吹き溜まりには襲撃してきたアクロマンチュラが死ぬ寸前に産んだ卵が孵化しかけてい燃やし尽くしたが、本当に全滅させられたのか不安だの、あったりなかった理部屋に入ったら出てこられないかもしれないなど、良い情報がひとっつもなかったのだ。

そして次の年にはヴォルデモートが生きていて、自分が助けるのだと粋がったフェンリール・グレイバックの襲撃事件・・・・あの学校は、生き残ったハリエット・ポッターにでも呪われたのか?

それまではそれなりに平穏だったホグワーツに、そんな大事件が起こったのはそうとしか思えない。

そして今年、まだ大事件の知らせは届いていないが・・・・・もしも自分達が訪れている時に起こって巻き込まれでもしたらと思うと、胃も痛くなってくる・・・・せめてビクトール・クラムだけでも置いていくべきだろうか・・・いや、矢張り親善を目的とした交流試合であったとしても、ホグワーツとボーバトンに負けるのは癪だな。

起きてもいない事にびくついていても仕方がない。

たかだか一週間程の滞在だ。

 

「大したことは起きまい。」

 

 

様々な考えを張り巡らせ、出した結論を満足げに呟いたカルカロフは先ほどよりもすっきりとした顔を洗うべく、ベッドから降り立った。

 

ホグワーツ何するものぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに同じくホグワーツに招待されたボーバトンの校長マダム・マクシームは、招待状を送られてきたその日からえっらく張り切っていた。

 

「私の育てた子供達の雄姿が楽しみだわ!!!」

 

勝つのは優美さと賢さと強さを兼ね備えたうちの子供達だと、さながら社交界デビュー前で張り切る母親のように。

 

一週間後が待ち遠しい




やっと出せましたダームストラングとボーバトンの校長先生達でした。
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