俺が10歳の時に駄犬ことシリウス・ブラックが家継いだ。その日の一週間前から紙面をにぎわしていたが興味ねえ、だって中身が子供の駄犬だし・・スルーしてたらなんじゃこりゃ!!
「何でこの場にアーサー・ウィーズリー一家がいやがらねえ!!!」
シリウスが家継ぎましたがトップで、二面の掲載がシリウスが言ったとんでも言葉!!!
「あのおじん!!人様の家を巻き込むんじゃねえよ!!!!マジ殺す!!!!!」
新聞見た俺は家族がそろう食卓で言っちまったが悔いは無え!!
こんな発言したらあの駄犬のおこぼれ預かりたい奴らがわんさか来るじゃねえのか!!
「・・今日は戴冠式で明日は国葬出させてやる・・」
一面トップでちやほやされて人生満足だろう。今日中にサクッとやりに行こう、パーティー酒で酔っ払ったところ見計らって。
「・・ロン・・シリウス・ブラックはこういう奴だ、悪気があるわけじゃ無いから許してあげなさい。」
「そうよロン、仲良くして上げなさいね。」
「ちぃ!命拾いしやがった・・」-ボン!!!-
「いたロン!!失礼するぞアーサー・ウィーズリー!!おはようモリー、ジニー・・」
「デパルソ-退け!!-帰れ駄犬!!何朝っぱらから人様の煙突勝手に使って出てきやがった?朝食の邪魔だ!!!」
朝の早くから煙突ネットワークを使ってきた侵入者を吹っ飛ばして説教してやった、昨日家を継いだご当主様が何の用だか「挨拶回りに忙殺されてこっちくんな。」
吹っ飛ばし呪文掛けたのは俺だ、半年前にガリオンくじを俺が3等当をてて50ガリオンの臨時収入有ったので杖買ってもらった。
セコイアの木にドラゴンの心臓の琴線28センチ 硬くてもしなやかで力強い呪文に最適と言われたのでルシウスさんに教わった。
「俺守りたい者がたくさんいるんで攻撃と防御呪文教えてください。」
「良かろう、ドラコも丁度呪文の授業を始めている。一緒に学びなさい。」
そんで今のとプロテゴをマスターした、大概の危険からは守れんだろうが・・かけた相手第一号が駄犬てなんだかな~。
ちなみにジョージ・フレッド・パーシーも後日買って貰って大喜びしてた。ジニーは10歳になったら買う約束をしてもらって我慢の子となった。
「そんなロン!俺は寂しかったんだぞ!!子供の家にも行けないくらい忙しくてお前達に会えなくて!!」
「大人がきもい事言うんじゃねえ!!ジニーの教育に悪いわ!!」-トントン
「はいはい・・あらルシウス。」
「おはようモリ―、すまないが・・」
「駄犬ここです、おはようございますルシウスさん。」
「あ!手前!!ロン・・」
「お騒がせをして申し訳ないアーサー、行きましょうシリウス。」
「え・・俺もう・・」
「シリウス」
「・・ハイ・・行きます・・」
「では失礼した。」-パタン-
駄犬の現在の飼い主が迎えに来たので速攻引き取ってもらった。
「ロン・・少しは・・」
「だってうざいんだもん父さん。」
「でもシリウスはどうしてあそこまで我が家に構うのかしら?」
モリ―母さん不思議そう・・なんであそこまで俺達に懐いたあの駄犬。
「シリウス、昨日の発言でアーサーのウィーズリー家が面倒ごとに巻き込まれますよ。」
「う・・だってロン達に来てほしかったんだ・・」
「貴方を助けたのは表向きはマルフォイ家となっています。なのにウィーズリー家・本家の挨拶を無視してあんな事を。」
「だってよ、ウィーズリー家って名乗られたからてっきり・・」
「アーサー達だと。」
「・・うん。」
「全く仕方ない方だ、もう各方面には-釘-を刺しておきましたから騒ぎには巻き込まれないでしょう。」
「すまねえ。」
ルシウスのナイスフォローにより、ブラックにたかろうとする輩がアーサー一家に近づく事は無かった。そして妬み嫉みや本家から-シリウス・ブラック-とはどういった関係だの尋問も受けずに済んだのだった。
「シリウス、何故あの子供達に・・もしや貴方の名付け子と同い年だからですかな?」
「・・それも少しあるけどそれだけじゃねえよ、あいつ等は俺をシリウスとしか見てない。だから楽しい。」
「そうですか、ちなみに名付け子とは・・」
「・・ダンブルドアが会わしてくんなかった。」
ルシウスが言った事を当然シリウスもしようとして日刊予言に自分勝訴の生地が出た次の日に早速ホグワーツの校長室に突撃をした。
「ハリーに会わせろダンブルドア!!!!」
挨拶もへったくれも無く開口一番の言葉がこれだった。
ちなみに侵入経路はホグズミードまで姿現しをして、学生時代に散々使った抜け穴から忍び込んだ。万全な守りの筈のホグワーツは意外とちょろかったりする。
「久しぶりじゃのシリウスや、すまぬがその願いは叶えられん。」
シリウスの突然の襲来にも慌てふためかず、ダンブルドアの好々爺としての笑みは崩れずにのほほんと迎えて要望をさらりと断った。
「何でだよ!!俺は・・」
「いや分かっておる、お主の無罪は信じておる。しかしハリーは今-血の守り-によって保護されておる。
あれ程安全な場所はブラック家の守りでも無理じゃろう。来年はホグワーツに来る。
再会はその時でも遅くはなかろう。」
「・・分かった・・仕方ねえ、帰る。」
「おやおやせっかちじゃの~、お茶でも・・」
「悪いなダンブルドア、ル・・・マルフォイ待たしてんだ。もう行くわ。」
「そうか、何時でも来るとよい。できれば正規のルートでの。」
「・・分かった、じゃあな。」
突然やって来て、唐突に帰るのが俺様シリウスだったりする。
「ふむ・・マルフォイとの~。」
ダンブルドアはシリウスの無罪を知っていたが、英雄の名付け親は邪魔なのでアズカバン送りを黙ってみていた。
ブラックの嫡子ならば殺されまいと、生き残った子供には逞しく育ってもらうために甘やかす要因は切ったのだが、今回の件は大誤算で計算が狂った・・自分の計画の計算が。
「子供の家の遊具増やす・・」
「却下だ!子供は限られた遊具で遊んでこそ譲り合いの精神や、どう新しく遊ぶかの創造性をはぐくむんだ!!駄目子供育てようとするな駄犬!!」
「お前ついに心の中どころか本人に言うようになったか⁉」
「うっせえ!!他にも仕事一杯あるだろう!子供の家に入り浸るな駄目大人!!!」
「駄犬がうるさいのはさておいて、君もうるさいと-我輩-は思うのだがね?」
「そこはマジすいません-教授-」
「うるせえぞス二・・」
「それ以上言ったら縁切るぞ駄犬・・」
「はいご免なさい。」
まったくうぜえぞシリウス。今日は子供の家は特別講義があって、ルシウスさんの後輩のセブルス・スネイプさんが来てくれた。
「・・何故自分が未就学児を・・」
「そう言ってくれるなセブルス。ここの子供達はホグワーツの子よりも礼儀正しい子が多く、学ぶ意欲もある。」
「・・期待せずにやらせてもらいましょう・・」
先輩・後輩の縦社会は万国共通、それこそマグル界・魔法界問わずに。
息子の個人家庭教師の延長線で引っ張り出してきた。
「・・報酬はいただきますぞ。」
セブルスもちゃっかりとしていて高価な薬品材料を要求しているのでどっこいどっこいであったりする。
子供の家に大蝙蝠が一匹、絵面的にはそんな感じだが、予めホグワーツの薬学の教師が来るのを告知されて、応募した子供達の貸し切りなので皆行儀よく学ぶ姿勢を崩さなかった。
たとえ見た目が大蝙蝠の髪の毛が油ギッシュであってもだ。
「なんでスニべルスがここに居やがる!!」・・例外一人・・魔法界の王様がよりにもよって来たが、二人の間に殺し合いが勃発する前に「俺後で教わるから、先に授業始めててください-教授-」ロンがシリウスを隅に引っ張っていて相手することになって今に至る。
シリウスは焦っていた。まさかセブルスが来て子供達の先生するなんて、自分も子供達の役に立つアピールしようとしてロンに撃沈されて膝を抱えて黙りこくった・・愛しの子供達とられたくねえ。
「さて、諸君は何か学びたい物はないかな?」
挨拶を終えたセブルスは早速要望を拾ってみることにした。幼い子はたいてい割れずらいシャボン液や、髪の色が変わる薬を望むかと用意はしてきたが果たして。
「はい。」
「・・君は?」
「初めまして先生、ジニー・ウィーズリーといいます。
作りたい物はその・・私のお小遣いでも作れる手荒れ用のクリームです・・母さんに贈りたいんです。」薬作りは未経験で材料費もいくらかかるか分からない・・足りなかったらどうしようと思いつつもジニーは思い切って要望を出した。
「安心しなさいミス・ウィーズリー、手頃な物がある。今日はそれを教えてしんぜよう。
生憎今日は材料が揃っていない、今日はレシピのみで次回作る時間としよう。」
「・・ありがとうございます先生!!」
・・何だこの天使は?ここに居る子供達の爪の垢を現ホグワーツ生徒の半数以上に飲ませたい!!機会があれば何度でも来たい、ここは天国か!!!
ジニーの健気さに心を撃ち抜かれたセブルスも、時間の許す限り子供の家に来ることを誓ったのだった。
後日シリウスはセブルス以外の他の講師達を招いた。遊具は却下されたがこれならどうだ!
「・・いっそここ幼稚園にしちまうか?」
ロンのポツリ発言にシリウスは何だそれと詳しく聞いて、お約束通り子供の純粋な思い付きと愛すべき子供達と、まだ見ぬ名付け子に会った時おじさんてすごいと言ってもらたいという下心満載の思いが化学反応が起きてあれよあれよと幼稚園が出来上がったりする。
ただし本当に子供達が通えるようになるには2・3年を要するが。当然教師と場所と通わせ方とか色々と決めることが山積みで、無償か有料化、無償ならどう費用を出すか、有料ならいくらとるかと大人の話が満載だからだ。
それでもロンのつぶやきは確かに閉鎖的であるイギリス魔法界に新しい風を送り込んだことに間違いない。
天使達を愛するのはロンだけではありませんでした。