遊戯王GX 精霊転生記   作:ベーシス

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短いですがきりがいいので投稿します。


2 出会い

わたしが精霊になって早一ヶ月。カードショップにやってくるお客さんや店員の話やデュエルの様子、壁に貼ってあるチラシやポスター等からいくつかわかった事がある。

一つ目はわたしがいるのは遊戯王の世界だということである。まあわたしが水霊使いエリアの精霊になっている時点で薄々感じてはいたことではあるのだけれど。

二つ目はバトルシティ編から数年後でデュエルアカデミアがあるということ。

三つ目はこの世界にはまだシンクロやエクシーズ、そしてそれらに深く関係するカード。例えばチューナー等が存在しないということ。

四つ目はステータス重視で低級モンスターが軽視されていること。

五つ目は気合いを込めれば実体化できるということ。

 

話は変わるがどうやら精霊には自分が宿るカードがどの辺にあるのかなんとなくわかるらしい。

そして今わたしの目の前にあるのは一枚十円のストレージコーナー。

ここまで言えばわたしが言いたいことがわかるだろう。

そう、六つ目はわたしにとって最も重要なわたし自身が宿るカードがこのストレージコーナーに埋れているということなのである。

 

初めの一週間はそのうち誰かが買ってくれるだろう。と気楽に考えていたが時間が経つにつれてわたしの心はどんよりと沈んでいった。

というのも

「何で誰もストレージ漁らないのさぁ!?」

ステータス至上主義ここに極まれり。

しかもこの店の客は殆どが小学生の男の子ばかりで、使っているカードも

「暗黒のマッドドッグにデーモンの斧を装備してゴブリン突撃部隊に攻撃!これで僕の勝ちだ!」

「そうはいかない!トラップ発動!鎖付きブーメラン!暗黒のマッドドッグを守備表示にしてゴブリン突撃部隊に装備!」

「っ!?でも、次のターンでモンスターを召喚されたとしても僕のライフは2500もある!問題無い。ターンエンドだ!」

「いや、このターンがラストターンだ!オレはゴブリン突撃部隊を生け贄に偉大魔獣ガーゼットを生け贄召喚!そしてその効果で攻撃力は4600だ!」

「こ、攻撃力が4000を越えた!?でも暗黒のマッドドッグは守備表示。いくら攻撃力が高くてもダメージは受けない!(手札にはハンマーシュートとバードマンがある。次のターンで僕の勝ちだ!)」

「言った筈だぜこのターンで終わりだってな!オレは偉大魔獣ガーゼットにメテオストライクを装備!その効果で守備表示モンスターを攻撃した時攻撃力が守備力を越えていればその数値分のダメージを相手に与える!」

「な、なんだって!?」

「偉大魔獣ガーゼットで暗黒のマッドドッグを攻撃!」

「うわぁぁっ!?」

 

といった具合に攻撃力が高いモンスターばかりでステータスの低いカードが詰め込まれた十円ストレージには見向きもしない。

このままストレージの肥しになっちゃうのかなぁと悲嘆にくれるわたしであったが、ふと顔を上げてみるとわたしをジッと見つめる十五、六歳くらいの黒い長髪の少女がいて

「どうしたの?」

とわたしに話しかけてきた。

 

何かが動きだす音が聞こえた気がした。

 

 




次話からようやく本編。そしてまた短い…たくさん書けるように頑張ります。感想や誤字、脱字等の報告お待ちしています。
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