優しき死神と時間逆行者 *改名しました   作:雪風@イグニスター

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最終決戦 vs執行者 後編 「不幸の因果、断ち切らせてもらう」by流夜

sideほむら

タナトスの力を覚醒させる事が出来たおかげで、私の全ての能力が急激に上がった。その為、執行者の動きが見える様になり、まともに戦えるようになった。

それだけではない。私のソウルジェムが、タナトス覚醒後に私の中へ戻っていった。そう、今の私は異能者(ドライブ・ユニオン)となった。

 

私が優夜の元へ飛んで行くと、優夜は驚きの表情を浮かべた。

 

「ッ!?何故来た!?ここは危険だから早く逃げt「その必要はないわ」…どういうこと?今の君の姿と何か関係があるの?」

 

「ええ。単刀直入に言うわ。私は…、異能者(ドライブ・ユニオン)になったわ」

 

そう言うと、執行者の刃が此方に向いた。

 

「ほぅ、子の世界の者が異能者(ドライブ・ユニオン)となったか。それが何を意味するのかわかっているのか?」

 

私は無言で頷いた。

 

「そうか……。ならば貴様も俺の敵だ!!!!!」

 

その叫びと共に、戦闘は再開された。

 

sideout

俺は暗闇の中、一人何処までも落ちて行く。この暗闇はどこまで続いてるんだろう?そう言った疑問が俺の中に浮かんだが、同時にどうでもいいか。っと言った感情も浮かんできた。

 

「?…何だ?あの光…」

 

不意に一筋の光が見え始めた。その光を見た瞬間、俺はその光にひどく魅了された。行かなきゃ。そういった感情が生まれ、俺はそのまま光に近づこうとした。その時だった。

 

「………め……」

 

「?誰かいるのか…?」

 

誰かの声が聞こえた。まぁ、どうでもいいか…。今は早くあの光の元へ行かなければ…。

 

「ダメ!!!!!!!!!」

 

今度ははっきり聞こえた。誰かの悲痛な叫びを上げた。それと同時に俺は正気に戻った。何だ?どうして俺はあの光に向かっていたんだ?そんな疑問を抱いていると、目の前が急に明るくなった。何もない空間。そんな場所に、俺と、二人の女性がいた。

 

「雪…音…?」

 

一人は雪音だった。

 

「久しぶりだね。お兄ちゃん!」

 

久しぶりに見る妹の笑顔。俺はそれだけで涙が流れた。

 

「本当に…雪音なのか?」

 

俺がそう聞くと、雪音は笑顔でそうだよって答えた。

 

「雪音……雪音!!」

 

俺が雪音を抱きしめた。

 

「ごめん…ごめん…俺は…お前の事を救ってやれなかった…」

 

俺の言葉で、雪音は少し寂しそうな顔をした。

 

「ううん。お兄ちゃんは確かに私を救ってくれたよ。…確かに少し寂しいけど、私の幸せはお兄ちゃんの幸せだから。それに…またこうやって合うことが出来たんだから」

 

雪音はそう言うと、笑顔になった。

 

「……ああ、そうだな」

 

俺は流していた涙を拭い、笑顔でそう答えた。

 

「それで、そっちにいるのはまどか…だよな?」

 

俺の突然の質問に、まどか(?)は驚きの表情を浮かべた。

 

「…違うよ。私は『円環の理』。【鹿目まどか】じゃないよ」

 

「…いや、お前はまどかだ」

 

そう言って俺はまどかを抱きしめる。

 

「えっ!?」///

 

「お前はまどかだ。お前は別の時間軸で全ての魔女を救った優しいまどかだ!『円環の理』になったお前なら知ってるよな!俺の言葉」

 

「…私を否定する人は流夜君が怒ってくれる…だったよね?」

 

「そうだ。前にも言ったよな。お前は強い子だって。あれは俺の本心だぜ」

 

俺がそう言うと、まどかは顔を赤くした。

 

「……そっちの私が惚れるのも無理ないかな」///

 

「?何か言ったか?」

 

「ううん、何でもない」///

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、俺は真面目な顔に戻り此処が何処なのか聞いた。

 

「此処はあの世に通じる世界の狭間。普通ならこの場所を認識する事は出来ないんだけど、流夜君はまだ完全に死んだわけではないから、戻ることが出来るの。だからこそ、この場所を認識する事が出来たんだよ」

 

「成る程な。…なぁ」

 

「ん?どうしたの?」

 

「此処が何なのかはわかった。じゃあさ、どうして此処にまどかと雪音がいるんだ?此処は世界の狭間何だろ?」

 

俺がそう聞くと、雪音が前に出た。

 

「それはね、私がまだ生きているからだよ」

 

「……は?」

 

俺はきっと間抜けな顔をしているんだろう。だって意味がわからない。雪音はあの日に死んだんだぞ!なのに生きてるって…。

 

「雪音ちゃん。それじゃあ別の意味に聞こえちゃうよ」

 

「へっ?……あ!!ごめんねお兄ちゃん!!そうじゃなくって!!」

 

雪音はまどかに何か言われると、急に慌てて訂正し始めた。

 

「えっとね、私の身体は確かに死んだよ。でもね、私の魂は生きてるの」

 

「???」

 

意味がわからない。魂だけ生きてるって、どういう意味なんだ?

 

「私の魂は、お兄ちゃんのガルナダイトの中にあるの」

 

ガルナダイトの中に?

 

「私はお兄ちゃんと離れたくなかった。だから私は魂をガルナダイトの中に封印していたんだよ。ずっとお兄ちゃんと一緒にいる為に。でも…」

 

雪音は急に暗い表情になった。それと同時に俺の身体が透け始めた。

 

「ッ!?どうなってんだよ!?コレ!?」

 

俺が叫ぶと、雪音は少しだけ笑った。

 

「私はお兄ちゃんに生きていて欲しい。だから私の魂をガルナダイトから消す」

 

「そしたら雪音はどうなるんだよ!?」

 

「…私の魂は冥界に送られる…、筈だった」

 

突然笑顔になる雪音。すると、隣にいたまどかが急に笑顔になる。

 

「私が雪音ちゃんをレルドに送るよ。そうすれば雪音ちゃんもレルドの住人になれるよ」

 

俺はその言葉を聞いた瞬間、まどかを抱きしめる。

 

「ちょっ!?流夜君!?」///

 

「ありがとう…。まどか」

 

俺はそう呟き、俺の行くべき場所へ向かって歩き出した。

 

「いつか…、また会おうぜ!!」

 

俺はそう言って駆け出した。

 

「……またね。お兄ちゃん」

 

その雪音の呟きを、俺は聞き逃すことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?此処は?」

 

目を覚ますと、そこは見たことのある光景だった。そう、此処は美滝原。俺は戻って来たんだ。

 

「ッ!目が覚めたのね!!」

 

声をかけられた。声をかけてきたのはマミさんだ。どうやら俺を治療してくれていたようだ。

 

「マミさん。治療ありがとうございました」

 

俺はそれだけ言って、外へ向かおうとした。

 

「……行くのか?」

 

もう一方で、治療を受けているフレイアが此方を向いた。

 

「フレイア!!無事だったのか!!」

 

「お陰様でな。お前も無事で何よりだ。それよりも、執行者の元へ向かうのか?」

 

無言の威圧と言うのだろうか。冗談を許さないと言ったオーラを纏いながら俺に聞いてきた。

 

「ああ。俺は行く」

 

「死ぬかもしれないんだぞ?」

 

「そんなの百も承知さ」

 

「そうか…。流夜」

 

「何だ?」

 

「生きて帰って来い」

 

フレイアの言葉に俺は笑って答えた。

 

「応!!」

 

俺は執行者の元へ飛んで行った。

sideほむら

「くらいなさい!!」

 

私は銃を使い執行者を撃つ。だが執行者は全ての銃弾を弾き飛ばして奴に届かない。

 

「だったら!!」

 

私は異能(ドライブ)を使い一つの銃を作り出す。

 

「今度こそくらいなさい!!」

 

私の放った銃弾は真っ直ぐに執行者ヘ向かった。執行者は弾き飛ばそうと剣を振るった…が、

 

「何ッ!?」

 

銃弾は軌道を変え、剣を躱しながら執行者ヘ命中した。

 

「グッ!?」

 

執行者は銃弾の当たった場所を手で抑えながら此方を睨みつけている。

 

「まだよ!!」

 

私は次々と銃弾を撃つ。もちろん全て執行者ヘ命中した。

 

「ぐあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

銃弾の命中した箇所から、執行者は血を流す。

 

「調子に乗るな…小娘エエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!」

 

執行者はローブの中へ手を入れると、中から何かを取り出しこちらへ投げてきた。それが投擲用のナイフだと気付いたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザンッ!!

 

全てのナイフが地面に落ちた時だった。

 

「何ッ!?」

 

私と執行者は驚きの表情を浮かべながら乱入者を見た。

 

白銀に光る巨大な剣。肩まで伸びた綺麗な蒼い髪。

 

「お待たせ、ほむら」

 

そう、乱入者は…

 

「最終ラウンドと行こうか。執行者!!」

 

流夜だった。

 

sideout

「バカな!?アレだけの傷を負って何故立てる!?」

 

執行者は酷く驚愕した表情をしている。

 

「あんたと同じさ」

 

「何ッ!?」

 

「俺もあんたと同じで、世界を守りたいんだよ」

 

そう答えると、執行者は悲しみの表情を浮かべながらこう聞いてきた。

 

「その道は、自らを破滅に導くぞ。それでもお前はその道を行くのか?」

 

知っている。その道がどれだけのものなのか。そんなのは理解している。だからこそ、俺は笑顔で答えた。

 

「ああ!!」

 

「そうか…。ならば!!」

 

執行者は再び剣を構え直した。

 

「一対一の真剣勝負と行こうか。流夜」

 

「ああ。行くぞ!!」

 

俺の言葉と共に、刃がぶつかり合った。執行者の持つ剣は、俺の剣へ当たる。金属同士のぶつかり合う音が当たりに鳴り響いた。だが、執行者の持つ二つの剣が俺に届くことはなかった。二つの剣は、俺の剣に当たった瞬間、

 

ガキンッ!?

 

砕け散った。

 

「バカなッ!?まさかそれは!!」

 

「そのまさかだ。俺の剣は進化した」

 

【神剣 ゴッドシルバリオン】全てを拒絶する剣。魔力を持つ剣は、この剣の能力により破壊された。

 

「何故だ…。何故今になって【大罪の剣】が覚醒する!?」

 

「この剣の意味は【守る事】だ。俺は守る為に力を願った。だからじゃないのか?」

 

俺は普段のように振舞っていると、執行者は怒りの表情を浮かべた。

 

「ふざけるな!!その剣は持つ者を破滅に導く忌まわしき剣だ!!お前は本当に破滅の道を行くつもりか!!!」

 

「……俺は破滅なんかしない。この世界も、ほむらも守って見せる。だから安心して逝け。親父(・・)

 

俺はそう答え、執行者を……親父を斬った。

 

「……そうか」

 

親父はただ一言、そう呟くと、その体は光の粒子に包まれ、やがて消滅した。その表情は、何かに解放されたように安らかだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての戦闘が終了し、俺とほむら、そしてユウの三人は、みんなのいる避難所へ向かった。そこにはフレイアもいる。

 

「流夜君!!」

 

横からいきなりまどかが飛び出してきた。急だった為俺は避ける事も止めることも出来ずそのまま倒れた。

 

「痛ッ!?」

 

「大丈夫!?怪我はない!?」

 

「落ち着きなさいまどか。流夜も怪我してるんだから」

 

「えぇっ!?だったらすぐに治療しないと!?」

 

まどかは慌てた様子でワタワタとしていた。俺は立ち上がり、まどかの頭に右手を乗せた。

 

ナデナデ

 

「俺は大丈夫だ。だから落ち着け」

 

そう言うと、まどかは頭から煙を出しながら止まった。するといきなり左の足に激痛が走った。

 

「痛ッ!?」

 

「フンッ」

 

どうやらほむらが俺の足を踏んだようだ。何でだよ…。

 

「リュウ…。君はやっぱり鈍感だよ」

 

ユウが何かを呟いている。あえて気にしないでおこう。

 

『驚いたよ。まさか【ワルプルギスの夜】を倒してしまうなんてね』

 

急に響く不快な声。その正体は…、

 

「何だ、使い捨て爆弾ことキュウべぇじゃないか」

 

『僕は使い捨て爆弾なんかじゃないよ!?……じゃなかった。君達の活躍でこの街に出現する魔女は少なくなるだろう。だけど魔女はいなくなるわけではない。だからこそ、まどか。僕と契約をs「その必要はないぜ、インキュベーター」…君は誰だい?』

 

突然話に割り込んできたフレイア。その顔は、イタズラの成功した子供のような顔だった。

 

「俺はレルド王国第七王、フレイア・A(アトミック)・フェルドスだ。さて、必要がないっと言ったな。その理由を説明しよう。レルドは全ての時間と空間を制御する世界。もし異様な存在が居るのならば、その存在を歴史から消すことができる。魔女も例外ではない。この後俺はレルドに戻り、その作業にはいる。これでこの世界から魔女の存在が消える」

 

『でもそんな事をしたら魔法少女はどうなるんだい?彼女達はグリーフシードの力を使ってソウルジェムを綺麗にしている。もしグリーフシードがなくなれば彼女達は魔女になるよ?』

 

「その心配もいらない。この世界に存在する魔法少女も勿論元の人間に戻す。だから心配しないでさっさと俺の目の前から消えろ害虫が」

 

「…ヤレヤレ。どうやら僕は相当君に嫌われているようだね。僕が一体何をしたっていうんだい?」

 

「お前のせいでこの世界の制御が上手くできなかったんだよ!!むしろ恨みしかないわ!!」

 

そう叫ぶフレイア。哀れだ。

 

『わかったよ。僕は君たちの前から消えることにするよ』

 

キュウべぇはそう答えると、その姿を消した。

 

「ったく。やっと行ったか。…それじゃあ流夜」

 

フレイアが俺の名を呼んだ。俺はフレイアの姿を見る。その姿が、光に包まれて行った。

 

「俺はレルドに戻って作業に入る。レン達は身体は死んだが魂はまだあるはずだから急いで治療し、蘇生する」

 

レルドの治療。身体が死んだ人間も魔法で蘇生するアレか。

 

「わかった。また会おうぜ、フレイア」

 

「ああ。またな、流夜」

 

俺たちは握手をし、フレイアはレルドヘ帰って行った。

 

「流夜さん」

 

俺達の近くにいた織莉子さんも例外ではなかった。彼女も今はレルドの住人。彼女も又、レルドヘ帰るのだ。

 

「流夜さん。いつでもレルドに来てください。待ってますからね?」

 

「はい。わかりました。それでは織莉子さんも元気で」

 

織莉子さんは笑顔ではい、と答え、そのまま消えた。

 

「まさかユウも?」

 

俺は思った。レルドの住人が全員帰るのならユウもでは、と。しかしユウは何の変化もしていなかった。

 

「僕はこの世界の存在になるように色々してたからね。レルドに帰ることはないよ」

 

成る程な。

 

「それじゃあほむら、帰ろうぜ」

 

俺はほむらに声をかけた。するとほむらは笑顔で、

 

「ええ」

 

と答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレから4年が経った。俺達は美滝原にある県立高に通っている。今では俺も高校二年だ。

今でもほむらは俺の家で共に暮らしている。ユウは俺たちに気を使ったのか、レルドから持ってきていた金で土地を買い、そこに家を立てて暮らしている。保護者の承諾は金の力で解決したとかしてないとか…。

 

「流夜」

 

俺が庭の芝生の上で寝そべっていると、ほむらが近づいてきた。ほむらも成長した。どこがかは会えて言わないでおこう。だが一言。凄く成長した。

 

「流夜?」

 

「おっと、どうした?」

 

俺は体を起こした。

 

「隣、いいかしら?」

 

「勿論。どうぞ」

 

ほむらは俺の隣に座ると、懐かしむかのように空を見上げた。

 

「アレから4年が経ったわね。魔女と戦ったり、執行者と戦ったり…」

 

「俺が転生してきたり、ユウがやってきたり、ほむらに出会ったり、付き合ったり」

 

思い出せば色々とあった。俺達が付き合い始めたことをまどか達に伝えた時が大変だった。周りの俺を見る眼が物凄くムカついた。まどかはあの日からほむらと何かを話している。何の話かは俺は知らない。聞いても教えてくれないし。

 

「流夜。私、今とっても幸せよ」

 

「俺もだよほむら。約束するよ。これからずっと一緒にいよう」

 

「ええ。ずっと一緒よ」

 

その時の俺達は、とても笑顔だった。




どうも皆さん。スノウバークライトこと、スノウです。

流夜「和泉流夜だ。よろしく」

今回のゲストは勿論この方。

ほむら「暁美ほむらよ。よろしくお願いするわ」

はい、よろしくお願いします。

流夜「しかし遂に第一章が完結したな」

はい。去年の11月に投稿し始めてから、遂に完結です。

ほむら「そして私達も高校二年になったわね」

はい。皆さんはもう高校生ですよ。

流夜「そして次回は第二章」

皆さん、アンケート本当にありがとうございました。その結果から、第二章は「問題児たちが異世界からくるそうですよ?」に決定しました。

ほむら「アンケートをしてくださった皆さん」

流夜「そしてこの作品を読んでくださっている皆さん」

流夜・ほむら「「本当にありがとうございました」」

次回も楽しみに待っていてください。

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