お姉ちゃんが、お風呂に入っている。
僕が作ったオムライスを夕食に二人で食べて、食べたら一緒にゲームして。
レースゲームでどっちが先にお風呂に入るか決めて、僕が負けた。
だから、今お姉ちゃんはお風呂に入っている。
お姉ちゃんの家は一人暮らしを始めるときにセパレート型にこだわったらしく、お風呂とトイレが別だ。
……それに、お風呂がすごく豪華。
ワンルームのアパートとは思えない、脱衣所がきちんとあるお風呂だ。
とはいっても、やっぱりワンルーム。
お姉ちゃんがお風呂に入ってる音が、こたつに入ってる僕のところにも聞こえてくる。
ちゃぷん……ちゃぷん……って。
…………だめだ、興奮してきた。
意識しないようにゲームをしてみるけど、どうしても頭から離れない。
お姉ちゃんがお風呂に入ってるところを、想像してしまう。
「お姉ちゃん……」
……ちょっとだけなら、いいよね!
僕はゲームの画面をポーズにして立ち上がると、お風呂のある玄関の廊下へ出た。
だんだんと近づいてくるお風呂の音が、僕の心臓の鼓動に掻き消される。
ドクドクとうるさい心臓を押さえつけて、脱衣所に足を踏み入れる。
すると、まず目に飛び込んで来たのはお姉ちゃんの下着。
……普段のからかうような言動からはかけ離れた水色の清楚な下着に、僕の興奮は最高潮に達した。
……もう、脳は沸騰して噴火寸前。
でも、僕はそんな事じゃ止まらない!
深呼吸して、下着に手を伸ばす。
……すると、ざらざらとした下着の生地が心地よかった。
それを掴んで近くに引き寄せると、ふわりとお姉ちゃんが香る。
その匂いに、僕の頭はくらくらして、意識が飛びそうになってしまった。
……じーっと、見つめて。
ブラの真ん中についているリボンを触ってみたり、胸に当たる部分に鼻を当てて嗅いでみたり。
色々と、思いつく限りのことを全部やってみた。
「…………はっ!」
……ふと我に返ると、随分長いことこうしていたことに気が付く。
お姉ちゃん以外には誰もいないことが分かりきっていても、キョロキョロと周りを見回してしまう。
そして、再度お風呂のすりガラスに目を向けたときだった。
「…………みーちゃった♡」
「……ビックゥ!!」
お姉ちゃんが戸を少しだけ開けて、僕を見ていた。
「お、お姉ちゃん……これは……」
「ふふーん……変態っ」
お姉ちゃんは、戸から手だけを出してデコピンしてきた。
「なにしてたの?」
お姉ちゃんが、聞いてくる。
「え、えと……ええと……」
「ま、いいよ。お姉ちゃんも楽しませてもらったから」
「……え?」
お姉ちゃんは、僕のなにを楽しんだというんだろう。
僕は、お姉ちゃんの下着を見てただけなのに……。
「お姉ちゃんも、楽しませてもらったから…………変態観測♡」
「変態観測!」
お姉ちゃんは、天体観測ならぬ変態観測とやらを楽しんでいたらしい。
その後は、お風呂から出て着替えたお姉ちゃんにちゃんと謝って、僕もお風呂に入った。
そして、寝るとき。
「……てつ、お風呂のときのアレ……、一個だけ言うこと聞いてくれたら許してあげる」
「な、なに……?」
何を言われるんだろう。
……正直これは、何を頼まれても嫌とはいえない。
それ程のことをしたんだ。
……でもお姉ちゃんが要求してきたのは、想像より全然単純なことだった。
「てつ……。ずっと、お姉ちゃんと一緒に寝てね♡」
「……う、うんっ!」
……このとき、僕はお姉ちゃんの要求に安堵すると共に、喜びを覚えたのだった。
続く