バカと無情の試召戦争   作:Oclock

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 皆様大変お待たせ致しました。
 中々モチベーションが上がらず、投稿が遅れてしまいました……。

零次「……いや、○○娘とか、ロ○トミーとか、ゲームに現を抜かしてただろ。」

 ……次回以降の話のストック自体はありますので、相変わらず不定期になりますが、読んでいただけると、幸いです。

零次「……おい、無視するな。」

 それでは、本編をお楽しみください!

零次「待て!話は終わってないぞ!言いたいことだけ言い切って、裏方へ退散するな!」


小問14−F 『九』(救)出作戦

 零次と近衛が試合を開始する頃、文月市内某所にて。

 

 一人の男は携帯を取り出し、どこかへと連絡をしていた。

 

第六刀[陸奥守]所属 織部(おるべ)烏修(とりす)

「よう、鳴川。こちら、第六刀の織部(おるべ)だ。アンタの指示通り、2年Fクラスのガキ共の拉致してきたぜ。」

 

第陸天[蒼魔王]所属 鳴川(なるかわ)利尾(りお)

『ああ、本当に出来たんだね。ま、ガキ共と言ってるけど、僕から見たら人生の先輩に当たるんだけどね、君と同じでさ。』

 

「そんなの、言葉のアヤに決まってんだろうが。同い年(タメ)なのはわかってるっつーの。……おまけでマジのガキもついて来やがったがな……。」

 

『ええ…………。ま、まあ、何はともあれ、ご苦労様。ワキヤ先輩達もいるよね?せっかくだし、他の協力者には君からお礼を伝えてくれないかな?』

 

「おう、そうするよ。……で?この後どーすんだったっけ?吉井と坂本をブチのめせばいいんだったか?」

 

『そうそう。あくまでそれが君達の仕事さ。一応言っておくけど、人質として連れて来た女の子達は無傷で返しなよ?まあ、織部先輩にはそんな度胸ないだろうけど。』

 

「一言多いわ!……ったく、宝達がしくじんなきゃ、こんな手段()に出ることもなかっただろうに……。アイツらが弱ぇせいで退()くに退()けないところまで来てんじゃねぇか……。」

 

『でも、そのおかげで、君を含めこの()()()に協力した人達はお金がもらえる。………いやー、竹原先生様様だねー。』

 

「……『先生』……?……ははあぁぁ………。ソイツは面白ぇこと聞いたなぁ……。つまりはアイツら、バカすぎて先公の野望に利用されちまったってことかよ。その先公のやってることがクズ過ぎて、笑えもしねぇがなぁ!」

 

『まったくだよ……。これを君らに指示する側の心境も軽く見られているのも腹が立つね。いくら手っ取り早くカネを得たいからって、越えてはならない境界線くらいあるっての。』

 

「……愚痴はこれくらいにしとこうぜ。そんな話聞いた後だと、流石に人質の女共が心配になってきた。」

 

『……わかったよ。こんな事に巻き込んでおいて、言えた義理も何もないけど、無事でいてくれよ。』

 

「……本当にな。」

 

 ……ピッ。

 

「さあて。俺は今、やるべきことをやるとするか。……ったく、こんな事に手を染めなきゃ、望むものを手に入れられねえ自分が……、弱ぇ自分が、恨めしくて仕方ねえよ……。」

 

 

・・・

 

 

 

『さて、どうする?坂本と……吉井だったか?そいつら、この人質を盾にして呼び出すか?』

 

『待ちなヨ。相手はあの坂本だヨ。いくら人質がいるからって、それで怯むような男じゃないと、理慈恵(りじえ)隊長から聞いているヨ。』

 

『ああ。この一年ほどは暴れた話は聞かないし、最近は彼女ができて丸くなった、なんて噂されてるがな………。それでも、大人しく殴られてくれるほど、弱くなっちゃいねぇはずだ。』

 

『マジかよ。その噂があったから、楽な仕事だと思ったのによ…!』

 

『ってか俺達、アイツに一回ボコられてるんだよな…。正直、人数増やして人質を取ったからって、勝てると思えないんだけど…。』

 

『ああ?別に勝てって、言われてねぇだろ。共倒れでもいいから、アイツらの骨を二、三本折って、学校に行けなくすりゃ、俺達の勝ちだろ。』

 

『もしくは、身動きが取れないように縛ってその辺に放置してもいいかもネ。なんせ依頼は、あの二人を動けなくすることなんだしサ。』

 

『……それができりゃあ、苦労もないんだがなあ……。』

 

 ムッツリーニから渡された受信機からは、軽快な音楽に混じってそんな会話が聞こえてくる。依頼……ってことは別の人物も絡んでいるってこと?

 

明久(雄二、この連中、全員が『七天八刀』のメンバーなの?)

 

雄二(おそらくはな。流石に声だけじゃあ判別はできねえが、この町のチンピラの大半は『七天八刀』に関わりがあるからな。)

 

?(否。『おそらく』ではなく、『間違いなく』全員が我々の構成員だ。ここは、『七天八刀』が社会貢献のために『九条院』家と『王』家の協力のもと、運営している施設の一つ。とはいえ、かつて素行不良者ばかりで統率されていた頃の名残を残す『城』と形容されるこの場所を、好んで利用するのは我々『七天八刀』以外ほとんどいないのが、現状だがな。)

 

 ムッツリーニに案内されてやってきたのは、文月学園から歩いて五分程度のカラオケボックス。そこのパーティールームの一室に連れて行かれたらしい。

 

雄二(……ところで、アンタは誰だ?ここの内情に詳しいことを考えると『七天八刀』のメンバーのようだが、敵意が感じられない。……味方と考えていいのか?)

 

?(……ああ、(ひとえ)殿に頼まれてな。しかし、今は潜伏中だろう?簡単に名刺でも渡しておこう。)

 

 

『第六刀[陸奥守]リーダー 覇路(はろ)理慈恵(りじえ)

 

 

 僕達の会話にさりげなく割り込んで来たその女性は、メンバーカードを雄二に渡すと同時に、僕らと同じ体勢で隣についた。

 

?『お、お姉ちゃん……。』

 

美波『アンタ達、いい加減葉月を放しなさいよ!』

 

 聞こえてきたのは、美波の怒鳴り声。妹の葉月ちゃんが捕まったせいで、抵抗できずに連れて来られちゃったのか……。

 

『お姉ちゃん、だってさ!かっわいい!』

 

『いいネ!姉に助けを求める妹……。妹を助けようとする姉……。尊い姉妹の愛が感じられル……!これだけで、ご飯三杯は食べられそうだネ……。』

 

夫良太(ふらた)、こういう時のお前はいつ見ても気持ち悪ぃぞ……。それはそれとして、そいつは聞けねえお願いだなあ。自分の妹も守れねえ弱ぇ奴の言うことを誰が聞くかよ。』

 

『ギャハハハハ!』

 

理慈恵(くっ……!織部……、脇谷……、それから永塚に柚花、高岡に高野か……。こんなにも罪深い者達がいたとは……。)

 

 覇路さんの呟きと、ここまでで聞こえてきた声から、あそこにいる外道の数は、十人くらいか?上等だ。全員黙らせてやる。

 

雄二(落ち着け、明久。気持ちは分かるが、まずは人質の救出が先だ。)

 

理慈恵(……そうだな。君の判断が正しい。君達の友人がうまく隙を作ってくれる事に期待しよう。)

 

 覇路さんが落ち着いたことで、僕もいくらかは落ち着きを取り戻せた。僕らと面識がない彼女が、どうしてか僕らを高く買っている。なら、僕らもムッツリーニのことを信じるべきだ。

 

康太『……灰皿をお取り替え……。』

 

『まあ、俺等を恨めしく思う気持ちもわかるぜぇ?だが、お前たちがこんな目に遭ってんは全部、竹原って先公の陰謀さ。恨むなら、どこの誰かも知らねぇその先公も恨むこった。』

 

 そんな時、受信機から聞こえてきたのは、それなりに聞きなじみのある名前だった。『竹原』?『先生』?それって、まさか……。

 

瑞希『え!?ど、どうして教頭先生の名前を……?』

 

『何?教頭、だと?…………クハハッ、それはそれは、とんでもねぇ事聞いちまったなぁ!俺はてっきり、お前らに恨みがある他校の奴が絡んでると思ってたが……、まさか自分が通ってるトコの先公が黒幕とはなあ!』

 

美波『そ、そんなの信じられる訳ないでしょ!』

 

『信じる、信じねぇはテメェらの勝手だが、こっちも指示役から色々聞いてんだよ。竹原ってのとは直接会ったことは一度もねぇが、指示役が話し合ってる所は何度も見たし、内容を隣で聞かせて貰ったこともある。俺の話は紛れもなく事実だ。……どうせなら、本人に直接聞いてみたらどうだ?テメェらにそんな勇気があるならなぁ!!』

 

 後ろでは微かに下品な笑い声が聞こえてくる。何を話しているかは知らないけど、きっとロクでもないことだろう。誰かは知らないけど、大声で喋っていたおかげで、その内容を聞かなくてよかった。

 

瑞希『あ、あのっ!葉月ちゃんを放して、私たちを帰らせてください!』

 

『はぁ……。話聞いてたのか?ガキ一人まともに守れねぇ奴の言う事なんか聞く価値ねぇって、言ったろうが。お前、頭よさそうに見えたのは、気のせいか?ああん?』

 

『ま、オネーチャンたちの頑張り次第では帰してもいいよな?』

 

『…おい、待て!高野!』

 

瑞希『やっ!さ、触らないで……!』

 

美波『ちょっと、やめなさいよ!』

 

『ちっ……、うるせえ女だ……なぁっ!』

 

美波『きゃぁっ!』

 

 ドン、と何かを突き飛ばしたような音と美波の悲鳴。その後に遅れて聞こえてきたのは、ガッシャァァァンという、まるで何かがテーブルなんかを巻き込んで倒れるような音だった。

 

 ……その瞬間、僕の中で、何かがトンだ。

 

雄二(おい、待て、明久!……何のつもりだ、覇路。)

 

理慈恵(……これ以上、様子をうかがう必要もない。増援の気配を確認したら、私たちも彼に続く。)

 

 雄二が止める声も、覇路さんが僕に同調する声も、まるで遠くで起こった出来事のように感じる。

 そのまま僕は目的の部屋にたどり着き、自然な感じでドアを開け放つ。

 

明久「おじゃましまーす!」

 

瑞希「……よ、吉井君?」

 

美波「……アキ?」

 

 身を縮めている姫路さんに、尻餅をつき頭を押さえている美波。視線を右に移すと、耳栓と目隠しをされた葉月ちゃんもいる。……大体想像していた光景だ。

 

「あ?誰だ、テメーは?」

 

 ズカズカと、僕の方へ一人の男がやって来る。……よし、まずはこの人からだ。

 

明久「それでは失礼して……。」

 

「……?」

 

明久「死にくされやぁぁぁぁ!」

 

「ホグワァァァッ!」

 

 彼の手首を掴み、股間を思い切り蹴り上げる。嫌な感触が足に伝わるが、その一撃で相手は白目を向いて、倒れてくれた。

 

 

 第八刀[八握剣]所属 高野安男 戦闘不能(リタイア)

 

 

「チクショウ!よくもヤスオを!」

 

 近くにいた男に顔面を殴られる。口の中が切れたのか、血の味がする。だが、そんなの知ったことか!

 

明久「イィッシャァァァッ!」

 

「ごっぶぁぁ!」

 

 お返しに顔面にハイキックをお見舞いしてやる。相手は鼻血を出して、そのまま床に沈んだ。

 

 

 第七刀[七ツ星]所属 高岡羽印(はいん) 戦闘不能(リタイア)

 

 

明久「テメェら、よくも美波に手をあげてくれたな!全員ブチ殺してやる!」

 

「……唯一手を出した奴は、すでに倒れてる、っつても聞いてくれねぇよな……。」

 

「根古木はいないけど、数時間前のリベンジ、させてもらうよ。次は坂本を盾に逃げんなよ、吉井。」

 

 次に立ち塞がったのは、文月学園で僕を襲撃してきた二人だ。

 雄二から聞いた話だと……、『柚花』と『永塚』って人か。とにかく誰だろうが関係ない……!全員ぶん殴ってやる!

 

 

第六刀[陸奥守]所属 雉鳩(きじばと)次郎(じろう)

「なに!?コイツが吉井だと!」

 

第六刀[陸奥守]所属 (べに)株利得(ガブリエル)

「どうして、ここが分かった、というのだい?ボクの疑問に答えておくれよ。」

 

第七刀[七ツ星]所属 杉浦(すぎうら)楠音(くすね)

「とにかく来てるなら、好都合だ!ぶち殺せ!」

 

 さらに奥からテーブルをなぎ倒して三人やって来る。先にいた二人は嫌そうに顔をしかめているけど、関係ない。どうせ、全員ぶっ倒すのだから。

 

「オラァッ!」

 

明久「ぐっ……!」

 

 顔面にパンチを受け、目の前がチカチカと明滅する。こっちもお返しにと、相手の顔面を殴り飛ばす。

 

「疑問だねぇ……!どうして、君は一人で戦うんだい?単身で乗り込んで勝てると思ったのなら、見立てが甘いんじゃないかい?」

 

「七天八刀を舐めんじゃねぇよ!」

 

明久「……っ!」

 

 正面の相手は、なんとか捌けてる。でも、向こうは複数だ。他の連中からは横や後ろから殴られ、もう全身ボロボロだ。

 

明久「お前ら全員、絶対ぶっ飛ばす……!」

 

 それでも、今の僕に逃げるなんて選択肢はない。僕が多少無茶しても、後ろには雄二がいる。普段は鉄人から逃れるために互いに囮役を押しつける仲だけど、姫路さん達を助ける必要がある以上、ここで僕を置いて帰るほど薄情でもない。

 なら、僕の役目は、一人でも多くぶっ倒して、雄二の負担を減らすことだ。そのためにも、目の前の攻撃は、痛みを堪えて殴り返す!

 そう思って、歯を食いしばって衝撃に備えていると……。

 

雄二「やれやれ……この阿呆が。少しは考えて行動しろって……の!」

 

理慈恵「……お前たち、懺悔の時間だ。覚悟は出来てるだろう……な!」

 

「へぶぁっ!」

 

「ごぶっ!」

 

 向かってきた相手は雄二に、そして挟み込むように立っていた一人も覇路さんの一撃に沈んだ。

 

 

第七刀[七ツ星]所属 杉浦楠音

 

第七刀[七ツ星]所属 永塚(えいつか)(つくす) 二名戦闘不能(リタイア)

 

 

明久「雄二!覇路さん!」

 

雄二「貸しイチ、だからな?」

 

 そう言いながら、二人とも他の奴に拳を叩きこんでいく。僕に向かってきた他の三人も、程なくして倒された。

 

「で、出たぞ、坂本だ!」

 

「坂本まで来ていたのか!」

 

「それだけじゃない!坂本と一緒にいる女…、『銀の弾丸』じゃないか!?」

 

第六刀[陸奥守]所属 脇谷(わきや)夫良太(ふらた)

「間違いないネ。…いや、間違えるはずがナイ。透き通るような白い髪…。鍛え上げれた肉体…。そして、左目に着けた白い十字の入った眼帯!理慈恵隊長以外にいるとは思えないヨ!」

 

 雄二や覇路さんの登場で、残った面々も浮足立つ。これならいけるか…?

 

「チッ…。隊長まで来たんじゃあ、俺達に勝ち目も無いか。夫良太!」

 

「分かってる…………ヨ!吉井、コイツをさっさと持っていきナ!」

 

明久「ええっ!?」

 

 フラタと呼ばれた男がそう言ってこっちに投げ込んできたのは…………葉月ちゃん!?どういう風の吹き回しだ!?

 

「オラ、そっちの女共もだ!いつまでも座ってねぇで、さっさと帰りやがれ!そっちのウエイター、テメェもな!」

 

「最初から気づいていたヨ。ここは僕らの溜まり場なんダ。従業員も含めてサ。だから、君が彼女達を助け出すために送り込まれたスパイだと、すぐに確信したヨ。……他のマヌケは全然気づかなかったようだけど、ネ。」

 

 なっ……!ムッツリーニの変装もバレてたのか!?

 いや、それよりも姫路さん達もあっさり返すなんて……。一体何がしたかったんだ、この人達は?

 

雄二「…………何のつもりだ?」

 

理慈恵「人質を解放したところで、お前達の罪は軽くはならないぞ。」

 

 あまりにも唐突なことで、雄二達も、他の誘拐犯達も固まったまんまだ。

 

「……別に、見逃してもらいたくて解放することを決めた訳じゃねえよ。元々、吉井と坂本が来た時点で、コイツらの役目は終わりな訳だしよ…。」

 

「先に来たバカが暴れ回ったおかげで、話を持ち掛けるタイミングを失っちゃったのヨ。……まあ、気持ちは理解できるし、僕だってキミの立場なら、間違いなくそうしていル。……だから、申し訳なく思う必要はないヨ。『悪鬼羅刹』……いや、坂本が来て、ちょっとは落ち着けたロ?」

 

 ……フラタって人の言う通りかもしれない。

 思えばこの二人は他の人達が僕をリンチしてた時も、部屋の奥の方で黙って見ているか、時折姫路さん達に何か語りかけてただけだった。もし、あの二人もあの時加わっていたら、雄二が来る前に、僕は倒されていたかもしれない。

 

「ちょ、ちょっと待てよ、織部!元から返すつもりだったなんて……、コッチは全然聞いちゃいねえぞ!」

 

第六刀[陸奥守]所属 織部(おるべ)烏修(とりす)

「当たり前だろ。お前らがこの依頼を受けたのは、カネ目当てだろうが。ンなヤツに『吉井と坂本が到着次第、人質を解放する』だとか、『人質は無傷で返す』とか、正直に言ってよ……。それでもテメェらは首を縦に振ったか?指示を徹底して守れたか?そういう信頼の欠片もねぇから、落ちるとこまで落ちまくったんじゃねぇのか?あん?」

 

「そ、それは……。」

 

「…………。」

 

 重たい空気が部屋を支配している。それにしても、『オルベ』と言われたこの人……。さっきの口振りからは、まるでお金以外の目的で動いているように思えるけど、他に一体何が理由になるんだろう?

 

雄二「とにかく、姫路達は返してくれるんだな?なら、明久達は先に学校に戻っていろ。」

 

明久「あ、うん。それはいいけど……。雄二は?」

 

雄二「まだコイツには色々聞きたいことがあるからな……。黒幕のことをベラベラ喋ってたあたり、色々知ってるんだろ?」

 

「やっぱり盗み聞きしてたよな……。確かに、今この状況なら、お前に話しておきたいことはある。だが、いくら理慈恵隊長の前だとしても、それをタダで教えるわけにもいかねぇなぁ……。」

 

「それには同意ダネ。どうしても、と言うなら『対価』を払うか、『実力』を見せるかして貰わないとネ……。それが『七天八刀』のルールさ。」

 

 つまりは、金を払うか、喧嘩で口を割らせろ、ってことなのかな?チンピラの集団らしい考え方だ。

 

雄二「……いいぜ。丁度良いストレス発散の相手が欲しかったところだ。」

 

「決まりだな。隊長、吉井と女達の護衛を頼んでもいいですか?」

 

理慈恵「……分かった。戻り次第、お前達の罪状を追って伝えることにする。最悪、追い出されることも覚悟することだな。」

 

 こうして、僕達は雄二を残して学園に戻ることになった。あの部屋には、『オルベ』や『フラタ』って人を含めて、まだ五人も残っているけど、霧島さんに追い詰められているタイミングで喧嘩になるなんて…。あの人達にとっては不運でしかないだろう。

 

 

 ……そういえば、秀吉と根民さんはどうしてるんだろう?




~後書きRADIO~
零次「……さて、後書きRADIOの時間だ。」

秋希「今回で第26回だね。そして、ゲストも前回と同じ、天鋸江(あまのこえ)さんだね。」

天:………。

零次「今回の話は、前回のよりもひどく苦戦してしまってな……。それ故にだいぶ間隔が空いてしまった。…………作者も悪くは思ってるのだから、あまり拗ねないでくれ、天鋸江よ。」

天:………。

零次「……どうした、スピーカーの不調か?」

天:アー、アー…。こちらハ、天鋸江。今誰かいるカ?

零次「……よかった。繋がったようだ。こちら、双眼零次と近衛秋希だ。天鋸江、何かあったか?」

天:……いや、失礼シタナ。前回から間隔が空きスギテ、通信が切れテいたヨウダ。

零次「そうか…。改めて随分と更新が遅くなったことを謝罪しよう。」

天:……いや、気にするナ。前回ハああやって、怒り狂ったガ、俺はお前タチと違ッテ本編には出ないシ、ゲストが出る時は待機スルことしか出来ないカラナ。出番が少なくなるのはある程度許容シテイル。俺が望むノハ、この後書きガもう少シ定期的に開催サレルことくらいダ。……サテ、俺ノ愚痴はここまでにシテ、本題の後語りに入ッテクレ。

零次「了解した。…………今回は、明久達の救出劇だな。原作から大きく逸脱した内容ではないな。」

秋希「細かい違いだと、誘拐犯グループの人数が増えていることと、木下君が連れ去られていないことかしら?」

零次「そして、その誘拐犯共の素性も追加されたな。俺と近衛が中学時代に所属していた不良グループ『七天八刀』。その中でも序列下位の第六刀から第八刀、通称『陸奥守』『七ツ星』『八握剣』の三グループだ。」

天:……のわりには、『八握剣』のメンバーがほとんどいなくないカ?名前が公開された奴ら、ほとんど『陸奥守』と『七ツ星』ダロ。

零次「それは単純に名前のあるモブキャラがそこに集まってるだけだな。」

秋希「ぶっちゃけた話、『八握剣』には、現状キャラ名付けの法則みたいなのは無いからねえ……。」

天:随分とメタ的な理由だな。

零次「メタ的でない理由も一応ある。先程、第六刀から第八刀をまとめて序列下位のグループとして挙げたが、その中でも第八刀は特に起こした問題の度合いが大きい奴や、グループの調和を乱す者、それから『七天八刀』のルールを幾度も破り続けたが落とされている。指示役の人間からしても、勝手に動き回る駒は、百害あって一利なしなんだろうな…。」

秋希「前に『堕天・刀狩』って言葉が出ていたけど、まさしく彼らの所属経緯がそう呼ばれているわ。『天』所属のメンバーが第六刀以下に落とされるのが『堕天』、第一刀から第五刀に所属していたメンバーが第六刀以下に落とされるのが『刀狩』ってわけね。」

零次「補足すると、『天』のメンバーが第一刀から第五刀に移動することは『堕天』とは言わない。そもそもの話、『天』と『刀』は元々メンバーの性質が違ってたからな……。過去に『七天八刀』内部で、とある事件が起きて、それに加担した者とそうではない者を区別するため、大規模なメンバー構成の見直しが行われたんだ。このメンバー整理の様子を『堕天・刀狩』と誰かが呼び始めたものが、組織の異動ないし降格の呼称として広まった、ってことだ。」

天:……その事件の内容ヲ詳しくハ教えてくれないんダロウ?

零次「残念ながら今はまだ、な…。物語の根幹に関わる……とまでは言わないが、俺の近衛の過去を語るうえで重要な話だからな。」

秋希「だけど、これからも『七天八刀』のメンバーの出番はあるから、私達の過去については少しずつ言及されるでしょうね。」




零次「…………さて、改めて言わせてもらうが、前回から投稿がかなり空いてしまい、申し訳ない。」

秋希「……作者自身、『本作』へのモチベーションが降下気味だったのもあったけど、ここまで期間が空いたのは初めてね……。あまりにも『原作』から逸脱した内容ばかり書きすぎたのも原因なのかな?」

零次「一応、次回投稿予定日を聞き出してきた。6月10日投稿予定だ。この日には必ず投稿する。」

天:オイ、あれだけ投稿に間がアッタのに、また3ヶ月程期間が空くのカ?

零次「前書きで本人が言っていたように、結局は……作者のモチベーション次第だからな……。一応、それまでの間にもう一話くらい投稿できればいいが、あまり期待はしないでくれ……とのことだ。」

秋希「……今回はここまでかしら?」

零次「ああ。それでは……。」

「「「次回もよろしくお願いします!!」」」
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