ZOIDS additional story   作:龍大徳

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8 虐殺竜ジェノザウラー

帝都ガイガロス

 

悔しげな表情でプロイツェン邸に戻るバイパー。シュバルツと共和国さえ邪魔しなければ上手くいったものを。しかし、プロイツェンに状況を報告する義務がある。

「閣下、申し訳ございません。シュバルツの邪魔が入ってしまい作戦は失敗してしまいました」

歯ぎしりしながら、プロイツェンに謝罪するバイパー。

「ふっふっふ、バイパーよ、そう心配するな。今回の件でシュバルツは今国境付近での警備に当たっているだろう。これは絶好の機会だ。ある計画のな」

不敵に笑いながら、余裕の表情を見せるプロイツェン。

「ある新型ゾイドが完成したのだよ。それをもってしてあいつにコアを集めさせようとしている。それで、あれを復活させる」

「レイブンですか、しかしその新型ゾイドとは?」

新型ゾイドに興味を示すバイパー。

「そのゾイドの名はジェノザウラー。破滅の魔獣の血を受け継ぐ強力なゾイドだ。ただ、今のところシャドーを連れたレイブンでしかまともに動かせないだろう。だから彼に任せたのだ」

あの日、バイパーとすれ違ってプロイツェンのところに来たドクトルFによって完成が伝えられたゾイドである。

「さらにある計画だが、それはルドルフ皇太子の暗殺だ。シュバルツらがいない今がチャンスだ。ルドルフを暗殺して、その死を共和国の暗殺に装って宣戦布告をするというな」

「閣下はそこまで先を見通されていましたか。しかし、一人厄介な女がいます。ルドルフの姉のエリザベートです。彼女も亡き者にしたほうがいいのでは?」

「なるほど、そうしたほうがいいかもしれん。ただ皇族が続けて帝国領内で死んだならば怪しまれる。エリザベートには、帝都を離れて慈善活動の一環として国境地帯へ赴いてもらう。そこで始末せよ!」

「承知いたしました。それとジェノザウラーですが、いずれ我々の方にも配備をお願いしたいのですが」

「それも考えている。が、言ったようにあれはまだ扱いづらい。そこで、ニクシーのテストパイロットでもう一つのジェノザウラーのテストを行わせようと思っている。そこでどれだけ、一般の兵士が扱えるかを試す。その後で正式な配備を考えていく」

プロイツェンの陰謀はまだ止まることはなかった。

 

北エウロペ ニクシー要塞

 

帝国拠点の基地でもあるこの要塞には、多数の強力なゾイドが配備されている。

アイアンコングMK2、ダークホーンWG、ブラックライモスなど。そして最新型ゾイドのエレファンダー

共和国との決戦のために配備されたゾイドだ。

そこである演習が行われようとしていた。

「こいつがジェノザウラーか。しかし、何なんだこの感触は。理由もないのになぜか感じる憎しみ、怒り、これは一体?」

「リッツ ルンシュテッド中尉。演習開始です。相手はダークホーンWGとグレートセイバーです」

「よしっ、いくぞ!!ジェノザウラー!」

ダークホーンWGがバルカンを、グレートセイバーが8連ミサイルを放ちながら襲い掛かってくる。両方とも帝国軍の主力の一つとなる有力なゾイドだ。

だが、しかし、

グオン!

ジェノザウラーが空高く跳躍した。

そして、その勢いでダークホーンとセイバーに向かう。

対するダークホーンとセイバーはそれぞれ角と牙を向ける。

スピードでは負けるがパワーならと、ダークホーンのパイロットは思った。が、

「グアーーーーッ!!」

「ギャーーーー!!」

一周の出来事だった。

ダークホーンとセイバーの両機体の首が、ジェノの爪に刈り取られたのだった。

スピードもさることながらパワーも並みではない。ゴジュラスに匹敵するかもしれないパワーだ。

「ハアッハアッ!なんなんだこいつは!?俺が操作したわけでもなさそうなのにこいつは!!」

「中尉!すごいです。わが軍の誇る強力ゾイドを一瞬で葬り去るとは。今すぐにでも量産すべきです!」

「馬鹿言うな!いいか、こいつは誰にも操れない!かけたっていいぜ。こいつは敵よりもまずパイロットを殺す!量産は危険だ!!」

惨状を目にし恐れおののくリッツ。アイスマンと呼ばれた冷静な男が震える。

それを上から見下ろす老人がいた。

「あれがジェノザウラーか。素晴らしい機体だ!プロイツェン閣下に配備を今すぐにでも願い出ろ、グローリエ大佐」

「はっ!少将」

有力なプロイツェン派の将校の一人、ガイツ少将であった。

 

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