ZOIDS additional story   作:龍大徳

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2 オリンポス山の死闘2

2日の休息を経て、再び山頂を目指した独立第二高速大隊。山頂へと進むにつれ敵の襲撃が出始め、守りも厚くなっている。しかし、精鋭部隊でセイバータイガーとの死闘を生き残った独立第二高速大隊は難なく帝国軍のオリンポス防衛部隊を撃破していき、ついに山頂にたどり着いた。

 

「これ以上は勝手な真似はさせん。ここを死守するぞー!」

敵のゲーターやヘルキャット、モルガ、強化型モルガ、ヘルディガンナー、レッドホーン、そしてアイアンコングまでが襲い掛かってきた。

「コングまで出てきたとは。だが機動力はセイバーの方が上だ。恐れるに足りん!」

コングの強力なパンチをかわし、アーサーのライガーは重装甲に牙を爪をたてて撃破。高速大隊の勢いに恐れをなし基地内へと撤退していく帝国軍。

 

「こうなればあれを動かすしかない。あいつで共和国を一気に片付ける!」

「待て、いくら強力とはいえあれはまだ未完成だぞ。勝手に動かしてもしシステムがフリーズしたらどうなる。それで共和国に破壊されたら俺たちは閣下に始末されるぞ。何としてでもあれを守り抜け!」

 

オリンポス防衛に当たる帝国軍将校は今ある戦力での抵抗を必死で呼びかける。しかし、基地内においても高速大隊の勢いは抑えられずとうとう基地の最深部までの侵入を許した。そこで彼らは驚くべきものを目にした。

 

「こいつが・・・デス・・ザウラー。太古の昔、古代ゾイド人を滅ぼし、ゼネバスやガイロスが復活させ旧共和国軍を苦しめたとも伝えられる破滅の魔獣」

しかし、ゾイドコアは剥き出しで、全身に無数のパイプが繋がれている。未完成の機体であることから、破壊するのは今がチャンスだと攻撃を仕掛けた。そうはさせまいと、抵抗する帝国軍。

 

しかし、

「グワオー!!」

 

「何だ!いったい。」

「そんな馬鹿な!!なぜあれが動き出す!?未完成のはずじゃあ」

 

突然デスザウラーが動き出した。同時に帝国と高速大隊のゾイド達が一斉におびえ始めた。

まるで、化け物を目にした子犬や子猫のように。

 

「おい、どうしたんだ!なにびびってるんだ!未完成の機体だぜ。ちびることはないだろう」

パリス中尉の激も、破滅の魔獣を前にした愛機には届かず、そこでただ凍り付いているのだった。

 

そしてデスザウラーの口内が光った。

 

「あれはまさか!」

 

次の瞬間口からまばゆい光が放たれた!

「いかん、皆よけろ!!」

 

咄嗟の判断だった。しかし、その場にいたほとんどの機体がデスザウラーの放った光の渦に飲み込まれた。なんとかよけようとした機体も、半身を失い大破した。

 

「うわー!!」

「ぐわー!!」

 

よけきれないと判断し光線が当たる瞬間、アーサーとハルフォードは愛機のEシールドを展開した。しかし、光線はシールドを貫き彼らの愛機の半身を奪った。

 

「間違いない!あれは荷電粒子砲だ!!」

 

荷電粒子砲。それは直撃した物体を原子レベルにまで分解するという魔の兵器だ。デスザウラーの放ったそれは、共和国の誇る最強ゾイドゴジュラスでも蒸発させる威力だ。

 

「ぐー、なぜ勝手に動き出したのだ。まさか我々を敵と判断し、攻撃したのか!?なんということだ。これではここにいる皆が奴に殺される!」

 

高速大隊を敵とみなしたことで自己防衛本能が目覚め、暴走したのだ。このままでは子の魔獣が惑星Ziを滅ぼしかねない。そう判断したハルフォードは、

 

「全軍、奴のゾイドコアに攻撃せよ。何としてでもデスザウラーを止めろ」

「だめです、中佐。残念ながら生き残っているのは俺と、中佐と少佐のみです。ですが俺の愛機は下半身が消失し大破しています。他の機体も大破あるいは荷電粒子に飲み込まれましたか」

「そうか、絶望的だな。私の機体も左半身が消失し、コアが剥き出しだ。ダウンするのも時間の問題だ」

「俺のは右半身だ。しかし、まだ動ける。俺が奴のゾイドコアに‥グフッ!」

「ボーグマン少佐!!」

ハルフォード機同様半身は失っているもののまだ動く余裕はあるアーサー機。しかし。パイロットのアーサーは愛機が荷電粒子を喰らって地面に叩きつけられた時の衝撃でキャノピーが割れた。その破片がアーサーのわき腹と腕を貫いた。

 

「ならば私がコアに攻撃します。パリス中尉!ボーグマン少佐を頼むぞ!」

 

残りのミサイルや砲弾をデスザウラーのコアに放つも、全くもってびくともしない。

やはりあのコアに決定的なダメージを与える必要がある。それにはやはりライガーの牙しかない。しかし、あの魔獣にそう簡単に近づけもできない。もはや打つ手なしか。

絶望しかけたその時、

「ギャーオー!!」

デスザウラーが悲鳴をあげた。それは不完全な状態であるにもかかわらず荷電粒子砲を発射した結果、エネルギーが逆流し自己崩壊し始めた。

 

「よしいける。いくぞライガー、奴のコア目掛けてかみ砕くのだ!!」

「中佐!よしてください。そんなことすれば中佐も無事ではすみません」

「パリス中尉、俺がやらなければここでみな死ぬだけだ。そうなったら誰が共和国にこのことを報告する。お前は生き延びて共和国に伝えるのだ!」

「中佐・・うっ、これはデスザウラーとその詳細な研究データ!さっきこの研究所に入った際にコンピュータが打ち出したものか!」

パリスは目の前の画面にでたデータに驚く。

「ならばなおさらお前は生き延びなければならない。あとは俺が何とかする!」

「馬鹿もん!お前さんはわしより若い。俺のような老いぼれがやるべきだ。お前は死ぬんじゃない!!」

「少佐、私はあなたよりゾイド乗りとしての心得など多くを学んできました。そのおかげで中佐の地位にあるのです。私の恩人として生き延び、この戦争を終わらせてください。これはあなたにしかできないお役目です」

「うー、馬鹿者が!」

アーサーの目に涙があふれる。

「では少佐さようなら!・・・よし行くぞライガー!!」

 

デスザウラーのコア目指すシールドライガー。コアにかみつき砕く。

 

「ギャーオー!!」

悲鳴をあげながら崩れ落ちる破滅の魔獣。

「これで終わっ・・た・・、さらばだ・・ライガー」

 

デスザウラーと共に爆炎に包まれるハルフォードとライガー

しかし、使命を果たした男と愛機は満足げに眠った。

 

 

 

一方パリスとアーサーは偵察中の飛行ゾイドダブルソーダによって救助された。

 

 

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