帝国軍上陸部隊を追撃する、パリスらの共和国軍。そこへ基地より緊急の知らせが届いた。「パリス大尉!大変です。帝国軍が基地内部へ侵入してきました!!」
「なんだって!じゃあ、こいつらは俺たちを引き寄せるためのおとりだったってのか!」
基地を落とされれば共和国の敗北。そうなっては自分たちは袋のネズミだ。
「デューには知らせたのか!」
「はいっ。しかし、応答がありません。いったいどうしたのでしょうか!?」
「くっ!あの馬鹿!一人で熱くなりやがってー!」
通信機を手にパリスはデューに呼びかける
ガオーーーッ!!
吠えながらコングに向かってくるゴジュラス!
コングは自慢の拳で、対抗しようとする。
が、しかし、
グアーーーン!!
ものすごい勢いに、コングは突き飛ばされた!
ガタ―――ン!!
「グアーーーッ!!」
悲鳴をあげる闘神エインガング。
「こいつはまじでヤベーな!逃げた方がいいかもしれん!」
コングを睨みつけ、今にも襲い掛かろうとするゴジュラス。
「これでケリをつける!」
デューが愛機を走らせようとしたとき、
「おいデュー!プロレスゴッコなんてしてる暇まねえぞー!!基地が帝国軍に襲われた。お前の方が近いはずだ。救援に迎え!!」
「なっなんですってー!?すいません!つい勝負に熱くなってしまって」
動揺するデュー。
「エインガング!俺を引き付けるために勝負を誘ったな!そのスキに別動隊を基地に向かわせるために。卑怯な手を使いやがって。闘神の名が泣くぜ!!」
「なんのことだ!?俺は知らんぞ!軍が引いたのはお前らの猛攻のせいだ。別動隊なんて聞いてないぞ!!」
「まあいい。熱くなった俺も悪いからな。勝負はいったん中止だ。お前に付き合ってる暇はない。いくぞ相棒!」
そう言って、デューは全速力でゴジュラスを基地へと走らせた。
「なんなんだ別動隊って?まさかPK師団か!?奴らめ、本隊から離れて勝手な真似を。砲撃戦のどさくさに離脱しやがったな。そうなりゃあの基地はまずい。ベレッツァにも知らせねば!」
エインガングも本隊へと引き返した。
「あと少しで上陸だ。皆、進め―!」
ロブ基地目前まで迫る帝国海軍。
「司令!海底より未確認の物体が迫ってきます!!あれは・・・」
それは帝国軍が見たこともない新型ゾイドであった。斧のような頭部をし、様々な武装を施している。その数は数機であるものの、護衛のバリゲーターと共に、帝国軍に対してミサイルを放った。
ガガガ――ン!
突然の攻撃に混乱する帝国海軍。
次々と撃破されるシンカーやプレシオス。
そんな状況を見てウオディックが新型ゾイドに向かってきた。
「来たわねウオディック。私たちが相手よ!」
新型ゾイドハンマーヘッドとマリン ブルーガーがウオディックに挑む。
ウオディックはソニックブラスターを放つ。水中においては回避が困難な強力兵器だ。
「ぐうっ!やっぱりウオディック相手じゃ分が悪かったかしら!?」
苦しめられるブルーガーと愛機。撃破されるバリゲーターたち。
そこへ、空から爆撃が起こり、ウオディックが撃墜された。
共和国飛行ゾイド、レイノスの攻撃である。
共和国も、帝国の攻撃に備え小数ではあるものの、強力な飛行ゾイドを保護していた。
「ありがとう、レイノス。さあ、いくわよハンマーヘッド。なんとしてでも食い止めるわよ!」
ロブ基地
「基地は空同然だ。残っているのも雑魚だけだ。このまま一気に片付けろ!」
少数とは言え、強力なゾイドが揃っているPK師団。
このまま簡単に基地を占領できるだろうと漫然とするハーディン。
基地中枢までたどり着くと、あるゾイドを目にする。
「これは・・ゴジュラス!だが色が普通とは違う、ブラウン色だ。こいつは一体」
珍しいゴジュラスに不思議がるも、共和国の強力な兵器である。
「こいつのゾイドコアは強力だ。あれの復活に利用させてもらう」
と、そこへ、
ガダーン!
後方のハンマーロックが、突き飛ばされた。
後ろへ向けると、そこには目を赤く光らせた一体のゴジュラスがいた。デューである。
「そいつには指一本触れさせん!いくぜ!!」
ハンマーロック、レブラプターPBを倒していくゴジュラス。
「ふんっ!わがPK師団を舐めるなよ!喰らえっ!!」
ハーディンのPKコングが拳をゴジュラスへと叩きこもうとする、
が、
「エインガングとは比べ物にならないくらい遅い!」
コングの拳を易々とかわし、鋭い爪をPKコングの装甲へ突き立てる。
「馬鹿な!PKコングはそこいらのコングとはわけが違うぞ!ゴジュラスとはいえ、ノーマル機に後れを取るはずがない!」
たしかにPKコングは強力な機体で、それを操るハーディンも並みのゾイド乗りではない。
が、エインガングの方がコング乗りとしては実力が上だった。エインガング対策に執念を燃やしてきたデューとゴジュラスの相手ではなかった。ましてや、怒りに燃えるゴジュラスに対してはなおさらだ。
分厚い装甲は大きな切り傷がつけられ、右肩のビームランチャーもゴジュラスの牙に噛み砕かれた。怒りのゴジュラスはもう誰にも止められない。
そこへ、
「帝国軍、共和国軍の兵士の皆様。戦闘を即刻中止してください。私はガイロス帝国皇太子、ルドルフ ゲアハルト ツェッペリンです。つい先ごろ、ツェッペリン皇帝陛下がご崩御されました。そこで私は皇位第一継承者として、現在行われている帝国軍の攻撃を即刻中止といたします。共和国ならびにルイーズ大統領に対しては依然と違わぬ中立をお約束します」
ルドルフより両軍の戦闘が中止された。
ハーディン機は寸前で救われたのだ。
停戦勧告にゴジュラスも平常に戻った。
『くっ!あの皇帝がもう亡くなったか。機体がボロボロなうえ、停戦勧告がなされた以上戦闘継続はもはや不可能だ。このまま帝都に戻るしかないか』
停戦勧告に救われたハーディンらPK師団はそのままロブ基地を後にした。
なんとか共和国は帝国の脅威から救われたのだった。