灰色の獅子【完結】 続編連載中 作:えのき
いつからだろう・・・
ジェニスに呪文を教わったとき
簡単な1つ1つを覚えるたびに
興奮して、明日はどんな魔法を覚えれるのか
全く眠れなかったし
次の日が寝足りない時なんてなかった
でもいつからだろうな、
強くなる事に慣れて作業になった
どうすれば早く、効率的に偉大になれるか
そこに目標がなければ虚無だ
この世で一番偉大なのは“切り開いた者”
虚無に光を与えて道を作った者
「感謝するよトム、僕は君を目標に強くなれた。」
ウィルはヴォルデモートへ杖を向ける。その2人の瞳には敵意ではなく、優しさすら映している。彼らは時の旅を終えて最後の戦いを迎えようとしていた。
闇の帝王は目の前、この世で自分に唯一匹敵する魔法使いに興味がずっと湧いていた。初めて出会ったのはウィルが1年生、クィレルを操って賢者の石を求めた時だ。自分と同じ匂いを感じとった。
ヴォルデモートだけではない。ダンブルドアやマグゴナガルですら、学生時代のトム・リドルと似た何かを感じていた。
彼はマルフォイ家に養子として引き取られホグワーツで牙を磨いた所までは知っている。
しかしマルフォイ家に入る前、価値観を形成される幼少期や物心がついた頃のウィリアムを彼は知らなかった。
闇の帝王は初めてウィルと出会った時から確信に近いものを感じていた。だからウィルに何度もチャンスを与えたのだろう。
かつてヴォルデモートは自分の最も強力な
18年前“闇の帝王”が赤ん坊のハリー・ポッターに敗れたあの時、彼にも赤子がいた。同じ7月に産まれた男の子だ。
「俺様は名付けた。偉大なるサラザール・スリザリンの意志を、俺様の意志を受け継ぐ男の子“
「本当の名を名乗れ。我が息子よ。」
闇の帝王とベラトリックス・レストレンジとの間で産まれた男。
彼の本当の姓はマルフォイ、レストレンジでもない。幾重にも運命に隠され続けた。彼の本当の名前は・・・
「ウィリアム・ゴーント。」
スリザリンの直系の血を引く純血の一族、ゴーント家。滅んだはずの一族の血は確かにヴォルデモート、ウィリアムへと受け継がれていた。
「実に愚かだ。だがそれがお前の選んだ道には違わない。血を裏切る者よ。」
魔法界史上最大の親子喧嘩、いや戦争がホグワーツで行われようとしていた。辺りは土埃と血の匂いが漂っている。双方ともに数多くの魔法使いの血が流れ、命を失った。
「・・・一度だけ呼びます。」
ウィリアムは大きく息を吸って吐いた。この一呼吸の間に今までの人生を振り返った。
「お父さん・・・
ーーーー貴方の時代は終わりだ。」