姉に憑依したシスコンは、妹を愛で尽くす   作:百合好きなmerrick

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東方第15回投票にてレミリアお姉様がフランを越しましたので、その記念です。
姉妹仲良く5、6位を取れた記念でもあります。

さて、ではどうぞ。


本編
1話「シスコン」


 ──レミリア⋯⋯物語の始まり──

 

 私は所謂、転生者という者である。気付いたら死んでいて、気付いたら転生していた。『転生』という言葉はよく聞く話だが、実際にあるとは、ましてや自分の身に起こると思ってなかった。だけど、今では本当にそう思ってたのか分からない。前世の記憶は曖昧で、今世も小さい時の記憶はほとんど無い。だけど、今の私にはしっかりとした感情がある。それは多分、前世からある者に対して持っていた感情であり、今世のお陰でより強まった感情──俗に言う『恋愛感情』だ。

 

 私が転生した先は『東方Project』というゲームの世界。私は昔から、そのゲームに出てくる、とあるキャラが好きだった。今世でそのキャラに転生する事も、憑依する事も無かったが⋯⋯運良く、そのキャラにとても近しい者に転生できたのだ。

 

 私が転生した者の名前はレミリア・スカーレット。そのゲームでは言わずと知れた紅魔館の主であり、紫がかった濃い青い髪と綺麗な紅い瞳を持つ吸血鬼の少女である。少女と言っても、原作だと500を超えるらしいが。まぁ、その時点で十代前半でも小さい部類に入るくらいの低身長らしいから、見た目だけなら少女どころか幼女と言っても差し支えない。

 

 そして、私の好きな者が──

 

「フーラーンっ!」

「⋯⋯何? お姉様」

 

 ──レミリアの妹である悪魔の妹ことフランドール・スカーレット。通称フランである。金髪のサイドテールにレミリア⋯⋯私と同じ紅い瞳を持つ。私より若干身長も胸も小さく、美しい綺麗な肌。まるで可愛らしいお人形さんのような姿を持つフランに、私は恋してる。百合だとか、シスコンだとか、そんなのは気にならない程に私は妹の事が好きだ。

 

 それに今世の私は既に人間達の侵略によって両親を亡くした。館に残ったのは召使いと唯一の肉親のフランのみ。それでもって可愛いのだから、好きにならないはずが無い。⋯⋯だからといって恋愛感情を持つのはおかしいかもしれないけど⋯⋯気にしたら負け。前世からフラン()が好き。だから、愛してる。それで良いだろう。

 

「ねえ、1人でそんな暗い地下に居ないでさ、私と一緒に遊びましょう?」

「⋯⋯イヤ。お姉様ってさ、無駄に暑苦しいんだよね。それに必要以上にスキンシップするし」

 

 だけど、妹の方は少し違うらしい。所謂『反抗期』ってやつかな。小さい時は「遊んでー」とか「お姉様大好きー」とか言ってくれたのに。今では甘えるような言葉は一切無く、罵倒こそ無いものの素っ気ない。100歳にもなったら恥ずかしいのかな。

 

「必要なのよ? 最近フランったら何も話してくれないし⋯⋯親睦を深めるためにも、ね?」

「逆なんだよなー。親睦深まるどころか浅くなってるんだよなー」

「うーん⋯⋯どうしてかしら?」

「原因は誰かさんの過度なスキンシップじゃない?」

 

 明らかに私の事だろうけど、そんなに酷いかな。姉妹の一線を超えるようなところには触ってないはずだ。もちろん、いつかは姉妹の一線を超えてみたいけど。

 

「『酷いかな?』みたいな顔してるところ悪いけど、酷いから。頭だけならまだしも、胸とかお尻も触るし、手つきはいやらしいし、触る時間も妙に長いし」

「えー⋯⋯普通だと思うのだけど」

「お姉様の普通は普通じゃない。⋯⋯ね、早く帰ってくれない? 早く本の続き読みたいんだけど」

「むう⋯⋯。分かったわ。また明日来るわね」

 

 ご機嫌ななめなフランをこれ以上刺激して怒らせるのは避けたい。仲が悪くなれば、どうやって仲直りすれば良いのか私には分からない。私は今まで、そういう道を避けながらフランと接してきたから。

 

 姉としてはどうなのかという話だが、嫌われたくなかった。⋯⋯もしかしたら、それが原因で嫌われたのかもしれない。

 

「おやすみなさい、フラン。愛してるわよ」

「⋯⋯うん。おやすみ」

 

 フランと別れの挨拶を告げ、地下を後にした────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──フラン⋯⋯レミリアが帰った後──

 

「⋯⋯お姉様ー? レミリアお姉様ー?」

 

 お姉様が帰ってしばらくした後、確認を取るためにお姉様の名前を呼ぶ。お姉様なら、聞こえたらすぐに飛んでくるはず。それが来ないという事は、近くには居ないという証拠。それにお姉様は『おやすみ』と言ったから、いつも通りなら明日まで来ないはず。

 

「⋯⋯お姉様ァァァァ! 好きィィィィ! あー、もう我慢できないっ! 愛してくれるって言ってくれた! 私なんかの事、愛してるって! 幸せ! なんであんなに可愛いの!? 言葉もその美しい容姿も、何もかもが直球過ぎて可愛いっ! もうっ、好き好き好き好き好き⋯⋯ほんと、だーい好きっ! お姉様に触られたい! 吸血したい! ついでに夜這いしたい! 翼とか首筋とか、全部はむはむしたい! はむはむしたいっ!!」

 

 欲望を口に出して、高揚して我慢できなくなった気持ちを落ち着かせる。たまにこうして発散しないと、欲望が爆発して自分でも何をしてしまうか分からなくなる。それでお姉様を襲ったら、絶対に嫌われる。だって、妹が姉を愛するなんて普通じゃないから。お姉様は表にバンバン出してくるけど、多分あれは地下に引き篭る私を外に出そうとしてるから。過度なスキンシップも発言も、全ては本心なわけない。お姉様は倫理観はズレてるけど、常識はちゃんと持ってる。

 

 だから、私が普通じゃない行動を取れば嫌われる。お姉様って小心者なのに無駄にプライドが高いから、それを傷付けるような真似をすれば怒るし、傷付くに決まってる。

 

「はー⋯⋯落ち着いたー。⋯⋯お姉様、怒っちゃったかな。突き放すような事言っちゃったし⋯⋯」

 

 そして、私にも問題がある。いざお姉様を前にすると、緊張と焦りで突き放すような言葉を使ってしまう。そんな言葉を使っても毎日こんな薄暗い地下に来てくれるお姉様には感謝という言葉しか浮かばない。だから、より一層好きになったんだけど。

 

 本当は私に好かれたお姉様が悪いから、責任を取ってもらいたい。なのに、それをすれば嫌われるから我慢しないといけない。いつも抑えてばっかりだから、いつかは爆発させたい。

 

 将来はお姉様と結婚したい。その頭から足の爪先まで、全て私の物にして愛したい。最後には、あんな事やこんな事まで⋯⋯。想像するだけで楽しみだ。でも、いつそんな日が来るんだろう。どうすればそういう未来になるんだろう。

 

「お姉様ぁ⋯⋯お姉様ァ⋯⋯!」

 

 枕をお姉様に例え、全身を使って抱き締める。想像だけでは完全に落ち着けないが、何もしないよりはマシだ。むしろ、今こうしてるからこそ落ち着けるというもの。⋯⋯力加減しないと、すぐに壊れちゃうけど。

 

「お姉様⋯⋯明日も絶対に来てよね、大好きだから。⋯⋯そして、今度こそ、好きって言うんだからっ」

 

 心にそう誓い、お姉様の夢を見る事を祈って、瞼を閉じる────




時系列とか伏線とか、難しい事は抜きにして空っぽにして書く予定です。多分。

ちなみに尻尾フランという案もあったけど、それはまた、別の機会にやる予定
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