姉に憑依したシスコンは、妹を愛で尽くす   作:百合好きなmerrick

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番外編は基本的に本編関係無く、読者の方から募集で来たシチュを書いていきます。

というわけで、記念すべき第一回目はこちらです。
あ、今回はR15とグロ注意です。

また、今回の話に伴い、必須タグに残酷な描写を入れさせてもらいました。
二回目ですが、グロ系なので、苦手な人は読み飛ばしてくださいませ。


番外編
番外編1「狂依存」


 ──レミリア⋯⋯紅魔館にて──

 

 今、私はとても困ってる。それはもちろん、フランが可愛過ぎる事でだ。

 

 独り占めしたい。誰にも渡したくない。ただ一途に、私の物にしたい。その身体も、血肉も、行動も思考も⋯⋯私だけの物にして、私という存在で埋め尽くしたい。自分でも狂ったと思える感情から、毎日のようにある事を繰り返してる。

 

 それは、地下に居るフランへの()()()だ。夜這いと言っても、単純な性的目的でもない。フランには私の性的嗜好を抑えるために、ちょっと激しい遊びに付き合ってもらってる。吸血鬼こそできる、激しい遊びを。

 

「⋯⋯フラン、起きて。早く起きてくれないと、やっちゃうわよ?」

 

 フランの上に馬乗りになって、その頬をぺちぺちと叩き、文字通り無理矢理叩き起す。

 

「んぁ⋯⋯お姉様⋯⋯? あー⋯⋯」

 

 起こされたフランは不機嫌そうに、何かを察した声を出す。そして、呆れたような、とても疲れ切った声で話し出した。

 

「連日だしさ、今ってまだ昼くらいだよね? こんな時間からするの? ⋯⋯別にいいけど、あんまり本気でできないよ? 多分、スロースタートになるだろうね。まだ気分は乗ってないし」

「むう⋯⋯。まあ、ともかく弾幕はいいとして、素手でする? それとも、武器使う?」

「⋯⋯素手で。武器よりも素手の方がお姉様に勝つ可能性高いし」

「そう。なら、早く立って。もう我慢できないの」

 

 私は所謂、身体欠損性愛(アクロトモフィリア)と言われる性的嗜好を持ってる。最近では毎日のようにその欲求を我慢できなくなり、フランに発散させてもらってる。こんな事を頼めるのは同じ不死性を持つフランだけだし、行き過ぎた時、私を抑えれるのもフランだけだったからだ。

 

 ちなみに、身体欠損なんて怖い文字が入るが、私のはそこまで酷くないと思う。ただ、自分や好きな相手が血を流したり、傷付いたりしてるのを見るのが好きだ。または、血濡れた姿なら、尚良い。

 

「もー⋯⋯だからって、こんな時間に頼まないでよ。ふぁ⋯⋯。眠いからさ、目が覚めるまでは好きにしていいよ。最悪殺してもいいから。ま、殺せるならね」

 

 挑戦的な笑みを浮かべ、あからさまに攻撃を誘う。だが、私としてはフランを殺すなんて事はしたくない。だけど、傷付いて血には濡れてほしい。この矛盾した思考はどうして生まれるのか。

 

「言うじゃない。でも、殺すなんて勿体無い事はしないわ。じっくりゆっくりしてあげるわ。フランは私だけのモノなんだから」

「ふーん。妹の事をモノとか言うんだ。これは許せないなー。⋯⋯お姉様、早く、私と遊ぼ?」

「ええ、分かったわ。⋯⋯痛みで気絶する前に、降参くらいは言いなさいよ」

 

 覚悟を決めたフランの顔を見て、床を蹴って瞬時に距離を縮める。フランの首筋に爪を尖らせ手を伸ばすも、フランは私の手を掴み取って爪を立てる。そこから血が流れ出すも、フランは離さそうとしない。

 

 それどころか、空いてるもう片方の手で私を引き寄せ、互いに逃げられないような状況を作り出す。その時のフランの顔は、不気味に口角を吊り上げていた。

 

「お姉様ァ⋯⋯。痛い? ねー、痛いよね? これでも嬉しいの? こんなにいっぱい血が出てるのに それでも私が好きー、とか言えるの? っていうかさ、弱過ぎない? お姉様って私より年上なのに、こんなに簡単に掴まれて、怪我しちゃうの?」

「そうねえ⋯⋯好きだけど、少しイラつくわね」

「ん⋯⋯あっ」

 

 フランの足を自分の足で絡め取り、フランの方へと体重をかける。すると、フランは呆気なく背中から倒れてしまい、尻もちをついた。そのまま何もしないはずはなく、私は更にフランを倒して馬乗りになる。

 

 そして、仕返しと言わんばかりに離れたフランの両手を爪を立てて握り締めた。

 

「いったァ⋯⋯。あ、捕まっちゃったね。⋯⋯で、ここからどうするの? このまま手足でも切断する? それとも、首筋でも噛む? 妹を血で染めて喜ぶ変態さんだもんねー」

「口の減らない妹ねえ⋯⋯! ⋯⋯いや、そうだわ。フランはどうしてほしいの?」

 

 挑戦的な挑発を繰り返す妹にそう尋ねると、意外そうな顔をして戸惑いを見せる。が、すぐに平常時に戻ったらしく、小悪魔的な笑みを浮かべていた。

 

「⋯⋯キスして。シスコンなら、できるよね?」

「そう言う貴女も求めてるならシスコンよ?」

「え? 何か悪い? 私はお姉様の事好きだよ。たまにこうして殺し合いみたいな事するけど、お姉様の好きって気持ちは伝わってるしね。だけど、もう少し控えめがいいかな、私はね」

 

 うん、私でも少し変わった性癖だと思ってるけど、これが好きだから仕方ない。我慢すれば、後々取り返しのつかない事になる未来が見える。だから、こうして相手をしてくれるフランが好きだ。誰よりも、家族という枠組みを超えて、心から愛してる。

 

 悪魔だからか、たまに嘘をつくのはどうかと思うけど。今だって殺し合いを楽しんでるくせに、控えめな方がいいとか矛盾した考えを言ってるし。

 

「⋯⋯お姉様、早くして。早くしないと、腕を破壊して押し倒すよ?」

「あら、こわいこわい。そんなに急かすなら、止めても気の済むまでするわよ?」

「へー? 私はお姉様の方が先に落ち──んぅ⋯⋯っ!」

 

 話の途中でも気にせずにフランと唇を重ねる。抵抗できないようにフランを掴んでた手を腕から離し、代わりにフランの顔を抑える。それに対してフランは真正面から立ち向かう意思を示すように、私の首に手を回して逃がさないように引き寄せてきた。

 

 そして、数秒経つ事もなく、唇よりも舌同士が触れ合う機会が多くなった。互いに絡め合い、次第に呼吸も困難になってくる。それでも体力が持つ限りはやめずにいると、いつの間にか私もフランも涙目になっていた。苦しさと快楽。その矛盾した感情は混ざり合い、溶け合っていた。

 

 たった数分。その時間はとても長く感じる。気付けば、最早フランに負けないという意地だけで戦っていた。そうした時間が続き、いよいよ耐え切れなくなったと思った時、フランを抑えてた手を離す。が、それとほぼ同時。いや、僅かにフランの方が早く私を突き放した。

 

「っんぅ⋯⋯ふ⋯⋯ぁっ」

「んぅ〜っ⋯⋯! はぁっ、はぁっ⋯⋯はぁ⋯⋯わ、私の勝ちね!」

「はあ? お姉様の方から逃げたじゃん! それで自分の勝ちとか何言ってるの?」

「フランの方から突き放しておいてよく言うわね? 潔く負けを認める事も大切よ?」

 

 小悪魔的な笑みは何処へやら。フランは年相応の怒った顔で私を睨んでいた。多分、私も今は同じ顔をしてる。それでも嫌いというわけじゃなく、むしろ互いに気持ちを分かってるからこそ、相手を睨み付けていた。

 

「⋯⋯もう一戦しよっか。次は体力が尽きるまでね」

「いいじゃない。今度こそ、白黒はっきりさせてもらうわ」

「ふん、今だけだね。好き放題言えるのは。⋯⋯でもさ、その前に⋯⋯」

「へ? どうしたの?」

 

 フランは顔を真っ赤にして、恥じらう姿を見せる。とても奇妙だ。いつもはそんな顔をしないのに、感情が高ぶりすぎて、おかしくなってるのかしら。

 

「⋯⋯殺り合う前に、もう1回だけキスしよ?」

「貴女の方が変態さんだったわね⋯⋯」

「お姉様にだけは言われたくない。そんな事言ってると舌噛むよ?」

「噛んだら血を吸い尽くすわよ?」

 

 挑発し合いながらも立ち上がり、軽く二度目のキスを交わす。そして、それが終わると距離を置く事もなく、フランの皮膚に爪を突き立て、それを合図にそのまま2戦目を始めた────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──咲夜⋯⋯紅魔館、地下室にて──

 

「はぁ⋯⋯仲が良いのか、悪いのか⋯⋯」

 

 目覚めてすぐにお嬢様の部屋へと赴き、誰も居ない事で察して地下に来た。

 

 地下室の床に広がるのは真っ赤な血の海。掃除するのも大変だが、ベッドの上で仲良く寝る2人を見てると、どうしてここまで血を流す結果になったのかが分からない。

 

 むしろ侵入者でもやって来て、2人に殺されたと見る方が辻褄が合いそうだ。しかし、それは2人の切り刻まれた血だらけの服を見ると合わなくなる。

 

「咲夜も大変ね。後始末が」

 

 いつから居たのか、扉の前にはパチュリー様が立っていた。パチュリー様の目線は呆れた様子で2人に向いてる。

 

「まぁ、はい⋯⋯。お二人共、仲は良いのに、どうして殺し合うのでしょうか? それが私には分かりません」

「そうねぇ⋯⋯これは私の考えだけど⋯⋯2人とも、依存してるのよ」

 

 返答が来るとは思ってなかった質問に、答えが返ってきた。どういう事かと頭を傾げてると、続けてパチュリー様が口を開く。

 

「レミィはそういうのが好きっていうのもあるけど、その性癖に耐えれて、気軽に頼めるのはフランだけ。それを心の中で理解してるから、結果的に依存してるんだと思うわ。もちろん、恋愛感情はあるだろうけど⋯⋯。フランもフランでそんな姉に『好き』で付き合ってる節があるし、狂ってるわねぇ⋯⋯」

 

 正しくその通りとは思うが、どれだけおかしくても私はこの方達に仕える身。下手な事は言えない。もし言えば⋯⋯何とかなるかもしれないけど、恐ろしい恐ろしい。

 

「でも、2人とも幸せそうだし、本当に殺し合うよりはいいじゃない。私はそう思ってるわ」

「それはそうですけど⋯⋯はぁ。先に掃除を済ませますね」

「ええ。終わったら、朝食を図書館に持ってきてちょうだい」

「ここまで来たなら食堂に来ても良いのでは⋯⋯」

 

 それにしても、こんなに服は汚れてるのに、2人の身体には傷1つ見当たらない。吸血鬼の再生速度は恐ろしい程に早い。それこそが、2人が深く考えずに殺し合う理由なのだが。それでも私は、幸せそうな2人が見れるなら、それでいい。何より殺し合ってる時の2人は、楽しそうで、嬉しそうだから。

 

 心の中でひっそりとそう思いながら、片付けを始めた────




はい、というわけで番外編消化回でした。
たまにこうして消化していきます。


以下、募集で来た内容。
『大好きで大好きで仕方がなくて殺しにかかってくるレミリアとそれが嬉しくて堪らなくて同じく殺しにかかるフランと、その後始末に追われながらもそんな2人を見るのが楽しくて仕方がない紅魔館一同。』

書いてるとR18Gになりそうだったので、少し控える代わりにR15要素が増やされる結果となりました(意味不明)
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