自分にとってはけもフレ2よりマシだと思いますが、ネプテューヌとしてはあまりにもひどすぎるお話になってしまっているのでご注意を。
それとあとひとつ、
エロい女神様は、好きですか?(直球)
ジャパリパークのとある廃施設。
天井から所々空の光がささっており、中の様子が見える。
大きなカプセルらしきものが、怪しげな光を出しながら空く。その中から一人の少年が出てきた。
野球帽に紫の服、黒いズボンにウエストポーチを着けた少年はここがどこかもわからず、ただ恐れ恐れに出口らしきドアに向かっていった。
ボロボロながらも、重いドアは鈍い音をたてながらも開いてくれた。
そして外からくる強い光に、少年は反射的に腕で目をふさぐ。
そして眩しさに慣れたとき、腕を下ろしてみると・・・
そこは━━━━━━━━━
一言でいえば、
小麦色をした深く、そして広い草原━━━━━━━
・・・ではなく、
森の中にある、宿泊施設だった。
・・・なぜ宿泊施設だとわかるかって?
それは家のような建物らしきものがいくつもあるうえに、看板がそう書かれてあるからだ。
あれ?普通始まりは小麦色をした深い草原からじゃ?となぜか持っていた記憶を思い出した少年。
とりあえずこの少年を、仮にマコトと呼ぶことにしよう。
マコトは疑問に思いながらも、そのバラバラに立ち並ぶ宿泊施設内に入ろうとしてみることに、すると・・・
「お前、ヒトか・・・?」
横から声が、実際そちらに向いてみると、そこには水色の短い髪に犬のような耳、薄い灰色の服装をした女の子がいた。
この娘は意外そうな顔でこちらを見ている。さっきの台詞だと、ここに人がくるのはかなり珍しいことなのか。
と、考えていた矢先。
ズダダダッ!!っといっきに近づいてきた。
驚いたマコトは、反射的に身を引く。が、その女の子は鼻同士がくっつきそうなくらいまで、顔を近づけてきた。
顔をこわばらせているマコトをよそに、鼻をクンクンと聞こえるように、目を閉じながら嗅ぎはじめる女の子。
そして嗅ぎ終わったのか、目をゆっくりと開け、じっとこっちをみたら・・・
「お前・・・いい匂いしてるな・・・」
頬を赤く染めてそう言った。
マコトは戸惑いながらも、ここの人ですか?と聞いてみた。
「・・・あぁ、そうだ。そうえば名前がまだだったな。私は《ホワイトイエイヌ》って言うんだ、これからよろしくな」
自己紹介をされて、彼も自分の名前を言い返す。どうやら自身の名は覚えていたようだ。
「マコトか、いい名だな。せっかくだからここで休んでいけよ。飲み物を出すからよ」
マコトはいきなりここまで、もてなしてくれる相手に少し警戒してしまったが、断る理由もないため承諾した。というか本当にマコトという名前だったとは(すっとぼけ)。
だがマコトにとっては、彼女が言った『これからよろしくな』という言葉に引っ掛かっていた。まるでこれからも一緒にいるみたいな感じに。
「どうした?いくぞ」
そう考えていたら、ホワイトイエイヌに手を握られ、引っ張られる。彼女の手は暖かったが、なぜか
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施設の一つに入り、マコトは机のある椅子に座らされホワイトイエイヌを待つことに。
しばらくすると、彼女がティーポットにティーカップをお盆に乗せて持ってきた。
「待たせたな、前はよくヒトが来ていたがよ・・・だから急にいれて悪いな」
マコトは大丈夫です、と返す。ホワイトイエイヌはそうか、良かった、と言うとポットとカップを持つ。
すると、
どこぞのベテランの相棒の如く、ポットを持った腕を高く上げて、そこからお茶を低い位置に持つカップに注ぎ始めた。
確かに凄いが、ただでさえ想像のしにくい二次小説でそんなことせんでも・・・、とマコトは思ってしまうものの、ホワイトイエイヌにすごいですね、と褒めてみた。
「えっ、そ、そうか?はは、てっ照れるな・・・」
再び顔を染める彼女。かわいい。
「じ、実は前にヒトが来てたときに・・・そのヒトがこういうことをやってたからよ・・・その真似がしたくて・・・見せたくて練習してたんだ。
そのヒトは、メガネ掛けた紳士風の男だったんだけどよぉ・・・一回だけしかこなかっだんだ。まぁ、仕事があるから、今度来れるかもわからないって言ってたからな」
・・・やっぱりここに、右京さん来てたのかな。プリキュアファンってのは聞いたことはあるけど、けものフレンズにまで手を染めてたとは。
と、本来ありもしない記憶をなぜか思い出していると、ホワイトイエイヌが机にお茶を入れたカップを目の前に置いてくれた。
「飲んでくれ。おいしいからよ」
カップの中は、オレンジ色をした水が入っており、暖かそうな湯気が出ている。
マコトはお礼を言って息で少し冷ましたあと、飲んでみた。
ゴクッ
「・・・どうだ?」
ホワイトイエイヌが少し不安そうに対し、マコトはこう答えた。
この飲み物はとてもおいしく、それだけではなく見た目、そして香りまでもが安心できるような、とても気持ちよくなれるような味がして、飲んで良かったです。
そうありのまま思ったことを、彼は笑顔で返事を返してみた。
「・・・!!そ、そうか!!へへ・・・!よ、良かったぜ!練習してた甲斐があったってもんだ・・・!」
ホワイトイエイヌは目に涙を浮かべながらも、頬を染めながら笑った。よっぽど人が来なくて、寂しかったんだろうか、マコトは紅茶を飲みながらホワイトイエイヌとの会話を堪能した。
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外はいつの間にか夕方になっており、橙色の光が部屋を刺していた。
「あっ、もうこんな時間か・・・」
ホワイトイエイヌは外を見ながらそういう。マコトはこれからどうするかを考えていた。
「・・・お前、帰る場所がないんだろ?ならここに住めよ」
いきなり彼女にそう言われて、戸惑うマコト。確かに嬉しくも思うが、申し訳ない気分にもなった。
「お前ならいいぜ、ここにいつでも・・・いつまでもここに居させて・・・」
優しい笑顔でそう言ってくれるホワイトイエイヌ。どうしてそこまで優しくしてくれるかを、マコトは質問した。
「・・・お前に会ったときから、自分がおかしいことに気づいたんだ・・・。私は今まで長い時間ヒトを待ち続けて来た。けど・・・今までとは違う、お前は今までとは違う感情が芽生えてきて・・・」
下をうつむきながら、そういう彼女。そのあと顔を上げると、ホワイトイエイヌの顔は、少し寂しそうな顔つきになっていた。
「もしお前がここを出ていくって言うんだったら・・・私は耐えきれないと思う。せっかく会えたのに・・・このままほっといたら・・・二度と会えないんじゃないかって・・・」
「だから・・・ここに居てくれねぇか?私はお前さえいれば他になにも要らねぇ・・・お前のほしいものなら何だってやるから・・・だから・・・」
ホワイトイエイヌはマコトに近づく、そして初めて会った時のように、鼻同士が付きそうなくらいくると、
彼女はマコトの頭に、そして胴に腕を回してきた。
「私と・・・一緒に暮らしてくれ。私の・・・一生分のお願いだ・・・」
今日一番の赤色を顔に浮かべたホワイトイエイヌ。そして彼女は彼をしばらく見つめたら━━━
目を閉じ、口を少しだけ尖らして、彼の唇を重ねようとした━━━━━━━。
「ッ!!」
隙間がまるで見えないほどに、唇が近づいたその時、ホワイトイエイヌが突如真剣な顔つきだ後ろを振り向いた。
いきなりの変わりように、マコトは不安がったが、ホワイトイエイヌはこう言った。
「下がってろ・・・なにか来る・・・!」
来る?なにがですか?、と言おうとしたマコトだったが━━━━━
バァン!!
玄関のドアが、勢いよく独りでに開いた。
そしてその奥には、人影が。それが家の中に入ったとき、その姿が明らかになる。
彼女の姿は、焦げ茶色のノースリーブのブレザーを着ており、長い靴下と手袋は、虎模様を象徴させるような、そして髪は濃くも綺麗な黄緑色で、長いそれは一本に束ねられていた。
とてもスタイルのよく、背も高い彼女もまた真剣な顔つきで、ホワイトイエイヌを睨む。だがそれと同時に、彼女の全身からは、不自然な黒いオーラが出ていた。
「・・・テメェ」
ホワイトイエイヌはトーンを下げて声を出す。一方の背の高い彼女は睨んだままだった。
ところが不意にマコトの方をチラッと見たら、
「・・・フフッ」
顔を緩ませ、しかも頬を赤く染めて見つめてきた。
マコトは彼女のことを知らない、なのに彼女はとても優しい顔つきで自分のことを見てくる。なぜだろうか・・・。
「・・・こっちシカトしてんじゃねぇよ」
ホワイトイエイヌの言葉に、背の高い彼女はまた真剣な顔つきになる。そして、手を拳に変えて牙を少し剥き出した。
一方のホワイトイエイヌも背中を少し丸め、牙を剥き出す。そうしながら片方の腕で、マコトをゆっくりと後ろに押した。
「グリーンアムールトラ・・・」
そう言われた背の高い彼女は、横に動く。ホワイトイエイヌも、グリーンアムールトラと呼ばれる彼女に動きを合わせた。
そして少し動くとその場に足を止め、もう一度ホワイトイエイヌから口を開く。
「・・・こいつになんのようだ」
首を一瞬マコトの方に曲げて、質問する。
グリーンアムールトラは、黙ったまま・・・かに思えたが、
「彼は私が探し求めていた存在だからですわ」
あれ、ちょ、まっ、キャラとか立場とか忘れて喋ってるよこのフレンズ。今現在ビースト化してるの覚えてないの?
「はぁ?こいつは私のもんだ。テメェはその無駄についた肉で、他の雄に媚びてんだな」
「あなたこそ気味の悪い父性に餓えた、おじ様のお相手になられた方がいいと思いまして?」
容赦のない
その汗は頬を、そして顎に伝り、そして体から離れ、その雫が床に落ちたとき、
ドゴォ!!
二つの拳がぶつかり合った。
強い風圧がかかってくる。マコトは少しのけぞり、回りが見回せなくなる。
そのあとにまた、ぶつかり合う音が何回も響き渡り、砂ぼこりが舞う。
そして見渡せるようになったときには、なんと壁が瓦礫に変わり果てていた。
そのあとも拳の音が聞こえ、二つの姿がうまく見えないかと思えば、急にこっちに来て自身も巻き込まれそうになり、マコトは身の危険を感じて、すぐにその場から離れようとした。
恐らく争いの原因である自分が、逃げ出すなんてなんとも情けない、と思うものの、力のない自分ではどうすることもできない。
マコトは宿泊施設エリアを抜け出し、まだぶつかり合い、響きわたる音を恐怖に思いながら、ただがむしゃらに森のなかを走ったのだった。
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暗すぎる、それが真夜中の森の印象だ。回りは近くにある木しか辛うじて見えず、必死に走っていれば急に表れた木にぶつかりそうだ。
マコトはとにかく走り続けた結果、自分がどこかにいるかもわからなくなってしまった。
直線に走り続けたつもりだったが、木々のせいで恐らく方向がバラけてしまったらしい。
疲れと不安で精神が安定しないマコトは、どうすればいいのかわからなかった。
しかし、彼を落ち着かせる暇はあるものによって遮られてしまう。
ズシン・・・ズシン・・・
なにか地響きがする。明らかに超重量級のそんざいが、こちらに近づいている。
マコトの不安はさらに高まり、慌てて回りを見渡す。
そしてその地響きの主が、止まると同時に、彼がその方向を向くと、
夜中でもわかるくらいの、黒くてあまりにも巨体な、しかし四本の少し細い足と一本の尻尾で支えられているも、それがかえって不気味さを増しており、シンプルで丸い目らしきものを持つそれは、生物なのかと疑うほどの存在がいた。
さらに恐怖心が彼を襲い、足がくすんで動けなくなる。しかも、その目らしきそれは、どんどんと近づいており、明らかに堅い体が迫ってくる。
マコトは思わず目をつぶり、自分の最期を確信した。こんな目に会うならば、ホワイトイエイヌのそばにいるべきだったと思いながら━━━━━━━━━
「「てぇええええぇぇぇい!!!」」
空からトーンの高い、女性の声が聞こえた。気がつけばその怪物の上に、更なる二つの小さな影が見える。それらは紫、そして銀色の炎のようなものを体に帯ながら、怪物に落ちていった。
ドゴァ!!!
大きな音をたてて、その怪物は下にめり込み始める。体中大きなヒビが瞬く間に発生し、無表情にしか見えないその顔はまるで驚いてるように見えた。
少しのあいだ、そのめり込んだ姿勢が維持されると、怪物の体は光り、そして一気に弾け出した。
光は上に舞い、空へと消えていく。そして10秒もたたないうちに、残骸もろともなにもかもなくなってしまった。
マコトはまるで一瞬に見えた出来事に、呆気に囚われる。がまたもや遮られることが、
「あなた、大丈夫かしら?」
声がした。ホワイトイエイヌでも、グリーンアムールトラでもない声。
二人が見えるまでに来たとき、彼女たちの風貌は、
紫の長い髪を二本の三つ編みにして、白いシャツに黄色と黒の長手袋とスカートに縦に大きな耳、少し太く、縞模様の尻尾をしたスレンダーな女性と、
濃いベージュの似たような服装で、銀髪をおろしたこれまたスタイルのいい女性だった。
「・・・あなた、もしかして・・・ヒト、なのかしら・・・」
「ヒト?もうここには姿を現さなくなったはずじゃ・・・?」
ベージュの女性に質問する縞模様の女性。ただ今言えることは、マコトは彼女らに助けられたことだった。
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「・・・そんなことがあったのね・・・」
後に名前を聞き、パープルサーバルとブラックカラカルに今までの経緯を物語ったマコト。二人は真剣に話を聞いてくれた。
「辛かったでしょうね、そんなことに巻き込まれて・・・」
ブラックカラカルがマコトの頭を優しく撫でた。頭で感じ取れる手はとても暖くて心地よく、さっきまで恐怖に襲われていたのが嘘みたいだ。
「でももう安心して、私たちがあなたを守ってあげるからね」
パープルサーバルもマコトの頭を撫でる。二人の綺麗な女性にそのようなことをされて、今度は羞恥心が出てきた。
「あらら、顔を赤らめてかわいいわね」
「フフッ」
更に顔を赤らめてしまったマコト。だがあることを思い出す。ホワイトイエイヌたち、そして宿泊施設についてを。
「・・・えっ?あそこに戻らないと・・・?」
「だ、ダメよ。もうこんな暗い時間帯に森を歩くなんて危険すぎるわ」
二人に止める。当然のことだが、どうしても気がかりになった。
「・・・今は私たちと一緒にいなさい。そっちの方が安全だから」
「そうね・・・とにかく私たちの住みかに案内して上げるわ。ここからすぐに草原に出れるからちょっと頑張りなさい」
ブラックカラカルに手を引かれ、そのまま引っ張られるマコト。
そのまま三人の影は奥に消えていった。
・・・そのときの二人の口は、妙に三日月型になっており、なにかたくらんでいるようにも見えていた。
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一方、別の森エリアにいるホワイトイエイヌ、グリーンアムールトラは。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ま、マジでいい加減にしろよクズ野郎・・・」
「あ、あなたこそ・・・降参したら・・・どう、でしょう・・・」
圧倒的な戦闘を行い、共にボロボロになってしまった二人。本来優しい世界であるけもフレには、あってはならない状態になっていた。
「たっく・・・なにが、そこまでお前を動かしてんだ・・・まさか・・・
発情してんのかこの雌猫が」
「えぇそうですわ(即答)」
「えっ(驚愕)」
グリーンアムールのカミングアウトに、思わず動揺するホワイトイエイヌ。
「だって今シーズンはフレンズの
そのことを知らずに、申し訳ありません」
「ッ!!テメェ・・・!!」
煽り耐性があまりないホワイトイエイヌは、簡単に挑発に乗ってしまう。
実はのところ、ホワイトイエイヌもグリーンアムールに気づく前は、別の意味で体が火照っていたのだが・・・今度はまた怒りで、体が熱くなろうとした。
「・・・マジで殺してやろうか・・・なぁ!?」
「まったく品のないこと・・・」
再びお互いいつでも攻撃ができるよう、構える二人。しかしある違和感をとある方向から感じ取った。
「・・・?」
「・・・・・?」
(なんだ・・・この胸騒ぎ・・・?)
(この感じ・・・まさか、あの子が・・・!?)
マコトの危険を感じとり、二人は一斉に走り始めた。
もしかしたら、自分の好きな存在が誰かに奪われてしまう。それを恐れた、このフレンズたちは急いでマコトの元に勘だけでたどるのであった。
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さばんなちほー
小麦色の草原の真ん中に、一本の太くて大きな木は高いところが好きなフレンズにとって、最高の寝場所だ。
特にこの木は、幹の一番てっぺんは凹みがあり、三人がギリギリ寝れるかどうかほどある。
そんな木に、マコトはパープルサーバルとブラックカラカルに挟まれて、寝かされていたのだった。
「どう・・・?寝心地は・・・?」
藁が引かれており、とても柔らかい布団で寝ているような感覚のため、とても良好だが、なぜここまでして一緒に寝たいかを疑問に思った。
「・・・ん?なんでここまでしてくれるって?・・・別にそんな細かいこと考えなくていいじゃない・・・」
ブラックカラカルの声と吐息が、耳元をくすぐる。肩に力が入っているとき、もう片方にも・・・
「今は、ゆっくり休んで・・・嫌なことは忘れましょ・・・」
パープルサーバルはそう言いながら、なんと足を絡めてくる。ブラックカラカルにも同じ事をされ、今までで一番の密着を感じた。
「マコトくん・・・今から私たちは動くことになるけど・・・あなたは、なにもしなくていいわ。
ちょっと気持ちよくなれるだけだから・・・」
「怖がらないで・・・初めは痛いかも知れないけど・・・すぐに気持ちいい感じになれるから・・・」
二人はマコトよりも顔を高い位置に上げて、見下げてくる。
するとなんと、二人の手が服のなかに入り、素肌をまさぐり始めたのだ。
「どうかしら・・・他人に自分のお腹を触られる感じは」
嫌だと思いつつも、気持ちよく感じてしまい、抵抗をしたくなくなるマコト。そのあと二人は空いた手で彼の頬を添える。
「さぁ・・・今からとぉっても気持ちいいことをしましょう・・・マコトくん」
そう言うと、パープルサーバルは顔をこちらに近づけ始めた。
とてつもない緊張で口が動かせなくなり、反論もなにも出来なくなる。
一線はもうすぐ彼女に切られそうになり、彼はもうただ強く目をつぶるしかなかった━━━━━━
「「待て(待ちなさい)」」
「「ッ!?」」
マコトにとって聞いたことのある声が二つ、慌てて皆がその方向に向けばいたのだ。
ホワイトイエイヌと、グリーンアムールトラが。
「・・・ずいぶんとなめた真似しやがるな・・・テメェら・・・」
「わたくしのその子に気安く触れないでくださらないかしら?パープルサーバルにブラックカラカル」
「はぁ・・・いいところだったのに・・・邪魔が得意わね、あなたたち」
「そのまま二人とも潰れていればいいものを・・・悪いことは言わないからそのまま帰りなさい。その体じゃ私たちの相手は無理よ」
「はぁ?そいつは私が始めに見つけたんだ。テメェらが返しやがれ」
「そんな体で彼に触れようと?この場でその脆い首を落としてもいいのですよ?」
「口喧嘩なら他所でやりなさい。それでも言うこと聞かないなら、もう容赦はしないわ」
四人が立ち、臨戦状態になる。まさかの展開にマコトは、また巻き込まれるのではないかと思った。
仰向けになった状態で、後ろに進もうとすると、後ろ腰がなにか違和感を感じる。
そうえば自分には、ウエストポーチをつけていた。もしかしたら、この中に打開できる道具があるかもしれない。
早速チャックを開けて探ってみることにする。
何かないか、中には。
あった、取り出してみよう。
そこから出てきたのは、何十枚もの紙だった。表面には《の》らしき文字がいくつもあるが、他には特徴のない普通の紙。これでなにが出来るのだろうか。
紙飛行機で誘導?無理に決まってる。
ほかにないか探ってみる。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
なにもねぇ、ただの紙でどうすればいいんだ。
・・・やむを得ない、やってみるしかなかった。
マコトは急いで紙飛行機を作る。これをこうやって・・・
出来た。さて、すぐに飛ばすとしよう。
手に持った紙飛行機を彼女たちの合間に・・・あれ?そのあとどうすれば?
逃げる?この木の高さは自分一人では、うまく登れなかった。パープルサーバルたちの支えがあったから登れたが、逆に言えば一人では登り降りもままならないだろう。
無事に降りれたとしても、彼女たちの身体能力にはどう考えても勝てない、捕まるのがオチだ。
・・・やっぱりこれどう見ても詰んでる。もうどうにでもならないのか、マコトは体を丸め、腕で頭部を守り壮大な争いに備えた。
なぜ自分はここで目を覚ましたのだろうか、そもそも一体だれが自分をここに置いたのか。そんな葛藤が彼の頭を荒らす。
自分がここに居なければ、こんな争いはなかったはずだ。自分があのままあそこのカプセルに入れば、皆が傷を付かずに済んだ。
自分は・・・この世に必要な人間ではなかったんだ。
そう言って彼は現実逃避を始めたのだった。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・あれ、いつまでたっても大きな音がならない。ぶつかり合う音、壊れる音がしない。なんでだろう。
「マ・・・マコトくん・・・!?どうしたの・・・なにか具合が悪いの・・・!?」
パープルサーバルの不安そうな声がする。
腕をほどき、顔をあげると、彼女がとても心配そうな顔をしていた。
しかも彼女だけじゃない。ホワイトイエイヌも、グリーンアムールトラも、ブラックカラカルも同じ顔だ。
皆自分を、とても不安そうに見ていた。
「どうしたんだよ・・・そんなうずくまって・・・」
ホワイトイエイヌがそう言う。マコトは、この行動にさっきまでの葛藤を打ち明けた。
「・・・・・っ!?」
「わ、私・・・たちが・・・」
彼の想いに、ショックを受けたフレンズたち。マコトもまた、自分勝手に思ったことを伝えて、申し訳ない気持ちになった。
沈黙が一時的に支配していたとき、パープルサーバルが口を開いた。
「・・・ごめんなさい、マコトくん。私たちは・・・自分だけがいい思いをしたいがために、こんなことをしてしまったわ・・・辛かったわよね・・・私たちの・・・こんな醜い争いに巻き込んでしまって・・・」
パープルサーバルの思いを、意外な顔で聞いたマコト。また、他のフレンズたちも次々と順に開いた。
「私の方こそ、ごめんなさい!たかが自分の欲望に支配されて、それであなたの心を傷つけて・・・もうこんなことやらないから、許して・・・!」
「悪かった・・・!お前がそこまで悩んでたなんて・・・!許してくれマコト、私を・・・いくらでも殴っていいから・・・!」
「そこまで酷に思ってらっしゃってたなんて・・・!申し訳ありません!マコトくんどうか気を落とさないでくださいまし、わたくしが出来ることならなんでもしてあげますから・・・!」
四人が強く、反省の意を示してきた。自分が行おうとした過ちを、彼女立ちもまた悔やんだ。
自分のためだけに、他人を迷惑かけて、彼女たちも本来、他人に気遣いを出来るフレンズだった。
けど、本来の動物としての本能が、彼女たちの歯止めを効かなくしていた。
しかしそれは、言い訳でしかない。自分が他人に、迷惑をかけてしまったことは起きてしまった事実。彼女たちは自分が、誰よりも許せなくなったのだ。
どうしても許されないことをした彼女たち、そんな彼女たちを見て、マコトはこう言ったのだった。
これからは・・・皆さん仲良く出来ますか?
「えっ」
もう無駄な争いをせず、みんなが協力をして、困ってることや人がいれば助ける。それが出来ますか。
「・・・」
僕も皆さんと仲良くしたいです。だからもう、喧嘩はやめてください。僕が原因とは言え、どんなことでも・・・争いは・・・誰かが傷つくのは、嫌なんです。
「マコト・・・」
だからお願いします・・・皆さん・・・これからはもう・・・傷つけず、みんな平穏に暮らしましょう。
マコトは自分にとって、一番優しい声で、優しい顔で、優しい心でフレンズたちに伝えた。
彼の言葉を聞いて、四人はお互いの顔を向け合った。
そしてしばらく見つめあったそのとき、彼女たちは同時にうなずき、マコトの方を見た。
「わかったわ。マコトくん、あなたの約束を絶対に守って見せる」
「もう自分勝手なことは、もうやめるわ。だから・・・私も友達に入れてほしいわ!」
「あぁ、私もだ。もう自分の独占欲に、支配されてはしない。これからは、ここにいるみんなと、協力していくつもりだ」
「わたくしも、賛成ですわ。そしてこの五人で、このジャパリパークの平和を守りましょう」
四人は決意した。皆が支えあい、このパークを守ることを。
マコトは自分の力で、パークを守れるのかが不安になった。しかし、パープルサーバルがそれをフォローする。
「ううん、あなたは弱くなんかないわ。私たちが愚かだっただけ、それにフレンズたちにも苦手なことがある。それをあなたが支えてくれるだけでも、私たちは嬉しいわ」
パープルサーバルに、優しい声でそう励まされて、マコトにも勇気がわいた。もしかしたら、彼女たちのお陰で、自分が変われるかもしれないということに。
「よしっ!じゃあ今からが始まりね!私たち五人で、このパークの平和を守るわよ!!」
「そうだな、けどマコトのことも守ってやらねぇとな。お前が一番、脆そうだしな」
「けど、今一番脆いのはわたくしと貴方でなくて?まずはこの傷を癒さなくてわ」
「そうね、とりあえず宿泊施設に医療用具とかあるはずでしょ?そこに取りに行かないと。腕を科してあげるわ、ホワイトイエイヌ」
「おう、悪いな」
こうして四人のフレンズ、そしてヒト。いや、彼もまた《ヒト》というフレンズなのかもしれない。彼女たちにとってはそれを知るよしも恐らくしないが、今はそれはどうでもいい。
これからをどう具体的に進んでいくか、それが今のこのフレンズたちの課題だ。
しかし彼女たちならば、多少ぶつかり合うことはあっても、心配はないだろう。
なぜなら彼女たちは、本来の《けものフレンズ》という存在を、仲間たちを思いやる心を持ち合わせた、存在なのだからだ。
このお話の続きは、また別のお話にて・・・
おしまい。
ところが宿泊施設にて。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
五人は呆気に取られた。なぜなら宿泊施設が、まるで廃墟のような、まさに瓦礫の草原と化してしまっていたからだった。
原因はもちろん、ホワイトイエイヌとグリーンアムールトラの、度の過ぎた争いのせいで・・・
「「・・・あなたたち・・・」」
「「申し訳ありませんでしたぁ!!!」」
この二人の治療が終わったら、まずは工事をしないといけないと思ったマコトたちだった。
チャンチャン
マジェコンヌからのお知らせ。
「こんな作品を今までで、そして今回初めて読んでくれた読者たちへ、今回の話の後愛読を私から感謝しよう」
「作者がこの話を書く当初のオチは、私によるこち亀のような部長オチか。あるいは修羅場エンドにしようとしていたらしいが、それだと《けものフレンズ》にふさわしくないと考え、このような終わりかたになったのだ」
「私がこんな紹介をするのも、おかしい気もしなくもないが・・・まぁ私とて、他の原作に執拗にどうこう言うつもりは、さらさらない」
「ただし、けものフレンズ2の監督、および他のある三人。お前らは駄目だ、元犯罪神の私ですら頭に来たぞ」
「・・・まぁ作者自身は、アニメを観ていたと言うわけではないが・・・まぁ話を戻そう。そらしてすまない」
「ちなみに・・・今後の作者の取り組みについてだが・・・実は作者のヤツ、なんとこの物語の本編をほったらかしにして、新しいシリーズを始めようとしているのだ」
「原作は《モンスターハンター》と呼ぶものらしいが・・・なんでも、ハンターである主人公が剣と魔法の世界に転移させられて、そこでひと狩りしていく物語にらるらしい」
「作者はハーメンルの自分のマイページを作るずっと前から、考えていたらしいが・・・今さらにもほどがあるだろう・・・」
「しかもモンスターハンターの人間は、身体能力がおかしすぎるゆえ、《俺TUEEE》のような下らない作品になってしまうかもしれん。
一応、転移先にもモンスターハンターの竜たちを、出す予定もあるらしいのだが・・・(呆れ)」
「とにかくその作品を楽しみに待ってくれていれば、私も幸いだ。もちろん、このシリーズもなんとか本編の今の部だけでも、完結させる所存だから、どうか気を出来るだけ長くして待っててくれ」
「さて、最後になるが、このシリーズの次回はやっと本編を再開する予定らしい。
・・・しかし、今回のよう前の話で、『ドラクエ風のものを書く』と言いながら、全く違うものが出来上がるかもしれんから、本編の予告は宛にしない方がいいな」
「とりあえず、このシリーズの締めを言って、お別れするとしよう」
「次回もお楽しみにな!ではまた!」