地球から遠く離れた獅子座にあるL77星。その惑星の一角に建つお城にレオは住んでいた。
レオは王の間で
父・アルスがレオに獅子を象った宝石つきの指輪を渡す。
「父さん、これは?」
「獅子の瞳が埋め込まれた指輪だ。お守りとして持っておけ。
「うん」
「よろしい、下がれ」
「はい」
レオは王の間を出た。
廊下には双子の弟・アストラがいた。
「兄さん、戴冠式で何もらったの?」
「指輪だよ。お守りらしいんだ」
「そうなんだ。見せてよ」
レオはアストラに指輪を見せた。
「かっこいいね」
「そうだな」
レオは指輪をしまう。
「ねえ、兄さん」
「うん?」
「城下町行かない?」
「いいよ」
レオとアストラは城下町に
「あ、レオ様!」
城下町に住む女の子が駆け寄って来た。
女の子の名はエリザ。長髪で端正な顔立ちをしている。
「エリザか。何か用?」
「あ、そうそう。あのね、子犬を拾ったの。でも
「その犬、今はどこに?」
「神社の境内の縁の下。こっちよ」
二人の王子はエリザと共に神社へ移動した。
境内の縁の下には子犬の姿がある。
「捨て犬かな?」
「段ボールに入ってたからね」
「城で飼おうかな」
「え、本当に!?」
「うん」
「じゃあこの子犬のご主人はレオ様ね」
「ああ。名前は決まってるの?」
「名前? ロンだよ!」
「そうか。ロン、おいで」
レオが微笑を浮かべながら手を差し出すと、ロンは彼の手に近付いた。
「よしよし、可愛いな」
レオはロンの頭を撫でてやった。
ワン──ッ!
ロンが嬉しそうに吠える。
「レオ様のことが気に入ったみたいだね」
「そうみたいだね」
ロンが縁の下から出て来る。
「ロン、おいで。城に案内するよ」
レオとアストラはロンを連れてお城に戻った。
「レオ様にアストラ様、お帰りなさいませ」
お城に仕えるメイドが二人の帰宅を出迎えた。
「おや、その子犬は……?」
「ロンと言うんだ。城下町のエリザが拾ったんだけど、お母さんが犬アレルギーで飼えないって言うから引き取ったんだ」
「そうですか。ではお城で飼うことにしましょう」
メイドがロンを抱き上げようとすると、レオの後ろに隠れてしまった。
「あらあら、嫌われてしまいましたわ」
「ロン、平気だよ」
ロンは
「ロン、こっちにいらっしゃい」
ロンはメイドについていった。
「大変だ──っ!」
男が血相を変えて城内に飛び込んできた。
「何事?」
「ま、町に怪獣が!」
アルスが男の前にやって来た。
「怪獣だと?」
「はい! それもニ体……!」
アルスは城下町へ急ぐ。
レオとアストラも後を追う。
すると、二人の目前でアルスが腹部にシークレットサインの描かれた赤い巨人・ウルトラマンアルスに変身した。
「はっ!」
背中に背負った鞘から剣を引き抜き、怪獣を一刀両断すると、ウルトラマンアルスは元の姿に戻った。
「父さん、今のは……?」
「私の本当の姿だ」
「本当の姿?」
「皆には内緒だぞ」
「は、はあ……」
レオはアルスが左手の薬指にはめている指輪を見た。それは戴冠式でレオがもらったものとよく似ていた。
(俺のと同じ……。まさか、俺もあの姿に?)
レオはもらった指輪を取り出して眺めた。