改行して読みやすくしました。投稿している三話も改行していきます。
今回から原作突入です。
蒼羅side
(視線が鬱陶しいな)
現在は入学式から時間が経ち教室でHRが始まるのを待っているところだが、教師が来ないため女子の興味津々という視線が俺ともう一人の男織斑に突き刺さるのだ。
すると、一人の女性が入ってきた。
(確か千冬が可愛い後輩が出来て癒されると言っていたな。特徴が一致しているから彼女が山田真耶かな?)
千冬が現役の時に聞いたのを思い出していた。
「皆さん入学おめでとうございます。今日から一年間皆さんと一緒に過ごす副担任の山田真耶です!よろしくお願いします」
「「「・・・・・・」」」
だが、だれも返事を返さないため若干涙目になった。
「よろしくお願いします」
俺は流石に可哀そうだと思い返事を返した。
「よ、よろしくお願いします!更篠さん!」
嬉しそうに返事をしてきた。
(うん、千冬の言う通り癒し系だな)
「それではまず『あ』の人から自己紹介をお願いします」
「相川清香です。好きなことは・・・・・・」
自己紹介が千冬の弟の所までいったが気づいていないのか山田先生が何度か呼びかけようやく気付いたのか自己紹介を始めた。
「え、えっと、織斑一夏です」
女子からの視線が一気に来たためか若干のけ反ってから自己紹介を始めた。
「・・・・・・以上です」
ガタガタ!
まだ、何か話すことがあるのかと思っていた女子たちは音を立てて何人かが転げた。
「自己紹介ぐらいまともにやらんか」
「へ?」
急に聞こえた声に織斑は変な声を出し後ろに振り向いた。
「ち、千冬姉!」
「織斑先生と呼べ」
「は、はい。織斑先生」
織斑は千冬に睨まれおとなしく言い直した。
「さて、諸君私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たちをこの一年で鍛え上げるのが私の役目だ。わからない所は正直に聞け」
「「「きゃ「色めき立つなよ、小娘ども」」」」
千冬の言葉に色めき立とうとした連中を千冬は低い声で睨みつけ黙らせてから話を続ける。
そんなことを言われると女子たちは黙るしかなかった。
「それから、今までの貴様らが考えているISの価値観などここでは無意味だと思え良いな!」
「「「は、はい!!!」」」
千冬の言葉に皆返事をした。
(まぁ、ここでは価値観なんて崩れるだろうな、俺や千冬がいるし。ISが最強なのは夢に消えるだろうし女が強いと思っている奴らは容赦なく千冬の制裁対象になるだろうな)
「よし、時間がないから更篠、自己紹介しろ」
「了解」
時計を見て千冬は時間がないことがわかると俺に自己紹介をするように言ってきた。
「更篠 蒼羅。二番目にISを動かした男だ。まぁ、迷惑をかけることもあるだろうがよろしく頼む」
俺は簡単に自己紹介をして席に着く。
「いいだろ。次から授業があるから準備をしておくように」
そう言い退散していく二人の教師。
休憩時間
「蒼兄~」
次の授業の用意をしていると、まったりとした声が聞こえた。
「ん?」
俺は呼ばれた方に振り向くと
「おっと、久しぶりだな、本音元気にしていたか?」
本音が抱き着いてきて俺は思わず受け止める。
「うん~元気にしているよ~」
「そうか」
「それより~」
本音は意味深な視線を向けてきた。
「ん?」
「お姉ちゃんから聞いたよ~」
「ああ、どっちの話だ?」
俺は本音が虚から聞いたと聞くとどちらの話か聞くと
「両方だよ~」
どうやら俺の結婚の話とGWに行うことの両方を聞いたようだ。
「その話はここでは話しづらいから、後にしよう」
「了解なのだ~」
「休み時間が終わるから早く戻りなさい」
「は~い」
本音はゆっくりと戻っていった。
「それでは授業を始めます」
授業が開始されてからしばらくすると織斑の落ち着きがなくなっていた。
「ここまででわからない人はいますか?」
わからない人はいないだろうここは初歩中の初歩だ。
「あ、あの先生!」
すると織斑が手を上げた。千冬も織斑がバカな発言をするのを直感したのか厳しい顔になっている。
「はい!織斑君!」
「ほとんど全部わかりません!」
「へ?」
山田先生は予想外だったのか変な声を上げた。だが、千冬の目元は更に厳しい顔つきになっている。
当然だろう勉強さえしていれば男でもついていける部分のここで何もわからないということは今まで勉強をまるっきりしていないということになる。
「い、今の段階でわからない人はどれだけいますか!?」
山田先生が他にいないか聞くが当然そんな人はいない。一度言っただろうがもう一度言わせてもらう初歩中の初歩だ。
「蒼羅!お前もわからないよな!?」
「え!そうなんですか!?」
織斑の言葉に山田先生がなぜか信じた。
「山田先生、織斑の言葉を鵜呑みにしないでください。ちゃんと?勉強していますから?」
「いや、でも、何でハテナが付くんですか!」
「山田先生、あまり公開されていませんが更篠は完全記憶能力というのを持っています。一度見た者特に自分の興味のある分野は絶対に忘れないので、勉強という勉強はしてないでしょうからハテナが付いたんです」
千冬がいい具合でフォローしてくれる。
「そ、そうなんですか。それならよかったです」
「まぁ、今はそんなことよりも織斑、一、二か月ほど前に渡した参考書はどうした」
「あ~あの分厚いのですか」
「そうだ」
「電話帳と間違って「バシンッ!!!」~~~~~~~!!!」
織斑が話している途中で準備していた出席簿で叩き織斑は蹲った。
「バカ者が!あれほど勉強しておけといっただろ!」
「いや!ちふ、織斑先生、待ってくれ勉強しようと思ったけどその時にはもう間違って捨てた後だったんだ!」
織斑がなおも言い続ける。
「ほう、電話帳とどうやって間違えるのか教えてもらおうか」
千冬はさらに睨みつける。
「えっと・・・・・・だから」
織斑は更に千冬に言いつめられる。織斑は竦みながらなんとか言葉をだそうとする。
「織斑、貴様の勉強部屋は二階のはずだ。それから、私の記憶が確かならお前に渡した後お前は二階に持っていったはずだと思うが?そして、電話帳は一階にある。それなのにどうやったら一階と二階にあるものを間違えるのだ?」
さらに、千冬が自分の推測を話すと織斑の顔は真っ青に染まった。
「お前の噓などお見通しだ!このバカ者が!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!」
千冬のアイアンクローが織斑にさく裂し織斑は絶叫を上げた。
(千冬を騙せると思っていたのか?)
俺は呆れた視線を織斑に向けた。
「この、バカ者が・・・・・・山田先生、授業の続きを。このバカに合わせていたら他の者たちの授業が遅れてしまいます」
「は、はい!」
山田先生は千冬に言われそのまま授業を再開した。
ぶっちゃけ参考書は勉強する部屋の二階にあるはずだからどこの家にも大抵一階にあるであろう電話帳と間違えるわけがないと思います。
千冬マジギレ。次回も誰かたちにキレます。