ハイスクールD×D〜偽りの王~《未完》   作:ソヨカゼ

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はい、皆さんお久しぶりです!
八月中に投稿するつもりでしたが少しだけ遅くなってしまいましたね。
さて、改めて、タイトルの通り重大発表です。

この作品はこのまま未完とし、新しく書き直そうと思います。
リメイクというわけでもありませんが、色々と変えたくなったのでこのような結論に至りました。
タイトルは『ハイスクールG×C~偽りの王冠~』でいこうと思います。

このまま終わるわけにはいかないので、とりあえず新しいエピソードⅠを投稿します。
今まで読んでくれた皆さん、大変申し訳ありませんでした。


重大発表

ふと気がつけば、そこは暗い暗いどもまでも真っ黒な闇の世界。

光は元より、音さえも存在しない虚無の空間。

何故こんなところにいるのかは、自分自身でさえわからない。

 

 

 

 

 

―――■■■■

 

 

 

 

 

突然、誰かの声が頭に響く。

それは誰かの名前だろうか?

 

 

 

 

 

―――そうだ、虚無の男よ。

それはお前の名だ。

そして、これはきっとお前の物語だ。

 

 

 

 

 

『物語』?

何の話だかさっぱりわからない。

この声はいったい何を言ってるんだ?

俺が何もわからないのをいい事に、声の主はさらに話を進める。

 

 

 

 

 

―――お前の物語を紡ぐため、お前には力が与えられる。

 

 

 

 

 

『力』?

 

 

 

 

 

―――さぁ、お前の望む力は……武器は何なのか。

 

 

 

 

 

何を言っているのかさっぱりわからない。

何を言いたいのかわかりたくもない。

それなのに、無情な声の主は言葉を止めたりはしない。

 

 

 

 

 

―――その武器を手に、お前は何を求める?

 

 

 

 

 

止めてくれ。

もう、それ以上は止めてくれ。

何も聞きたくないのに、何も答えたくないのに、俺の心は既に答えを得ていた。

 

 

 

 

 

―――さぁ、選べ。

 

 

 

 

 

何も知らないはずなのに、何もわからないはずなのに。

その答えだけはハッキリと見えている。

自分が望む『モノ』は……

 

 

 

 

 

「……償いを」

 

 

 

 

 

初めて口に出せた言葉は、様々な疑問を思い浮かばせた。

誰に対する償いなのか?

何に対する償いなのか?

いったい、何をして償うというのだろうか?

 

 

 

 

 

―――ならば、戦え。

 

 

 

 

 

何故だろうか。

そのあまりにも理不尽な答えに納得してしまった自分がいた。

 

 

 

 

 

―――だが心せよ。

この物語は……お前の物語は、既に終わった物語。

お前の選択は全て無意味である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも……結末は変えられるのだから。

 

 

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間、俺の意識は再び闇に飲まれたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆

 

 

 

 

 

酷い頭痛だ。

まるで頭の中で無数の羽虫が飛び回っているような。

 

『お……い……』

 

濁った意識。

乱れた思想。

何もかもがバラバラで、形を持たない。

 

『お……ろ……』

 

ときおり襲う痛み、苦しみ。

その正体だけは何故かハッキリと理解できた。

 

『おー……て……ば……』

 

喪失感。

俺の中の何かが虫食まれてゆく。

 

『い……げん……な……』

 

失われて行く何かを、俺は必死に繋ぎ止めようとして……

 

「おーい!いい加減起きなってばーッ!!」

 

突然耳元で聞こえた声に、俺は意識を引き上げられた。

目蓋をゆっくり開けると、目の前の少女と視線が重なる。

 

「……え?」

 

何故か俺は、目の前の少女から目が離せなくなった。

別に見とれていたとかではない。

それなのに、何故だか目を逸らしてはいけない気がしたのだ。

そんな俺の心を知ってか知らずか、目の前の少女はなおも口を開く。

 

「"え?"じゃなくて、起きたら"おはよう"でしょ?」

 

やれやれ、と首を振る少女に言われて周りを見ると、既に日は傾き空は赤く染まっている。

つまり、全然おはやくないのだ。

 

「……おはよう、と言うくらい早くは無いようだがな」

 

「ありゃ。言い返すくらいには元気そうだねぇ」

 

反論されたのか意外だったのか、少女は静かに肩を竦める。

そして、改めて今の現状を認識した。

 

「……おい」

 

「ん?」

 

「いい加減降りろ。このままじゃ起き上がれないだろ」

 

腹部に違和感を感じ見てみると、どうやら少女が股がっているらしい。

どうりで仰向けに寝ているのに顔が目の前にあるわけだ。

 

「えー、いいじゃん別にぃ」

 

ブツブツと言いながらも少女は退けてくれたようだ。

俺は少女が退けてもまだ重い体をゆっくりと起き上がらせる。

どうやらかなり長い間寝ていたらしい。

動く度に身体中の骨が軋んでいる。

 

「……なぁ、ここは何処だ?それにお前は誰なんだ?」

 

「どうどう、落ち着きなって。そんなに聞かれても答えられないよ。それに、人に名前を聞くときはまずは自分から答えるべきじゃない?」

 

「えっ……あ、いや」

 

そこまで言われて、俺はようやく気づく。

俺は、いったい誰なんだ?

別に気が触れた訳ではない。

だが、何故だか思い出せないのだ。

自分の名前も、何をしていたのかも、そもそも何故こんなところにいるのかも。

それでも、頭の中は酷く冷静だった。

 

「……そっか、覚えてないんだ」

 

「え?」

 

一瞬だけ悲しそうな顔を見せる少女。

この少女は、俺を知っているのだろうか?

そう思っていると、少女は腰に手をあて先程の顔が嘘のように微笑み、そして真っ直ぐに俺を見た。

 

「まったく、最近の若者は礼儀がなっとらんなぁ。反省したまえよ、スクルージ君?」

 

「……?」

 

今、何て言った?

 

「あらあらお爺ちゃんったらすっかりボケちゃって。自分の名前も忘れちゃったかしら?」

 

「……名前?俺の?」

 

「……そうだよ。あなたは守銭奴(スクルージ)。ケチで欲深な冷血漢!」

 

「……スクルージ」

 

本名、ではないのだろう。

何かのあだ名だろうか?

しかし、それは間違いなく俺を定義するもの。

俺の空白を埋めてくれるもの。

 

 

 

スクルージ。

 

 

 

それが、俺。

 

「……お前は」

 

ならお前は、目の前の少女は何なのか。

何故俺の名を知っている?

俺の何を知っているのだ?

 

「キャロル」

 

それもまた何かのあだ名なのだろう。

しかし、彼女を彼女たらしめるものなのだ。

キャロルはそれだけ伝えると、右手をこちらに差し出す。

それの意味することはつまり……

 

「改めてよろしくね、スクルージ」

 

あぁ、何もわからない。

俺が何者で何を成せばいいのか。

まるで何もわからない。

それでも、一つだけ確かなことがわかった。

俺は、この少女の……キャロルの側にいなければならない。

それは如何なる強迫観念から来ているのか想像もつかないが、何故かそうハッキリとわかってしまった。

故に、俺は……

 

「……あぁ、よろしく」

 

彼女の手をとる。

二度と離さないように。

()()()()彼女を守れるように。

 

こうして、俺の物語はようやく動き出した。

全ての選択が無意味に終わるこの世界で、俺はたった一つの結末を変えるためだけに歩きだした。

 

 

 

 

 

―――そう、これは俺の物語なのだから。




一応、主な変更点を挙げると

・主人公の原作知識の排除
・ヒロインの変更
・時間軸の変更
・よりロストクリスマスに近づける

の四つですね。
それでは今月の十日に投稿する予定なので、見たいただけると嬉しいです。

改めて、申し訳ありませんでした。
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