幼女戦記フォースとともにあらんことを   作:丸亀導師

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第40話 逃走

side黒帯

 

あの襲撃から既に2日の時間が経過した。2日前の襲撃から合衆国政府機能は、少々の麻痺もなく活動している。どうやらこちら側のフリーメイソンが動きを活発にしているようだ。手酷くシスに乗っ取られていたようだが勢力が息を吹き替えしている。

 

そのお陰かあの襲撃を事実上隠蔽してしまっている。私の変わりに欧州出身の大物マフィアに罪を擦り付けようとする所をみると、こちらの勢力を良く分析しているようだ。

 

だが、シスがこんなにも簡単に滅びるわけはない。いずれ主導権を再び奪われるだろう。その時、私がこの国にいた場合今度こそ私の命は無いと、確信が持てる。

 

いずれにせよ私がこの国でやれることは、既に有りはしない。せめてシスの勢力を一時的に弱める程度しか出来ないが、それは日本から私の替わりにやってくるものたちに任せなければ。私一人では限界だ。

 

荒野の中を西へと進む。調度良く長距離汽車が通っておりミルウォーキ~ポートランド間を汽車に乗って移動する。その間にもあの襲撃事件は度々報道されており、こちらの事を探るような動きが始まり始めていた。

 

因みにポートランドは、別の国であるので国境線で検問がある。ワシントン・オレゴン・アイダホを国とする

【イロコイ連邦】

がある。

 

ここは、いわゆる大日本帝国の保護国であるため合衆国も内部からは手出しの使用がない。何せこんな国だか人口は、一千万人居住しており、常備軍も存在する。併合の使用がないのだ。

 

だからこそ私はここを目指している。例え道中追っ手が私を追いかけてきてもここにいる限り私は安全である。だからこそ、急いでいた。

 

 

side合衆国副大統領チャールズ・ドーバー

 

あの男は行ったか。あの訳のわからない連中をある程度片付けてくれたことは礼を言わねばなるまい。だからこそ隠蔽工作を行っているのだが…どうも上手くいってい無いようだ。

 

やはり連中をシスを中に深入りさせ過ぎたか?このままでは組織全体が崩壊しかねない、何よりも合衆国のためにも。欧州との戦争をシスは誘発させていたという情報までこちらには入ってきている。

 

このままでは我が合衆国もいずれ戦争に首を突っ込まねばならなくなる。そうなってしまえばいったいどれ程の犠牲者が出るのだろうか?

 

最低でもあの世界の世界大戦レベルには、なるはずだ。

何とか止める術はないものか?やはりSF世界の日本に託してみなければならないのか?あのSW日本に。

 

何にせよシスを殲滅しなければ。我々の国が我々の国ではなくなってしまう。

 

「おい、大統領への連絡を頼む。内部の腐敗を叩くには今がチャンスだと。そう伝えてくれ。」

 

私はけっして屈服しない。あの神を自称する存在になど。人間の世界に土足で踏み入るあの存在に対抗しなければならないはずだ。

 

sideジョホナ

 

ダン!

私は、怒りに任せ壁を殴り付けた。

あんな襲撃からどうしてやつの事が消えている!まるでアイツの存在が、どうして何で?私が、わたしが、こんなにも頑張っているのにどうして?

 

おかしいよ。この国も、世界も狂ってる。

 

『力が欲しいか?』

 

「何者だ!!どこにいる!」

 

周りの景色が固まり色が褪せている。

 

『私は、神である。汝が私を信じ、敬い、崇拝するならば、私は君に奇跡を与えよう。』

 

「私は、アイツを殺すためなら何だって敬ってやる。崇拝してやる!だから私にアイツを殺す力を!!」

 

『その言葉ゆめゆめ忘れるな?では、力を与えよう。

汝に、幸あらんことを。』

 

その瞬間私の体に力が漲ってきた。フォースもこれまで以上に強力に。もはや涙など出ていなかった。

 

「ルーナいますか?」

 

[ここにいるわ。どうしたの?まさか、敵討ちをやめると言うの?]

 

「いいえ。敵討ちはする。でも、もっと必要なことがあるの。」

 

[何をする気?]

 

「シスを集めて。この国を完全に我々の手に治める。そして、やつらと戦い全員殺す。そして、この星を我々シスが手にするのだ。」

 




チャールズ・ドーバー

合衆国副大統領
転生者であり、フリーメイソンのリーダーの一人。シスの事を警戒しており、やによりも信用していない存在。
元々SFオタクからの転生であったため大日本帝国の事を聞いた瞬間に狂喜していた。
そのため存在Xを非常に危険視している。
経済学者であり、金融で一財産を築いているため、副大統領として閣僚入りした。

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