統一暦1904年
第2話 軍部との協調
【軍部との協議】このように書くと難しいことのように感じるかもしれない。
しかし、この世界の軍部は他国の軍部と比較すると冷静で非常に物分かりが良いのだ。それに前々から事前の話をしていたためそれほど長話はしなかった。
しかし、彼らの頭を切り替えなければならない。軍部の上層部は常に作戦と周囲の均衡を保とうと自然に行うからだ。
【大本営】
臨時で設立された大本営では陸軍の大山、海軍の東郷の二人が出席していた。どうやら開眼と事前の話し合いは、うまくいっていたようだ。
《それでは、事前の取り決めと同様、開戦後敵首都に対する宇宙空間からの強襲揚陸を行う。
その場合まず前線、つまり防御線を維持しつつ我々ジェダイが要塞線の重要施設に攻撃を行う。
それと同時に兵による浸透戦術でかたをつけるといった陽動作戦を行い首都の防御を手薄にするこれを中心に行うこと。それでよいですか?大山大将・東郷大将》
『私は、というより陸軍はそれで良いが、一つ付け加えて頂けるのならば内陸部への侵攻も念頭に入れてことを行わなければなりません。
かのクロパトキンは、我々を釣り上げて叩くつもりでありましょうから、あえてそれに乗り敵の後退速度よりも迅速に行動することにより包囲殲滅を狙うつもりであります。
それによって再び我が国に侵攻出来ないようにするのが我々の務めではないでしょうか?』
《そうですか、しかし余り深追いし過ぎますと流石に我々にも損害が出始めるでしょう。
であるならば満州までならば侵攻をしても良いでしょう。
そこまでならば補給線は滞りなく潤沢に送ることができます。流石に星の裏側は、難しいからこその敵首都強襲ですから協議後速やかに撤退を行います。
その頃には敵の皇帝も我々の内にありますから。》
『あいわかった。陸軍は、それで良いでしょう。後日全部隊に通達しておきます。』
[我々宇宙艦隊は速やかな敵艦艇殲滅を行いますといいますがほとんど虐殺のような一方的な戦いとなりましょう。
しかし、窮鼠猫を噛むとも言いますし我々は宇宙船ですので十分な距離を取りアウトレンジ戦法に徹します。
問題は陸・宙共に観戦武官のことです。海戦はありますまい。上から撃ち下ろすだけですからな。強襲揚陸の準備も数年間行っていこうかと。
我々の戦術・技術を目の当たりすることによっていったいどのようなことになるか我々にはわかりません。
ただ、ジェダイはその事に対してどうとも思っていないところを見ると気にすることでは無いということか?未来が見えるというが?
それ以外は、我々も同様そちらの指示に従おう。]
一言が長居がまあこんなところだろう。
師匠ももう切り上げても良さそうだと考えているだろう。
「それでは、全会一致という事でよろしいですか?」
《そこの若者の言うとおり異議なし》
[宇宙軍もこちらも、異議はない]
『では、より良い戦果を期待しております。失礼致します。』
部屋を後にした私は開眼に声をかけた。疑問に思うことがあったから。
「マスター我々は、この後どうしますか?評議会へ通達した後に少々時間が空くと思いますので私は、剣術の指導をお願いしたいのですが?」
《パダワンよ剣術だけでは大切なものは守れんよ。大事なのは己の信念だ。そして、周囲を引き付ける手腕だ。そこだけは忘れるな。それと、報告は急がなくても良い既に通達済みだ。》
「はい、マスター」(いつ通達したんだ?まさか、さっきのはただの演技だったのか?ますますわからん。)
評議会の了承と議事堂の承認。帝の勅命により、戦争の資金から物資全ての準備を始めた。
長話はないが会話文が短いとは行ってない。
大山正嗣
統合参謀本部陸上部の総長。陸上部内部での発言力は絶大なものがあり私利私欲を行わない誠実な人物。少し頑固な部分もあるが非常に冷静な判断を行うことができ。周囲からの信頼も厚い。元ジェダイ養成員であり、フォースを、限定的ではあるが使用することができる。
東郷平八郎
統合参謀本部宇宙部総長兼海上部総長。海上部はほぼ原型がなくそれすらも一纏めにするのは大変なデスクワークである。少々難のある性格ではあるが、参謀の秋山真之に翻弄され性格に丸みをおびてきている。