sideターニャ
私たちは、法廷から急ぎ外へ出て空を見上げた。何と言うことだろうか、巨大な建造物が空を飛行している。全長は一キロは有るであろうその巨体を、航空機よりも速い速度で飛行している様は、正しく異様な光景であった。私の隣ではレルゲン中佐が、立ち尽くしていた。
「デグレチャフ少佐、貴女が言っていたのはこの事なのか?まさか、これほどまでに大きいものが空を飛ぶなど誰が考えようものか。貴女が、聞いた話ではこれが宇宙を飛んでくると言っていたが、あの国は其れほどまでに強いくにか。」
顔が熱い。きっと今の私の顔は真っ赤に染まっているであろう。愛しのレルゲン中佐に声をかけられて喜んでいる、少女。不味いな完全に体が中佐に恋をしている。このままでは、私は可笑しくなるのでは?
「はい、恐れながら、あの国はこれほどの船を数十から、百数十保有していると本人たちが申しておりました。しかし、これでは我々帝国に対する脅迫、砲艦外交になってしまっているのではないでしょうか。」
「彼らに我々と対等に作戦をするつもりはないということか。皆さん、厚かましいようですが、私の話を聞いてほしい。」
レルゲン中佐が、将軍たちに話を始めた。この外交を成功に終わらせるための、彼なりの知恵を…。
side黒帯
アクラメイター級か、共和国のデータ解析が完了して、ハイパードライブの試作型が出来たからっていきなりデカイ船にのせるとはな。司令官は誰かな?
「奈緒、艦からの報告は来ているか?」
「はい、マスター順調に進んでいると、第一に合衆国の内戦への介入、第二に欧州大戦への介入、第三にルーシー連邦の崩壊を目標に今大戦へ介入していくということが、作戦の概要です。」
私たちには、欧州大戦へ介入しさっさと終わらせろ。ということか、だがだからと言ってこれは、過剰戦力じゃないか?1隻につき16000名で、4隻だから82000の戦力か。この大戦終わらせるには5万いれば充分だろ。
「兵員が多すぎるそう考えているんじゃ無いですか?マスター黒帯。」
「その声はアナキン、久しぶりだな。君がジェダイナイトに成って以来かな?だとしてもまさか、君が派遣されてくるとは、余程本気で世界を統治するつもりなのだな。本国は」
「ええ、何せ宇宙での出来事で大部分の人たちは意見が纏まっていますから。そのお陰でシスの退治を楽に殺ることが出来ます。」
アナキン、そうは言っているが君の恋人は、元はシスのパダワンだったそうだな。愛とは、恐ろしいものだな本当に…。そういえば
「アナキン。私の娘、君のパダワンはいったい何処にいるのかな?」
「それなら、直ぐに会えますよそろそろ船から降りてくると思います。」
少し待つと、出てきた。回りの兵隊よりも身長が低いあの子が。あんまり大きくなっていないから成長したのだろうか。
「久しぶりだな。雪、元気だったか?母さんに迷惑はかけてない?」
「お久しぶりです。マスター黒帯。それよりも早く帝国の人たちと会談を開かなければなりません。」
「そうだね、マスター黒帯。事態は一刻を争うことですから、急ぎましょう。」
似ている、マスターにパダワンは、似てくるというがここまで似なくてもいいじゃないか。お父さん悲しいぞ。
余計な話はさておき、帝国との外交が始まった。というよりも一方的な悪く言えば、半分植民地のような条約を彼らに飲んでもらった。これにより帝国は立憲君主制となっていく。
ベルン条約
一つ、これ以上の拡張体制を行わないこと。
一つ、国軍の国防軍化、戦力を可能な限り少なくする。変わりに有事の際、我々が敵国を殲滅する。
一つ、戦後の賠償要求のこれ一円も要求してはならない。
一つ、終戦まで我々の指揮下に入ること。
一つ、航空魔導師の解体再編を行うこと。
これらの条約を帝国に喜んで読んでいただいた。