アゼリア学園建設計画
X月X日 隣国クロリアと我が国アゼドニアの友好の印として、両国の優秀な生徒を集め、時代を担う若者を育成するアゼリア学園の建設予定地が決定した。
建設予定地は、国境に程近い平地だったため土属性の魔術師数十名と、特殊ホムンクルスが何体かを派遣することとなった。 また、学園の周囲にも建物を建て、人を呼び込み学園都市にするという計画もあるので、今後人員を追加する可能性もあるそうだ。
仕事は増える一方だ。
◇◇
発見された地下建造物
X月G日未明 校舎の建設中に、地下に謎の地下建造物が発見された。探索用ホムンクルスを投入したところ、上層部の壁面に今は使われていない古代文字に近しいものが刻まれていたことがわかった。考古学者達は太古の時代の遺跡が見つかったとはしゃいでいるが、学園建設予定地にあんなものがあれば学園計画はおじゃんだろうか?
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探索
発見から一週間。戦闘に長けた者数名と太古の時代について研究している学者と共に地下建造物の内部の調査を行った。中には多くの財宝が眠っていたが、それ以上にトラップや、魔物の類が多かった。
約二日間の調査の間に、第三層まで足を踏み入れたが、まだまだ続きはあると思われる。また、内部の魔物は特殊らしく、奴らの血液は黒いネバネバしたものだった。あんなものを血液と形容すべきか、甚だ疑問だ。
◇◇
魔血
前回の調査時に手に入れた、魔物の血を、魔物について詳しい専門家達が解析しているらしい。まだ解析途中らしいが、新たなエネルギー源となる可能性があるそうだ。なんでも、空気中にある魔素と同じものが、含まれているらしい。うまく利用すれば、これまで、一部の金持ちしか手が出せなかった、魔導機が一般化できるかもしれないらしい。 上からよくやった、と言われたが、別に俺がこの場所を決めたわけでも無いしな。まぁ、これで昇進できたら一緒に調査をした奴らを誘って、宴会でもするか。
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完成
あれから何やかんやあったが、無事アゼリア学園の施設は完成した。魔物や、他国の襲撃に備えての防御魔法や、転移魔法陣なども一通り出来たので、俺の仕事はもう終わったといってもいいだろう。後は学園の周囲を充実させて、徐々に発展させていけば、学園都市アゼリアは完成だ。
ついでに俺の昇進も決まった。やっと王都に戻れるらしい。
久し振りに家族や、昔の仲間達と会えると思うと胸が踊る。
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地下迷宮
書き忘れていたから、転移魔法陣の順番でも待ちながら、地下迷宮についても記すとする。結局あそこはアゼリアの施設として、利用されることになった。アゼリアでは、一年生から三年生までの生徒が、年や性別関係なしに順位づけされるらしい。そのための制度の一つとして、地下迷宮を利用するそうだ。魔物を狩れば狩るほど、ポイントが貯まる。そのポイントの保持量が学園内での序列を表し、上位者は学園内で高待遇を受けれる、という訳だ。更に、魔物を倒した際に魔血を回収すれば、それを売却してDPを得ることができる。DPは、学園都市の内部でしか使えない通貨だが、DPがあれば学園内部では何でもできる。それこそ、パーティーメンバーだってDPで日雇いとして集められるし、食事も、装備も、娯楽も。何もかもがDPで購入できる訳だ。
アゼリア計画の担当者に、この話を聞いた時は、中々よくできたシステムだと感心した。それにDPは魔血を売るだけでなく、年に数回あるテストや、担当教師からの評価などで、誰しも必要最低限は手に入れられる様、出来ている。 競争心を煽るうまい仕組みを考えたもんだ。
アゼリア計画に関わった身としては、若者達が競い合う中で、成長してくれるのを願うばかりだ。
K.N