わたくしが黒のアサシンですわ。   作:六導

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週一更新とかできる人ってすごいですよね。

どうやっているんだ?
と思うこの頃です。




第7話 命令

引き金に指をかけたその時

『避けろ!アサシン!』

とマスターからかなり焦った念話が私に届いた。

私はその声に従って後ろに飛び木に跳びのき、木の陰に隠れた。

その直後、轟音と共に灼熱の炎が私のいた場所を焼いた。

「大事無いようだな。アーチャー」

私はその姿を見ながら何故ここにと疑問に思いつつ冷や汗を流す。

その姿は見間違うはずがない此方の黒のセイバーと互角に渡り合った黄金の鎧を纏った赤のランサーが先ほど私が立っていた場所に立っていた。

「な、なぜここに汝がここにいるのだ。ランサー」

「マスターから命令を受けた。ここは引くぞアーチャー、既にこちらのバーサーカーはあちらの手に落ちた。ライダーもすぐに撤退するはずだ」

と言って赤のランサーは私を無視して赤のアーチャーを肩に背負う。

「なっ!お、下ろせ!ランサー!!」

「それは出来ない。お前は今負傷して満足に動けない。そして俺はこちらのサーヴァントを撤退させるようにマスターから命を受けている。ならば俺がお前を背負う方が早い」

「それを見逃すほど私が甘いとお思いですの?赤のランサー」

私は手に持つ短銃を赤のランサーに向けるが赤のランサーは全く動じず私を見もしない。

「それはないだろうな、だがしかし俺と"今の"お前とでは明確な差がある。お前とてここで俺に倒されるのは本意ではあるまい」

「だからここは見逃してやるから手を出すなと」

私の言葉を無視して赤のランサーは無言で立ち去って行く。

今、手を出せば確実に殺される。

そう思わされる程の圧が先ほどの赤のランサーにはあった。

そしてもう一つ

 

"やはり見抜かれたでしょうか"

 

あの時私は、迫る炎を後ろに飛び木の影に隠れた時に私は分身と入れ替わっていた。

それをあの赤のランサーは一瞥しただけで見抜いていたのだろうかと考えを巡らせていると、私とは別行動をさせていた分身の一人が私の頼み事を済ませてこちらにやって来た。

「私、これが頼まれていた赤のアーチャーの矢ですわ」

そう私は念のため赤のサーヴァントが落としたモノはないかと他の分身達を使い探させていた。

「ご苦労様ですわ私、では早速」

そして、私は刻々帝の力を使い矢の記憶を知った。

「なるほど真名アタランテ、ならこのことをマ・・・どうしたんですの?私」

するとまた別の私が影から現れる。

「ええ、私、周辺を監視していたらライダーさんがホムンクルスを連れて逃走したのを確認しましたわ」

はぁ、とため息を吐きたくなる。

どうしてこう面倒ごとが次々と起こるのでしょうね。

やはりライダーさんがホムンクルスを匿っていたようだ。

本来ならキャスターとダーニックに報告するべきだが・・・

「やはり、捕えましょうか?私」

「いいえ、別の場所を警戒をしていたため、私達は"何も見なかった。"よろしいですわね。私」

「ええ、分かりましたわ。でも随分と甘い判断ですわね?私」

確かに私ことながら甘い考えだ。

どうやらマスターの甘さが私にも移ったらしい。

 

「こんな事をしても無意味ですのにね」

 

そう言い残して私はマスターの元に戻ることにした。

 

 

 

やはりというか何というか。案の定ライダーさんの逃走劇は早々にバレて追っ手を差し向けられることになった。

本当はライダーとホムンクルスの居場所を知っているが、敢えて知らないフリをして私達を使い探しているフリをさせながら私自身はマスターと部屋に一緒に事の成り行きを見守っていた時、部屋のドアを叩く音がした。

「士道様、アサシン様、ライダー様が戻られたので至急広間に集まれとダーニック様が仰せです」

私とマスターが無言で目を合わせた後

「ああ、分かった。すぐに向かうと伝えてくれ」

ドアの向こうで了解しましたとホムンクルスが答えた後、部屋から遠ざかって行くのを確認してから私は口を開く。

「おそらくライダーさんは罰せられるのでしょうね。あのランサーはそういう方ですわ」

「ああ」

とマスターは力なく答える。

その様子に私はため息をついてから

「終わったことを嘆いても何も変わりませんわ。過去は誰にも変えられないのですから」

そう言って私はマスターを慰めつつ大広間へ向かった。

 

 

 

呆れましたわ。

呆れてモノも言えないとは正にこのことですわねライダーさん

 

あの後、大広間に黒の陣営のマスターとサーヴァントがすべて集まっていた。

そしてライダーさんがホムクンルスはそのまま逃げたこと、さらにはそのホムンクルスを助けるためにセイバー、いや、ジークフリートがその心臓を捧げてホムンクルスを助けて消滅したと報告した。

その報告に全員が唖然とし、ランサーはそのままライダーを罰として杭で四肢を刺して拘束して幽閉するという重い罰を下した。

その光景に私のマスターは顔を青をくしている。

 

「公王よ。これからどう動かれますか?」

「どうするも何もない。こちらのセイバーが消滅した以上、その穴を埋めるように我らが動くほかあるまい。差し当たっては先の戦いで何か赤のサーヴァントの情報を掴んでいるか、アサシンよ」

「まずは、赤のアーチャーをあと一歩の所で仕留め損なったとこをお詫びいたしますわ」

と私が頭を下げる。

「いいえ、アサシン、それは私の配置ミスもあります。それに貴女が向こうのアーチャーを抑えてくれたお陰で赤のライダーの真名も分かりましたから」

その言葉にこの場の全員が黒のアーチャーに見る。

「ほう?すでに赤のライダーの真名を看破したか」

「いえ、それほどでもありませんランサー、というのも赤のライダーは私の教え子の一人だったというだけですから」

「アーチャー、貴方の教え子ということはあの赤のライダーの真名は」

「はい、マスターあの赤のライダーの真名はアキレウスです」

また厄介な英霊ですわね。

それから私たちはある程度大雑把に赤のライダーについてアーチャーから聞いた。

流石は大英雄アキレウスですわね。

アーチャーの話ではアキレウスはオリンポスの神々から祝福を得てあらゆる攻撃を無効化する身体を持っていて、その身体を傷付けることができるのは神性スキルを持つものだけ、つまりこちらの陣営ではアーチャーだけがアキレウスを傷付けることができる。

 

アーチャーの報告と話を聞いた後、再び私の報告になった。

「私の方でも赤のアーチャーの真名なら分かりましたわよ。私の宝具によって赤のアーチャーが放った矢から調べた所、真名はアタランテということが分かりましたわ」

その後、赤のアーチャーについて知り得たことを皆に共有してから一旦解散という流れになった。

私のマスターも初のサーヴァントの戦闘によって魔力を消費したことで疲弊していたので休むように言い、私はライダーの元へと向かおうとした時、ランサーが私だけを呼び止めた。

 

「待てアサシン、少し話がある」

 

私は少し嫌な予感を感じながら足を止め、ランサーの方を振り向こうとしたがそれ以上私は動けなかった。

何故なら私の喉元にまで杭が迫ってきていたからだ。

さらに良く回りを見ると私を囲むように杭が出ていた。

「随分と手荒いことですがこれは一体、どういうことでしょうかランサー」

私は額に冷や汗を流しつつも、しかし冷静にこの状況から逃れるすべを考える。

「ふむ、余がこうした訳をわざわざ言わねばならないほど、貴様が愚鈍であることにしたいのなら話してやってもいいが良いのかアサシンよ」

やはりバレてしまいましたか。わざとホムンクルスを逃したことが

「あらあら、あんな人形の件、程度で随分とお怒りになられますのね。ランサー」

本当はこんな挑発のようなことは言いたくないがここは努めて弱気な所は見せない方がいいはず

「ふむ、やはりわざと逃したか」

ランサーの表情がさらに歪み、心なしか私の周りの杭がさらに私に迫って来た気がする。

「参考までに、なぜ分かったのかお聞きしても?」

「フッ、考えるまでもない問いだなアサシンよ、貴様は優秀だ。なればこそ人形一人程度ならすぐにでも見つけられるはずだ。しかし貴様は見つけられないと余に報告してきたな。その報告を聞いて余は今回の捜索、お前が見つける気がないと考えただけのことだ」

普段の態度から人なんて全く見ていないのかと思いましたが、流石は上に立つ者ということでしょうか、よく見ていますのね。

「なるほど、では私はこれからどうなるのでしょうか?ライダーさんと同じく幽閉ですか」

「いや、そんな無意味なことはせんよ。しかし何のお咎めなしでは済まさぬ。これより3日以内で敵に関する情報を集めて見せよ」

できなければと言いながら私の喉元の杭がほんの少しだけ私の首を刺す。

「次に余を裏切れば相応の報いを受けてもらうまでだ」

話は終わったと言う事なのか私を取り囲んでいた杭は引っ込められた。

 

ランサーとの"お話"を終えた私は前から考えていた策を実行に移すことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 




さぁ、ヴラドに怒られてついにあの鯖と狂三が邂逅です。
正直、あのサバとは相性がよくない気がする。
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