IS 《神器の少女》   作:ピヨえもん

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や~~~~~っと原作の流れに合流なのか??


11 高校受験

〔20XX年 1月 地球:日本 東京〕

 

side 雪華

 

 第二回モンド・グロッソが終わり織斑千冬さんが二連覇を達成、名声を欲しいままにしたと思った束の間、IS操縦者としての引退とIS学園教師として後進を育成すると宣言して1年以上経ちました。私たちは通っていた中学校の卒業式を控え生徒会業務の引継ぎのため生徒会室で後輩の《五反田 蘭》ちゃんを相手にお茶会中です。この中学校は本来なら中高一貫のエスカレーター式進学校のため成績上位ならば何もしなくても高校入学は約束されていますが、私たちはそのエスカレーターから外れIS学園に通うために受験勉強中なんです。

 

「・・・先輩が居なくなると寂しくなります・・・私、これからどうすればいいんでしょうか・・・?次期生徒会長だなんて荷が重い気がするんです」

 

 蘭ちゃんは自己評価がちょっと低めだけれどとっても優秀で良い子です。この学校では生徒会長は指名制なのでこれから卒業する私たちからの蘭ちゃんへの置き土産になりますね。

 

「蘭ちゃん、大丈夫だよ。蘭ちゃんは生徒会長として上手くやっていけると思ったから指名したんだよ?この1年間副会長としてがんばってきたじゃない、ボクたちがいなくても、これから優秀な後輩たちも入学してくるんだから。何も心配することなんてないよ、そうやって皆で繋いできた伝統だからね。これからも、やっていけるよ」

 

 生徒会長は私たちの代ではシャロが、その前は刀奈ちゃんが、その前は虚ちゃんが・・・。そうやって卒業していく3年生からこれから3年生となる2年生へとバトンを繋いできたんです。

 

「大丈夫、蘭は生徒会長に・・・ふさわしいから。私のお姉ちゃんがちゃんと出来たんだもん・・・だから、大丈夫」

 

 書記であるかんちゃんが太鼓判を押しますが、言わなくてもいい一言が・・・。かんちゃんから刀奈ちゃんへの評価はどうにも微妙なラインな気がします。

 

 かんちゃんの隣では同じく会計の本音が半分眠ってるような姿勢でぐで~っとしています。

 

「簪先輩。刀奈先輩ってすごく優秀な人じゃなかったんですか・・・?なんでそんな微妙な言い回しなんですか・・・?」

 

 蘭ちゃんは刀奈ちゃんへの評価がかなり高いみたい、それもそのはず。刀奈ちゃんは外に対してはとっても美人で恰好良い素敵な先輩そのものなのだから。しかし一旦内に入ると途端に残念な子になってしまうため身内はだいたいこんな評価に落ち着くんです。

 

 そして去年のモンド・グロッソが終わってから私たちの家族に加わった銀髪のちっちゃい子、会計補佐の【ラウラ・ボーデヴィッヒ】と生徒会長補佐の私、合わせて6人が生徒会執行部のメンバーでした。

 

「刀奈は対外的にはともかく、内面はサボリ癖のあるシスコンだからな。簪からの評価が今一つなのもそれが原因なのだろう。それに生徒会は一人でやるものではない、様々な役職のメンバーが全員で力を合わせて運営するものだ。私も日本に来てだいぶ考えが変わった、それまでは全て一人でやるべきだと思っていたのだがそれが間違いだということに気が付いた。仲間や家族というものは素晴らしいものだ、蘭よ、私がこれだけ変われたのだ・・・だからお前も必ずさらにいい方向へと変われるだろう」

 

 実感の籠った意見ですね、ラウラがすくすくと成長してお姉ちゃんはとっても嬉しいのです♪私は膝の上にすっぽりと収まる愛しい義妹の髪を優しく撫でます、ラウラは気持ちよさそうに「んふー」と目を細めます。

 

 ラウラはドイツ軍の黒兎隊(シュヴァルツェ・ハーゼ)の隊長であるクラリッサ・ハルフォーフ大尉が妹のように大切に想っていた子です。あの大会の後事情聴取を受けた私たちは、クラリッサお姉さんが危うくドイツ軍が失態を犯す所だったのを水際で防いだことに気付き私たちに感謝を伝え謝罪を頂いたことから親交を得て、ある実験を期に落ちこぼれ扱いされるようになったラウラがドイツ軍に居場所が無くなりかけていたために、私たちの会社、DEMコーポレーションに出向という形式でドイツ軍から切り離し守れないかと相談を持ち掛けてきたのが始まりです。私たちは二つ返事で了承しました、ラウラは私と同じような立場なんです。軍の身勝手により自身の居場所を追われる気持ちは私にはよくわかります・・・。

 

 だから私はラウラを本当の妹のとして迎えました

 

 最初はラウラは心をなかなか開いてはくれませんでしたが、この子が軍での立場を追われる原因となった【オーディンの瞳(ヴォーダン・オージェ)】が逆にラウラの心を開かせることになったのです。疑似ハイパーセンサーとも呼べるそれは私の持つNTやサイコドライバーなどの力を感じ取り文字通り心を繋げました、その結果私とラウラは深く深く一体化してNTとしての能力を多少ながら得ることになりその効果から瞳を自身の制御下に置くことに成功、その結果私たち家族の愛情をまっすぐ受け取れるようになってだんだん表情が柔らかくなり、皆に甘えるようになってそれがさらに家族の愛情を呼び込み幸せの相乗効果を生み出しています。ラウラは年相応の少女らしさを身に着け、眼帯無しでも瞳は暴走しなくなり、日々を楽しむことを覚えました。

 

 ドイツにいるクラリッサお姉さんはそれを自分のことのように喜び、TV電話でラウラと嬉し泣きしていたのが印象的でした。

 

「ラウラ先輩・・・!わかりました、私がんばってみます!先輩たちから受け継いだ役目をしっかりと果たして見せます!」

 

 うんうん。蘭ちゃんも覚悟が決まったみたい、すごくいい表情♪元々が美少女だからこうやって明るい笑顔になればもっと魅力的だよ~。

 

「IS学園に合格したらまた遊びに来るからね、そのときはOGだからちゃ~んと邪険に扱ってね~♪そうしないとカワイイ新生徒会メンバーを誘惑して連れてっちゃうからね♪」

 

「だめですよ雪華先輩!先輩ってばただでさえ学校一の人気者なんですからそんなことしたら皆靡いちゃいますよ~!!」

 

 う~ん、嬉しい事言ってくれちゃいますね♪

 

 私は中3の現在、身長がさらに伸びて170cmの大台に乗り生徒会メンバーが全員小柄なため会長補佐であるにも関わらず皆の保護者役みたいに思われてます。DEMのほうはイギリスやドイツ、イタリアとの技術提携が進み数々のIS改修の実績を得ることに成功、現在フランスとも交渉中で近いうちに合意を得られるだろうとのこと。セシリアのティアーズは改修第一号として猛威を振るい、おかげでセシリアは国家代表に最も近い候補生と呼ばれ次回のモンド・グロッソではほぼ間違いなくイギリス代表として出場するだろうと言われています。

 

 私はIS学園に入学することになればシュロウガ以外の専用機が必要になりますのでそれもこっそりと準備中だったりします♪前回のシュロウガによるアラクネ蹂躙はセツコお母さんの耳に入り、私はそれはもうこっぴどく叱られましたよ・・・。

 

 ぷるぷる、私、わるい子じゃないよ・・・。

 

 シュロウガはあれで実はリミッターが掛かっている状態で、本来の姿はもっと別次元な性能なんです・・・そんなものが世間に公開されたりすればどうなるかと3時間も正座させられて懇々と説教されたのです。なので今回作成しているのはセツコお母さんとも相談して決めたジェニオンのISリメイク版です。これなら通常形態であればさほど問題もなく第三世代を自称できますし武装も特に尖ったものがないので扱いやすいのです。

 

 シャロたちのISも定義としては一応第三世代になりますね、さらなる改修案はありますけどまだその時ではありませんから設計図は温めておきましょう。

 

「よし、引継ぎ業務はこんなものかな?蘭ちゃんほかに何か足りないことはありそう?」

 

「・・・・いえ、大丈夫ですね。書類も不備はありませんしこれでOKです。」

 

「それじゃあ名残惜しいけどもう夕方になるし、そろそろ片付けて解散しようか!皆お疲れ様!」

 

 生徒会の引継ぎが終わり私たちは生徒会室の最後のお掃除を済ませます。この学校に入ってからいろいろな思い出を積み重ねてきた場所ですから念入りに感謝の気持ちを込めて綺麗にしないとですね♪

 

 


 

 2月 IS学園入学試験会場にて

 

side シャルロット

 

 うー・・・今日は寒いね~。雪華のお手製マフラーでラウラと二人でぐるぐる巻きにして暖を取りながら試験会場にやってきたボクたちはそれぞれの受験票を持って自分の番号がある列に並ぶ。

 

 すでに筆記試験はクリアして今は適正検査と実技試験だ。ボクたちは適正も実技もはっきり言えばクリアしているようなもので、唯一本音だけが適正未検査で実技に不安があるといったところ、でも技術士志望なのでそこまで重要視されないはずだ、DEMでの実績もしっかりあることだし。

 

 すでに簪は試験を終えて椅子に座っている、試験官のISを撃破したらしい。さすがに専用機は使用できないので私たちが使えるのは打鉄なんだけどそれでも問題なくそれをやってしまうあたり簪の技量のほどが分かるよ・・・。

 

 ラウラもまったく気負っていない様子で耳当てともふもふなフードのついたコート姿でおやつの一口チョコを食べている。今日はバレンタイン前日だから雪華の作ったチョコの余りで用意したものだ。これもとってもおいしいんだ♪ハムスターみたいに幸せそうにもくもくと頬張るラウラはとっても可愛い、雪華に引き続きラウラみたいな美少女までボクの義妹になるだなんて・・・前世のボクはどんな善行を積んだのかな?////

 

 あまりにも可愛い義妹をとりあえず抱きしめて頬ずりをして幸せを分けてもらう。

 

「どうしたのだシャロ姉さん?寒いのか?それなら姉さんもこのチョコを食べるといい、カロリーを摂取すれば体温が上がるからな、それにとても美味しいぞ。さすが雪姉さんの手作りだ、これはお店で出せるレベルだぞ♪」

 

 自分のことのように自慢げに雪華の作ったチョコを褒めるラウラがとても天使だ////

 

「食べさせて、あーん♪」

 

「はい、あ~ん」

 

 うん、すっごいおいしい!なんか周囲の子たちが「尊い」とかいって鼻を抑えているね。

 

 あっちのほうで試験を終えた本音の表情が割と明るいあたり、手ごたえがあったみたいだね!よかったよかった。

 

 

 あ、そろそろボクたちの番だね。それじゃあさくっとクリアしちゃいますか♪

 

 

 ちなみに雪華の試験結果は「完封」だったそうだよ、実技試験が導入されてからは初なんだって・・・!あの子の技能はちょっと反則級だからねぇ~。

 

 


 

side 千冬

 

 

 今日は冷えるな、こういう日はいつものビールではなく熱燗を飲みたくなってくるな・・・さすがに昼間から酒は出ないだろうが・・・。

 

 久しぶりに由良川家の屋敷に招待されている、無事に教員免許を取得してIS学園に赴任することになったことへのお祝いだそうだ。

 

 由良川会長は私が代表を引退した今でも変わらず良くしてくれる、教員になるときもイの一番に後押しをしてくれた。今日はあの天使のような子たちはIS学園の試験に向かっているらしい。会えないのが残念で仕方がない、あれほどの美少女たちなのだ、きっと美しく成長しているのだろう。今ではお孫さんたちはセツコさんを社長にDEMコーポレーションというIS関連企業を立ち上げISの改修や新装備の開発などを手掛けているという。専用機も自分たちで開発したそうだ、そこらへんの代表候補生よりずっと優秀らしい・・・入学試験程度なら問題なくクリアしてしまうだろうな。

 

 そういえば私の弟の一夏も今日が藍越学園の受験日だったな、あいつ緊張してヘマをしなければいいのだが。普段家事など一手に引き受けてとても良く出来た弟なのだが変なところで致命的なミスをするからな・・・。

 

 ああ、なんだか心配になってきたぞ・・・無性に嫌な予感がする!こういう時はうまいものを食べて気を紛らわそう!そうしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

「チフユー!こっちのムニエルとっても美味しいヨ、一緒に食べよう♪はい、ア~ンするのサ♡」

 

 なぜ今日の招待には私だけでなくアーリィも一緒なのか・・・?

 

 むしろなぜアーリィは日本の教員免許を取得しているのか?私は訝しんだ。

 

 

 


 

side 一夏

 

 

 おかしい・・・ここはどこなんだ?俺は今どうしようもなく迷子になっている。

 

 今日は藍越学園の受験会場にやってきているんだけど、なぜかさっきから誰もいないフロアをうろついているんだ。部屋という部屋のドアを開けて中を覗いても誰もいない、何もない、このままでは試験開始時間に間に合わない!やばいぞ!さすがに高校浪人は千冬姉に会わせる顔がない!

 

 焦った俺はこのフロア最後のドアを開けて中に入った。

 

 

 そこにはなぜかISが鎮座していた。

 

 

「・・・なんでこんなところにISが?」

 

 なぜかこの時の俺は他のどんなことよりもこのISしか目に入らなかったんだ。フラフラと誘われるように近づく。

 

「そういやISって実物見るのは初めてだよな・・・へぇ・・・こんななってるのかあ。記念にちょっと触ってみるか・・・」

 

 俺は目の前のISに手を伸ばす、

 

 手が触れた瞬間、様々な情報が俺の頭の中に流れ込んできた、なんだこれ!?思わず目を瞑ってしまう、情報が落ち着いたとき目を開けてみると・・・。

 

「まじかよ・・・なんで俺はIS装備できてるんだ・・・?」

 

 ISを身に着けた俺が居たんだ。

 

「なんじゃこりゃあああああああああ!?」

 

 思わず絶叫してしまった!ど、どうすんだよコレ!!ドタドタと部屋の外で誰かが走る音がする。俺が入ってきたドアは開けっ放しだ、やばいんじゃないかこれ・・・!?

 

 だけど神様は俺を見捨てたようだった、オタオタする俺を見て呆然と立ち尽くすスーツ姿の女性が開けたドアの所に居たんだ・・・。

 

 

「何事なの!?・・・は?・・・男?なんで男がIS・・・」

 

 

 俺、藍越学園の受験に来たんですけど・・・・。

 

 


 

side 千冬

 

 由良川邸での食事会で旨いものを食べて上機嫌の私の元に電話が鳴った。なんだ?一夏の電話番号じゃないか・・・アイツ試験はどうしたんだ?私は訝しんで電話に出る、そこから聞こえてきた声は一夏のものではなかった。

 

「織斑千冬さんですか!?あ、あの、あなたの弟さんが・・・!」

 

 血の気が引いた、一夏に何かがあったのか!?しかし続けて聞こえた言葉に私は自分の耳を疑ってしまった。

 

「織斑一夏君がISを起動させてしまいました!!」

 

 

 

 

 一夏は弟ではなく妹だったのか・・・・?

 

 私は訝しんだ。

 

 

 




五反田 蘭:一夏君の親友である五反田 弾君の妹。赤い髪と中学生らしからぬプロポーションの美少女。有名女子進学校に通っていて原作では一夏君ラブ勢なのだが?

指名制:指名料は発生しない

ラウラ:銀髪の妖精。ちっちゃくてかわいくて愛くるしい。鈴ちゃんと同じく目いっぱい甘やかしたい

クラリッサ:そのまま黒兎隊の隊長

オーディンの瞳:原作では疑似ハイパーセンサー、ラウラの眼帯の下に普段は隠れている金目で適合手術に失敗し常に暴走状態だった。

OG:引退した人は部活に顔を出さないでください!

ジェニオン:シュロウガもだけどこれもまた大概な性能

ラウラのファッション:監修はシャルロット、とても可愛い。

あーん:美少女同士のあーん現場は尊い

チフユ=サン:受難は続く、だが待遇は非常に良い。

アーリィ:もはやストーカーの領域

織斑一夏の事件簿:なぜISに触れたのか、もはや原作七不思議のひとつ

訝しんだ:訝しんでばかりやな!
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