IS 《神器の少女》   作:ピヨえもん

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やばいの登場させちまった・・・だが後悔はしていない


マリリンは大好きなキャラなので出番多いです



25 天下無双と燕の願い

 IS学園教員用IS格納庫

 

side 千冬

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・・、っく、アーリィ、まだ意識はあるか・・・?」

 

 

 息が乱れる・・・、汗が止まらない・・・、心臓を鷲掴みにされたような圧迫感と重圧、目の前が霞む、生身の人間一人がこれほどの闘気を出せるものなのか?

 格納庫にアーリィの救援に向かったはいいものの、たどり着いた先には地獄が待ち構えていた。アーリィと侵入者はまだ戦闘を行ってはいなかった、だがその理由は到着してすぐに解かった。

 

 必要がないのだ(・・・・・・・)

 

 侵入者の男は、年の頃は30台だろうか、背丈はなかなか高く180cm以上はある。西洋の礼装のような煌びやかな衣装を身に纏っている・・・、サラサラとした金髪に優し気な風貌、丸眼鏡に温和な微笑みを浮かべてなかなかの美男子だ、時と場合によればモテるのだろう。

 

 ヤツはただ、そこに立っているだけだった。

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・、チフユー・・・、コレ、夢じゃないのサー・・・?現実にこんなことって、ありえるのサ?」

 

 

 アーリィの消耗もかなりのものだな・・・、アーリィの言いたいことは分かる、私だって現実とは思いたくないような状況だ。

 

 目の前にいる男は先ほどから何も動いていない、右手に鞘に収まったままの西洋剣らしきものを携えているだけ。構えもせず、ぶらりと自然体のまま、ただ立っているだけ・・・。

 

 立っているだけだというのに(・・・・・・・・・・・・・)

 

 今ここから一歩でも・・・、いや、つま先をわずかに前に踏み出しただけで全てが一瞬で終わってしまうかのような、途方もない絶望感をひしひしと感じ取っている。【明確な死】のイメージ・・・、私の本能の部分がそう、告げている。

 

 

「・・・凄まじい使い手だ、柳韻先生ですら足元にも及ばないだろうか」

 

 

 私の剣の師、篠ノ之柳韻先生。親友の束や、私の教え子の箒の父親であり、篠ノ之流剣術の当主でもある。実力の程は私が知る限り最高クラス、実際に私ですら真剣勝負をすれば五分以下の勝率だろう。それほどの剣士である柳韻先生ですら霞んで見えるほどのオーラを、目の前の侵入者は発している。

 

 

「隙を伺うどころではない、相手にその気があるのかわからんが、仕掛けられた瞬間に終わる・・・!」

 

「冗談きついサ、って言いたいけど・・・、同感サ。私とチフユのコンビでも、これは勝てないヨー・・・」

 

 

 アーリィはすでに白旗を揚げている、私も引けるものなら引きたいさ・・・。だがどうする?IS学園がたった一人の男の侵入者相手に、手も足も出せずに逃げるなどそんなことはあってはならんだろう・・・?

 

 

「(アーリィ、ここは私が引き受ける・・・!お前は下がれ、管制室の真耶たちを連れて狙撃しろ)」

 

「(チフユはどうするのサ?私たちがまだ健在なのって、癪だけどあの男の気まぐれみたいなものじゃないのサ?)」

 

「(・・・いざとなったら、刺し違えてでも止める!私とアーリィで止めれないなら、この学園にはもはや対抗する手段がないということだからな)」

 

 

 正直言って、それすら出来るか出来ないかで言えば、限りなく絶望的なのだろうな。悔しくて、でも事実として突き付けられている圧倒的な実力差にアーリィの表情が歪む。せめて暮桜があれば・・・、こんなことが起こるなら手放すことなどしなければ・・・!

 

 

「なんだ?増えとるではないか、しかも世界最強(ブリュンヒルデ)か、大物ばかり釣れるな」

 

 

 突如、私たちの背後から声が聞こえた。目の前の男とはまた別の、もっと年が上、老人?と言っても差し支えない声音の男だ!しかもこの気・・・!目の前の男とまったく遜色ないレベルの圧倒的なオーラ・・・!

 

 

「バカ・・・な・・・・!この距離までこれほどの重圧の持ち主に気付けないとは・・・・」

 

「もうやめて欲しいんだけどサ・・・・!泣きたくなったヨー・・・」

 

 

 でかい・・・!身長は金髪の男より一回り大きい・・・、190cm以上?金髪の男とは対照的に背後の男は灰がかった白髪だ、長い髪を後ろで三つ編みにし、鼻の下に立派なヒゲを蓄えている。服装は紫のチャイナ服、腰に巻いた布が特徴的・・・、中国人か?

 

 

「おやマスター、アリーナのほうはもういいのですか?」

 

 

 金髪の男が声をかける、穏やかな声だ、だがこの格納庫に満ちている闘気はまったく薄まっていない!

 

 

「うむ、赤いのも青いのも、あっさりと撃破されとったよ。さすがに翡翠の乙女が作った機体だ、あんなオモチャ程度では勝ち目などなかろうよ」

 

 

 アリーナ!?αとβを撃破したのか!

 

 

「うん、それはよかった!いやあ、彼女たちを足止めしてるのはいいとして、もし負けたりしたらどうしようかと冷や冷やしてたんですよ」

 

「ぬかしよる!儂をわざわざアリーナまで寄越しておいて・・・保険のつもりだろう?」

 

「ははは!まぁいいじゃないですか、無事にあの子たちが勝てたのならそれで♪」

 

「まったく・・・、放任主義かと思えば過保護な部分も・・・やはり親になるとそんなものかの?」

 

 

 私とアーリィを真ん中に挟んで会話を続ける男たち・・・ほのぼのした会話なのにまるで隙がない!

 

 

「(チフユ・・・、いい加減意識保つのがキツくなってきたヨー・・・)」

 

「(私もだ、白髪の男が後ろに立ってから圧力が増して押しつぶされそうだ・・・)」

 

 

 私もアーリィも限界が近い・・・、プレッシャーだけで相手を封殺するなど人間業とは思えない!

 

 

「おお、そうだった。お嬢さん方が辛そうだな、開放してやらんといかんな!」

 

「ああ、そうでした!すみません私としたことが・・・。そういえば自己紹介もまだでしたね。私はゼオルート・ザン・ゼノサキス。」

 

「なんだと・・・!貴様、自己紹介すらしとらんのか、この馬鹿者が・・・!儂はシュウジ・クロス。【マスター・アジア】と呼ばれておる。」

 

 

 は?なんだ?私たちに挨拶・・・?え、この場面で?スッっと闘気が薄まり一気に体が楽になる、とてつもなく重い何かを背負っていたような感じだったのが嘘のようだ・・・。隣を見ると、アーリィはあまりの解放感に床にべちゃっと張り付くように倒れている。おい、はしたないぞアーリィ・・・。

 

 

「フゥ・・・、ハァッ・・・・!キサマ達は何者だ・・・?」

 

 

 聞き出したいことはいくらでもある、だが今はコイツらの立場と目的を明確にしなければ。

 

 

「何者か、儂らもそれが一番聞きたいことだな・・・、翡翠の乙女ならばあるいは・・・、いや、関係はないやもしれんな」

 

 

 翡翠の乙女とはなんだ・・・?

 翡翠・・・ヒスイ・・・ひすい・・・HISUI?

 

 


 

 IS学園近海 海上

 

side 雪華

 

「このっ!いい加減にミンチになっちゃいなさいよ!清純派美少女マリリンちゃんだって我慢の限界ってものがあるんだよ!」

 

 

 パールファングのスピナーの連撃を回避し続けて海上に誘導することに成功です!さすがに全て回避しきることは不可能で、いくつか被弾しそうなアーチャーの射撃をD・フォルトで防御することに。はっきり言ってセシリーと同等以上の操縦技量です!さすがマリリン!

 

 で・す・が!

 

 

「何が【清純派美少女マリリンちゃん】ですか!もういい年したオバさんの癖に!私知ってるんですよマリリンの実年齢、実はさんじゅうは「わーー!わーーー!!わーーーー!!!」ってこと!」

 

 

 スコープ型バイザー越しにも分かるほど顔を真っ赤にして大慌てのマリリン。見た目は一応、二十歳前後の可憐な少女じみた外見ですよ。でもその中身は・・・。

 

 

「ななななななんで!?なんでアンタがそんなこと知ってるのかな!?かな!!?」

 

「へっへ~ん、何ででしょうねー?聞き出したかったらがんばって倒してみてくださいね~!尤も?そう簡単にやられるほど私は甘くはないですよ!!」

 

 

 TS-DEMONを使い、グレイブとパニッシャーを遠隔操作、空いた手でインパクトダガーを引き抜き、瞬時加速でパールファングに肉薄します!

 

 

「!ちっ!」

 

 

 ですが即座に反転してダガーの間合いから逃れ、アーチャーを駆使してグレイブを弾き、パニッシャーのエネルギー弾はスピナーを盾にして防ぎきるマリリン。NT能力で読んでも尚、この回避能力・・・!

 

 

再世戦争(あのとき)のままですね・・・!憎らしいほどの操縦技術です。ですが、【あのときのマリリン】ならこれには対処できないはず・・・!」

 

 

 私の中にある12のスフィア・・・事象操作能力(スフィア・アクト)を顕現させる!

 

 

「本気でいきますよ!【揺れる天秤】、【尽きぬ水瓶】のスフィア!」

 

 

 翡翠色に光る次元力がジェニオンから溢れ出る、【揺れる天秤】のスフィアは【尽きぬ水瓶】のスフィアの力を増幅させる・・・!

 

 

 - 翡翠の乙女よ・・・、マリリン殿のことを頼む・・・ -

 

 

 一瞬、尽きぬ水瓶の中に眠るユーサー王子の声が頭に響いたような?あれ、目の前のマリリンの様子がおかしい?

 

 

「翡翠色の・・・光・・・、どこかで・・・あれ・・・私、私は・・・・?」

 

 

 スフィアの次元力の光を目にしたマリリンの動きが止まる。どこか呆けたような表情、遠くを眺めているような双眸。頭を両手で抱え、痛みをこらえる様な・・・何かを思い出そうとしているような、何かがひっかかっているような、そんな顔。

 

 

(マリリン?)

 

 


 

 

 (さよなら、おばさま……カッコよかったよ)

 

 (また会えるよね、私たち……地獄の底でさ!)

 

 

「私、私は・・・。そうだ、あの時・・・、おばさま・・・?私に家族は・・・、あれ?なんで・・・・?」

 

 

 (いいのです、殿下。与えることしかなさらない殿下には、マリリンが全てを差し上げます)

 

 (ですから、殿下。ただ一言だけ、私に下さいませ)

 

 

 

「・・・あ・・・、殿・・下・・・?、なんで、顔が・・・崩れて・・・、そうだ・・・、殿下・・・あれ・・・?インサラウムは・・・?」

 

 

 (最後までやるよ…! 殿下のため、自分のため!)

 

 (殿下も覚悟を決めたんだ! 私だって!)

 

 (私は生きる! 生きて殿下を助けるんだ!)

 

 

「ユーサー・・・殿下・・・、私は・・・私は何を・・・、どうして・・・?」

 

 

 土は土に、灰は灰に、塵は塵に……ジェラウド……シュバル……ウェイン……

 

 アンブローン……騎士たち……マリリン殿(・・・・・)……余も……今、そこに……行…く……

 

 

 

 

 

「あ・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌ああぁぁぁァァァァァァァァァアアアアアアア!!??」

 

 

 

 

 


 

side 雪華

 

 

「マリリン!?」

 

 

 何かに気が付いたようなマリリンの顔、そして突如として起こる絶叫。何が起きてるの!?

 

 頭を振り乱し、スコープ型バイザーの淵から涙が次々に零れ落ちる。あの、マリリンが、泣いている!?

 

 

「殿下!殿下!?ああ、ああああ!ヤダ!嫌だあああああ!!!」

 

「死んじゃ嫌だあああああああ!!!!」

 

 

 逃げるようにあちこちに急加速と急停止を繰り返し暴れまわるマリリン。完全に歴戦の勇士の姿はそこに無く、あるのは子供のように泣きじゃくる弱い女の子の姿。もしかして、記憶の逆流!?完全にパニックになってしまっているマリリンをなんとかしようと接近を試みる。

 

 

「嫌だ!来るな・・・!来るなアーーーー!!!」

 

 

 バシュ・・・!!

 

 

「え?」

 

 

 パールファングのスカートアーマーはバーニヤが内蔵されている。凄まじい推進力を生み出すそれは元となったパールネイルと同様の仕様だ。だからそんなものが存在しているはずがないのです、私の知識の中には存在していなかったあるもの(・・・・)

 

 完全に虚を突かれた。

 

 

 【閃光弾】

 

 

 凄まじい光の奔流に目を焼かれる、雷のような轟音が轟き聴力も奪われる!完全に私はマリリンの姿を見失う、動きは止めるわけにいかないのでランダムに急制動を繰り返す。

 

 閃光弾の影響が消えた頃、すでにマリリンの姿は無く、IS学園の近海海上で私は一人取り残されていた。

 

 

「逃げられた・・・かぁ・・・。」

 

 

 最後のマリリンの取り乱し方、あれは一体・・・?

 

 

「すみません山田先生、黒いISは取り逃がしました・・・これから帰還します・・・」

 

 

 なんだか良くないことが起こっているのは間違いないはずです。

 

 《死者が甦る》

 

 普通に考えればあり得るはずのない現象・・・ですが世界は広く、可能性は無限に存在しています。心当たりはある、死者の魂や亡霊を使役する存在。

 

 

「まさか、この世界に・・・?」

 

 

 嫌な予感は拭えない、数々の戦いを、破滅を、終焉を見届けてきた私は、生まれ変わってもその運命から逃れられないというのでしょうか・・・?

 

 

「おかあさんたち・・・、会いたいよぅ・・・」

 

 


 

side 束

 

 

「化け物かよコイツら・・・!」

 

 

 赤い雌猫はともかく、まさかちーちゃんまで歯が立たない男がいるなんて・・・しかも二人も・・・!隣でモニターを見守っていたくーちゃんは、画面越しですら感じ取れる重圧に押しつぶされて気を失ってしまっている。この束さんも、あと少しあの二人が重圧を消さないでいたら意識を刈り取られてた。

 

 

「アリーナは制圧済み、黒いISも逃走、格納庫は休戦?なのかな、すでに座って会話をしてる。これなら悪いようにはならないはずだ・・・あとは避難用シェルターの上空・・・」

 

 

 さすがに上空を映し出せるモニターは無いからセシリアちゃんのISコアから覗き見ている。学園最強と世界最強候補生は伊達じゃないといったところかな。正体不明の魔装機、ダイオンっていう機体を終始圧倒してる。

 

 

「こっちもじきに片付きそうだね、でも機体のサイズもあるけど・・・装甲何でできてるのコレ?」

 

 

 この世界の技術や材質ではないもので出来ているダイオンという機体、かなりの被弾を重ねているのにまだ破壊しきれていない。通常の競技用ISなら何度シールドエネルギーが尽きているか分からないほどのダメージのはずだ。

 

 

「気になるなあ、あの装甲の破片、ちょっとくすねてこようかな・・・?」

 

 

 束さんの手に掛かればIS学園に侵入するなんてわけないからね!でもちーちゃんにばれたら殴られそうだな~・・・、そうだ、せっちゃんに会えばいくらでも情報もらえるじゃないかー!

 

 

「むふふ♪これは行くしかないね!」

 

 

 くーちゃんをベッドに寝かし、急いでIS学園にれっつごー!

 

 




格納庫:チッピーとアーリィは良いとこなしだな

金髪メガネのイケメンお兄さん:きっと赤ピーマンが弱点に違いない

篠ノ之パパ:この作品にて出番はない

チャイナ服の老人:一体何方不敗なんだ・・・?

ゼオルート:魔装機神シリーズのキャラ。ゼオルート・ザン・ゼノサキス。剣神ランドール・ゼノサキスの子孫にしてゼノサキス東宗家の当主。流派は神祇無窮流。【じんぎむきゅうりゅう】と読む。「剣術世界大会」を制する剣腕の持ち主であり、おなじ世界大会を制したバゴニアの「剣聖」シュメル・ヒュールと共に剣の達人として並び称されるラングランの「剣皇」。

シュウジ・クロス:本名より【流派東方不敗マスター・アジア】のほうが通りがいい、機動武闘伝Gガンダムのキャラ。熱くて暑くて濃ゆい、スパロボに登場するたび最強の名をほしいままにしているチートキャラ。その性能は生身でも圧倒的の一言

はしたないアーリィ:アーリィ先生いいとこなしだなあ・・・

清純派美少女マリリンちゃん:美少女ガンダムキラーの参上ダヨ!

マリリンの年齢:それっぽい年齢で書いてみたけど実際は乙女の秘密ですわゾ?

マリリンの回避能力:ゲームやってみればわかるけど、とにかく当てれない&避けれない。超がつくチートキャラ。

ユーサー王子:ユーサー・インサラウム。スパロボZ再世編に登場、聖王機ジ・インサーのパイロットにして聖インサラウム王国の継承者。死後も魂はスフィアの中に眠っている

おばさま:マリリンの盟友、アンブローン・ジウスお婆さん。マリリンと二人で名前の由来は、アーサー王伝説に登場する魔法使いマーリン=アンブロジウス。

顔が崩れて:【尽きぬ水瓶のスフィア】の反作用でユーサーの体は崩れていく。

土は土に・・・:キリスト教の葬儀の祈祷文“Earth to earth; ashes to ashes, dust to dust.”

ジェラウド~:ユーサー配下のアークセイバー達、全員かっこよく散っていった。

束さん:平常運転

くーちゃん:ちーちゃんがギリギリ耐えれる程度の圧力なら仕方がない





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