〔20XX年 春 地球:日本 東京 IS特設用アリーナ〕
side 千冬
親友の束がISを世に発表して3年が過ぎた。私は第一回モンド・グロッソに出場するための日本代表候補生として日々研鑽を積んでいる。今年で小学5年生になる弟の一夏を養うためとはいえ滅多に家に帰れない忙しい日々だ。
ここ【東京第三ISアリーナ】は競技用ISの実技練習のためだけに建築されたもので、モンド・グロッソのメインスポンサーである由良川グループが日本にだけ個別スポンサーに着くことはできないがせめてもの贈り物として採算度外視で運営されている。代表候補生専用ホテルが内部から直接行き来できて交通の便もとてもいい上に、世界中どこを探しても類を見ないほどの充実した設備に最新の機器を導入して技術検証も捗る。挙句の果てには給与まで与えられる始末だ(ISのデータ収集のテスターというこじ付けで)、まだ候補生であるために国家からは微々たる報酬しか出ない私たちにとって由良川グループは頭の上がらない存在となっている。だがそんな私たちの心境を察しているのか、由良川の社員は決して大きな態度に出ることもなくまさに陰でサポートしてくれる存在だ。
おかげで私たち候補生は朝から晩まで心置きなく自由にこのアリーナの設備を使用できる、とても有難いことだ。
そして今日はついに日本代表を決める代表候補生同士の総当たり戦だ、同じ釜の飯を食った仲ではあるがこればかりは遠慮は無用!私は全て勝ちに行く、
これまでの恩義は、私が代表となってモンド・グロッソで優勝することで果たさせてもらう!
side セツコ
私は今、由良川グループが建設運営しているISアリーナに来ています。私は前歴の経験を買われてISの研究開発の仕事をやってみたらどうか、と
「これは・・・なかなかの景色・・・」
管制室に入れてもらいアリーナ全体を見渡す。
これがIS用アリーナですか、なるほどずいぶん広いのですね。確かISは競技者が纏うパワードスーツ形式で
【織斑 千冬】さん、17歳
織斑選手は頭一つ飛びぬけるどころではなく、明らかに場違いなセンスをしている。日本が公式に採用しているISは第二世代型【
おそらく彼女には打鉄は合わない・・・もっとシンプルな機体がマッチするはずだ。
そして織斑選手ほどではないが光るセンスを感じる子がもう一人、
【山田 真耶】さん、16歳(中1の虚ちゃんのほうが年上に見えるけれど・・・)
この子はぱっと見た感じ射撃のセンスが特に優れている、7人の候補生の中でもそれは際立っている。そして位置取りの上手さ、相手を自分の得意な距離に釘付けにできる手数の豊富さに主導権を渡さない戦術眼、両肩のシールドを効果的に使えるのも良い、逆にブレードを使った機動は合っていないのでその辺は訓練が必要ですね。おそらくこの子も打鉄ではないほうがマッチするはずです。
このメンバーの中で将来有望なのは二人、あとの子はお世辞にも優れているとは言えない。それも仕方がないと思う、今まで平和な世界で兵器とは無縁の生活をしていた少女達にいきなりISという超兵器を運用しろなど正気の沙汰ではないでしょう。しかもISは【女性にしか使えない】という弱点がある、そのせいで一部勘違いした女性が男性を虐げる【女尊男卑社会】となってしまった。この候補生たちの中にもそんな思想に染まった権力者の母親が捻じ込んだ子がいる、こんな平和な世界でわざわざ兵器に乗せるためにコネを使ってまで我が子を送り込ませるなんて・・・。彼女たちには悪いけれど、ここで一度大きな挫折を経験しておかないときっと戻れなくなる。そのためには・・・次元の違う圧倒的な武力というものを見せつけられなければならない。
私は彼女、【織斑 千冬】の圧倒的な強さこそ彼女たちを救うことになると信じている。
side 雪華
わぁ・・・ここがISアリーナなんですね。設備も新しくてとってもキレイです!私は今日、
このアリーナでは第一回モンド・グロッソの日本代表を決めるための総当たり戦が行われていて7人の選手がそれぞれ自由に編成した武装で戦います。ISは
「あのブレードだけで戦ってる選手、すごいね・・・」
シャロは呆れたような声で呟きました。それもそのはず、他の選手は様々な兵装を使っているのにたった一人だけ刀のような近接ブレード1本しか使わずに勝ち抜いているのです。それに遠目でもわかるくらいの美人でスタイルもすごくいいですね・・・、理想の綺麗なお姉さんって感じです!
研ぎ澄まされた刃みたいな印象なのであのお姉さんは【ブレードさん】と呼びましょう!
「あのお姉さん、さっきから被弾無しだよ~。それになんだか・・・ちょっとほかの人と【根本的に違う】感じがするよ」
「違うってどういうこと?」
なんだろう、うまく言えないけれど・・・
「う~ん・・・。勘が鋭いのかなぁ?ハイパーセンサー使ってるからかなぁ??」
素の能力が桁外れに高い人なのか、それともISの性能を引き出すのが上手いのかが分からないです。完全に相手が動く前にその行動に対処してしまってます・・・シャイン王女みたいな予知能力?
「敵機の行動が始まる前にすでにそれに対してカウンターが始まってるの、・・・そう!《掌の上で転がされる》?っていうやつだよ~!」
「・・・え?それってどういうこと?相手がどう動くか全部解ってるってこと?」
「そうとしか考えられないよ、まぁセツコお母さんが居た部隊にはそういう人たちが結構いたらしいですけれど」
限りなく
私たちがお話ししてる間にも試合は進んでいきます。全体的にレベルは低く、余計にブレードのお姉さんが際立ちます。そんな中で緑の髪をした私たちくらいの年齢の女の子が目に入りました。
「あれぇ・・・?あの緑の髪の子、あの子も候補生なの?ほわぁ・・すっごくカワイイ~♪・・・あれ?」
あれ、でも・・小動物みたいな雰囲気なのにおっぱいだけが異様に・・・大きいような・・・、思わず自分のと比較してしまいます・・・ぺたぺた・・・いや私は、年相応・・・うん・・・。
「何を食べたらあんなに・・・
「せ、雪華・・?ちょっと、そっちはダメだよ雪華!こっちに戻っておいで!」ユサユサ
はっ・・・!思わず精神世界へ小旅行してしまいました・・・とりあえずあの緑髪の子は【おっぱいさん】と呼ぼう。悔しいやら悲しいやら、とりあえずシャロのおっぱいに顔を埋めて心を落ち着かせます、ぎゅ~。
「ひゃあ!?ちょ、雪華!?こんな所で抱き着かないでよ~」
はふぅ・・・ふにふに・・・スリスリ・・・ああ、私と一緒で年相応・・・おちつく。
「・・・今少しだけ失礼なこと考えてなかった?」
・・・そ、そんなことないですよ?私たちまだ5年生ですからー・・・
「ああ、でもさすがにブレードさんのほうが一枚上手ですよねぇ、おっぱいさんも十分強いですけど相手が悪すぎます」
「そうだね・・・さすがにブレードで弾幕を切り払われるとどうしようもないよね・・・・」
シャロは呆れたような笑いが出ています、いくらハイパーセンサーで【見える】からといってそれに反応できるかどうかは別問題です。挙句の果てにはそれを真正面から切り払われるともう射撃系の選手はお手上げです。ああ、おっぱいさんがすれ違いざまに落とされた・・・居合切りですね。それにしてもIS用の近接ブレードってあんなに威力あるものなんですか?一撃で4割以上SE削っているのですが・・・
「どこにでも非常識な存在っているんだね・・・」
シャイン王女:シャイン・ハウゼン。スパロボOGに登場する金髪ショートのコロネちゃん
ゼンガー少佐:ゼンガー・ゾンボルト。スパロボOGに登場する最強のロリコン侍
ヴィレッタ大尉:ヴィレッタ・バディム。スパロボOGに登場するTSクローン人間