真剣で達人に恋しなさい   作:双龍

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どうも双龍です、知らない間にお気に入り二百件越えかなりビックリしている反面かなり嬉しいです、ついに男との戦いで兼一の本領発揮です、それでは六話をお楽しみ下さい。


6話

百代や義経たちを見送ると川神院の修練場には兼一 長老 鉄心の三人のみとなった。

 

「しかしまさか百代でも手も足も出せんとはな」

「秋雨君の修行が実って良かったのケンちゃん」

「ええ、出来なかったら岬越寺師匠の地獄の特訓の再来ですからね・・・」

 

兼一は秋雨の地獄の特訓を思いだし震えが止まらなかった。

 

「まあなんの修行かは聞かぬが、あれほどの技を修得するんじゃからそうとうな特訓なんじゃろうな」

「ええ、この世のものとは思えない特訓でしたよ・・・」

「さてお主の住むところじゃが、ワシが用意しておいた」

「ありがとうございます、野宿でもするのかなと思いましたよ」

「ワシの学園の生徒にそんなことはさせんよ、お主の住むところは島津寮という所じゃ、地図を書いておいたからこれを頼りに向かってくれ、向こうに着いたら麗子という管理人が居るはずじゃ、もう話しは通してあるから行けば部屋は使えるようになっとるじゃろう」

「分かりました、何から何までありがとうございます!!」

 

兼一は鉄心にお礼をし着替えを済ませると川神院を後にした、そして島津寮に向かうため河原を長老と一緒に歩いていた。

 

「ケンちゃんやワシもこれで松江に帰るぞい」

「長老もありがとうございました、帰ったら師匠たちによろしく伝えて下さい」

「うむ、ケンちゃんや闇が相手でも心を強く持つことを忘れるでないぞ」

「はい!!」

 

長老はそう言い残すとジャンプしてそのまま走り去ってしまった。

 

「さて僕も島津寮に向かうとするか・・・ん?」

 

すると兼一の向かう先から二人の人が走ってくるのが兼一には見えた、ほどなくしてその二人は兼一の前で止まった、一人は髪は紫色で長身の目鋭い目をした女性で、そしてもう一人は黒いシャツにこれまた背が高く座った目をした男だった。

 

「師匠こいつだよあの武神を手も触れずに倒したのは」

「まあそりゃそうだろ、身体のできから流れる気まで尋常じゃねぇ」

「あの~貴方方は?(二人とも武術をやるな、女性の方の実力も中々だけど、男の方は格が違うな達人に近いものがある)」

「おっとこりゃすまねぇな、俺は元川神院師範代をやっていた釈迦堂刑部だ、こっちの女は俺の弟子で板垣亜巳」

「元というと今はやってないんですか?」

「まあ色々あってな川神院と敵対したりもしたが、今はしがない梅屋の店員だ」

「梅屋?あの牛丼チェーンのですか?」

「おうよ金柳街支店だ、来てくれたらサービスするぜ」

「あの釈迦堂さんそれで僕に何の用なんでしょう?」

「百代を軽くあしらう武術家がいるってこいつから聞いたもんでな、良ければ一つ手合わせ願おうかと思って来たんだ」

 

兼一は釈迦堂の目をじっと見つめた、次の瞬間釈迦堂は兼一の目から逃れるためバックステップをした。

 

「まさかここまでとはな」

「師匠?」

「あの野郎今一瞬で俺を見透かしやがった」

「え?」

「そうだろ若い達人さんよ!!」

「釈迦堂さん貴方は師範代を辞めた後修行をしてない時期がありましたね?」

「そこまで見抜くとはな」

「修行を修めていれば達人になっていたでしょう、でもそれをしなかったからまだ貴方は妙手を抜けきれていない」

「真正面から言われるとへこむものがあるな」

「ですが少しずつ貴方は前へと進みだしている」

「!?」

 

釈迦堂は川神院と敵対した後ヒュームに仕事を紹介してもらい生活を立て直し、そして武術も一から自分を鍛え直すために修行を再開していた。

 

「そんなことまでお見通しか・・・なら俺のかんを戻す手伝いをしてくれかい、達人さんよ!!」

「分かりました」

 

兼一は服を脱いだするとその下には胴着を着込んでいた、その胴着は上半身が空手と柔術の胴着、そして下半身はカンフーパンツとシューズ、腕にはムエタイのバンテージそして剣と兵器の申し子香坂しぐれ特製の鎖かたびらを着込んでいた。

 

「今の川神には一人でも多くの実力者が必要です、釈迦堂さん貴方には強さを取り戻してもらいます」

「なるほどな、その変な胴着を見てあんたの正体が分かったぜ、おい亜巳よく見とけこの男の戦い方をな」

「ああ分かったよ」

「達人たちが集う梁山泊の全達人を師匠に持つ最強の弟子、あんたが白浜兼一だな」

「はい」

「へっおもしれぇ、さあいつでもいいぜ」

 

釈迦堂が構えると兼一も流水制空圏を発動し釈迦堂の目を見た。

 

(百代さんと気の質が似ている人だ、でも百代さんとはっきり違うところはこの人は危うくない、それだけ芯が一本入っているってことか)

 

兼一は亜巳の事をチラリと見ると釈迦堂の闇に堕ちない理由は彼女達弟子の存在が大きいのが分かった。

 

「よそ見してていいのかよ!!、ほらリングだ」

 

リング状の高密度の気弾が兼一に向かってきた、兼一はそれを楽々と躱した。

 

「そうだそっちに躱すよな、ジャストだぜ」

 

兼一がリングを躱すと躱した先には釈迦堂の拳が待っていた。

 

「川神流 大蠍撃ち!!」

(この突きは内臓まで来るヤバイ)

 

釈迦堂は素早く兼一の腹を殴り内臓を破壊しようとした、そして釈迦堂の思い通り釈迦堂の拳は兼一の腹に入り兼一を吹っ飛ばした。

 

「へっこれでおめぇも終わり・・・!?」

 

釈迦堂は自分の拳を見つめ、その後立ち上がった兼一のを見て高笑いを上げた。

 

「ははははは!!なるほどな確かにアンタは達人だわ」

「どういうことだい?師匠」

「俺の大蠍撃ちは身体の表面だけじゃなく内臓をも破壊する技だ、言っちまえば内臓がなかったら技の威力は半減される、よく見てみろ」

 

亜巳が兼一の方を見ると兼一の腹には殴られた後が少し付いてるのみで兼一自体は内臓をやられたにしてはピンピンしていた。

 

「あんた内臓打たれたのに苦しくないのかい?」

「ええ、僕の空手の師匠直伝の特殊な呼吸で主要な内臓を肋にしまう内臓上げを使いました、それに中国拳法師匠は僕に内功を重点的に鍛えてくれましたから」

「やっぱりな殴った感触がおかしかったんだ、しかしおめぇもおめぇの師匠も化け物だな」

「ええ、よくここまで生きてられたなと自分でも思いますよ」

「はっ!!、違ぇねぇ」

 

兼一の言葉に釈迦堂はまた笑いだした、たがすぐに拳を構え兼一を見た。

 

(まさか大蠍撃ちが効かねぇとはこりゃヤバイな)

「師匠の大蠍撃ちを使っても倒れないなんて奴なんて見たことなかったよ」

「とある市内の道場には何人かいると思いますよ」

「そりゃ化け物道場だね」

「ええそりゃあもう」

「さあ、また俺から行かせてもらうぜ、川神流 無双正拳突き 連打!!」

 

釈迦堂は百代が放った技と同じものを兼一に向けて放った、だが威力と正確性は百代以上のものがあった。

 

(流水制空圏発動!!)

(またそれかよ)

 

兼一はまた釈迦堂の目を見つめ全ての正拳突きを躱した、だが次の瞬間釈迦堂は新たな手に出た。

 

「禁じ手 富士砕き!!」

「コンパクトな正拳突きに大振りな一撃を混ぜる、初歩ですけど良い手ですね」

 

兼一は富士砕きを釈迦堂の懐にしゃがんで入ることで躱した。

 

「おめぇに当たらなくちゃ意味無いけどな」

「今度は僕から行きます、小さく前ならえ!!」

「「?」」

 

突然の兼一の行動に釈迦堂も亜巳もどんな手で来るのか読めずにいた、だがその答えはすぐに釈迦堂自身の身体に叩き込まれた。

 

「無拍子!!」

「ぐっ!?」

「師匠!?」

(しまった強くやり過ぎたか!?)

 

釈迦堂は兼一渾身の無拍子をもろに腹にくらい吹き飛ばされた、吹き飛ばされた釈迦堂に兼一と亜巳が近づこうとしたその時吹き飛ばされた釈迦堂が来るなと手で二人を制した、そして釈迦堂は自分の足でふらふらになりながらも立ち上がった。

 

「良い突きだこれがあんたの渾身の技か?」

「他にも技がありますがこれは僕が初めて開発した技です、空手 柔術 中国拳法 ムエタイ 全ての動きを取り入れた突きです」

「なるほどなすげぇ技だ、こりゃアンタ以外に真似は出来ねぇな」

「いや、一人だけこれを真似した人がいます」

「アンタのところは化け物だらけかよ、こんな突きを放つ奴が二人もいるのか」

「どうしますまだやりますか?」

「いや今回は俺の敗けだ、アンタの突きまともに食らったからな、立つだけでやっとだわ」

 

すると亜巳が近づいて釈迦堂に肩を貸した、釈迦堂もそれを黙って受け入れた。

 

「良い技見せてもらったわ、だが次はこうはいかねぇ」

「楽しみにしています」

 

釈迦堂と亜巳は立ち去ろうとした、すると夜の闇に消える前に釈迦堂が兼一の方を振り返った。

 

「それとアンタに頼みがある、川神学園に通うなら一子を、川神一子に目をかけてやってくれ」

「川神一子?百代さんと何か関係が?」

「妹だ、血は繋がってねぇがな」

「なるほどで何の目をかければいいんですか?」

「一子も武術をやっていてな、百代を手助けするために川神院の師範代になるのがアイツの夢なんだ」

「お姉さんのためか良い妹さんですね」

「だがアイツの才能じゃ師範代は厳しいんだよ」

 

釈迦堂は悔しそうに拳を握りしめた、釈迦堂は元々自分によく似た百代を可愛がっていたが同時に才能は無いがひたむきに頑張る一子にも目をかけていた。

 

「僕の師匠が言ってました才能のある人間が必ず大成する訳じゃない信念のあるものが大成するんだと、一子さんにだって信念があれば夢は叶いますよ、それに僕は元いじめられっ子で師匠たち全員に武術の才能はないと言われましたけど、師匠は僕を信じ僕は師匠達を信じた結果達人にまでなれましたから」

 

釈迦堂は目を見開いて兼一を見るとこの男になら一子を任せられると思い片腕を上げて夜の闇に消えていった。

 

「さて僕も島津寮に急がなくちゃ」

 

兼一も素早く着替えて島津寮へと向かって走っていった、そしてボロボロになった釈迦堂は亜巳の肩を借りて川神の危険地帯である親不孝通りを歩いていた。

 

「悪いな亜巳」

「いいさ」

「それはそうと白浜兼一の動きはちゃんと見てたな?」

「ああ師匠に言われたとおりね」

「お前は俺や天や辰子や竜兵誰とも違う武術家だ」

「どういう意味だい?」

「武術家には大きく分けて二つのタイプがある、常に心を静めて冷静さを武器に戦う静のタイプと怒りを爆発させてリミッターを外して戦う動のタイプだ、俺や天たちは動のタイプだがお前は静のタイプの武術家だ、俺とお前じゃ戦い方が違う、いままで技は教えたがこれ以上の事となると俺は正直教えられねぇ、だがあの白浜兼一は静のタイプの達人だアイツの技はお前も修得できる可能性がある、例えば俺の攻撃を捌いた流水制空圏とかな」

「あの技をアタシがね・・・」

「まあ俺も詳しくは知らねぇがな、あの技は無敵超人 風林寺隼人の秘技の一つだからな」

「そいつは師匠より強いのかい?」

「はっ、俺と白浜兼一が束になってもまだ勝てねぇよ」

「まだってことはいつかは勝つ気かい?」

「へへへへさあな・・・まあおめぇはアイツがこの街に居る間にあの技を吸収してみな」

「あたしのやり方でやって良いんだろ?」

「ああ任せる、さて俺もうかうかしてられねぇ。天や辰子たちも川神院に入ったのは不幸中の幸いだったな」

「まあもう薬には頼れないからね」

 

板垣姉妹たちは少し前まで違法な薬を飲み、異常な強さを引き出す戦い方をしていたが直江大和たちの前に敗れ、現在は板垣天使と板垣辰子の二人は川神院で修行を、板垣亜巳は生活費を稼ぐために働きに、板垣竜兵は気ままに生きていた。

 

「俺もまだまだ強くなれる、これほど嬉しいことはねぇな」

 

釈迦堂は笑った親不孝通りには釈迦堂の笑い声が響き、釈迦堂と亜巳は親不孝通りの奥に消えていった。彼らの行動が兼一の運命をどう変えるのか、今はまだ誰も知らないのであった。




とりあえずこんな感じで兼一と釈迦堂を戦わせてみました、以外と釈迦堂は面倒見がよく良い奴ですよね、作者は釈迦堂が男性キャラの中では一番好きです、なので出番は増えると思います。それではまた7話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。
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