気づいたら豚頭帝として群れを率いていた件   作:ぱんつ

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はい、独自設定やりまくりました。
嫌な方は言ってください。なんとか出来そうならしてみます。


『貸借者』

この身体には二つの魂が宿っている、といえる。

他の世界から憑依してきたらしい俺と、元々の身体の持ち主である旧ゲルド。俺が身体の主導権をある程度得たせいか、旧ゲルドは精神により近い存在となった。本人の話では、自分は部屋の中にいて鏡のようなものから俺が見たものを見れるのだとか。音も部屋全体に響くらしい。

 

精神により近い存在になったからなのか、理由は定かではないが、旧ゲルドは俺のスキルも見ることが出来るようだ。その部屋の中に話に聞く限りだとスマホのようなものがあり、そこに書いてある、と言っていた。

 

身体を奪った俺に対して、多少の敵対心は持っているようだが、そこは善王。オーク達が助かるのなら、とスキルの詳細をしっかりと伝えてくれた。その詳細の中にあったスキル、『貸借者』。死んだオーク達から魔素容量が送られてきた理由はこれである。

 

そのスキルの能力を簡単に説明すると、スキルや魔素など、基本的に認識しているものを貸したり、借りたり出来るスキルである。

そして、貸したものに1分毎に1倍から1.1倍までの利子を付けることが出来る。

つまり、100の魔素容量を相手に貸した場合、1分で110、2分で121と返してもらう時の魔素容量が増えるのである。レジストされる時もあるらしいが、十分強力なスキルだ。

制限は借りる時には相手の許可が必要、だということ。

 

ここまでくれば大体分かると思うが、俺は『飢餓者』によって配下に与えられる魔素などを、"貸す"と認識して1.1倍の利子をつけている。

貸したものを返してもらうことは自由に出来るらしいが、貸し与えた対象が死んだ場合、即座に返済。返さないといけない能力が本人が返せる限界を超えていた場合、魂をも消費して返され、魂を消費しても返しきれなかった場合、返さない分は全てなかったことになるらしい。つまり、先程死んでしまったオークに貸し与えたもの、全てを何十倍にして、魂さえも消費し、文字通り全てを根こそぎ奪い取った、ということである。

 

悪いが見た目が豚に似ている以上、そこまで嫌悪感は湧かないし、旧ゲルドも最初は反対していたが、得られる利益を説明した上で、俺が根気強く説得したおかけで、死んでしまったオークに対してだけは許可してくれた。

 

結果的に俺は、何百というオーク達の能力を奪うことができた、ということだ。

かといって、劇的に力がついたわけではない。すぐに死んでしまうオークなど、所詮雑兵。塵も積もれば山となる、というが何百と積もっているのに山にはまだ遠そうだ。

 

 

☆★☆★☆★☆★☆

 

 

オーガ達の里を滅ぼした数週間後。

 

(王よ、前方の湿地帯に多数の蜥蜴人族がおります。そいつらを喰らい、ジュラの大森林の緑地へと向かうのがよろしいかと)

 

先に進んでいる隊からの、スキル思念伝達による報告。それは湿地帯にいるリザードマンについてだった。ここにくるまで、多数の種族を食してきた俺達オークの軍勢は、一人一人がそこらの魔物には負けない程の能力を身につけ、その上、豚頭将軍などの上位種達がいる。未だ自分自身で戦ったことはないが、豚頭帝である俺は恐らく豚頭将軍より強い力が備わっているだろう。ここ数週間の中で、ここらに生息している魔物の強さをある程度把握している俺からすれば、リザードマンという種族が何千といようと余裕だろう、そう判断出来た。

 

リザードマンの住処へ攻め込んでいいか、旧ゲルドに確認を…といきたいところなんだが、最近何故か旧ゲルドの意識が混濁し始めている。これを機に、とオークたちを見捨てて逃げるのもいいかもしれないが、ここ数週間一緒に過ごしただけで、かなり愛着を感じてきてしまっている。それに、前と違って今は皆が俺を守れるほど強くなっている、俺が一人でいるより、こいつらに囲まれてる方が安全なのでは?と思えるほどには。

 

簡単に言えば方針は変えず、オーク達を助ける。その後はその時に考えればいいだろう。

 

 

とりあえず、配下のオークにリザードマンの住処へ攻め込むことを思念伝達で伝え、一斉に動き出す。

新たな食料にありつけるからか、王からの命令だからなのか、反論を見せず、従うオーク達。そこにはかつて食糧すらなく、弱者だった頃のあいつらはおらず、完全に捕食者の目で、負けることなど一切考えておらず、慢心と油断が透けて見える。

 

まあ、いくら愛着湧いてきたとは言え、慢心と油断で死んでしまうやつまで守る気は起きないし、死ねば死ぬほど俺に利益があるからいいんだけど。

 

 

そんなこと考えている間にも、オーク達がリザードマンに進撃を始めたらしい。食欲旺盛なオーク達のことだ、数時間でリザードマンを殲滅し、食べ尽くすだろう。

ああ、可哀想に、なんて他人事のように考えながら、思念伝達で送られてくる情報に耳を傾けていた。

 

 

 

 

 





思念伝達は恐らく最初から持ってたと予想して、です。
こっちの方がいいんじゃない?的なのあればくださいませ。
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