「結局まともな対策ができなかったな。」
「そうだね。レンゲルと戦う時はラウズカードを使わないってくらいだよね。」
「一応束さんの方でも警戒しておくけど、さっくんもカッちゃんも、各々警戒しておいてね。」
「「はい!」」
「それと、まだ未完成だけどアブゾーバーを渡すよ。いつまでも上級カードのKを持てないままは嫌でしょ?」
「「ありがとうございます!」」
現在2人のラウザーのKが入る位置にはハートの4の「Float dragonfly」が入っている。キングのカードこそ完成しているものの持てないままでいたのだ。
それに上級カードはラウザーのAPを回復させる、持久戦になった時持っていた方が良いのだ。
「それじゃあ!学園ライフをエンジョイして来てね〜♪」
「はい!行ってきます!」「い、いってきます!」
束に見送られながら、2人は自身のマシンを発進させた。
学園近くのモノレール乗り場に着いた2人は、そこからどう学園に向かうか悩んでいた。バイクを持ったままじゃモノレールには乗れないし、モノレールに乗らずバイクで行こうにも道がないからだ。そんな時だった……。
「待っていたぞ、2人とも。」
朔月にとっては聞き慣れた声、それが聞こえた。声の主を探そうとキョロキョロしていると、やはり見覚えのある人物がそこにはいた。
「千冬姉、元気そうで何より。」
「一k……今は朔月だっな。お前の方も元気そうだな。」
「今は一夏でいいよ。学園内でさえ気を付けてくれればいい。2人っきりの時と更識姉妹だけがいるときは大丈夫だから。」
「そうか。さ、バイクに乗れ。学園までの道を案内する。」
「あ、あの!」
「ん?」
「ど、どうして私のことを?」
「束から話は聞いている。それに更識姉にもな。」
「そ、そうですか。」
「あぁ、2人から君はとても優秀だと聞いている。」
「そ、そんな、こと。」
「謙遜はするな。だが、学園に入学したら一般の生徒と一緒だ。特別扱いはできんぞ?」
「は、はい!の、のぞむところ、です!」
「いい返事だ。一夏、彼女とはいつからお付き合いしてるんだ?」
その質問に朔月と簪は吹くしかなかった。
「ち、ち、ち、ち、千冬姉!?ま、ま、ま、まだ俺たちはそんな関係じゃ!いや、まだっていうかのそ……。」
「そ、そ、そ、そうですよ!お、お、お、お付き合いだなんて…。」
(2人とも脈アリか…、早よくっつけ。)
と、弟の恋路を密かに応援する千冬だった。
感想書いてもらえるとモチベアップするかも……
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