一夏の目の前に差し出されたスペードスートのカテゴリーA『Change beetle』とブレイバックル。仮面ライダーブレイドへ変身する為のものだ。
仮面ライダーブレイドは一夏にとって思い出深い作品だ。
たしかに序盤こそオンドゥルなどとネタにされていたが、回を重ねるごとに加速していく話や、最終回衝撃のラストなど、平成ライダーの中で一夏が最も好きな作品だ。
「剣崎さん、ディケイドとかゴライダーに出てくれて嬉しかったなぁ。」
と、結構惚れ込んでいるのである。
「さて、いっくんはこの運命の切り札を掴み取る勇気、あるかな?」
「やりますよ。俺……運命を切り開いてみせます!」
そう言ってブレイバックルとラウズカードを受け取った。
「試運転してみたいでしょ?ちょうどISのテロが確認されたから、鎮圧して来てよ。」
どうやら、束が仕組んだというわけではなさそうだ。
「わかりました、行ってきます。」
一夏は意気揚々と出口へ向かっていく。
「あ、ラウズアブゾーバーはまだ無いからね!」
強化フォームには、なれないようだ。
テロが発生したショッピングモールまでブルースペイダーで移動する。
『目標地点まで、あと3キロだよ。』
ヘルメットに内蔵された通信機から、束の指示が聞こえる。
「了解!」
一夏はブルースペイダーのスピードを上げ、到着を急いだ。
その頃、ショッピングモール2階では…
ISを纏った5名の内3名が、人質を囲い、銃を向けていた。
そして通信機で何か話しているリーダー格の者が人質に話を始めた。
「今日の午後3時までに日本政府に要求した5億が支払われなかった場合、ここにいる皆さんは殺します。恨むのなら金を渡さなかった日本政府を恨んでね。」
そう告げられた人質たちは時間を確認する。現在午後1:30。日本政府の判断は遅いだろう。人質たちは死を覚悟するという選択肢しか残されていなかった。
そんな時だ、リーダー格の者が何か良いもの見つけたような笑みを浮かべ、人達の中へ。
「これはこれは、更識のお嬢様では無いですか。」
リーダー(ryが接触した少女は、対暗部用暗部家の次女『更識簪』だった。
「あなたを交渉材料にすれば確実に政府は動くでしょう。」
と、ちょうどその時だった。急に大きな音が響いた。
一夏はブルースペイダーを走らせていた。が、目的のショッピングモールはすでに警察が囲んでいる。束の情報で二階にいる事は分かっている。が、真っ直ぐ突入できそうになかったので、一夏はブルースペイダーを宙に浮かせて、二階の外壁へ突っ込んだのだった。
中に入って、車体を横にしスペイダーを停める。
「何者?」
その問いに対し、一夏はヘルメットを取らず無言でブレイバックルを取り出した。そしてバックル中心部の〈ラウズリーダー〉にスペードスートカテゴリーA『Change beetle』を装填する。バックル左からカード状のベルト・〈シャッフルラップ〉が自動的に伸長しバックルが装着される。
一夏は右手を左斜め前方へ突き出す、
「変身!」
その掛け声ととも一夏は右手首を返し左腕を右手があった位置に、そして右手で〈ターンアップハンドル〉を引くのだった。
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