生まれたらミリムの親友になれた件 作:骨人
ルナさんが来なくなってから、世界は変わりました。私の近くの王国は栄え、商業の国となり、人々も幸せに暮らして居ました。
勿論、ギィ達との関わりも増えました。ミリムはちょくちょく会う頻度が増え、ギィさんとの組み手もやる事が多くなりました。ギィさんには加減して貰ってますが…
そうして時が経ったある日、懐かしい人が森を訪れました。
「魔王…さん…」
ルナさんでした、あの時別れて以降全く姿を見せませんでしたが…私の見た時と変わらず若いままでした。
私は古い顔に会えた事に嬉しくなりルナさんを笑顔で出迎えます。
「どうしたんですか?ルナさ…」
腹部に鋭い痛みが走りました。ルナさんが私をあの時と同じレイピアで刺したのです。
「魔王さん…にゲて くださ…わたし 壊れ 操 …」
「っ!」
私は距離を取ると再度ルナさんを観察します
よく見るとあの時のルナさんとは変わっている点がありました。腕に謎の模様があり、そこから何かが送り込まれて居ます。
「な ま…み な…やられて …捕まっ 助けたかっ…」
「ルナさん…」
ぽつぽつと溢す言葉は…後悔でした。
「ま…お…さ…わだ…しを……」
涙で顔を濡らし、救いを求めるような顔で…ルナさんは……
–––−私を…終わらせて下さい…
そう呟きました
「わだじは…私は……ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
そう叫ぶと大地を抉る速さで私に肉薄し…
「くっ…!」
私も防ぎますが遅かった…腕を切り飛ばされ、そのまま蹴りで吹き飛ばされます。私は森を抜け、あの時と同じ荒野へと身を転がしました。
そしてその切り飛ばされた腕をルナさんは拾い上げ…まるで愛おしい誰かのように優しく撫でます
「あハ…魔王さん…」
あの時とは比べ物にならない程、ルナさんは強くなっていました…
私の腕を一通り撫で終えたのか腕をポイと投げ捨て…私と一気に距離を詰めました。
「ぐっ…!?」
「あハは!マおヴさん!私は強クなりまシたよ!」
そう言って、ルナさんは狂刃振るいながら笑います。悲しみとぐちゃぐちゃになった顔で私に笑いかけます
「まオうさンにあのいチげきを見せてあゲますよ」
狂刃を躱し距離を取った私にそう笑いかけるルナさん
「唸れ…迸れ…」
レイピアにあの時以上の光が集まります…あの時受けた『光神斬』は私を焼きましたが…
「マ うさん…この一撃デ…倒れナいで下さいね?」
そう言って笑いかけたルナさんはレイピアをゆっくりと構えました…光神斬じゃない…?
「あはっ!」
「くっ…」
振るわれたレイピアの光は私を掠め天へと昇ります。その光はまるでルナさんのように美しく…そしてか細く儚い
「さァ…マおウさん…私とイッしょに…踊って下さい」
涙は枯れ、苦しむような顔で…それでも口は歪んだ笑みをして…ルナさんは切っ先を私へ向けました